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    かけはし2015.年9月21日号

戦争法案廃案・安倍打倒の共同を


戦争法案を根底で規定する新ガイドライン

「クーデター的手法」の根拠を問う

浮かび上がる日米合作の戦争プラン


ごまかしに終始
する安倍政権


 異例の会期延長となった通常国会の会期末が迫ってきた。いよいよ戦争法案反対の運動は、長丁場の最終段階に入った。歴代自民党政権が違憲として自ら禁じてきた「集団的自衛権」行使を容認し、米国のグローバルな軍事的覇権の衰退を補完し、部分的に肩代わりするために「地球の裏側」にまで自衛隊を派兵し武力行使を行うことを可能にさせる「戦争法案」の本質は、すでに多くの人びとに理解されている。
安倍政権は、必死になって「戦争法案」というのは悪意に満ちた言いがかりだ、と野党やメディアのキャンペーンを非難している。しかし、国会の質問でもまともに答えることもできず、言を左右にし、ごまかしに終始しているのは安倍政権の側である。
法案の本質は、憲法学者の九割以上がこの法案を「違憲」と断定し、内閣法制局長官や最高裁長官の経験者までもが「違憲」の声を上げていることに明確に示されている。安倍政権は、敢えて憲法秩序=「立憲主義」の枠組みを自ら破壊することによって、明文改憲を促進しようとする「クーデター」的手法を取っているのである。安倍にとって悲願の「戦後レジーム」からの脱却=「九条改憲」は、戦争法案を成立させることでいっそう加速され、現実の政治過程に乗せられる。われわれは、この筋書きを粉砕しなければならない。

統幕長の対米
報告が示すもの


共産党が入手した昨年一二月の総選挙直後に訪米した河野統合幕僚長の「報告」文書で示されたものは、何だったのか。
昨年一二月の総選挙直後、河野統幕長が訪米して米軍トップと話した内容は、「安保法制」の夏までの整備、辺野古新基地建設とキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブの自衛隊との共同使用、そして米アフリカ軍司令部への自衛隊の常駐とジブチの自衛隊基地の「利用拡大」などだった。すなわち河野と米軍幹部の会談の内容は、基本的に今年四月の「2プラス2=日米外交・防衛閣僚会議」で確定した日米新ガイドラインに沿ったものだということだ。
すなわち「安保関連法制」=「戦争法制」の内容は、この新ガイドラインを実行に移すためのものであり、言うまでもなくそれは最初に述べたように米軍のグローバルな戦争戦略の不可欠の一部として自衛隊を活用するためのものである。この戦略の主語が「日本」であるわけではない。安倍首相は、四月二九日の米上下院合同会議での演説で、その前々日「2プラス2」で合意した「新ガイドライン」を「真に歴史的な文書」として高揚感に駆られた宣言を行い、「夏までの安保法制の成立」を約束したが、ここにあくまでアメリカの戦略に寄り添うものとしての戦争法案の本質が浮かび上がってくる。
ところで「日米ガイドライン」は協定でも条約でもない「指針」である。この点は一九七八年の第一次ガイドライン以来変わっていない。ガイドラインの本文の末尾には「指針はいずれの政府にも立法上、行政上またはその他の措置をとることを義務づけるものではなく……法的権利または義務を生じさせるものではない」と書かれている。
歴代自民党政権は、この「法的権利、義務を生じさせない」ガイドラインを使って、日米共同作戦体制のグローバル化を進め(PKO法やテロ特措法など)てきた。安倍政権はそれを利用して、「集団的自衛権」の行使容認と改憲をめざす「戦後レジームからの脱却」を掲げた自らの政治目標にストレートに結びつけたのである。ここに安倍政権の特異な「クーデター的手法」が浮かび上がってくる。

自ら声を上
げる人びと


この間の世論の急激な変化を背景に国会に向かうデモの波、地域の隅々からのさまざまなアクションが作り出された。東日本大震災・福島原発事故の衝撃を背景にした反原発運動のうねりに続き、新しい行動が次々に生み出されている
一九六〇年代、七〇年代初頭の運動経験を持つシニア世代から、高校生・大学生の若者たち、二、三〇代の母親たちも街頭に進出し、自分たちの言葉で戦争法案を強行する安倍政権への怒りをぶつけている。
安倍政権は衆参両院における与党の絶対多数に支えられている。しかし戦争法案に対する行動の中で労働者・民衆自身が知ったように、安倍政権の基盤は決して強力なものではない。これから安倍政権に対する闘いは新たな次元に入っていく。戦争法案に対する闘い、そして沖縄の辺野新基地建設を阻止する「島ぐるみ・オール沖縄」の闘いを持続・強化し、確実に第二次安倍政権の改憲・戦争国家に向かうコースに立ちはだかる「民衆の意思」として打ち鍛えていかなければならない。
安倍政権打倒へ!
(九月一三日 純)

