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    かけはし2015.年8月10日号

原発事故は予見・回避できた


7.31第5検審、東電幹部3人を強制起訴

福島原発告訴団、弁護団の闘いが実を結ぶ




業務過失致死罪
起訴相当と議決
 七月三一日、東京第五検察審査会は、東京電力の勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元社長について、今日なお収束のメドもたたず、一八〇〇人を超える原発災害関連死など甚大な被害をもたらした東京電力福島第一原発事故の責任を問い、「業務上過失致死傷」の罪で「起訴相当」との議決を行った。これによって三人は「強制起訴」となり、その罪状が法廷の場で裁かれることとなった。
 福島の原発・震災被害者たちは全国の人びとにも呼びかけて「福島原発告訴団」を結成し、事故を引き起こした東電幹部たちの責任を司法の場で明らかにし、その罪を罰すること求めてきた。事故から一年後の二〇一二年三月に結成された告訴団は、同年六月に福島県民一三二四人により東電幹部ら三三人を福島地検に告訴・告発した。同年八月、福島地検はこの告訴・告発を受理した。同年一一月には、全国一万三〇〇〇人による告訴・告発も行われ、この闘いは文字通りの全国運動になった。
 しかし福島地検はこの告訴・告発案件を東京地検に移送し、その直後の二〇一三年九月九日、東京地検は「嫌疑不十分」による「不起訴」という不当な決定を行ったのである。これに対して告訴団は、検察審査会に即刻申し立てを行い、あくまで東電幹部たちの刑事責任を法廷の場で明らかにすることを求める闘いを継続した。

次は法廷で犯罪
を立証する闘いだ
二〇一四年七月三一日、東京第五検察審査会は、東電幹部ら三人に対して「起訴相当」の議決を下した。東京地検の「不起訴」決定が覆されたのである。しかし東京地検は今年一月二二日、再度「不起訴」を決定し、あくまで東電幹部たちを防衛し、あの恐ろしい事故を引き起こした責任を追及しない、という態度をあからさまに示した。しかし弁護団・告訴団は再度、検察審査会に申し立てを行い、そしてついに再度の「起訴相当」議決がかちとられたのだ。
科学ジャーナリストの添田孝史さんの仕事や、弁護団のねばり強い活動によって、すでに事故の数年前から実際に三・一一で起きたものと同規模の一五・七メートルもの高さの津波が福島第一原発事故を直撃する可能性が予測されていたにもかかわらず、東電幹部はその事実を隠蔽し、なんの対策もとってこなかったことが、具体的な資料によって明らかになってきたことも、今回の「起訴相当」議決の大きな要因である。
福島原発告訴団と弁護団、そして何よりも福島の被災者たちの「公正」を求める闘い、東電や「原子力ムラ」(政官財、そしてジャーナリズムなどをふくめた)による犯罪・不正を許さない闘いが、今回の「強制起訴」を導き出す力だったことは言うまでもない。
しかし闘いはこれからである。告訴団・弁護団、そして福島の原発被災者とともに、「原子力ムラ」の犯罪を明らかにし、処罰をかちとり、そして再稼働を阻止し原発のない社会を実現するために、さらに力を入れよう。 (八月一日 K)

起訴議決を受けての団長声明

福島原発告訴団団長 武藤類子

2015年7月31日

 私たち福島原発告訴団が2012年に14716人で行った告訴・告発事件について、東京第五検察審査会は本日7月31日、被疑者勝俣恒久、武黒一郎、武藤栄の3名について起訴議決としたことを発表し、3名は強制起訴されることになりました。
 未だに11万人の避難者が自宅に戻ることができないでいるほどの甚大な被害を引き起こしてきた原発事故。その刑事責任を問う裁判が開かれることを怒りと悲しみの中で切望してきた被害者は、「ようやくここまで来た」という思いの中にいます。
 この間、東電が大津波を予見していながら対策を怠ってきた事実が、次々に明らかになってきています。これらの証拠の数々をもってすれば、元幹部らの罪は明らかです。国民の代表である検察審査会の審査員の方々は、検察庁が不起訴とした処分は間違いであったと断じ、きちんと罪を問うべきだと判断したのです。今後、刑事裁判の中で事故の真実が明らかにされ、正当な裁きが下されることと信じています。
 福島原発告訴団は、この事件のほかにも汚染水告発事件、2011年告訴事件によって原発事故の刑事責任を追及しています。事故を引き起こした者の刑事責任を問うことは、同じ悲劇が二度と繰り返されないよう未然に防ぐことや、私たちの命や健康が脅かされることなく当たり前に暮らす社会をつくることに繋がります。その実現のために、私たちは力を尽くしていきます。これからも変わらず暖かいご支援をどうぞ宜しくお願い致します。

7.27総がかり行動実が国会前集会

戦争法案の危険度は明らかに

8・30「10万人結集」を成功させよう


 七月二七日から、違憲の戦争国家法案の参院審議が始まった。衆院での与党による強行採決は、論議が進むほど戦争法案の違憲性と危険性が明らかになり、閣僚の答弁もその矛盾とでたらめさが明らかになってしまうことへの危機感の表れだった。
 「分かりやすく説明する」と安倍首相が自ら持ち込んだTV出演の企画も、戦争を「火事」に例えるなど、そのお粗末ぶりがただちに見透かされてしまうものだった。戦争法案反対意見は賛成を大きく上回っており、内閣支持率は危険水域の三割台に落ち込んでいる。
 戦争させない・9条壊すな総がかり行動実行委員会は、この日正午から参議院議員会館前で、参院での廃案・安倍内閣打倒をめざした集会を行った。前日の猛暑の中での一万五〇〇〇人を結集した国会包囲行動に続き、平日の昼間の行動ながら四〇〇人以上が真剣な面持ちで集会に参加した。
 国会議員からは共産党の田村智子、民主党の相原久美子、社民党の吉田忠智の各参院議員が発言した。参院の特別委員会は、衆院の時には参加できなかった少数党もふくめた四五人の構成となり、NHKの国会中継も入るようになったという。

横断幕を掲げて
韓国から参加
続いて「総がかり行動」実行委を構成する「戦争させない一〇〇〇人委員会」、「憲法共同センター」、「解釈で憲法9条を壊すな!実行委」から力のこもった発言。一〇〇〇人委員会の福山真劫さんは「この法案は米国の中東での戦争を日本に肩代わりさせるものだ。必ず廃案にできるという確信を持とう。八月三〇日には一〇万人を超える大結集で国会を包囲しよう」と訴えた。「解釈で憲法9条を壊すな!実行委」の高田健さんは、「六〇年安保闘争の大結集は、社会の圧倒的多数が戦争体験者だという実感に支えられていた。しかし今や戦争体験者は少数派だ。しかしその中で、若い人びとが戦争させないという行動に日増しに加わっている」と新しい可能性を強調した。
次に、横断幕を掲げて韓国から参加した「平和と統一を開く人びと」が大きな拍手を受けて発言した。「韓国でも、集団的自衛権に反対して闘っている日本の人びとの声が聞こえている。戦争が起きてまず最初に被害を受けるのは朝鮮半島の人びとだ。自衛隊が朝鮮半島に侵攻する可能性も出てくる。私たちは日本・朝鮮半島・アジアの平和のためにともに闘う」とアピールした。
さらに父親が硫黄島で戦死したという島根の方、宗教者平和ネットからの発言を受けて、八月三〇日の「一〇万人大結集」への運動の盛り上がりを作り出しことを確認した。  (K)


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