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    かけはし2015.年8月31日号

チプラス政権のトロイカへの屈服を許すな


ギリシャ

左翼14組織、新メモランダム反対のための決起呼びかけ

再度緊縮に反対する全国運動を構築しよう
スタティス・クーヴェラキス


 以下は、緊縮措置議会採択に反対投票しつつチプラス政権のトロイカへの屈服に公然と反旗を翻したシリザ左派が、シリザ外の左翼と共同して政治戦線形成に向け歩を進めていることを伝えている。ここで紹介された「よびかけ」発表以後事態の展開はさらに加速し、以下の記事が予測している通り、チプラス首相は八月二〇日「信を問う」として辞任し解散総選挙に打って出ることを表明した。投票日は九月二〇日になりそうだと報じられている。(「かけはし」編集部)


急進左翼潮流の
再結集の実現を
 アテネにおける展開は劇的であり、そのペースは加速中だ。ギリシャ議会は今後二、三時間のうちに、今や標準となったたった一日(そして一晩)の即決的「論争」手続きにしたがって、シリザ政権とEU間で合意された第三次メモランダムを採択するだろう。
 シリザの「左翼プラットフォーム」の議員たちは、ノーに投票すると既に公表し、同じ行動をとる他のシリザ議員の数はまだ分からない。その中で確実なのはギリシャ議会議長のゾエ・コンスタントポウロウであり、彼女は現在、議会討論手続きとして尊重されるべき最小限度を求めて必死の戦闘に取りかかっている最中だ。彼女の姿勢は、今や政府閣僚また新政権のシリザ議員たちが公然と支援している、メディアの途方もない攻撃の引き金を引いた。
 もう一つの大きな展開は、メモランダムに反対する民衆的決起と諸々の委員会設立を求めて、シリザの「左翼プラットフォーム」の指導者たち、およびギリシャの他の急進左翼一二組織の指導的人物たちによって出された呼びかけだ(後掲)。それらの組織の中で二つ(ARANおよびARAS)はアンタルシアの創立組織だ。これは、新メモランダムとシリザ政権の新自由主義的Uターンに反対している大きなひろがりの急進左翼諸勢力を再結集する、新たな政治戦線の確立に向けた最初の公然たる歩みとして、幅広い形で見なされている。
 このメモランダムは、中道右翼と右翼諸政党の支持のおかげで、議会の幅広い多数によって確実に採択されるだろう。しかしながら、おおいにありそうなこととして、政府は彼ら自身の議員団内部で支持を失い、一ヵ月以内の不意打ち的選挙を必要とするだろう。この前例のない動きに対する主要な論理的な解釈は、新たな緊縮諸方策の具体的な波及が痛みをもたらし始める前に、この政策に対して浮上しつつある左翼反対派が選挙を組織し、そこで地位を占めることを阻止する、ということだ。いずれにしろこの選挙は、「左翼プラットフォーム」を軸に結晶化しつつある新たな反緊縮戦線にとっては最初の試練となるだろう。次の二、三日が決定的となるだろう。

新メモランダムノー
国を貫く闘争と決起への呼びかけ

 幅広い左翼の諸勢力と組織を代表する下記の署名者は、今日議会にかけられた新第三次メモランダムを拒否する。そして、メモランダムすべてを覆し、この国に新たな進歩的な方向を強制する、大きな統一的闘争を求め声をあげる。
以前の二つのメモランダムを排するために選出された政府による新メモランダムへの署名は、ギリシャ民衆と民主主義にとって大惨事に帰結している。新メモランダムはもっとひどい緊縮、市民の諸権利に対するさらなる制限、そしてこの国の保護領体制の永続化を意味している。新メモランダムは、七月五日の国民投票で緊縮の新自由主義諸政策と植民地的依存をことごとく拒絶した、ギリシャ民衆の委任を完全に裏返しにするものだ。
人びとは過去五年を通じてあらゆる可能な方法で、恐怖と脅迫に対決し、独立を求め、まさに再構築された、民主的な、主権のあるギリシャを求めて闘ってきた。今回のメモランダムは、以前のメモランダムがそうであったように、団結し決意を固めた社会の広範な戦闘的抵抗で迎えられる必要がある。われわれは、最後まで、メモランダ諸政策の打倒まで、今後の日々に対するオルタナティブプランをもって、ギリシャにおける民主主義と社会的公正を求めて、七月五日の道をたどり続けるだろう。
新メモランダムに対決する戦闘は、国の隅々における民衆の決起をもって今始まっている。この戦闘を発展させ勝利させるために、あらゆるレベルであらゆる社会領域で民衆的組織化を高める必要がある。
われわれは、幅広い政治運動と社会的な全国規模の運動を、またこの国の保護領化に反対し、緊縮に反対し、新メモランダムに反対する闘争委員会の適切な創出を必要としている。これは、民主主義と社会的公正を求める民衆の熱望に正当な根拠をもつ統一的な運動となるだろう。
七月五日の「ノー」の勝利に導く戦闘は継続し、勝利するだろう!

