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    かけはし2015.年7月27日号

行動の渦を巻き起こし


7.18全国一斉にプラカードアクション

「アベ政治を許さない!」

公明党本部前でも抗議



ついに「不支持」
が支持を超えた


衆院での安倍政権の「戦
争国家法案」可決の強行は、
安倍政権に対する人びとの
怒り、批判をさらにかきた
てている。七月一七、一八
の両日、毎日新聞と共同通
信が行った世論調査によ
れば、安倍内閣の支持率
は、共同通信では前回(六
月)の四七・四%から急落
し三七・七%、毎日では前
回(七月初)の四二・五%
から三五%にこれまた急落
した。一方、不支持率は、
共同では前回より八・六%
増の五一・六%に、毎日で
は八・〇%増の五一・〇%。
いずれも過半数を超えた。
他方、朝日新聞が七月
一八、一九日に行った世
論調査でも同様の結果が
出ている。安倍内閣支持
は三七%、不支持率は
四六%。衆院での「戦争国
家法案」採決のやり方への
問いでは六九%が「よくな
かった」と答え、改憲の手
続きをとらないまま解釈変
えで戦争国家法案をつくる
やり方には「適切ではない」
が七四%と約四分の三に達
している。
衆院での特別委員会審議
は一一六時間を超え、菅官
房長官は「野党の質問は
同じようなものになってい
る」とケチをつけたが、首
相をふくむ政府側の答弁は
相互に食い違い、かつ質問
への答弁は、回答とは言え
ないズラシと聞かれていな
いことについての繰り返し
に終始した。さすがに安倍
首相は「国民の間で十分な
理解が得られているとは言
えない」と認めざるを得な
かったが、それは本当の内
容を「理解させたくはな
い」という、違憲の戦争国
家法案の本質に根ざしたも
のである。しかし多くの労
働者・市民は、「平和」を
冠したこの一一の法案の本
質をしっかりとつかみ取り
始めている。
われわれは、参院での成
立を絶対に阻止し、安倍政
権を打倒するために「暑い
夏」を闘い抜こうではない
か。


「平和の党」は
どこへ行く?


七月一八日午後一時、作
家の澤地久枝さんが「言い
だしっぺ」となり、鳥越俊
太郎さん等が共に呼びかけ
た、全国各地でいっせいに
「アベ政治を許さない」の
共通プラカードを掲げる行
動が行われた。文字を書い
たのは九五歳になる俳句界
の長老・金子兜太(とうた)
さん。このプラカードは、
コンビニのコピー複合機で
番号を入力をすると印刷で
きるという方式をとってい
る。
反安保実行委員会は、東
京・信濃町の公明党本部前
で、このプラカード・パ
フォーマンスを行うことを
呼びかけた。戦争法案の強
行採決は、「平和の党」を
自称する公明党の全面追
随・支援なしには成立しえ
ず、公明党の責任をきっぱ
りと明らかにすることが必
要だからである。
それはまた、ナチス・ド
イツの独裁成立=ワイマー
ル憲法の解体を確定させた
「全権委任法」(行政府に立
法権を委譲し、事実上議会
を行政権力の付属物にして
しまった)の制定が、カソ
リック宗教政党である中央
党の同調に支えられて可能
であった、という歴史的教
訓を思い起こすためでも
あった。
つまりワイマール憲法に
従う限り、「超憲法的法律
の制定には出席議員の三分
の二以上の賛成が必要」と
なり、共産党議員はすでに
多くが逮捕されていたため
「出席」できなかったもの
の、ナチスとその友党(国
家人民党など)だけでは三
分の二には達せず、中央党
を抱き込むことで、この「全
権委任法」は初めて可決さ
れた。この歴史の教訓を公
明党に想起させる申し入れ
文も作成した。


警察の妨害
はねのけて


当日の行動には四〇人が
参加した。ところが公明党
本部の近くまで行くと、多
数の警察官が通行を妨害す
るという不当な対応をとっ
た。プラカード・アクショ
ン参加者たちはこうした警
察の暴挙に抗議するととも
に、午後一時かっきりに「ア
ベ政治を許さない」のプラ
カードをかかげ、公明党に
抗議の意思を表明するとと
もに、代表が守衛さんに公
明党宛の抗議・申し入れ文
を手渡した。
なおこの日の全国一斉・
同時行動は、国会正門前
の七〇〇〇人(主催者発
表)をはじめ、夕刻までに
事務局に入った連絡では約
五〇〇カ所で行われたとい
う。        (K)

