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    かけはし2015.年11月2日号

子どもたちを戦場に送るな


10.17 「日の丸・君が代」強制反対

10・23通達を撤回せよ

今こそ学校に自由と人権を 

ねばり強い裁判闘争で処分取消し




居直り続ける
都教委許すな
 一〇月一七日、「子どもたちを戦場に送るな!―『日の丸・君が代』強制反対! 一〇・二三通達撤回!―学校に自由と人権を!10・17集会」が豊島区民センターで行われ、二五八人が参加した。主催は、10・17集会実行委員会(10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団一四団体)。
 東京都教育委員会が二〇〇三年に一〇・二三通達(卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制)を強要してから一二年がたった。すでに「君が代」斉唱時の不起立・不伴奏等を理由にして延べ四七四人の教職員に不当処分を強行している。
 この攻撃は、安倍政権が押し進める教育委員会制度改悪、道徳教育の教科化、教科書検定制度改悪などの新自由主義的教育改悪と愛国心教育の先取りであった。さらに戦争法を強行成立させ、グローバル派兵国家建設に向けて加速化させようとしているが、すでに都教委は自衛隊と一体となって宿泊防災訓練の定着化を図りつつある。まさに国家に従順な子どもづくりの野望を貫徹しようとする教育の反動化を許してはならない。
 このような安倍政権・都教委に抗して、一〇・二三通達被処分者たちはねばり強く裁判闘争を展開し、一〇・二三通達関連裁判での処分取消合計数が五六件・四七人になっている。さらに五月の雇用拒否撤回第二次訴訟の東京地裁勝訴、河原井さん・根津さん〇七年停職処分取消訴訟の東京高裁での逆転勝訴もかちとられている。しか都教委は、全く反省することもなく減給処分を取り消された一六人の現職高校教員を再処分、特別支援学校教員の処分を強行している。被処分者に対しては「再発防止研修」への参加を強要し、転向を迫り続けている。

高遠菜穂子さん
が戦争法批判
集会は、戦争法制定下、一〇・二三通達以降の闘いと成果、課題を確認し、「日の丸・君が代」強制反対、「子どもたちを戦場に送らない」運動、安倍政権打倒の闘いを広げていくための出発点となった。
主催者あいさつが近藤徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会)から行われ、「戦争法成立直後の集会となった。『子どもたちを戦場に送るな!』という集会スローガンが切実な課題となっている。教育現場では愛国心教育を強化し、『お国』のために命を投げ出す子どもづくりをねらっている。まさに『日の丸・君が代』強制は戦争への道だ。一三年以降、都教委が関わる教育裁判で七連敗だ。確実に追い詰めている。戦争法廃止、安倍政権退陣の闘いと結びつき、憲法・平和・民主主義・教育の自由を守るために運動の輪を広げていこう」とアピールした。
高遠菜穂子さん(イラク支援ボランティア)は、「イラクから見る日本〜暴力の連鎖の中で考える平和憲法」というテーマで講演した。
「日本政府が使うトリッキーな言葉が『人道支援』だ。私はこの言葉で武装勢力に殺されかけたことがあるので、とても額面通りに受け取ることができない。安倍首相の言動で日本の市民がテロに巻き込まれる可能性が一気に増したことは感じずにいられなかった。実際、シリアで日本人人質事件が起きた。IS(イスラム国)が出した声明ビデオの冒頭に差し込まれた安倍首相のカイロでの『二億ドル』スピーチ。日本の世論は『誤解されている。人道支援だと強調せよ』と躍起になったが、あるイラク人からは『人道支援と言いながら、また私たちを殺す側にまわるのですか?』と言われた」。
「イラクでは『平和国家ジャパン』のブランドイメージが崩れてきているのは確かだ。沖縄で憲法九条が刻まれた碑を読んで『戦争放棄とうたっていますが、戦争のサポートはいいのですか?』と聞いてきたイラク人もいた。日本の平和憲法が『形骸化』してしまつていることを、日本人よりも知っているのだ」。
「世界は今、『国境なき戦争状態』に突入してしまったのだ。もう『知らなかった』という言い訳はきかない。特に若い人たちにはこんなときだからこそ海外に行ってみてほしいと強く思う。日本を知るために日本の姿を外から見てほしい。なにも戦場に行く必要はない。どんなに離れていても、日本は世界とつながっていることを感じてほしい。日本の国内問題は国際問題の一部なのだから」。