 二〇一五年八月一三日

?パナギオティス・ラファザニス(左翼プラットフォーム―左翼潮流)
?アレコス・ヴェルナルダキス(刷新共産主義)
?ニコス・ガラニス(左翼介入)
?ディミトリス・カヴォウラス(再建共産主義組織)(注一)
?カルツォニス・ディミトリス(ヤニス・コルダトス協会)(注二)
?パナギオティス・マンタス(DIKKI―社会主義左翼)(注三)
?アントニス・ダヴァネロス(左翼プラットフォーム―DEA)
?アンドレアス・パギアツォス(ヘキニマ)(注四)
?スピロス・サケラロポウロス(ARAN―左翼再編)
?ディミトリス・サラフィアノス(ARAS―左翼反資本主義再結集)
?マリア・ソウアニ(労働者の闘争)(注五)
?セミス・トズィマス(元PASOK全国評議員)
?ラムブロス・ヘータス(一〇〇〇のイニシアチブ)

▼筆者は、ロンドンのキングスカレッジで哲学を教えている。シリザ全国指導部の一員であると共に、左翼プラットフォームの一指導者。

注一、二)再建共産主義組織とヤニス・コルダトス協会は、元KKE(ギリシャ共産党)活動家が再結集した組織。
注三)DIKKI―社会主義左翼は、シリザの一部となった元PASOK活動家が再結集した組織。
注四)ヘキニマはCWI(イギリスのミリタント派に連なる国際潮流)ギリシャ支部
注五)「労働者の闘争」は、今もKKE多数派メンバーに属している活動家のネットワーク
(「インターナショナルビューポイント」二〇一五年八月号)

第四インターナショナル第32回国際青年キャンプinベルギー

世界各国から結集し 大成功

参加者がプログラムを設定し組織化

ニール・ミシェルス

 第四インターナショナルの第三二回国際青年キャンプは、七月二六日から八月一日までベルギーで行われた。FIベルギー支部のSAP―LCRが、今年の青年キャンプ組織化を主導した。キャンプは、欧州と世界から来た革命派の間での一週間の政治的交流にとっては快適な立地である、リーレン高原自然公園で開催された。参加者は、ベルギー、ブラジル、デンマーク、フランス、ドイツ、英国、ギリシャ、イタリア、メキシコ、スペイン、スイス、米国、西サハラからやって来た。キャンプのあらゆる政治的企画は自らプログラムを設定した若い参加者によって自己組織化された。われわれは、各代表団内部で作成され、キャンプの政治的共同作業部の最終会議で共有された総括から、もっとも注目すべきハイライトからなる外観を示そうと努めた。

第一のテーマは
エコ社会主義
このキャンプの第一のハイライトは、エコロジーの諸闘争とエコ社会主義の政治構想に対する必要性に関し行われた作業に関係している。エコロジーに当てられた二日目のテーマ日の中で、SAP―LCR指導部メンバーであり、「グリーン資本主義:それはなぜ機能しないか」という著作の筆者であるベルギー人のダニエル・タヌロが、「エコロジー的緊急性に立ち向かう社会と綱領と戦略にとっての構想は何か」に関する冒頭報告をもって、エコロジーに関するキャンプの作業の口火を切った。COP21に関する作業グループは、この週の残りの期間、この年末のパリで予定されているCOP21をめぐる気候に関する諸行動を強化し急進化するための共同した働きかけを築き上げることを目標に会議を行った。このキャンプの活動は、決起に向けた代表団からの共同アピールに結実した。

