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    かけはし2015.年11月23日号

広範な民衆の共同による安倍政権打倒を突破
口に平等・民衆主権の社会を引き寄せよう



国際主義労働者全国協議会(NCIW)第27回総会コミュニケ


(1)


 国際主義労働者全国評議会(NCIW)は一〇月下旬第二七回総会を開催した。今総会は後述の二つの論点を軸に準備されたが、討論は、特に安倍政権との闘いを中心に置いたこの一年の闘いを背景に、極めて活発なものとなった。
 討論に向けた冒頭提起の第一点は、いわゆる「地政学的カオス」に関連する時代認識と、そこで要請される反資本主義的危機突破戦略を民衆的闘争として具体的にどう進めるのか、という課題。そこではまず、労働者民衆の貧困化と社会的分断、世界的統合枠組みの混沌化と民衆へのその犠牲押しつけ、気候変動を代表とする地球生態系破壊、を中心に内的に相互に相乗しつつ速度を増して進行する諸々の世界的危機に対して、労働者民衆の抵抗がさまざまな新しい運動形態の創出を含んでとどまることなく続いていること、その中で支配階級の伝統的勢力が政治的体力を消耗させつつ旧来のブルジョア民主主義の統治システム自体が深い腐食過程に入っていること、その総体に対して反資本主義の課題設定が労働者民衆側からの危機突破戦略として切実に求められていること、があらためて確認された。その上で、世界の同志たちが上述の抵抗の重要な一翼として現実にぶつかっている問題に踏まえて、民主主義の再生・深化と反資本主義の諸方策を一体化させた過渡的闘争の具体化、および闘争における可能な限り幅広い共同と反資本主義の政治結集形成の適切な関係、を現実に即してどう定めるかが実践的な探求課題になっている、と提起された。
 同時に、前述した諸々の世界的危機が安倍政権登場とその政策体系の根源を深く規定している関係を前提に、先の探求は、安倍打倒とその後の闘争に充分通底する性格を持つことも指摘された。
 この論点に関する討論は、EUと中国をめぐる問題に集中した。EUについては、特に金融支配との闘いでギリシャ民衆がぶつかった問題に即して経験的に得たものを過渡的闘争の現代化にどう生かすか、との観点から、欧州の同志たちの討論を注意深く研究する必要があることが強調された。
 中国に関する討論はこの間継続されているが、いわゆる「中国脅威論」に正面から応える必要も含めて、さまざまな見方がより踏み込んで討論された。そして、中国共産党の官僚体制を中国史における官僚制との関係も含めてどう理解するか、中国経済の現状と「一帯一路」、中国民衆の「豊かさ」への希求がもたらす圧力とその矛盾など、アジア規模での新たな民衆世界を展望する観点から今後検討を深めるべき課題を確認した。なお、中国に関わる帝国主義規定の論争に関して、そこで帝国主義を問題にする場合の概念に共通性と連続性が果たしてあるのか、との疑念も提起された。

(2)


冒頭提起の二点目は安倍政権打倒を実際にどう実現するかの課題。この一年安倍政権に立ち向かう労働者民衆の共同は、質量共に大きく飛躍した。提起はまずこの事実と意義を、それをもっとも進んだ形で先導している沖縄民衆の闘いの重要な位置を含めてはっきり確認した上で、立憲主義と社会の救出のために一日も早いこの政権の打倒が必須であることが広く露呈する局面に入っていることを指摘しつつ、安倍打倒に収斂する闘争実現に向け先の共同をさらに徹底して追求する任務を率先して引き受けることを呼びかけた。
そしてその観点から、日本共産党が提起した「国民連合政府」構想を正面から受けとめ、政治共同を草の根から主体的につくり出す民衆的議論の発展に結び付ける糧として積極的に生かすことが必要、と提起された。

(3)


討論はまず、この一年のさまざまに異なった具体的な経験を点検しつつ、冒頭提起で強調された共同発展の意義を実感を持って共有し、特にその動きが三・一一以降から継続し蓄積されたものとしてある種の不可逆性を宿していること、したがって一過性との政権側の期待を水泡に終わらせる条件は充分にあることを確認した。その上で、安倍政権と労働者民衆の間で進む乖離を政権側に解消させず共同に厚みを与えるものとして、現実に進んでいる貧困化や非正規化に対置する闘争の必要性を確認し、その重要な要素として最賃闘争をどう運動化するか、春闘からメーデー、五・三集会、さらに参院選を一連のものとしてどう組織するか、などが活発に討論された。
さらに選挙に向けて、最も広い枠組みとして落選運動を軸とした「選挙に行こう」運動の組織化、戦争法案支持勢力に三分の二を絶対に取らせない取り組み、さらにわれわれが積極的に支持する候補者の当選をめざす運動、の三段重ねの態勢を具体的に追求する必要が強調された。特に「選挙に行こう」運動に関しては、投票率引き下げという自・公の戦略を突き崩す点で、またリタイヤし選挙にも行かなくなっている元労組員の再組織化という点でも、挑戦すべき課題として、いくつかのアイデアを含め検討された。この中で共産党の提起についても前向きに生かすことを共有点に、政権構想それ自体は、政権打倒の政治共闘をめざす民衆的議論の中で検討を可能とする柔軟さを求めるべきと確認した。

