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    かけはし2015.年10月5日号

戦争法廃止へ、今何が必要か


9.24

「総がかり行動」が国会正門前集会

「無力感」などない次に向かって討論と行動


闘いの持続へ
共有する思い


 九月二四日、戦争させない・9条を壊すな!総がかり行動実行委員会は、違憲の戦争法案が強行成立させられて以後、初めての国会正門前行動を午後六時半から開催した。この日も冷たい雨が降りしきる中を五〇〇〇人の労働者・学生・市民が結集し、安倍政権を窮地に追い詰めた反対運動の高揚に確信を持ち、安倍政権打倒へ不退転の決意で闘い続ける思いを共有した。
民主党の枝野幸男幹事長(衆院議員)、日本共産党の志位和夫委員長(衆院議員)、生活の党と山本太郎と仲間たちの主濱了副代表(参院議員)、社会民主党の吉田忠智党首(参院議員)がそれぞれ、野党を代表して、戦争法案の廃止・安倍政権打倒にむけて団結して闘う意思を表明した。共産党の志位委員長は九月一九日付の「戦争法廃止の国民連合政府」構想について説明した。
総がかり行動実行委を構成する三団体(解釈で憲法を壊すな実行委、戦争をさせない一〇〇〇人委員会、憲法共同センター)からの発言では、今回の運動が野党と連携しつつ、徹底して民衆運動として繰り広げられることにより、六〇年安保以来の国会包囲行動として実現されたことや、次の国政選挙で「連合政権」を作り、戦争法を廃止すること、戦争法違憲訴訟や落選運動、などがそれぞれ提起された。また、安倍政権の立憲政治破壊の暴走は、安倍政権の強さではなく弱さの表現であることも訴えられた。
戦争をさせない一〇〇〇人委員会から発言した内田雅敏弁護士は、年内にも戦争法違憲訴訟を提訴すると語るとともに、「国会行動で二〇人が不当逮捕された。九月一六日に逮捕された一三人のうち六人が勾留されている。この不当弾圧に総がかり行動実行委として抗議する」と述べ、抗議声明を読み上げた(別掲記事参照。なお六人は九月二五日に釈放された)。
さらに安保関連法案に反対する学者・研究者の会の佐藤学さん、立憲デモクラシーの会の山口二郎さん(法政大教授)、「女の平和」の杉浦ひとみさん、日弁連の山岸良太さん、SEALDsの千葉さんなどが次々に発言。千葉さんは、「戦争法案が成立しても私たちは絶望などしていない。むしろ希望が広がった」と訴え、大きな拍手を浴びた。
なお今後の日程としては、一〇月八日に文京シビックセンター大ホールで今後の方針をめぐる「大討論集会」が行われる。また戦争法が強行成立された「一九日」に毎月、国会前で「法律廃止」をめざした行動を行うことが確認された。

「国民連合政府」
の提案について


なお共産党が提案した戦争法廃止をめざす「国民連合政府」の提案(九月一九日)については、すでに共産党と各野党との会談が始まっており、運動サイドからも論議が行われている。われわれとしても、この提案について検討していく必要があるだろう。
共産党による今回の「連合政府」案の提案は、「民主連合政府」構想などのかつての政府構想とは大きく異なっている。それは一連の政策体系を持った綱領的路線に基づく「連合政権」ではなく、あくまで「戦争法廃止」「集団的自衛権容認の閣議決定撤回」を実現し、「立憲主義と民主主義を日本の政治に取り戻す」ことに目標を絞った暫定政権という性格なのである。そうした「政権協力合意」に基づいて、両院の選挙において各選挙区ごとに選挙協力を行うということになる。
またそうした政権の性格上、「戦争法廃止という任務を実現した時点で、その先の日本の進路については、解散・総選挙を行い国民の審判をふまえて選択すべき」としている。
すなわち「課題限定・期間限定の暫定政権」ということになる。共産党がこのような「柔軟」な「国民連合政権」を提起した背景には、言うまでもなく今回の「戦争法案反対運動」が「総がかり行動」を呼びかけた三団体の協力を背景にしながら、SEALDs、「ママの会」、「学者・研究者の会」など、既成の共同行動の枠組みとは異なる「草の根」という表現が完全に時代遅れになるような運動体の登場と、その合流に支えられていることへの自覚、あるいは圧力があるのだろう。沖縄の「島ぐるみ選挙」とその成功が、共産党の今回の提案に反映していることも事実である。
この提案に、他の野党が合意するのか。たとえば民主党が党として合意する可能性はどうなのか。かりに民主党が拒否した場合、この提案は民主党抜きで実行に移されるのか。共産党の志位委員長は「閣内協力・閣外協力」について九月一九日の記者会見で問われて、共産党が閣外にとどまる可能性についてもふれている。
つまりあくまで「戦争法廃止・集団的自衛権容認閣議決定撤回」に絞った連合政権とそのための選挙協力であり、その際共産党が入閣するか否かは問題ではないということになる。共産党が「閣外」にとどまる場合、他の野党の拒絶感は薄まるだろうか。
この提案は、戦争法案に反対する運動に参加した人びとからはかなりの賛同を得るだろう。その意味で、戦争法案反対運動を直接的に継承した連合政府提案という性格を持っている。その一方で、あくまで課題限定・期間限定の連合政権であったとしても、「アベノミクス」による経済的・社会的危機の深化などの課題がいっそうの深刻さを増す中で、それに触れることのできない「政権構想」が有権者にリアリティーを持ちうるか、という問題もある。
いずれにせよ、今回の戦争法案反対運動の意味をとらえ返しながら、「政権」問題を含めて次の闘いに向けた率直な討論をさまざまな場所で始めよう。 (純)