ギリシャ情勢
と今後の課題
ギリシャの政治情勢に関する戦略的な諸論争は、今回のプログラムの良質な課程を構成する第二の大成功と見なすことができる。FIギリシャ支部、そして急進左翼連合のアンタルシアの構成組織であるOKDE―スパルタコスの青年代表団は、ギリシャ情勢に関する論争を始めるために青年キャンプに参加した。
ギリシャ支部が擁護した立場は、欧州とギリシャの資本主義と決裂し社会主義への道を開く、そうした綱領を備えた革命派の自立的連合が必要という立場だった。しかしながらこの政治方向は、参加者すべてを説き伏せるものではなかった。この参加者たちは、多くの場合、自分自身の国で、デンマークの赤緑連合ないしはスペインのポデモスのような、「改良主義者」との共同戦線という幅広い政治的構想の一部を構成している。
批判的な発言から提出された最重要な課題は、国民投票における六二%の「ノー」支持者を一つの政治的オルタナティブに向け組織する必要性という課題だった。つまり、IMF並びにEU諸機構との間で緊縮メモランダムに署名したばかりの、シリザ指導部による緊縮政策への転換に対するオルタナティブへの組織化だ。
参加した代表団は、チプラス政権の右への移行が急進左翼に対する抑圧と一体的に進んでいるということを大きな懸念をもって認め、有罪を宣告された七月一五日の反メモランダムの闘士たちに対する連帯宣言を採択した。

LGBTQ
と性的解放
今キャンプの第三のハイライトは、LGBTQ諸闘争に関するテーマ日の終わりにあった。力強いいくつかの発言を伴った熱気ある集会の後、LGBTQパーティーが始まった。既に国際青年キャンプの伝統であるが、このパーティーは、LGBTQの諸個人と異性愛志向以外の新しい経験に対し偏見のないすべての参加者に、自由に表現できる一つの空間を提供することを目標としている。寛容かつ自由な環境は、ほとんどの政党の場と全体としての社会の日常生活における、支配的な異性愛を正常とする基準と同性愛嫌悪とは対照をなしている。性的解放なしにはいかなる革命もない!

世界各地での
闘いを報告
第四に、「諸々の代表団間会合」は大きな成功だった。それらは、様々な国から来た代表団に、闘争における諸経験を交換するすばらしい機会を提供した。代表団間の報告と討論のいくつかの主題は、スペインにおけるポデモスの進展、英国左翼内部の地震(社会主義労働者党の崩壊、統一左翼の創出、スコットランド民族党の成長、そしてジェレミー・コルビンの立候補に基づく労働党内部での左翼指導部に向けたキャンペーン)、ギリシャにおける第三次緊縮メモランダムに反対する闘争、リヨン―トリノ間のHST鉄道やミラノでの世界博覧会のような社会には役に立たないイタリアの大規模インフラ計画に反対する闘争、右翼政府と対決する労働組合の行動計画と一体となったベルギーにおけるストライキ運動、その他だった。
欧州外の代表団の存在がその価値を高く認められるのは、国際主義的集会や、数多くのワークショップ、またキャンプの週を通じた非公式接触に加えて、まさに先のような「代表団間会合」のゆえだ。
今キャンプは、天然資源の収奪を目的としてモロッコに占領された――国連安全保障理事会におけるフランスの支持の下に――地域である西サハラからの代表団を迎えることができた。同志たちは、西サハラの民族的かつ反植民地主義的解放のために闘っているポリサリオ戦線では左翼部分を構成している。エジプト代表団の参加もまた計画されていた。しかし、抑圧的な欧州の国境政策が彼らのビザ取得を妨げた。

来年の第33回は
スペインで開催
三一八人の参加者による今年の青年キャンプの飛び抜けて国際主義的な力学は、スペインで開かれる来年の第三三回第四インターナショナル国際青年キャンプに続くだろう。そのキャンプは、ポデモスを共同して創設し、その中で幅広い政治構想内部での反資本主義左翼に対するもっとも重要な指示標識となった組織、アンティカピタリスタスによって組織されるだろう。スペインの今年の代表団が示した政治的熱気――そして創造的な空気!――が、忙しいが同時に活気あるキャンプ組織化に置き換わる道を見つけ出すことができるならば、来年の国際青年キャンプは、見逃してはならない合流機会となり、第四インターナショナルの青年組織にとっては一つの優先企画となるだろう!
▼筆者は、SAP―LCR指導的青年活動家。(「インターナショナルビューポイント」二〇一五年八月号)

【訂正】本紙前号(8月24日付)1面4段目右から10行目の「その人たちが」を「その人たちの」に、2面8・8集会記事の上から2段目左から9行目の「を否定を」を「の否定を」に、3面8・6行動記事下から3段目右から9行目の「吉田忠智参議院委議員」を「吉田忠智参議院議員」に、6面下から4行目右から26行目の「政府を強制」を「政府に強制」に訂正します。


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