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    かけはし2015.年7月6日号

女たちは戦争法案に反対します


6.20 1万5000人が国会を赤く包囲

憲法9条を壊すな今こそ平和の発信を




誰ひとり戦争に
行かせたくない
 六月二〇日、安倍政権による戦争法案制定阻止に向けて、「女の平和6・20国会ヒューマンチェーン」が国会議事堂周辺で行われ、一万五〇〇〇人が参加した。
 一九七五年、アイスランドの古い因習を許さない女性たちが「国際婦人年」に立ち上がった「レッド・ストッキングの戦い」の史実に思いを重ねて市民運動、労働運動、学者、作家、弁護士などが呼びかけた。一月一七日の「女の平和 国会ヒューマンチェーン」(七〇〇〇人)に続いて「赤は怒りの赤!平和と情熱の赤!国会を真っ赤なチェーンで囲みましょう!」、「わたしたちは、誰ひとり戦争に行かせたくありません。戦争法案の成立は、絶対に認めません」を合言葉に抗議のレッドチェーンが国会包囲した。

貧困と格差
差別にNO!
開会あいさつが呼びかけ人の横湯園子さん(呼びかけ人/前中央大学教授)から行われ、「安倍政権は、アメリカと一緒になって戦争し、軍国主義国家にしようとしている。自民党内部からも反対の声が出ている。私の父は、労働運動、平和のために闘った。逮捕され、拷問され、病死した。身をもって戦争は、最大の人権侵害だと実感している。なんとしてでも戦争法案を廃案にしたい。戦争させないために闘いぬこうではありませんか」とアピール。
次々と安倍政権糾弾と戦争法案廃案の発言が続く。
渡辺美奈さん(呼びかけ人/wam女たちの戦争と平和資料館事務局長)は、「安倍政権は、砂川判決を自分たちに都合がよい解釈をして、戦争法案を成立させようとしている。同じように日本軍『従軍慰安婦』問題においても強制連行の文書がないから、なかったのだと言う。しかし、軍隊慰安婦に強制された人たちが名乗り出て、証言したことによって明らかとなった。これこそが女たちの歴史を作ってきたことだ。彼女たちの思いは戦争を二度と行わせてはならないということだ。今日は、安倍政権を退陣に追い込んだということを歴史に刻みこみたい」と強調した。
伊藤みどりさん(働く女性の全国センター代表)は、「昨日、労働者派遣法大改悪が衆院本会議で強行可決された。戦争法案と派遣法改悪、労働規制緩和は表裏一体だ。安倍政権は、『女性の活躍』を言いながら女性が多い派遣労働者を一生派遣で使おうとしている。安定雇用が強く求められているのに無視だ。奴隷法制へと変わってしまう。貧困と格差による怒りが暴力、戦争へと動員される危険性がある。戦争反対の闘いを広げていこう」と批判した。

私たちは声を
上げ続ける!
戦争法案を審議する衆院特別委員会で奮闘する辻元清美衆院議員(民主党)は、「四五人のうち女性は私と維新の会の議員だけだ。質問席に立つ時、戦前は男たちだけで戦争を決めていった。女性には選挙権もなかった。男たちだけの議会だから戦争に走った。戦前とは違うということを女の力で、かならず戦争法案を止めたい。止めてやるぞ、という思いで闘っている。昨日、政府は徴兵制はやりません、憲法違反だと言った。だが、憲法には徴兵制をやらないとどこにも書いていないからやれるんだと、また同じ理論で言い出すんじゃないですか。国会議員は憲法を守る義務がある。戦争法案を通してしまったら、国会議員全員が憲法違反の同罪になってしまう。戦前になかった女性の力で戦争を止めましょう」と強調した。
続いて、神本美恵子参議院議員(民主党)、梅村さえこ衆院議員(共産党)、畑野君江参議院議員(共産党)が発言した。
湯川れい子さん(呼びかけ人/音楽評論家)は、「戦争法案による後方支援そのものが、戦争行為だ。豊かな想像力があるならわかることだ。戦争はいけないし、その芽を作ってはならない。だから私たちは声を上げ続ける。憲法九条を壊す安倍政権は間違っている。戦争には絶対参加しない」と訴えた。

人殺しに加担
してはならぬ
青井美帆さん(呼びかけ人/憲法学者)は、「憲法研究者の反対声明は二〇〇人以上、学者の会は五〇〇〇人を超えている。だが安倍政権は、自分たちだけが『権威』になろうとしている。立憲主義の否定だ。自衛隊員が自国防衛ではなく、外国で人を殺すことを受け入れることができるのか。九条に基づく国際貢献があるはずだ。先の戦争で女性は後方支援であり、戦争遂行のために女性が組み込まれてしまった。女性は、二度と戦争に加担してはならない」と発言した。
さらに発言は、角田由紀子さん(呼びかけ人/弁護士)、河内千鶴さん(ピースボート)、アンナ・セカイさん(歌手・高江ヘリパット基地反対)、黒田節子さん(原発いらない福島の女たち)、朴慶南さん(作家)、林郁さん(作家)などがアピールした。
最後に杉浦ひとみさん(呼びかけ人/弁護士)が閉会あいさつを行い、「女たちは、戦争法案に反対します!人を殺し合うのは嫌です。だれ一人戦争に行かせません」と訴えた。(Y)

