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フランス 反資本主義新党の結成原則(4)       かけはし2009.6.29号

社会自由主義からの全面的な独立を

21世紀の社会主義をめざす
闘いと到達するための戦略


4 自らを組織すること、行動すること、政治を行うこと、解放のための党

 党とは、共同の社会的プロジェクトを擁護するために連合することを自主的に決意した人々を結集する、プロジェクトの作成と行動の集団的枠組みのことである。われわれが自分たちを党へと組織する決意をしたとすれば、それはわれわれが有効で組織的かつ一貫したやり方で行動したいと望んでいるからである。われわれは、自らが社会の闘争に取って代わるのではなくて、社会の闘争を推進し、それに全面的に参加し、そこにわれわれの考えを提起し、われわれの行動案を提案しなければならない。なぜなら、資本主義の攻撃を阻止し、社会と民主主義とエコロジーの面で前進を勝ち取り、社会主義への道を切り開くことができるのは可能なかぎり最大限に広範な大衆動員を通じてであることを、われわれは知っているからである。
 体制内化された左翼(社会党と共産党)ならびにその同盟者となっている緑の党は、ずっと前からこの展望を放棄してしまっている。社会党と共産党はもはや社会主義と共産主義という名称だけを保持しているにすぎない。緑の党はそのエコロジーの熱望をあっさりと放棄してしまった。
 社会党主導の制度化された左翼は、政権の座に就くと、民衆の熱望に背を向けてしまう。
 この左翼は、野党の立場にある時には、右翼や経営者からの攻撃に対する反撃を組織しない。
 共産党は、危機に陥り、選挙基盤と活動家の基盤を一貫して失い続けており、ますます深く社会党の衛星と化していくままにまかせている。しかしながら、この党の内部には今なおわれわれの闘争のいくつかの中でわれわれの側に取り戻すことができる戦闘的勢力が存在している。
 これら左翼の政治的対応は、資本主義の途方もない危機に直面しても、体制と手を切ることを拒否しているので、この危機の中で賭けられているものに対処できないのである
 こうした潮流は解放のプロジェクトも希望も提供してはいない。これらの潮流が後退しているのはまさにこのためである。
 今日の危機はこの後退現象を明るみに出したのだが、この現象のもとは局面的なものではなくて、もっと深い原因にまでさかのぼる。なぜなら、これらの潮流は、新自由主義のテーゼを支持する地点に行き着くほどまで新自由主義に自らを適応させ、その指導者たちはもはや支配階級と自らを区別していないし、社会党は体制内での漸進的な改革の政策すらをも否定するようになっているからである。
 資本主義体制に固有の諸矛盾と現在の危機は二者択一をより鮮明なものにしている。すなわち、特権をもつ少数者に屈服するのかそれとも特権的少数者と手を切るのか、と。
 これらの制度化された左翼の党の内部とその周囲にいる多くの人々は、社会を根本的に変革することを放棄していない。
 これらの人々とともに、そして全労働者とともに、われわれは別個の基盤の上に、屈服と手を切り、搾取された人々の新たな政治的表現を形成することに対するこれら左翼の否認とも訣別して、反資本主義新党を建設したいと望んでいる。これは、体制と最後まで闘う党であり、社会の革命的変革を目指す党である。
 党はそれ自身が目的ではない。それは、相互に結集し合うための、集団的な闘いにおいて有効性を発揮するための手段である。
 補完し合う二つの任務が相互に結びついている。すなわち、一方は、投降を生み出す現在の労働組合指導者たちの共謀と対決する階級的で大衆的な労働組合運動の共闘を構築することを通じて、社会運動の組織形態に参加することを通じて社会の闘争を発展させるという任務であり、もう一方は、解放の全体的綱領を擁護する政党を建設する任務である。