声明

安倍政権の暴走に抗議
する市民を抑圧する不
当逮捕を許さない

 2015年夏、安倍政権による集団的自衛権行使容認、戦争法制の制定に抗議する国会前の行動は大きな高まりを見せた。この行動の中で、8月30日の「国会10万人・全国100万人大行動」以降、参議院で戦争法案の特別委員会で戦争法案が強行採決がなされた9月19日未明に至るまでの間に、私たちが把握しているところによれば、公務執行妨害等の容疑で20名以上の市民が不当に逮捕され、身柄を拘束された。
 とくに9月16日には、参議院の特別委員会で戦争法案が強行「採決」されたことに抗議し、多くの市民が国会前に詰めかけたことから、警備当局の対応が激化し、この日だけで13名もの市民が逮捕された。これは、立憲政治を否定する安倍政権に対する市民の正当な抗議を抑圧しようとするものであって、私たちは断じて容認できない。
 前記被逮捕者中、本日現在、なお6名の市民が勾留され、身体の自由を奪われている。私たちは、警備当局に対し、前記6名を直ちに釈放するよう要求する。あわせて、前記6名の救援活動をしている人々の要請を考慮しながら、私たちとしても、前記6名の釈放のために必要な行動をすることを明らかにする。

2015年9月24日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

9.17-18

強行採決に抗議やまず

戦争法の発動阻止・廃止へ

 【宮城】九月一九日未明(一八日深夜)、参議院本会議で「戦争法案」が強行採決された。国会前では若者たちが夜通し「民主主義とはなんだ」「賛成議員を選挙で落とせ」と声を上げていた。
 県内では、九月一〇日、一一日の豪雨以降雨模様の日々が続いており、冠水や斜面崩落が広がった。とくにコメや大豆をはじめ農業被害は甚大で、農作業は時間との闘いに追われていた。
 この中で強行採決が迫っていた。そして仙台では、春先から重ねられてきた様々な行動の上に九月一四日(月曜日)に開催された「安保法案ゼッタイ反対!緊急県民集会」の場で、主催する実行委員会が一七日と一八日の連続集会を呼びかけた。
 一七日午後、参議院特別委員会で強行採決。激しさを増す大雨のなか、急を知った人々がかけつけ会場を埋めた(写真)。
 後藤東陽さんが主催者あいさつ、仙台弁護士会憲法委員会からの連帯あいさつ。さらに宮城憲法会議、宮城護憲平和センター、憲法九条を守り戦争政策に反対する宮城県連絡会、みやぎ憲法九条の会連絡会、安保関連法案に反対するママの会宮城、シールズ東北など訴えが続いた。

ともに声を
上げ続けよう
一八日午前、沿岸部にチリ地震津波が到達しはじめ、大震災被災地は豪雨に加えた被害拡大に備えていた。その中でも、本会議での採決強行が予想される一八日夜、断続的に降りしきる雨のなか、緊急集会が開催された。
脱原発みやぎ金曜デモが連帯あいさつ、消費者運動、女性団体、平和運動などから意見表明が続いた。集会は次のようなアピールを採択、翌日土曜日の街頭行動を呼びかけた。
「怒り、憤り、不安、無念。今日、私たちは、様々の思いを抱いてここに集いました。しかし、私たちのこの間の運動は、私たちが本当の民主主義社会の主体となる確かな礎を築きました。大きな希望と勇気で結ばれた私たちは、ともに声をあげ続けます」。  (八木)

 

 


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