微罪弾圧国賠裁判控訴審勝利
4・20東京高裁第1回裁判へ |
| 免状等不実記載弾圧を許さない!国賠裁判に勝利する会・事務局 |
神奈川県警察、正確にはその代理人金子弁護士は、控訴の書面を提出してきた。言っていることは地裁で出してきた書面と同じことであるが、控訴をするにあたって、新しい具体例を追加している。それは全体としてAさん、JRCLの暴力性、あるいは「秘匿性」を印象付けることに腐心しており、今回の逮捕、家宅捜索を判断する時点での正当性が少しでも認められればもうけものだ、という姿勢がありありとしている。
そういう意味では横浜地裁が神奈川県警を違法だとした判決は、かなり精度が高いものだ立ったと改めて思う。その分神奈川県はこの判決を「事実誤認」「犯行は重大悪質」と表現することで自分たちの主張を通そうとしている。
横浜地裁のときはマルクス・レーニン主義であり極左暴力集団というドグマは、やっつけ仕事にしか見えなかったが、今回は少し勉強してきたようだ。トロツキーの『過渡的綱領』を持ち出してきて「労働者の武装」が必要だと述べている箇所を引用してきたのだ。「労働者の武装」という議論は何を資料に用いたとしても興味深いテーマであるが、JRCLは特定の文章を信奉する団体ではない。ひとつ明確に信ずるところがあるとすれば、警察のように、何らかのドグマに従って暴力行為、犯罪行為を重ねる集団の一員ではいたくないということだ。
書面の中の「トロツキズム」の解説は、田代則春著『日本共産党の変遷と過激は集団の理論と実践』という本から引用されている。「反帝・反スタ」つながりで、JRCLは革マル派、中核派と「同種同根」である、と印象付ける狙いは明らかだ。
なおトロツキーの死亡日と場所は、一九四〇年八月二十一日、メキシコだ。ところが金子は、『日本共産党の変遷と過激派集団の理論と実践』に「一九四〇年九月パリで暗殺された」と書かれた大間違い、歴史事実の偽造をなんらチェックすることもなく、まるごと引用する有り様だ。金子よ、再度チェックし直し、訂正せよ。金子作成の控訴状の歴史歪曲、事実誤認はこれだけではないが、このようにいいかげんな現れの一端であることは明らかだ。
成田空港反対闘争についても、神奈川県は引用を追加してきた。かけはしへのSMさん投書記事、「1978.3.26NARITA」から武装闘争を肯定している思しき箇所だけ抜き出している。見事に他の部分は読んでいないようだ。特に「火炎瓶、鉄パイプは武装闘争に該当しないという認識」という決め付けは強引である。たとえば反天皇制のデモで右翼が日本刀をちらつかせても見逃される可能性が高いが、デモ参加者が鉄パイプを持てば、すぐに拘束されるであろう。そういう現状で二十年以上弾圧を受けなかった団体が、突然強制捜査を受けるのである。
Aさんの住所、通勤経路に身分秘匿の実証については、言葉を変えているが、金子弁護士の「市民的常識」がますます色濃くなっている。この「市民的常識」というやつは、成人男性は籍を入れて結婚して名のある会社に通勤し、休暇はこうすごすべし、という差別的思考に貫かれている。彼らには公権力を乱用してしまう危険性も自覚できないし、その危険に直面している人の「市民的常識」はおのずとかけ離れたものになっていくだろう。金子弁護士の主観的な「市民的常識」をぶった作文にはいい加減、うんざりだ。彼らが言う、強制捜査の必要性は当時の捜査資料をそのまま明らかにすれば足りることである。東京高裁においても捜査資料の公開、押収資料の完全返還を打ち出していこう。
『世界』(09年3月号)では青木理さんが「ある警察官僚の軌跡」と題した文章を載せている。公安警察を批判した著書もある人だ。それは現在副官房長官をつとめる漆間巌氏が警察庁長官在任中だったころの話である。安倍首相と仲がよく、官邸への出入りが1年で11回を数えるという癒着ぶりである。三権分立という言葉は成り立つ余地もない。北朝鮮への強硬姿勢だけが支持率上昇の唯一の頼みだった安倍首相にとって、「過激派」への反発を胸に警察官僚となり、朝鮮総連への強引な強制捜査を平然とおこなう漆間氏が必要でもあった。この延長線上に二〇〇六年十月のAさん逮捕がある。安倍政権、警察の存在意義を明らかにするために、さまざまな「事件掘り起こし」は必要だったのである。
「良心的」な横浜地裁判決の原因が警察の行きすぎた癒着、権力濫用にあったとすれば、東京高裁訴訟での勝利には何が求められるであろうか。少しくらい穏健であっても、警察の日常的な暴力性にどこまで踏み込んでいけるかということが引き続き求められている。
b4月20日(月)東京高裁 第1回微罪逮捕国賠裁判/午後1時30分開廷(午後1時10分、820号法廷前集合)/東京高裁820号法廷/地下鉄霞ヶ関駅下車)