6・4市民運動弾圧・3名不当逮捕を行った、
大阪府警公安第3課ならびに西警察署に
以下抗議・要請する

6・4関西市民運動弾圧救援会

 昨年九月、京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地に反対する集会参加のため、バスを使った行為が道路運送法違反に当るとして六月四日に逮捕された三人の仲間は、六月一六、一七両日に処分保留のまま釈放された。こうした不当きわまる弾圧を繰り返させてはならない。救援会の声明を掲載する(本紙編集部)。

 私たちは6月4日に大阪府警公安第3課が、「道路運送法違反」なる容疑で私たちの仲間を不当逮捕し、市民運動活動家や活動拠点など十数カ所の強制捜査を行ったことに強く抗議します。
 逮捕された仲間たちは去る16日と17日に、勾留延長に対する準抗告が認められ、釈放されました。勾留延長に対する準抗告が認められたという事実は、今回の捜査と逮捕の不当性を裁判所も容認できなかったことを示しています。
 しかし、私たちは大阪府警公安第3課ならびに西警察署が、言いがかりの容疑で市民運動活動家を逮捕し、13日間あるいは14日間にわたって勾留したこと、そして多数の人たちに事情聴取と称して、ありもしない違法行為に関する情報提供を求めることで有形無形の甚大な被害、苦痛、不便を強制したという事実について謝罪し、猛省し、二度と繰り返さないことを誓約するまで、この弾圧は終わっていないと考えます。
 実際、今回の弾圧は周到に準備されたものであり、逮捕・強制捜査のタイミングやメディアへの発表の方法もきわめて意図的であったことが明白です。しかも、3人の身体が解放された現時点でも、不起訴、捜査の終結を決定するのではなく、処分保留という不安な状態を継続し、3人以外の人たちにも当局による事情聴取の圧力・恫喝が続いています。
 そもそも今回の弾圧に使われた道路運送法とは、どんな法律なのでしょうか。この法律の目的は、その第一条に次のように書かれています。「この法律は、……道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとし、……輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もつて公共の福祉を増進することを目的とする」とあります。ところが今回の被疑事実は、無許可での営利事業とされています。
 同法の第四条によると「一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない」となっています。明らかに継続的な事業としての運行を対象としているのであり、市民団体や、地域、友人などの間でのデモ・集会への参加や、レクリエーション・文化活動などを対象としているものでないことは、法律の執行を職務とする警察官であれば、わかっているはずです。
 法治国家でこんなことがあってよいのでしょうか? 米軍Xバンドレーダー基地に抗議する政治的意思を表明するための活動でなかったら、長年にわたって反戦平和を訴えてきた市民団体でなかったら、あるいは政治団体の活動家とされる人たちでなかったら、こんな不当な扱いを受けることがありえたでしょうか?
 近年、この法律の適用が厳格化されていると聞きますが、それは無法な労働条件を競う悪質業者によって引き起こされた重大事故が頻発していることに対する社会的関心の高まりを反映したものと考えられます。今回の弾圧は、そのような悪質業者にこそ向けられるべき規制を、政治的表現の自由を奪うという目的に悪用しているという点でも許しがたいものです。
 安倍政権の下での日米同盟の強化・戦争法案の強行、辺野古基地建設、原発再稼働に対する人々の抗議の声が広がっている中で、各地で同様の不当な逮捕が相次いでいます。今回の件を含めて、その多くは全くの言いがかりです。原発事故などの大罪は起訴すらされず、警察官による不法な弾圧は野放しで、一方、政府の政策を批判する仲間たちが、数カ月も前の何の違法性もない行為を理由に突然逮捕される、あるいは強制捜査を受けるという恐怖の下で日常の生活を営まなければならないということが、常態化するならば、「法の下の平等」は死語となります。それだけではなく私たちの怒りは、行政機関の暴走を止めるべき裁判所が警察・検察の言いなりに令状を乱発していること、そして権力をチェックすべきメディアが特ダネ欲しさに警察の広報機関としての役割を果たしてきたことにも向ける必要があると考えます。自由な言論や政治的意思表示がこれほど重要になっている時代において、前時代的な警察国家への道に通じる今回の弾圧を、全国の多くの人々が憂慮しています。

 私たちは大阪府警公安第3課ならびに西警察署に対して次のことを要求します。
一)今回の弾圧が不当であってことを認め、謝罪し、二度と繰り返さないことを約束せよ
二)事情聴取等の捜査活動を直ちに中止せよ

2015年6月20日


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