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                            かけはし2006.7.24号

平和の灯を!ヤスクニの闇へ

東アジアの市民が共同して首相の靖国参拝に反対しよう


 退陣を前にして小泉首相は、8月15日に靖国参拝を強行しようとしている。アジア太平洋戦争の「A級戦犯」を「英霊」としてまつり、侵略戦争を「自存自衛」の戦争と賛美する靖国神社は、侵略戦争に動因されて戦死した韓国や台湾の元軍人・軍属遺族の合祀取り下げ要求を拒否している。この8月、韓国・台湾の人びととともに小泉首相の靖国参拝に反対するキャンドル行動が呼びかけられている。呼びかけ文を転載する。

なぜ、ヤスクニ?

 最近、中国や韓国の政府だけでなく、米政府や日本の経済界からも小泉首相の靖国神社参拝を批判する意見が聞かれるようになりました。 アジア侵略を企て指導したA級戦犯を「英霊」として顕彰する神社に首相が参拝するのは、 侵略戦争の反省に立った平和理念、政教分離原則の憲法に違反するのみならず、 戦後の国際・国内合意(サンフランシスコ講和条約、日中共同声明、戦後五十年国会決議など)をことごとく踏みにじるものです。
 靖国神社には深い闇があります。戦前靖国神社は、天皇が祭主となって戦争の悲惨な実態をおおい隠し、 戦死者を顕彰し遺族の悲しみを喜びに転化させる闇の祭儀の場でした。 陸・海軍省管轄の軍事施設でもあり、民衆を戦場に駆り立てる精神的至柱だったのです。
 戦後は一宗教法人となりましたが、A級戦犯の合祀・顕彰や遊就館の展示に明らかなように、今も英霊顕彰・侵略美化の施設であり続けています。 私たちは靖国神社に体現される誤った歴史認識と、そこへの国民扇動を許すわけにはいきません。
合祀取り下げを要求する台湾原住民(2005年6月)
 靖国神社は戦後も、国(厚生省)から違法に流された戦没者名簿を元に、遺族の許可も得ずに合祀つづけました。 日本の侵略戦争に駆り出されて死んだ28000名の台湾人、22000名の韓国・朝鮮人を含む多数の戦没者が合祀されています。
 台湾・韓国の遺族から、いま切実な合祀取り下げ要求が出されていますが、靖国神社は要求に応じようとはしません。 遺族の意思を無視した人権蹂躙が許されるのでしょうか? これは思想・信条・信仰の自由に対する侵害、人の自己決定権に対する重大な侵害とは言えないでしょうか?大阪高裁で小泉首相の靖国参拝に対する違憲判決が出た直後の報告(2005年9月)
 小泉首相は退任を目前に控えて、`公約通り8月15日に靖国神社に参拝するだろうaと言われています。 それはまぎれもなく`侵略肯定のメッセージを世界に発するaことであり、東アジア諸国との若いと友好を決定的に阻害します。 しかも、靖国神社に祀られることを喜ぶ方向に国民を扇動するならば、平和を否定し戦争への備えをする行為に他なりません。
 私たちは今こそ未来に向かって平和な日本、平和なアジアをつくり出していくために、首相の靖国神社参拝に反対します。8月11日から15日、広範な東アジア市民(日本、沖縄、台湾、韓国)が東京に結集して、「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」が行われます。
 皆様のご参加・ご賛同をいただきますよう、よろしくお願い致します。

キャンドル行動実
行委員会とは?