今後の裁判の
論点を提起
中川五郎さん(フォークシンガー)の「歌のメッセージ」に移り、「民の声」を歌った。
澤藤統一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)は、「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」というテーマで報告した。
澤藤さんは、「一〇・二三通達」関連訴訟の経過に触れて、高揚期―受難期―回復・安定期―最高揚期と分析し、「都教委の受難・権威失墜の時代」に入っていると分析。そして、「一〇・二三通達など関連訴訟判決を読むと、裁判所は都教委の暴走を到底看過できないとする姿勢が見て取れる。ねばり強く闘い続けたことの一定の成果というべきだ」と発言した。
そのうえで「訴訟での勝利への展望」について「『間接』にもせよ、思想・良心に対する制約を認めた。多数の裁判官は、補足意見で都教委批判を行った。だが、職務命令違反による懲戒処分が戒告にとどまる限りは、懲戒権の濫用にあたらないとする立場に対しては、懲戒が権利濫用として違法だと主張すべきだ」と批判した。
さらに最高裁に対しては、「『主権者である国民に対して、国家象徴である国旗・国歌への敬意を表明せよと強制することは、立憲主義の大原則に違反して許容されない』という主張に何も応えていない。『教育の自由』侵害の主張にも、子どもの権利条約、国際人権規約違反の主張にも、頑なに無視したままである」と指摘し、今後の裁判闘争の課題を浮き彫りにした。
最後に集会アピールを採択し、新たな闘いにむけてスクラムを打ち固めた。(Y)

10.18

反戦・反貧困・反差別共同行動in京都

戦争法・原発・沖縄―課題を結んで

世界と日本を変える闘いへ

 

 【大阪】集会「変えよう!日本と世界」が一〇月一八日、京都円山公園で開かれ、八〇〇人の市民が参加した。
 主催者あいさつに続き、まず反原発闘争を闘う若泉政人さん(サヨナラ原発福井ネットワーク)と木原壮林さん(若狭の原発を考える会)から発言があった。若泉さんは、「川内原発が再稼働した、次は伊方か、高浜はいつ頃になるかなどとマスコミは報道しているが、原発の再稼働問題は自然現象ではない。高浜原発は、福井地裁の仮処分決定により稼働が止められている。高浜再稼働についての最近のNHK世論調査(高浜町、福井県、関西住民対象)によると、高浜では反対二五%、それ以外では反対が五五%。福井県内の自治体では、賛成が四二%反対が五二%だ。また、高浜町の住民に避難を要する原発事故が起きるかどうかきいたところ、起きると答えた人は五〇%、起きないとの答えは三六%だった。政府は、住民の不安を顧みずに再稼働を強行しようとしている」と述べた。
 木原さんは川内原発の再稼働を批判し、「MOX燃料使用の老朽高浜原発は三〇年を超えていて、再稼働は認められない。再稼働阻止を求めリレーデモを行う。一一月八日に高浜を出発し二〇日には関西電力に着き、関電包囲大集会を行う」と述べ、参加を訴えた。

Xバンドレー
ダー基地反対
次は、反基地・沖縄連帯の闘いを続けている吉水律子さん(米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会)と川口真由美さん(No Base!沖縄とつながる京都の会)が登壇した。吉水さんは、「昨年末レーダーは稼働したが、地元は、騒音や低周波音に苦しめられている。米軍人軍属は、まとまってホテルに宿泊し、まとまって基地に通うという約束だったが、それを破り、民家やマンションに居住し自家用車で通い、交通事故も月三回のペースで起こしている。しかもその実態を行政は把握していない。基地の警備は、イラクで罪のない市民一七人を撃ち殺した軍事会社が請け負っている。今この警備員用住宅が急ピッチで進められようとしているが、地元の意向を聞いて進めるという約束は反故にされている。先月済州島の海軍基地建設反対闘争を訪問した。韓国に配備されるミサイルはXバンドレーダーと連動しているということで、韓国の人たちは宇川のレーダーにとても関心を持っている。主権者である住民を国が無視していることでは、沖縄と同じだ。日本も韓国も主権国家として自立すべきだ」と述べ、一〇月三一日開催のいらんちゃフェスタin丹後への参加を呼びかけた。川口さんは、「京都の会は九月に結成した。個人的には、昨年八月から毎月辺野古に行っている。普天間基地の移設という言い方にだまされたらいけない。辺野古基地は普天間の移設ではなく、新基地だ」と述べた。
続いて、安次冨浩さん(ヘリ基地反対協共同代表)が講演をした。(要旨別掲)

