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    かけはし2015.年9月14日号

総力をあげて安倍政権打倒へ


戦争法案強行採決を阻止しよう

職場・学園・地域から国会にかけつけよう



8・30の力で
廃案かちとれ

 八月三〇日、憲法破壊の戦争法案の廃案をめざして呼びかけられた国会包囲一〇万人行動・全国一〇〇万人行動は降雨の中で、大きな成功を収めた。東京では一二万人ものデモが国会正門前の車道を埋め尽くし、霞が関、永田町、日比谷一帯に人々があふれ返るという、まさに一九六〇年安保闘争以来の事態が作り出された。
全国でも大阪・扇町公園の二万五〇〇〇人集会・デモをはじめとして、一〇〇〇カ所以上でさまざまな取り組みが行われた。人びとは、安倍政権への怒り、危機感をつのらせ、一人ひとりの意思と判断によって、あるいはみずから家族や友人・知人、職場や地域、学校の仲間と話し合って、「違憲の戦争法案ノー、民主主義を守れ、安倍政権は退陣せよ」の行動に立ちあがったのだ。
「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」を通じた、従来の政党・労組の系列を超えた戦争法案反対の持続的取り組みを基盤として、学者・弁護士たちの独自の意見表明と行動、学生・高校生等の若者たち(シールズ――自由と民主主義のための学生緊急行動など)や「安保関連法案に反対するママの会」の運動の発展など、まさに「いのち・人権」の危機を切迫感をもってつかみとった人びとの思いが、衆参両院の絶対多数に依拠する安倍政権の思いあがった壊憲・戦争国家への突進の前に立ちはだかったのだ。
市民社会の各層が、今回の「戦争法案」反対運動のように自分たちの主体的問題として政府の政策に異論をつきつけ共同で行動に立ちあがるという経験は、数十年ぶりの出来事なのではないだろうか。
こうした戦争法案に反対する人びとのうねりは、二〇一一年三・一一をきっかけにした反原発運動の社会的深まり、「オール沖縄」の辺野古基地反対闘争(それは正面から「ヤマト」に対して沖縄の自己決定権を突きつけるものになっている)と、確実に共感・共鳴する内実を持ち始めている。
そうであればこそ安倍自民党政権は、広がる不安と動揺をおおいかくすためにも九月一四日から始まる週に、参院での採決・法案成立を何がなんでも強行しようとしているのだ。

グローバルな
日米軍事一体化


安倍政権の戦争法案参院強行採決・成立の動きは、今、新たな問題が浮上することで大きく揺らぐ可能性がある。
九月二日の参院安保法制特別委員会で、昨年一二月の総選挙直後に訪米した自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長が、一二月一七日のオディエルノ米陸軍参謀長からの「ガイドラインや安保法制は予定通り進んでいるか」という質問に対し、「(総選挙での)与党の勝利により来年夏までには終了するものと考えている」と答えたことが暴露された。共産党の仁比聡平参院議員が入手した統合幕僚監部の内部文書にそのことが明記されている。
同文書では、一二月一八日のダンフォード海兵隊司令官との会談で、河野統合幕僚長は沖縄での新基地建設をめぐり「辺野古への移転やキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブでの共同使用が実現すれば、米海兵隊と陸上自衛隊との協力がいっそう深化する。これにより沖縄の住民感情も好転するのではないか」と提言している。そして河野は、「安倍政権は(新基地建設を)強力に推進するだろう」とまで述べているのだ。
さらに一二月一八日のデンプシー統合参謀本部議長との会談で河野は、「米アフリカ軍司令部に(AFRICOM)に自衛隊の連絡官を常駐させたい。ジブチの自衛隊『拠点』は海賊対処の拠点だが、今後の幅広い活動のためジブチの利用を拡大させたい」と述べている。アフリカ・中東での「対テロ」作戦基地としての自衛隊ジブチ拠点の役割はこうしていっそう明らかになっている。
すでに八月一一日に共産党の小池晃参院議員が、戦争法案の八月成立を前提に運用計画を記した文書(統幕内部資料)を作成していたことを明らかにした。
これらの自衛隊内部資料は、明らかに議会の審議とは無関係に統合幕僚監部が政府の方針が出た段階で、それを既成事実として軍自身の計画を立てていることを示すものである。日米の制服組トップ会談での河野統合幕僚長の議会を無視した「既成事実化」の立場は「文民統制」の原則に反することは言うまでもない。

連続行動に
決起しよう


九月三日の「総がかり行動実行委」による議員会館前木曜日連続行動には雨の中を二一〇〇人の労働者・学生・市民が参加した。山口繁・元最高裁長官が「集団的自衛権行使は違憲」と語り、政府・自民党が一九五九年一二月の「砂川事件・最高裁判決」を集団的自衛権行使合憲論の根拠とした見解を真っ向から否定したことが、この日の集会で取り上げられた。
安保法制特別委での閣僚答弁は、言い逃れ・矛盾・立ち往生・答弁撤回の繰り返しである。たとえば中谷防衛相は「劣化ウラン弾を運ばないと相手先と協議している」と答弁した(八月一一日)ものの、九月二日になって「米国との間で個別に劣化ウラン弾について協議したことはない」と前言を翻したことなどが、その典型である。このような相次ぐごまかしと前言否定は、戦争法案が完全な違憲法案であり、アメリカの戦略と一体化して「地球の裏側」にまで自衛隊を派遣して武力行使させることを可能にさせるものであることに最大の根拠がある。
安倍政権の戦争法案を「合憲化」する言い訳は完全に破綻している。このウソとゴマカシもはや通用しない。しかし戦争法案の成立は、覆すことができないアメリカとの「約束」である。安倍政権にとってこのジレンマの「解決」は、まさに「憲法破壊」のクーデター的手法以外にない。
今こそ、安倍政権の危機をつかみとり、かれらの危機を労働者・市民にとってのチャンスに変えていくための行動に立ちあがろう。
安倍政権は九月一五日に中央公聴会、そして九月一六日に安保特別委員会と本会議での採決を強行し、戦争法案の成立を図っている。総がかり行動実行委員会は九月九日、日比谷野外音楽堂での集会・デモ以後、九月一〇日から連日の国会正門前座り込み(午後一時〜午後五時)と正門前大集会(午後六時半〜)を呼びかけている。
国会正門前を人波で埋め尽くそう!戦争法案を労働者・民衆の連続行動で廃案に追い込み、安倍内閣を打倒しよう!(九月七日 純)

