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パキスタン労働党第5回大会開催 かけはし2010.3.15号 |
左翼の影響力の成長を明瞭にさし示す全域的な党の確立
ファルーク・タリク |
7000人を
超える党員
一月下旬、二日間にわたって開催されたパキスタン労働党第五回大会は、パキスタンにおける革命過程の前進にとって有意義なものであった。種々の伝統と傾向出身の同志たちが結集し、中心的な問題、すなわち「資本家と封建的要素の影響力から独立した大衆的労働者階級政党の建設」について討論した。大会は、パキスタンに登場しつつある左翼政治勢力の影響力の成長のすばらしい表現となった。
パキスタン労働党(LPP)の七千二百六十三人の党員を代表する百四十人を超える代議員と少数のオブザーバーが、党の政治的および組織的側面について討論した。LPPの十三年の歴史の中で始めて、シンド、パンジャブ、バロチスタン、ギルギット・バルチスタン、サレイキ・ワセーブ、プクトゥーンカワ、およびカシミールを代表する代議員が出席した。労働組合、社会的運動、農民、労働運動の指導者たちがそこにいた。皆熱心に互いから学び、将来の行動の路線について議論した。
同志たちは夜通しの旅をして「ファイサラバード平和と調和センター」に到着した。泊り込みの大会の後、有名なドビガット・グラウンドで労働者と農民の大衆集会が開催された。(大会に向かう途上で、バロチスタンから来た同志が列車事故で重傷を負い、ムルタンで入院を余儀なくされた。この不幸な事故の結果、彼は足の指三本を失った)。
豊かな国際的
連帯の中で
三人の議長団が大会を進行し、三人の議事運営委員会が大会の組織化を補佐した。大会の冒頭に、第四回大会以降に亡くなった七人の同志に二分間の黙祷を捧げた。すなわち、アブドゥラ・クレシ(2007年12月9日スワットにおいて自爆攻撃により殺害)、ジラル・シャー(2008年に死亡)、マスター・クダド(2009年10月にペシャワールにおける自爆攻撃により殺害)、レハナ・コーサル、ナジマ・カヌム、アブドゥル・サラム・サラム、ほか一人(2009年12月に交通事故で死亡)の七人である。
複数の組織が、大会と会議の開催を可能にするための寄付を送ってくれた。この中には、国境なき欧州連帯(ESSF)、労働者国際ネットワークの同志たち、オーストラリア社会主義連盟、ギリシャ国際共産主義組織、米国ソリダリティ、スウェーデン、ノルウェー、英国在住のパキスタン人の同志たち、複数の個人が含まれる。大会に出席した代議員のカンパ要請に応えて、十万ルピー以上が寄せられた。
大会の最初に、ファルーク・アーマド同志が世界中の組織から寄せられた連帯メッセージの一部を読み上げた。これには、以下のような組織が含まれる。
第四インターナショナル、日本革命的共産主義者同盟(JRCL)、キューバ共産党中央委員会、フランス反資本主義新党(NPA)、アメリカ国際社会主義組織(ISO)、インド共産党(マルクス・レーニン主義派)、英国国際独立法律家協会、革命的社会主義党(オーストラリア)、パキスタン消費者行動委員会(CACP)、南アジア人民連帯グループ(カナダ、トロント)、アクション・エイド・インターナショナル、労働者国際ネットワーク(WIN)、南アジア貧困撲滅同盟(SAAPE)、ギリシャ国際共産主義組織。
寄せられたメッセージの一部を紹介する。
*「とりわけ、ムシャラフ独裁を打倒するための法律家の運動へのあなた方の参加、民主的権利と宗教的原理主義の脅威にさらされている少数派の非妥協的防衛、タリバン主義と軍事主義の脅威に対してそれに代わる進歩的連帯運動の提起におけるあくなき戦闘性、女性、労働者および農民の闘争の強化のための支援、そして絶え間ない戦争状態の下でパキスタン――インド核対決とNATO・米国によるアフガニスタン介入の下にあってあなた方が社会フォーラムに積極的に参加し国際主義を表明し続けてきたことを、私たちは心に留めています」(第四インターナショナル)。
*「複雑な政治情勢とグローバルな経済危機が、すべての人々にとって可能なより良き世界を目指して闘うという新たな挑戦課題を政治勢力に提起していますが、そのような中で開催されたあなた方の大会に熱烈な祝意を表明します。あなた方の成功を望みます」(キューバ共産党国際関係部)。