 靖国訴訟として始まった民間の靖国批判運動は、これまで主に訴訟をもって闘われてきましたが、 昨年来広範な東アジア4地域(日本、沖縄、台湾、韓国)の市民連帯による運動として、 靖国神社反対共同行動を推し進める準備が重ねられてきました。 その成果を踏まえ、今年8月退任を目前にして予想される小泉首相の靖国参拝とアジア外交が争点となる9月の自民党総裁選を念頭におき、 世界的で大々的な靖国反対共同行動を推進すべく結成されました。

 私たちは (1)靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している。 (2)韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない。 (3)首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する。 これらの点を「ヤスクニの闇」として切り結ぶ共同行動に取り組みます。

 戦後61年目の夏、一人一人がキャンドルの灯をともし、ヤスクニに象徴される日本の闇を照らしながら、 日本・アジア、そして世界の平和実現のために行動します。

共同代表(順不同)
李仁夏(大韓川崎教会名誉牧師) /今村嗣夫(弁護士)/小田 実(作家)/東海林勤(牧師、高麗博物館理事長)/ 菅原龍憲(真宗遺族会、靖国アジア訴訟団原告団長)/徐 勝(立命館大学教授)/新倉 修(日本国際法律家協会会長)/ 西野瑠美子(女たちの戦争と平和資料館館長)/針生一郎(美術評論家)/山本俊正(日本キリスト教協議会総幹事)/ 金城 実(彫刻家、沖縄靖国訴訟原告団長)/ 李 煕子(イヒジャ)(韓国太平洋戦争被害者補償推進協議会 共同代表)/ 李 海学(イヘハク)(牧師、韓国実行委員長)/ チワスアリ(高金素梅)(台湾立法委員、靖国アジア訴訟原告団長)

賛同金・カンパ振込先 郵便振替口座
00140-3-446364
口座名称
ヤスクニキャンドル行動 内田雅敏
(ヤスクニはカタカナですので、ご注意ください)
事務局連絡先
東京都新宿区三栄町八番地三栄ビル6F
四谷総合法律事務所気付
平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動事務局
TEL:03-3358-5793 FAX:03-3351-9256
Eメール
peacecandle2006@yahoo.co.jp
http://www.peacecandle.jp

「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」

8月11日(金)
16:00 首相参拝中止抗議集会:首相官邸前(地下鉄丸の内線国会議事堂前駅下車)
19:00 キャンドル行動開始集会:弁護士会館(地下鉄丸の内線霞ヶ関駅下車)
20:00 キャンドルデモ出発:弁護士会館から
8月12日(土)
18:30 集合 常磐橋公園(東京駅下車5分) 
19:00 銀座キャンドルデモ出発
8月13日(日)
15:00 屋内集会 第一部:日本教育会館(都営地下鉄神保町駅下車)韓国、台湾の遺族による証言 高橋哲哉さん講演
17:30 屋内集会 第二部:日本教育会館コンサート
(1)台湾原住民「飛魚雲豹音楽工団」(2)韓国伝統音楽演奏
19:30  キャンドルデモ出発:教育会館から
8月14日(月)
12:00 会場:明治公園(JR千駄ヶ谷駅下車)
13:00 野外コンサート
(日本全国、韓国、台湾からアーティストが集結!!)
野外展示、バザーなど盛りだくさん!!
18:00 キャンドル人文字による平和のメッセージ
8月15日(火)
8:30 早朝抗議行動:坂本町公園(東西線茅場町駅12番出口)
b行動呼びかけ:「平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」実行委員会

bその他の関連企画
7月20日(木)〜21日(金)
国際学術シンポジウム in 韓国(ソウル)
テーマ:「世界の目で靖国を見るー文明と野蛮の間ー
主 催:靖国反対共同行動韓国委員会
http://www.peacecandle.jp(呼びかけリーフより)