8.31 
辺野古新基地建設の問題点さぐる集会

環境こわす埋め立てやめろ


「生物多様性」維持に反する暴挙


工事再開など
絶対に認めない
 八月三一日午後六時半から、東京・池袋の豊島公会堂で「辺野古新基地建設の問題点を探る――土砂の採取、埋め立てによる環境への影響を考える」が開催された。主催はフォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、ピースボート、辺野古への基地建設を許さない実行委の四団体。
 この日の集会は、八月一〇日から始まった政府と沖縄県との間の、「辺野古基地建設工事一カ月停止」という「休戦協定」が九月九日に切れることをめぐる今後の展望について提起するために設定された。すでに菅官房長官は、論議に進展がなければ九月九日以後、工事を再開すると明言し、沖縄側に牽制球を投げている。
 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック事務局長の木村辰彦さんの司会で進められた集会では、最初に平和フォーラム共同代表の福山真劫さんが主催者あいさつ。福山さんは「沖縄県民の八〇%が辺野古基地建設に反対の意向を示している。それでも建設をやめないのはなぜか。それは第一に米国との約束に縛られているためであり、第二に『本土』の闘いの弱さだ。われわれはこの弱さを克服するために、一月二五日には七〇〇〇人、五月二四日には一万五〇〇〇人で国会を包囲した。八月四日に安倍政権から『休戦』が提案されたが、安倍政権の工事強行姿勢は変わらない。九月一二日には、五・二四を倍する結集を!」と提起した。

土砂の8割は
県外から搬入
次に沖縄県議の仲村未央さんが「土砂搬入・外来生物規制条例のめざすもの 県議会与党の取り組みについて」というテーマで講演。仲村さんはこの日の県議会で、安倍政権の戦争法案に反対する決議が多数で採択されたことを最初に報告した。仲村さんはまた六月の自民党国会議員の「勉強会」で作家の百田尚樹の暴言(「カネのために普天間基地周辺に住みついた」)が、沖縄の人びとにとって沖縄の土地闘争をあらためて再学習していく契機になった、と語った。県議会でも自民党議員の中から「県民は自ら米国に土地を売ったことはない、という翁長知事の言葉は事実に反する」との発言も出ている。その根拠はキャンプ・シュワブの地主のごく一部(三%)について「売らなければ強制収用だ。その際には補償金も払わない」という脅しに屈した事実だった。したがって「自発的に売った者もいた」という解釈は、そうした経過を無視するものだと仲村さんは批判した。
さらに仲井真前知事の「埋立承認の瑕疵」に関して、県外からの土砂搬入をさせない条例にもかかわらず、八割の土砂が県外から持ち込まれたという問題について調査が進められていることを仲村さんは明らかにした。それが地元の生態系を破壊し、世界自然遺産に登録しようという環境省の意向にも反するものだと仲村さんは強調した。

沖縄の自己決定権
を行使する闘い
ピースデポ副代表で環瀬戸内海会議の湯浅一郎さんは、「辺野古新基地建設の問題点を探る――土砂の採取、埋め立てによる環境への影響を考える」と題して報告。辺野古埋め立てに使う「岩ズリ」の七三%が県外からのもので供給地の大きな部分を占める奄美大島でも採石山の崩土が海に流れ込み、サンゴの海が真っ赤に染まっている実態を語った。これらのことが生物多様性の維持という「国家戦略」にも反する暴挙であることを湯浅さんは明らかにしていった。
次に安次富浩さん(ヘリ基地反対協共同代表)が報告。安次富さんはこの日から県の側が大浦湾の岩礁破壊の状況などについて環境調査に入っていることを報告。反対運動の側もこの日から行動を再開したという。九月一四日からのボーリング調査再開の可能性はあり、工事を止めるための抵抗運動を継続していくことを宣言した。
名護市の教育委員会が辺野古浜の考古学調査を行っていくこと、琉球王朝時代、大浦湾に来航した中国の船が使っていた碇石(船の停泊のためのいかり)が完全な形で発見されたこと(発見したのは米軍)などの事実を語った安次富さんは、金秀グループ、かりゆしグループ等の経営者や翁長知事の言っている辺野古新基地建設反対の主張と自分の年来の主張の一致点に基づいて闘いができることに確信を持とう、と述べ、さらに「日本は単一民族国家ではない。沖縄の自己決定権という立場に立って、私たちが沖縄の未来をつくることを主張していきたい」と力強く語った。
三人の報告の後、東京全労協の久保事務局長、辺野古実の中村利也さん、九・一二国会包囲行動実行委の野平晋作さんからの連帯報告を受け、戦争法案廃案、辺野古新基地建設阻止を掲げた九月一二日の取り組みの成功を誓い合った。(K)


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