NPAは全面的に
民主的であるべき

 われわれが望む社会のイメージに似て、NPAも全面的に民主的であることをわれわれは望んでいる。それは、各自の党への参加のレベルにかかわりなく、党内で自らの役割を見出すことを前提とする。それは、われわれが決定に向けては平等であること、指導機関が明確に選出され、十分に下から統制され、リコール可能であること、政治的教育が組織されること、全党員の利益のために多数派が行動する権利が保障されるだけでなく複数の多様な観点が保障されることを前提とする
 それはまた、われわれの党がすべての活動家の永続的な教育の場であり、われわれが建設したいと考えている社会を予示する場であることをも前提とする。最後に、それはまた、われわれの党が連帯の場であることをも前提としているのである。
 われわれは、過去から教訓を導き出しているので、解放運動の災厄である官僚化の過程に対して闘う。そして、われわれの警戒は、NPA内部でその点を訓練することから始まるだろう。
 われわれは、NPAが貧困地域のすべてのところで強力になってただちに役立つ形で登場したいし、そして企業での抵抗と闘争に役立ちたいし、さらにはその闘争の発展力学が労働者の闘争を促す上でしばしば貴重であることが明らかになっている青年たちの闘いの先頭に立ちたいと考えている。
 われわれは当面の改革を目指す闘いに参加するし、われわれの政治的対応は現場の現実から、すなわち、各人が日常で生活している現実から出発する。その対応は同時に、社会の要求を充足にもとづいて、われわれの望む社会の輪郭を描くことでもある。それは、資本主義やその「すべての商品」と手を切ることを前提としている。
 われわれは、自らの考えを擁護し、われわれの綱領のもとに広範な民衆を結集するために選挙に参加する。われわれは、完全比例代表制を擁護し、社会の中でわれわれが保持している比重に応じた議員数を持てるようにすることを要求する。
 地方選挙から国会議員選挙に至るまですべての場において、われわれは、労働者の待遇と民主的権利と環境の尊重を向上させるあらゆる政策を支持するであろう。有権者がわれわれにその責任を委託してくれた場合には、われわれはそうした政策の実現に貢献するだろう。だが、われわれは、この闘いと矛盾するいかなる選挙連合にも反対し、それに参加しないというわれわれの目的に忠実であり続けるだろう。
 われわれの議員は、体制を共同管理することを拒否する。この議員たちは、反社会的政策と執拗に対決し、右翼と社会自由主義の多数派から全面的に独立して、労働者と民衆の利益をしっかりと守るだろう。
 全国レベルでは、このような綱領の実施は支配階級との対決を意味するだろうし、それは、反資本主義政府にその政治手段を提供することになる新しい権力形態の出現を可能にする民衆の巨大な大衆動員を必要とするだろう。

「共産党宣言」は
依然として指針

 階級支配は改良の道を通じては取り除くことはできない。闘争は階級支配を廃止するのではなくて、それを抑え、それから人民諸階級のための進歩的政策を奪い取ることを可能にする。一七八九年、アンシャンレジームの特権層の階級支配は改良によって廃止されたわけではなかった。それを取り除くには革命が必要であった。資本主義を打倒するには社会革命が必要となるだろう。
 したがって、それは、財産関係と社会と制度の変革を必然的に意味するが、この変革は社会における生活のすべての側面に及ぶ。それに到達するためのわれわれの選択は、多数派の意志表明と大衆動員にかかっている。われわれは、一九七三年のチリで行われた軍事クーデターと大規模弾圧が再現されることのないようにするために、労働者の自衛を組織しようとするだろうし、この点は前もって明確に公然と宣言される。「労働者階級の解放は労働者自身の事業である」(マルクス『共産党宣言』)は、依然としてわれわれの指針であり続けている。一般に、暴力を行使するのは反動勢力である。われわれの選択は、多数の人々の選択であり、要求を正当で大衆的なものにする闘争形態の選択であり、ストライキのピケットラインを強固に堅持し、空き家を徴発し、追跡されるサンパピエをかくまい、不寛容に背くことで、要求を満たすためには合法性の狭い枠組みを抜け出ることをいとわないのである。

既存秩序の打倒
抑圧への抵抗

 われわれの党の目的は権力獲得それ自身ではない。われわれは今日以降いたるところで、労働者と民衆による資本主義社会の打倒とその自主管理を準備するために闘争の自主的な組織化を目指して闘う。
 われわれは、NPAがこの二世紀以来体制と対決してきた人々の遺産の最良のものを、すなわち、階級闘争の最良のものを、社会党や共産党やリバタリアンや革命派の伝統の最良のものを生かすようになることを望んでいる。
 それは、民主主義と反ファシズムの闘争を引き継いだ党であり、解放の希望を曇らせてしまった強権的、官僚的逸脱に反対した闘争の記憶を守る党である。それは、あらゆる差別に反対する闘争ならびにフェミニズムや反植民地主義や反人種差別主義の闘争から学び取る党である。それは、急進的な政治的エコロジーに明確な反資本主義的基調を付与すると同時に、反資本主義に対しては明確なエコロジー的基調を付与する党であり、日常生活の商品的画一化に直面する個人が求める承認と創造性への渇望に配慮する党である。
 われわれが建設する反資本主義の党は、既存秩序の打倒と抑圧への抵抗を追求してきた――それが成功をおさめたかどうかには関係なく――人々との間の連続性の一環を成している。
 この党は、搾取と抑圧から解放された社会の希望を育む。一九三六年六月や六八年五月のように、歴史が加速し、政府がその正当性を失い、民衆の広範な層が堪忍袋の緒を切る時、その勝利のチャンスを高めることができる党を建設したいとわれわれは考えている。それは、何百万もの個々人の意志を代行するのではなくてその意志を支える党であり、体制との決裂を拡大することを可能にするイニシアチブを提案する党である。
 搾取、抑圧、差別、環境破壊は、世界的現象であり、相互に複雑に入り組んだ政策の結果である。われわれの敵、資本家は、国境など気にとめない。それは、全世界の言語を話す。連中は実によく組織されていて、それと闘うためには、それだけ効果的にわれわれを組織しなければならない。われわれの党は、全世界で同じ目的のために闘っているすべての勢力と結びつくことを追求する。NPAが新しいインターナショナルの結成の展望のもとに世界の他の反資本主義的勢力や革命的勢力との政治的対話と協力を開始するのはまさにこのためである。(おわり)
(見出しは本紙編集部)


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