b裁判カンパ(1口2000円)もお願いします 送り先 郵便振替口座 00290-6-64430 新時代社(裁判カンパと明記を)
b10・24免状等不実記載弾圧を許さない!国賠裁判に勝利する会:連絡先 東京都渋谷区初台1-50-4-103 新時代社気付
TEL:03-3372-9401 FAX03-3372-9402 E-mail:mail@jrcl.net
bアジア連帯講座ブログ「虹とモンスーン」国賠コーナーに裁判報告を掲載。 http://solidarity.blog.shinobi.jp/
「日の丸・君が代」強制はねかえそう
不起立教員氏名情報収集許すな!裁判闘争勝利を
【神奈川】「日の丸・君が代」強制をはね返す!2・15神奈川集会が今年もおこなわれた。会場の開港記念館にはおよそ八十人が参加した。
中森圭子さんの司会で始まった集会は、冒頭、個人情報保護裁判の原告でもある外山さんから発言を受けた。外山さんなど原告は十一月に提訴し、県個人情報保護審査会、審議会の答申、勧告に従って不起立教員の氏名収集を取り消すよう求めている。
「天皇へ敬愛の念を持てるように指導しなさいという動きも出てきている。思想信条の個人情報収集は公務員に対する弾圧だから、これを放置すれば生徒、市民に波及する。食い止めるための提訴でもある。県教委は相変わらず収集する氏名は服務情報だという理屈を使っている。同時に県教育委員渡辺(ワタミ社長)の『何を思ってもいい、立つだけ立ってよ』という本音が透けて見えるが、戦前の苦い経験を踏まえた個人情報保護条例の精神は逐条解説に書いてある。市民運動との連携が大事なので支援する会とともに取り組んでいきたい」とアピールした。三月九日の第一回公判(横浜地裁)へ傍聴参加が求められている。
枚方「スミぬり」
裁判勝訴の経験
この日の講演者松田浩二さんは、枚方「スミぬり裁判」大阪高裁判決で勝訴した経験を神奈川の訴訟でも生かしたいと考えている。枚方市の執拗な不起立調査に対し、PTA役員だった松田さんは監査請求を経て、住民訴訟の形で『税金の無駄』を争ったが訴訟には勝てなかった。その後、二〇〇五年に教員二人を原告とする「氏名・理由」の取り消しを求めた訴訟で、地裁で慰謝料一万円、高裁で慰謝料十万円という画期的な勝利をおさめたのである。松田さんは豊富な裁判経験に裏打ちされた資料を配布したが、講演で強調していたことは「裁判では訴訟に勝つこともそうだが、その中でいろいろな人と出会い、神奈川で意義ある裁判を起こす人たちに呼んでもらう。こういったことが裁判で得た最大の財産だ」ということだった。
「神奈川の個人情報保護審議会は議事録の閲覧請求をした私に、快く答えてくれた。答申に感銘も受けた。この裁判は大げさでなく個人情報保護の歴史を作る取り組みだ」とエールを送った上で、「枚方の裁判でも当初法律家の関心は薄かった。裁判に勝つということよりも、判決が人の中に生きていくということが大事だ。国旗国家法は法律の直接の効力ではなく、法的効果が大きい。イラク自衛隊訴訟で亀川裁判長は、遺書を書いて小泉靖国参拝違憲訴訟で違憲判断をしたが、北九州ココロ裁判のときは君が代斉唱の職務命令は違憲としなかった。靖国ではできることが、君が代では最初からそうならないのが恐ろしいところだ」と分析した。
最後に「憲法一九条の規定は単に思想信条の自由ではなく、天皇制イデオロギーの強制に断固として抵抗するという歴史的使命を帯びているのだ」という結論は力強かった。裁判を通して、同じ意義を持つ神奈川県個人情報保護条例を守らなければいけないと再確認した参加者は多かったのではないか。
木元茂男さんから横須賀の原子力空母の大規模な修繕作業の様子、キャンプ座間再編の近況報告があり、「女性と天皇制研究会」の首藤さんから在位二十年がどれだけ盛り上がるかわからないが、天皇家が女性を男子を産むかどうかの基準で差別し、雅子の公務をめぐる宮内庁、右翼のごたごたを,ジェンダーの切り口で式典と予想されるXデーという強制を撃っていきたいとアピールがあった。もろもろの会という訪問団体のメンバーから年越し派遣村情勢と天皇のお言葉にある差別排外を許さない訴えがあった。
支援する会世話人の竹田さんから民主主義からかけ離れた県教委への抗議と支援する会への入会要請があった。デモはいつもと同じ伊勢佐木町モールなどを宣伝し、大通り公園で解散した。ビラの受け取りはよく、毎年の行動、デモという表現自体がが沿道の人々にも定着した感がある。私服刑事は天皇在位20年などを意識してか五十人ほどが不当に監視し続けた。ともかく個人情報収集を許さない裁判に勝利し、天皇制イデオロギーを切り崩していこう。 (海田)
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