9.13 
福島県民集会に2500人

県内初めての「総がかり行動」


戦争法案反対の声高く


 【福島】福島県では、なかなかできなかった「総がかり」の戦争法案反対集会がようやく実現した。大学関係者や元首長などの呼びかけに応える形で、共同センター、平和フォーラム、各市民団体が「ふくしまは怒っている!戦争法案NO!9・13福島県民大集会」にとりくみ、福島市の県庁前に県内各地から約二五〇〇人が結集した。
 集会では参加者が「戦時中苦しくても神風が吹いて必ず勝つと戦時動員に耐えた。でも自分たちが作っていたのは、特攻用の潜水魚雷回天だった。犠牲者だと思っていた自分が加害者だった」(八六歳の女性団体代表)。「息子は大学を休学し辺野古でボートに乗り、基地を作らせない運動をしている。海保に首を絞められ、海に突き落とされながら息子は、本当の敵は海保じゃない、その後ろにいる国家権力だよと語っている」(会津のキリスト者)などと次々とスピーチ、民主、共産、社民の各党代表も連帯のあいさつを行った。
 最後に集会宣言を採択し、六梯団の長蛇のデモで「戦争法案反対」「強行採決反対」のコールを市内中心部に響かせた。この取り組みを、各地域レベルに拡大し、安倍政権打倒に向かううねりとしていかなければならない。     (N)

8・26
安倍内閣の暴走止めよう

あいち集会・デモに1800人

8.30国会包囲行動へのステップ

 【愛知】八月二六日午後六時半から名古屋市栄の若宮大通公園ミニスポーツ広場で「安倍内閣の暴走止めよう!あいち集会・デモ」が、共同行動実行委員会の主催で行われ、一八〇〇人の労働者、学生、市民が結集した。目前に迫った八・三〇国会一〇万人行動の、愛知における前段集会として勝ち取られたこの日の行動には、戦争法案を絶対に阻止できる!と決意と確信にみちた多くの労働者の熱気に包まれて成功した。なお、同じ集会名称と主催団体で行われた集会・デモは七月から始まって今回が四度目である。

労働組合も
独自の宣伝
この日も集会が始まる前には会場周辺で労働組合や市民グループが様々な情宣行動を行い、集会に参加する人々の志気を高めた。特に、この日は国会のテレビ中継で安倍首相や中谷防衛相が厳しく追及され、まともに答えることができず、山本太郎さんの追及に対しては回答を行わず、議論すらできないという醜態をさらした模様が報道され、もはや、はぐらかしや居直りもできない状況にまで追い込んだことが明らかになった。労働組合による、地下鉄「矢場町」出口付近での情宣では、若者の「経済的徴兵制」についてマイクでアジり「日本の学生は半数が何らかの奨学金援助を受けており、卒業すると借金を抱えての就職となる。」「戦争に行かなければ生きていけない状況になってしまう」と労働法改悪問題とも絡めて宣伝すると、関心のなさそうな若い人たちもハッとするような表情で注目した。「戦争に動員されるのはわたしたち労働者だ!」と強く訴え、会場近くの栄繁華街の人々に集会・デモへの参加を呼び掛けた。

切実な思いを
口々に述べる
集会は、司会の塚田聡子弁護士の開会のあいさつで始まり、愛知県弁護士会の平林拓也さん、医労連の天久奈津美さん、名古屋大学人の会の戸田貞一さん、「戦後70年市民宣言あいち」の山本みはぎさん、学生を代表して三重大学大学院の東海真平さんが、それぞれの立場から、戦争法案絶対阻止と二度と戦争を繰り返してはならないという強い思いと決意を表明し、参加者から大きな拍手を受けた。愛知の若者で結成された「デモスクラティア」の胡桃沢さんは体調不良のため欠席した。
最後に中谷雄二弁護士(共同行動代表)がまとめのあいさつと行動提起を行い、この間の国会―中央と全国、東海で止むことのない連続行動で安倍内閣を必ず退陣に追い込もうと檄を飛ばし、八月三〇日の国会闘争、九月五日白川公園での愛知県弁護士会主催の一万人集会への参加を呼びかけ、これ以降も続く連続行動に戦争法案を廃案にするまで共に闘おうと呼びかけた。

国際主義的
観点を前面に
集会が終了し、参加者はデモ行進に出発した。一八〇〇人の長蛇の隊列が夜の栄の繁華街を席巻し、多くの労働者や若者から注目を浴びた。集会・デモの参加者はしだいに若者や初めて参加したという人が増え始めている。名古屋市の各区や市町村での地域集会もとどまることなく行われおり、安倍政権打倒の闘いはさらに広がろうとしている。闘いの中心軸は「市民グループ」であり労働組合は呼びかけに答えて参加するという域は脱していないが労働法の改悪が戦争法につながることは明らかであり、この二つをつなぎ合わせる闘いは必須である。労働組合こそが先頭で闘わなければならい。シングルイシューの限界を突破する国際主義の立場に立った闘いを創造するために全力で奮闘しよう。 (越中)


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