8.6ヒロシマ平和へのつどい2006
8月5日(土) 午後5時〜7時
広島YMCA 地下コンベンションホール

 被爆61年の8・6広島、8・9長崎を迎えます。日本のアジア侵略戦争の敗北は、アメリカ合州国主導の戦後世界をもたらしました。原爆投下の正当化は、今日のイラク占領までつらなるアメリカ軍・産・学複合体による支配の根拠になっています。さらに今、アメリカは、イラン・北朝鮮の「核拡散」には強権的に対処する一方で、自国は信頼性代替弾頭(RRW)により、新型核の開発に進もうとしています。
 また、日本国憲法の公布から11月3日で60年を迎えます。日本政府は米軍の世界再編に協力し、その実現のためアジア民衆への誓いである9条(戦力の放棄および交戦権の否定)改悪への道、すなわち海外での武力行使が可能な国づくりをめざしています。国民保護(=動員)計画の整備、共謀罪の新設、教育基本法改悪、国民投票法案等は、そのための装置です。
 このような暗い世界、暗い時代に対して、「世界社会フォーラム」やフランス若者の抵抗、韓国や中・南米民衆の反米闘争の高揚に見られるように、生活・労働・人間の尊厳を賭けて、地球規模で、もう一つの世界をめざす広範な人々の努力が続けられています。
 さらに、米軍再編に抗する岩国住民投票の圧倒的勝利や沖縄・神奈川をはじめ基地周辺住民の粘り強い運動に見られるように、国内での民衆の声も公然とその輪郭を登場させています。
 このような中、被爆地ヒロシマへの参集を訴えます。  
 集会内容: ヒロシマから  ナガサキから 「ヒバクシャと核」
b1 原爆投下を裁く国際民衆法廷(7月)の意義 b2 ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)
 国際大会ゲストアピール
 カジャック・ヴァルタニアンさん(イラク) 環境放射能測定専門家。湾岸戦争以降、バスラ地域にて劣化ウラン汚染調査に関わり、現在は、戦争による環境汚染問題に取り組む市民グループの中心的メンバーでもある。 ステファニア・ディヴェルティートさん(イタリア) ジャーナリスト。全国日刊紙「メトロ」編集記者。劣化ウラン問題に関する記事で、「2004年度ジャーナリスト・オブ・ザ・イヤー賞」受賞。
b3 在外被爆者アピール b「米軍再編と9条改憲を市民はどう打ち返していくか」梅林宏道さん(神奈川、ピース・デポ) 特別アピール b田村順玄さん(岩国市議) bまとめ  「市民による平和宣言」採択


07参院選に向けてシンポ
「平和の共同候補」の可能性を探る活発な動き

 七月七日、日本教育会館大ホールで「07年参院選・平和の共同候補を求めて 7・7シンポジウム」が九百五十人が参加して開催された。冒頭、共同代表の前田知和弁護士が「戦争に対してなにも反省しない者が、軍隊を持つために動き出している。アメリカも旧来のように自衛隊の動きを抑えるよりもパートナーとして使った方がいいという方向に転換し、九条をなくすことにしている。それに反対する者には戦中の特高なみの弾圧が始まっている。最近のチラシ入れに対する弾圧はそれを明らかにしている」とあいさつした。
 シンポジウムの第一部は、「平和共同候補実現のためになにが必要か」というテーマで、五人のパネリストが討論するという形で進められた。パネリストは上原公子国立市長、川田悦子元衆議院議員、『週刊金曜日』編集委員の佐高信さん、音楽評論家の湯川れい子さん、ジャーナリストの斉藤貴男さんの五人。沖縄では共産党まで含めた統一候補が勝利したし、先日の滋賀県知事選では市民派の無所属候補が自民・公明・民主の推薦した現役知事を破っている。首長選挙、衆院補選と違って参議院選挙は協力しにくい側面があるが、少し「政党に下がってもらい」平和の共同候補を実現していこう。「できる局面が広がっている」とまとめた。
 第二部は神田香織さんが、江戸時代に浅間山の噴火で村が埋まり、農業ができなくなり、人々が村を捨てて出て行く中で、一人で三年間も踏ん張り、ついに井戸を掘り当てた「井戸掘り五兵」を講演した。
 第三部は、全国各地での闘いが報告され、「第九条の会・広島」の岡本三夫さん、市民と労働組合が共同で辻元選挙を闘った大阪の経験を山本一衛さんが述べた。その他にも、徳島、岡山、沖縄での経験が述べられ、東京での闘いに向けて内田雅敏弁護士が決意表明し、まとめを共同代表の小林正弥さんが「今こそ、平和の統一戦線を! 今こそ、平和の共同候補を!」と強く訴えた。最後に参加者全員で集会アピールを採択し、それぞれが各地域で闘うことを確認した。(D)


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