*「フランスの反資本主義新党(NPA)は、あなた方の第五回大会に熱い挨拶を送ります。私たちは特に、既成権力機構から独立した、タリバン主義・宗教的原理主義や軍事主義やブルジョア追随諸政党に代わって社会主義的展望と連帯を提起することができる、強力な進歩的人民政治勢力を構築してきた努力に敬意を表します。」(フランス反資本主義新党)
*「インドとパキスタンの両方の左翼にとって、帝国主義者の意図に抵抗しインドとパキスタンの平和、協力、友好のために一貫して活動することは、絶対的に重要です。CPI(ML派)とLPPは、この共通の目標にむかってイニシアティブを共有し交流してきた歴史を持っており、私たちは、今後も同志的結合を強化し、親帝国主義的支配者の意図を打ち破ることができると確信しています。大会と集会の成功を祈り、熱い同志的あいさつを送ります」(インド共産党[マルクス・レーニン主義派]ディパンカール・バッタチャリャ書記長)。
国内的国際的展
望を活発に討論
国内的および国際的展望に関する百二十ページの文書が提出された。
国際的展望の討論は、ファルーク・タリク同志の提起から始まった。彼は、国際的な資本主義の危機の基礎、エコロジー的危機、および帝国主義者によるイラクとアフガニスタン占領について説明した。この危機に加えて、改良主義の衰退とイスラム原理主義の台頭がある。出口はあるのか。地球を守り、反革命のニューフェースに対抗できる勢力はどこにいるのか。アフリカ、ラテンアメリカ、アジアのどこに、帝国主義的グローバリゼーションに対抗する勢力が存在するのか。彼は、階級闘争の将来について語り、女性の役割と来るべき革命を築き上げるための国際的きずなの強化を強調した。
NPA(フランス)のピエール・ルッセ同志と社会主義連盟(オーストラリア)のシモン・バトラー同志が、資本主義の危機と気候変動について語った。アフガン労働者革命組織(ALRO)のアリフ・アフガニ同志が、アフガン大衆の社会的経済的状況の悪化について説明した。十二人を超える同志が討論を豊富化し、提案文書の不十分な側面を補強した。
ファルーク・アーメド同志が展望についての討論を提起した。彼は、現在の文民政府とムシャラフ将軍の軍事政権の政策を比較した。それは驚くほど似通っている。さらに、宗教的原理主義の台頭が労働者階級の組織への直接的な脅威になっている。アメリカ帝国主義の侵略と日常的なミサイル攻撃が、民衆を宗教的ファナティシズムへ向かわせている。彼は、現在の文民政府はその反人民的政策を覆い隠すために軍事クーデターの可能性を騒ぎ立てていると主張した。近い将来の軍事クーデターの可能性はほとんどないが、大衆の生活水準を向上させる政策を実施することが、政府にとって自らを守る最善策である。
三十人以上の同志が、パキスタンの政治的経済的状況の種々の側面について発言し、分析を深化した。それは国内問題、宗教的原理主義の台頭、帝国主義的経済政策、大衆の生活水準の悪化、などの広範囲に及んだ。
社会運動・労
働運動の推進へ
組織的展望については、ニザール・シャー同志が提起した。二〇〇七年末の前回大会以降のパキスタン労働党の成果を説明し、その大きな成長について述べた。LPPは、はじめて、バロチスタン、ギルギット・バルチスタン、および部族地域を含むパキスタン全土に存在を印した。もっとも重要な成長を遂げた地域はプクトゥーンカワで、そこではLPP党員数は二千人を超えた。彼は、新しい党員の統合のために学習サークルや学校の必要性を強調した。
第二の相互に関連する点は、LPPがパキスタンの社会的運動および労働運動の発展のために活動していることである。LPPは地域的および国際的連帯を推進し、グローバルな反帝国主義的イニシアティブに積極的に参加している。
組織的問題の全般的討論を始める前に、シンド、バロチスタン、ギルギット・バルチスタン、サレイキ・ワセーブ、パンジャブおよびプクトゥーンカワのLPP書記が、全体報告を補強する各地方の報告を行った。全国委員会の名称を連邦委員会に改める規約改正が全会一致で承認された。連邦委員会の年三回開催を年二回開催に改める改正案は、否決された。三十一人の連邦委員の選挙が三人の選挙管理委員会の下で秘密投票で行われた。三十七人が立候補した。新しく選出された連邦委員は、次のとおりである。