民主主義を定着
させる挑戦を!
趙博さんのライブ【国民、なめるな。非国民を、なめるな】のあと、井口さん(シールズ関西)、北村さん(関西学生アルバイトユニオン)、中北龍太郎さん(戦争あかん!基地いらん!関西のつどい実行委員会代表)、秋山豊ェさん(左京一〇〇〇人委員会、京都造形芸術大教授、宇宙飛行士)、辻恵さん(元衆議院議員)、服部良一さん(元衆議院議員)からアピールがあった。
井口さん「安保法案は通ったが、声を上げるのを止めるわけにはいかない。違憲の法律で、民主主義を無視した強行採決は無効だ。国民の声を聞かない議員に政治を任せてはいけない。話を聞かない与党議員のことは忘れない。家族や友人と選挙や安保法制のこと考えていきたい」。
北村さん「ブラックバイトに対処するために学生として二月に労働組合を結成した。奨学金を返済できない学生で自衛隊員の不足を補填させようということを、文部科学省の有識者会議で主張した委員がいる。アベノミクスは戦争法と連結している。戦争が必要ではない社会をつくろう」。
中北さん「安倍政権は戦争政権だ。沖縄新基地建設と戦争法制は一体のものとして阻止しなければいけない。戦争法が憲法違反だということは今や社会の常識だ。堂々と戦争法廃止を訴えていこう。運動は持続している。若者の闘い、日本に民主主義を定着させる沖縄の反基地闘争、オールジャパンの闘いは私たちの希望の光だ」。
秋山さん「日本は米国にはジャブジャブ金を渡している。それは、日本も戦争を産業として確立させようとしているからだ。京都市議会も京都府議会も自民党が多数だ。Xバンドレーダーを認めたあの知事は何者か。彼らをみんなの力で引きずり下ろす。そうしない限り平和は来ない。足下から変えていこう。司馬遼太郎さんは戦車隊にいて、米軍が上陸したら海岸線を守るのが任務。海岸から山に向かって逃げてくる難民はひき殺していけ、と上官に言われた。これが軍隊の本質だ。軍が力を持っていく時代をつくらないように、私たち年寄りは頑張らなければいけない。少数派の大人の貧しくてしみったれた闘いが今わずかに学生たちに伝わろうとしている。彼らが大量の若者たちの波として国会に打ち寄せるようになったとき私たちは安心できるが、でもまだくちばしは黄色く小さい声だ。守ってやろうよ。そのことを私たちは行動で示す。運動は下り坂になるだろうという政権の甘い見通しを覆してやろう」。

安倍政権も大阪
維新も粉砕だ
辻さん「安倍内閣は来年の参議院選に向け公明党を抱き込むために、野田党税制調査会長を更迭させた。大阪では、安倍もどきの大阪維新の会をつくろうとしている。参議院選挙で集約し、独裁政権を強めようとしているのが安倍内閣だ。議会の多数をとることだけでは社会の変革はできない。しかし、議会で負けていたのでは話しにならない。そのためには、来年の国政選挙をどう闘うか。今問われているのは、大阪ダブル選では維新を粉砕すること。来年の参議院選挙(もしかしたら同時選)では、議会内での多数派の連携が本質的な問題ではない。全国的に闘っている人たちの横の連携をつくって、議員に対して拒否権を持ち、候補者の擁立もできるようなネットワークをつくることが重要だ」。
服部さん「戦争法は通ったが、これを認めることはできない。これからのことでは四つのステージがある。一つは、国会包囲を毎月一九日にやるなど、粘強く大衆運動を続け、戦争法の施行を止める。二つ目は、戦争法案に賛成した議員を落選させ、護憲の候補を当選させる。そして、戦争法の廃止法案を出させる。三つめは、南スーダンへの自衛隊の派遣にあわせ、平和的生存権の侵害に対して全国の地裁で一斉に戦争法の違憲訴訟を起こす。四つめは、東アジアとの連携で法の運用を止めること。アジアは、日本が今後どういう方向に進むのか、心配している。沖縄の新基地建設は許せない。行政不服審査法による申し立てはペテンだ」。
最後に実行委員会から新開純也さんが戦争法廃止・立憲主義擁護・総がかり選挙を柱に集会基調を提案し、インターナショナルの合唱で閉会した。
集会後、京都市役所までの四条通・河原町通りのコースでデモ行進が行われた。      (T・T)

