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国鉄1047名問題の政治解決へ集会           かけはし2009.3.9号

「政治」の力で即時決断を
前提は年金受給資格の回復



公明党議員が
初めて参加した

 二月十六日、永田町星陵会館で「1047名問題の政治解決決断を求める2・16集会」が4者・4団体の主催で開かれ、会場を溢れる四百人が参加した。
 集会は二部構成で、一部、各政党からの訴えがあり、二部、四つの裁判闘争の弁護団がそれぞれ現状の報告を行った。
 一部では、高橋国労本部委員長の主催者あいさつの後、四野党と与党・公明党代表から、三月末、鉄建公団控訴審判決が出る前に、政治解決に向けてがんばるという決意表明があった。とりわけ、与党・公明党代表がこうした大衆集会に参加することは初めてであり、「解決」に向けた重大な局面にさしかかっていることを示す重要な集会となった。
 民主党・鳩山幹事長が「この問題の解決に向けて野党は協力しているが、公明党が協力を申し出ている今、公明党に協力したい。裁判での判決ではなく政治的解決のために全力を尽くす」と決意表明した。
 次に公明党で対応委員会座長の弘友和夫さん(参議院議員)が「〇八年七月、東京高裁南裁判長が和解で解決できないかと促した。翌日、公明党出身の冬柴国交相は『解決に向けて努力すべきだ』と記者会見した。それを受けて、与野党関係なしに政治の問題として解決していくために対応委員会をつくった。春までには最大の努力をしたい。自民党がここにくれば解決できるので、自民党に呼びかけたい。公明党は『調査なくして発言なし』と言っているので、解雇された半分がいる北海道に調査に行きたい。皆さんの思いは分かっている。解決に向けて全力で闘う」と述べた。
 共産党・仁比聡平さん(参院議員)は「団結権を踏みにじった国家的不当労働行為だ。七百八十七の地方議会で意見書が採択されている。しかし、加害者の責任が果たされていない。雇用を守る闘いを党派を超えて、今国会で全面的な政治解決を」と訴えた。
 社民党の又市副代表は「労働法に違反した事態があっちこっちで起きている。この問題の解決を後押しする」と語った。国民新党の自見副代表は「郵政民営化に反対したが、信念を貫くことがいかに苦しいことか体験してきたところで、皆さんの闘いをこうしたことから理解できる。人間の人権が一番大事だ。国鉄問題の解決のために力を尽くす」と語った。

路頭に迷わない
ために必要なこと

 次に当事者、家族の訴えが行われた。上京団団長(長崎闘争団)の山口利通さんが「十八年間長崎駅でまじめに働いてきた。JRに移行するとき、国労を脱退した人は採用され、国労組合員は採用されなかった。それは九州・北海道で三人に二人ののぼった。すでに闘争団員五十一人が無念の思いを胸に亡くなった。この機会を逃すことなく、一日も早い解決のためにがんばりたい」と訴えた。
 国労音威子府闘争団家族の杉山智子さんがつらい日々について切々と語った。
 「一九八二年、二十三歳で結婚し二人の子どもをもうけ、明るい未来を信じてがんばっていた。しかし、国鉄民営化によって、夫は不採用となり将来の夢を奪われた。一九八六年に『組合差別はしない。ひとりも路頭に迷わせない』と中曽根首相、橋本運輸相は約束したにもかかわらず解雇された。それから、月十四〜十五万円の生活費でやっていかざるを得なくなった。子どもたちは中学・高校を通じて、マイナス三〇℃にもなる中で、新聞配達のアルバイトをして家計を助けてくれた。大学進学をあきらめた兄は『弟は大学に行かせてやってほしい』と言われた。こんなつらいことはなかった。ひとり暮らしで八十歳になる親がわずかな年金の一部を私にくれようとする。闘争が長期になった。今後このままだと受け取れる年金は月四〜五万円しかならない。これではとても生活ができない。『元の職場に戻せ、生活を戻せ』という解決に向けた大前提は、年金が受給できることだ。仮に解決しても二十年は戻ってこないが、『本当によかったね』という解決を! 政府は決断せよ」。
 国鉄闘争共闘会議・二瓶議長が具体的な解決内容を「金銭要求分=三千三百万円。その内容は二千万円が解決金(損賠を含む)で、千三百万円は年金の差額分。当事者にとって、年金問題は路頭に迷わない解決には極めて重要。従って、原状回復(いわゆるマッカーサー通達の争議解決時の年金資格取扱い方式による。民間では前例が多くある)を強く求めている。雇用は政治解決とし、JRへの雇用は全体(約900人)の三〇%弱であり、他はJR関連、公的部門等。また、高齢化、家庭の事情等で現在の居住地から異動できない当事者も少なくないので、被解雇者が運営する事業体への金銭的支援が不可欠。このことは地方が段々さびれていく中で、地域の雇用拡大、活性化へも直結している」とし、「人権問題として解決をはかってほしい」と、お礼のあいさつをした。

非正規労働者と
の団結が重要だ

 続いて二部で、四弁護団の報告が行われた。鉄建公団訴訟の加藤晋介弁護士。「東京高裁南裁判長は裁判外での和解をうながしている。しかし、これが実現できなければ三月末から五月連休前あたりに判決日を指定してくるだろう。解雇問題をめぐる裁判では、鉄建公団訴訟裁判が最も良い判決を引き出せるだろう。しかし、裁判だけで全面解決するのは難しい。政治解決をつくりだすには一カ月半の闘いにかかっている」。
 全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟の菊地紘弁護士。「全動労裁判の一審判決では日産自動車最高裁判決を引用して、複数の組合がある場合、会社は中立的立場に立ち、団結権を尊重しなければならず、差別的な取り扱いをしてはならない。労働組合の運動方針によって、その組合を弱体化させることは許すことが出来ないとした。首切りと貧困の克服が課題となっている今こそ、一九八六年、修善寺大会で国労の委員長になった六本木さんが『差別されている関連労働者との連帯を本物とする闘いがつくれれば、国鉄闘争に勝つ展望が開かれる』と提起したことを思い出し、闘い抜こう」。
 鉄道運輸機構訴訟・萱野一樹弁護士は「中西裁判長は時効で門前払い・敗訴判決を出した。こんなことは絶対に許せない。他の裁判と連携しながらはねかえしていきたい」と決意を述べた。採用差別国労訴訟の宮里邦雄弁護士は「不採用になった組合員だけではなく国労も原告になっている。これは不採用によって、組合の団結権が侵害されたからだ。不当労働行為は国際機関であるILOによっても認定され、是正勧告が出ている。国際労働運動の観点からもがんばりたい」と述べた。
 続いて、闘いの報告をキャノン非正規労働組合宇都宮支部の大野秀之支部長が行った。
 「非正規で十二年間も働いている人もいた。請負や派遣に対して、キャノンが違法な指揮命令をしていた。期間工は二年十一カ月しか働けない。偽装請負を労働局に告発し、正社員化を求めたが、団交を拒否された。また非正規だけを休業にし、手取りで九万円足らずの賃金をもらい、再雇用を待つのか、百五十万円の退職金をとってやめるのか選択を強制されている」。
 建交労の佐藤委員長の閉会のあいさつの後、団結がんばろうでしめくくった。(M)


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