7.11いま沖縄で起きていること――

学生たち自身の取り組み

新基地反対の担い手に

平和の最大の
敵は無関心だ


七月一一日、7・11沖縄
の集い実行委員会(宮森・6・30を伝える会/ジュゴン保護キャンペーンセンター/原爆の図 丸木美術
館/辺野古リレー)は、明
治学院大学白金校舎で「い
ま沖縄で起きていること 
?どこへ行く日本、どうす
るあなたは? 7・11集会」が行われ、三〇〇人が
集まった。
安倍政権による戦争国家
づくりの一環である沖縄辺
野古新基地建設の強行に抗
して現地―全国を貫いて果
敢な反対行動が取り組まれ
ている。実行委は、安倍政
権のカネと力で抑えつける
やり方に抗議し、あらため
て平和に生きる権利、民主
主義、地方自治、国家につ
いて検証し、運動の拡大に
むけて「平和の最大の敵は
無関心」をテーマにしなが
ら論議を深めていった。
開会のあいさつが高原孝
生さん(明学大国際平和研
究所所長)から行われ、「辺
野古新基地建設反対の取り
組みの非暴力直接行動は、
民衆にとって普遍性がある
意志表示だ。民主主義を回
復する手ががりとなる。翁
長知事の知事選出馬表明
は、キャンプ・シュワブゲー
ト前だった。学生たちも現
場に駆けつけ、国会の抗議
デモに参加している。学生
たちの報告を受けて深めて
いきたい。さらに沖縄の基
地に依存する経済、海兵隊
抑止論の『神話』を解き明
かしたい」と訴えた。
第一部は、「学生が語る
沖縄」。
渡邊哲平さん(明学大
生)は、「昨年の夏にドキュ
メンタリー映画『標的の
村』を観てから基地問題な
どについて学び始めた。学
内で『オキナワデー』とい
う沖縄を考える会を企画し
た。このような取り組みを
しながら教育やメディアに
よって造り出される構造的
な『社会の無関心』につい
て掘り下げていきたい」と
述べた。
安部さくらさん(明学大
生)は、「この春、辺野古
ゲート前の新基地建設反対
の座り込みに一週間ほど参
加した。海上保安庁の反対
派への暴力を直視し、絶対
に許せない。現地で同世代
の若者たちと交流し、ネッ
トワークを広げることがで
きた。一人一人の問題とし
て沖縄で起きていることに
向き合うことができたらと
思う」と発言した。


前泊博盛さんが
基地問題で講演


第二部は、前泊博盛さん
(沖縄国際大学・大学院教
授)が「沖縄基地問題 ?
問われる日本の民主主義と
安全保障」をテーマに講演
した。
前泊さんは、自著の@
『もっと知りたい!本当の
沖縄』(岩波書店)A『沖
縄と米軍基地』(角川新書)
B『入門日米地位協定』(創
元社)C『検証地位協定・
日米不平等の源流』(高文
研)D『終わらない〈占
領〉』(法律文化社)E『沖
縄経済入門』(沖縄国際大
学)での提起をベースにし
て日米軍事同盟の現状、問
題点を浮き彫りにし、明快
な分析で厳しく批判した。
とりわけ「日米地位協定
の問題点?外務省機密文
書『日米地位協定の考え方』
にみる『主権』?」の論点
では、「日米協定は、『占領
軍』の駐留を継続を可能に
する『協定』ということだ。
それは沖縄問題ではなく、
法の下の不平等、環境条項
なし、恣意的運用が可能、
免法特権、治外法権、裏密
約などが存在している。日
米合同委員会は密約増産装
置でしかない。かつて民主
党が地位協定改定案を立案
していた。例えば、『施設・
区域の使用には、原則とし
て日本の法令が適用され
る』条項を明記していたが、
真逆な状態が現在の日米地
位協定だ。最低限、民主党
案の実現が必要だ」。
つまり、「民主党が掲げ
た『対等な日米関係の構築』
というマニフェストは、戦
後日本がなかなか達成する
ことができない悲願、宿願
ともいえる。その実現の試
金石となるのが、日米地位
協定の改定であり、米国と
の単独安保体制の見直し、
多国間安保体制の構築、総
合安全保障体制の再構築に
ある。戦後日本人が見失っ
た『自主独立』『真の主権
国家の確立』の気概が、い
まこそ試され、求められて
いる」とまとめた。


様々なテーマと
角度からの連帯


第三部パネルディスカッ
ションのコーディネーター
は小寺隆幸さん(丸木美
術館理事長、京都橘大学)。
パネラーから次々と問題提
起が行われた。
牛島貞満さん(宮森・6・30
を伝える会)は、
「一九五九年六月三〇日午
前一〇時四〇分頃、沖縄県
石川市立(現在はうるま市)
宮森小学校に米軍ジェット
機が墜落した。この宮森小
事件を語り継ぐとともに、
沖縄国際大学米軍ヘリ墜落
事件(二〇〇四年八月一三
日)と合わせて米軍基地の
不当性を訴えている」と報
告した。
ジョン・ミッチェルさん
(ジャーナリスト 『追跡 沖
縄の枯葉剤』著者)は、「ベ
トナム戦争時、沖縄では枯
れ葉剤が貯蔵され、使用さ
れ、廃棄されていた。現在
も基地負担に苦しみ、枯れ
葉剤被害の危険性にもさら
されている。米軍の戦争犯
罪を追い続け、『軍事植民
地』という沖縄の歴史を直
視し続ける」と発言した。
梶原康生さん(専修大学
生、辺野古リレー)は、「専
大学生有志で『沖縄・辺野
古ゼミ』に参加。山城博治
さん講演会を企画したり、
基地問題の学習を行ってき
た。定期的に辺野古に行き、
写真・映像で現地状況を学
友たちに伝えている」と報
告。
最後に佐竹美紀さん(明
学国際平和研究所)が論議
を集約し、辺野古新基地建
設反対の連帯運動の担い手
になろうと訴えた。 (Y)


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