安次富浩さんの講演から

翁長知事の決断支える

政府と全面対決の陣形へ

 沖縄の人間にとって待ちに待った日がやってきた。翁長県知事が埋めたて承認の取り消しを安倍政権に突きつけた。政府はこの取り消しの執行停止を申し立て、工事を再開しようとしている。私たちは翁長知事を支える陣形をつくる。日本政府とは全面対決の状況になっていく。ここまで来るのに一八年かかった。一八年前、翁長さんは辺野古基地建設推進の県議会決議の提案者だった。
私たちの闘いの柱は、単に反基地というのではなく、自然を守るということ。ジュゴンが多数生息しているところはオーストラリアのグレートバリアリーフだが、そのジュゴンが私たちの闘いを支援するかのように大浦湾に登場した。私たちは、ジュゴンを沖縄の環境のシンボルとし、大浦湾を世界自然遺産として登録しようと考えている。沖縄の経済界は翁長さんを支持している。キャンプシュワブを全面撤去して、大浦湾を活かしたリゾート施設をつくる方が、沖縄の経済は発展する。

普天間代替基地
建設ではない
二つ目。政府やマスコミは代替基地というが、辺野古基地には、大浦湾を埋め立てて、滑走路だけではなく四万トン級の軍用艦が接岸できる埠頭をつくる。空軍基地と海軍基地を抱き合わせた基地だ。それは新基地以外にあり得ない。すぐそばに海兵隊専用の辺野古弾薬庫がある。現在、弾薬の補充には民間運輸会社のトラックをチャーターしているが、新基地ができれば軍用艦から直接運ぶ。そうなると、弾薬の中身を我々が監視することは難しくなる。核兵器・化学兵器も運び込まれるかもしれない。大浦湾は水陸両用船の訓練場所になり、ジュゴンやウミガメは死滅する。埋め立てだけで二三〇〇億円という金を日本の税金で出す。さらに一三〇あまりの施設を上物としてつくる。そんな金があるなら、なぜ福島に回さないのか。このような報道が今のマスコミには足りない。米国はベトナム戦争時に、辺野古に基地をつくろうとしたが、財政的に破綻してできなかった。しかし、今は日本の金でつくろうとしている。七四%の米軍基地が沖縄に集中していて、負担軽減しても七三%になるだけだ。こんなことで沖縄県民はだまされない。負担軽減というのはヤマトに説明するための言い方だ。

平和な東アジア
共同体めざそう
国連人権委員会で、翁長知事は沖縄差別と人権侵害について沖縄の思いを述べてくれた。沖縄経済に占める基地収入の割合はわずかに五%だ。沖縄の中心は観光産業だ。沖縄は自立経済を考えている。沖縄の未来を決定するのは沖縄である、永田町と霞ヶ関ではない。沖縄の自己決定権だ。東アジア共同体の一員として平和な島にしたい。先月、済州島に行ってきた。私たちの手で平和な島をつくろう!という提案を韓国から受けている。中国にも提案しよう!冷静に話し合って、平和な東アジア共同体をつくろうと。主権者は誰か。政治家じゃない、私たちだ。
道路建設問題があって、政府・建設省は高江に手が出せない。政府は国土交通相に承認取り消しの執行停止を申請しているが、身内同士だから、国土交通大臣が安倍晋三にたてつくようなことはないだろう。こんな理不尽がまかり通ることを止める闘いを沖縄から発信したい。政府は辺野古に集中している。島ぐるみ会議はもうすぐ沖縄全市町村にでき、オール沖縄からゲート前に馳せ参じている。翁長知事だけの闘いにしないということを誰も思ってる。ここで、戦術を高め他の基地前でも闘いを起こす必要がある。辺野古だけではなく、他の基地も沖縄には必要ないということを米軍に見せつけなければいけない。沖縄の基地を戦争の出撃基地にはさせない。

宜野湾市長選
参院選勝利へ
日本政府は久辺三区を切り崩すため、政府の金で施設をつくろうとしている。キャラウエー高等弁務官時代に彼らは、復帰運動をつぶすために公民館づくりをやったが、それとよく似たやり方だ。来年一月には、宜野湾市長選挙がある。今の市長は辺野古移設反対とは言わないので、島ぐるみ会議では、新しい候補者を立て当選をめざす。そうすれば、知事、名護市長、宜野湾市長と三本の矢ができる。七月の参議院選挙では、沖縄を売る島尻大臣を落選させる。米国政府を揺るがすような闘いをやっていきたい。    (講演要旨)


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