ナシル・マンスール、ムクティアル・ラフ、ファルーク・アーマド、ビーナ・フィダ、アズラ・シャド、レハナ・シャキル、マクスード・ムジャヒド、ブクシャル・サロ、アジズ・バルチ、ファルーク・タリク、ブシュラ・カリク、ザラ・アクバル、ニザール・リガリ、ユナス・ラフ、ラティフ・リガリ、モイーン・ナワズ・プノ、ナジル・ジャベド、メール・アブドゥル・サタル、ミアン・アブドゥル・カユム、チュドリ・イムティアズ・アーマド、リファト・マクスード、ババ・ジャン、イーサン・アリ、スハイル・ジャベド、サリム・ノシャド、カリド・メームード、カファイト・ウラー、アブドゥル・ジャラル、イルファナ・ジャバル、ニザール・シャー、およびタラト・ルハブ。ここには九人の女性が含まれている。
連邦委員会は最初の会議を開き、LPPの主要幹部となる連邦執行委員会を選出した。ニザール・シャー同志が書記長に、ファルーク・タリク同志がスポークスパーソンに再任された。ブクシャル・サロが教育文化担当書記に、ニザル・リガリが青年担当書記に、ナシル・マンスールが労働担当書記に、メール・アブドゥル・サタルがキサン(農民)担当書記に選出された。女性担当書記の選出は、次回会議まで延期された。
大会代議員の大部分は、続いてファイサラバードのドビガット・グラウンドにおける一月二十九日の国際労働者農民会議に参加した。
▲ファルーク・タリクは、パキスタン労働党のスポークスパーソンである。
(「インターナショナルビューポイント」10年2月号)
コラム
「シュール的言動」
鳩山由起夫は「母からの十二億円にのぼる贈与」問題を最後まで知らなかったで通し、時には「国民の健全な納税意識が落ちることがないようお願いしたい」と続ける。このとぼけ振りをマスメディアは「宇宙人」的と呼び、時には「おぼっちゃん」として追及をゆるめてきた感がある。
衆院の予算委員会の最終局面で、自民党の加藤紘一は北海道教職員組合の献金問題を取り上げ、鳩山に質問した。「十二億円」問題でなくてホッとしたのか、まるで他人事のように「法令違反があってはならない」と答えた。拳の落としどころがなくなり苛立った加藤は「総理の言葉はなんとなくシュールなんです。超現実的で、心の琴線に響かない。心耳に届かない」と怒った。なる程言い得て妙だと感心した。「非現実的」ではなく「超現実的」だとみるのか。突然ダリのぐにゃりと歪んだ時計の絵が頭に浮かんだ。シュールと言われてそれしか知らないのがなんとも情けない。
昨年の総選挙で民主党はマニフェストに「企業・団体献金の禁止」と盛り込んだ。誰もがこの条項は主として自民党に向けられていると考えた。だが国会が始まると「政治とカネ」の問題は、ブーメランのように民主党に集中して返ってきた。これは三つの側面を持っているように思われる。一つは当然にも「官僚」の側からの反撃である。それは単に官僚が旧来の権益を守るということにとどまらず、検察・警察という権力の中枢に位置してきたものにとって自らと対立しかねない政権の「安定」は困るのであり、逆に「不安定」こそ彼らの出番は多くなり、その役割は増すと考えるのは当然と言える。
もう一つは「新しい政治」を代表するはずが民主党内に存在する小沢に体現される古い自民党的体質が矛盾となって噴出したという側面である。そして三番目で最大の問題は「風」に乗って議席を拡大した民主党には「カネ」も「組織」もない。経団連から流れる政治資金三十億円をみればそれは一目瞭然である。二十八億円が自民党、一億円が民主党、そして残りの一億円がその他となっている。各企業との関係もこの数字に比例している。その結果民主党の選挙体制と活動は国会が始まってから追及され続けている小沢、鳩山そして連合(北教組)の三者によって支えられたのである。人もカネも。連合の組合員六百五十万人、これが一人当たり千円出すと六十五億円にもなる計算が成り立つ。NTT系労働組合は「アピール21」という政治組織をつくり、会費収入の二億円を超える「カネ」を民主党に注ぎ込み、九十八万人のUIゼンセン同盟は政治組織を通してその数倍も毎年供出している。小沢―鳩山―北教組がターゲットにされた理由はここにある。
だが三つの側面の奥底にあるのは政治が多少なりとも新しい方向に進もうとすれば、かならず旧来の国家やその体制と鋭く衝突するというのが歴史の真実である。そこに民衆が介在するとすればする程その衝撃は大きくなるということも歴史が刻み続ける事実である。
鳩山はシュール的言動で来年度予算案を衆院通過させたが、普天間問題はそれではごまかせない。沖縄県民の意を体現し「基地はいらない」という叫びだけが唯一次の道を開く。
(武)
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