資料

「教えてニュースライブ正義のミカタ」
(10月24日放送)への抗議・要請と質問


 一〇月二四日の午前九時半から関西圏のTV局ABC朝日放送が放映した番組「ニュースライブ正義のミカタ」は、辺野古新基地建設を阻止する沖縄の「島ぐるみ」の闘いに対する、事実に基づかない誹謗・中傷をたれ流すものだった。関西圏の市民運動団体は、この余りにも低劣で、沖縄の人びとを傷つける放送に対し、共同で抗議・要請と質問を行った。しかし、ABC朝日放送の最初の回答は、全く不誠実極まるものだった。資料として、申し入れ文を掲載する。(編集部)


ABC朝日放送御中

「教えてニュースライブ正義のミカタ」(10月24日放送)への抗議・要請と質問

 貴ABC朝日放送は、10月24日(土)の午前9時30分からの番組「教えてニュースライブ正義のミカタ」で「翁長知事が辺野古埋め立て承認を取り消し!政府と対立で泥沼化…沖縄の民意は本当に移設反対なのか?翁長知事の本当の狙いとは?」を放送し、翁長知事をはじめ海と平和を守る人々、沖縄の人々を誹謗中傷し、深く傷つけました。
コメンテーターの自称「沖縄のスペシャリスト」篠原章さんと司会の東野孝治さん、タレントのほんこんさんを中心に展開された話の内容は聞くに耐えない誹謗中傷であり、ねじ曲げられたものでした。
篠原さんは、知事や沖縄の人々が、「沖縄は基地のために土地を差し出したことはない。すべて強制的に取り立てられたものだ。沖縄は今後とも決して基地のために土地を提供しない」「珊瑚とジュゴンの海を壊すな」と主張していることには触れず、「基地ができれば人口は増える」とのテロップを流しながら「普天間も元々人口は1万人、それがいまは10万人」と、その背景の沖縄の歴史、基地と基地建設に伴う悪弊には触れず、基地の「恩恵」ばかりを強調し続けました。
そればかりか番組は、篠原さんの「翁長知事は実は辺野古移設を望んでいる!?県民も移設に大賛成!」と何の根拠もない手書きのテロップを流し続けました。番組の間中、篠原さんは、沖縄や辺野古の基地反対運動、翁長知事の主張は基地建設の見返りを増やすためのものだとし、「基地反対運動が激化するとこの予算は増える」といいました。東野さんの「じゃ、どのあたりで解決しそうなんですか?」との質問に「解決する気ないですよ。つまり最終的には基地はできます」と平然と政府の意向に沿った自分の希望的観測を述べるだけでした。
「基地がなくなれば1兆円の経済効果がある」との県側の主張に対しては、何の根拠も示さずに「僕が調査をし直したら半分の5000億円だ。計算ミスだ」と酷評するのみです。
辺野古の新基地の設計をめぐる混乱については、「現行案が地元建設業界のために一番利益になるからそうなった。埋め立てってすごく儲かる仕事なんですよ。砂利はタダですから」と根拠なく揶揄し、埋め立てに関する漁業補償についても一人3000万円と敵意を駆り立てるばかりです。これでは、様々な事情を抱えて、賛成に回ってしまった人たちにさえ耐えがたい屈辱を与えるだけです。
さらに、番組は辺野古基地建設に関して、8年前の住民投票の辺野古地区での結果と称して「賛成7:中立2:反対1」をまるで沖縄全県民の意思であるかのように流し続けました。篠原さんは「今はもっと中立が賛成に回っている」などと根拠なく主張しました。この住民投票で、反対票が賛成票を上回っていたことも、それ以降、名護市民が基地建設絶対反対の稲嶺市長を2期にわたって選び続けていることも一言も触れていません。今回の衆議院選挙でも沖縄の小選挙区すべてで「辺野古基地建設反対」の候補が当選したことにも触れていません。
翁長知事の「辺野古基地建設反対や埋め立て承認取り消し」についても、その背景に世論調査などで示されている沖縄県民の意思や「島ぐるみ会議」などの意思があることに一切触れず、ただ翁長さんが知事になりたいばかりに共産党の支持をあてにしてやったのだと、翁長さんばかりでなくすべての沖縄の人々を侮辱する発言を続けました。
篠原さんは、辺野古現地での反対運動を取り上げ 「おそらく、3分の2は本土からですね。地元といっても那覇の方も多い。那覇から出張してくるんです、バスで。那覇に住んでるけど辺野古まで行って反対運動やって、翌日は普天間に行って反対運動やる。仕事です。ほんと仕事です。日当も出ています。労働組合から出ています」と事実に基づかない「情報」を公言しました。

 篠原さんらの発言は、ほとんどは安倍政権の主張であり極右勢力と同じで、一方的かつ事実無根です。 今回の放送は、沖縄の人々、基地反対運動、辺野古新基地反対運動の人々、本土の沖縄由来の人々、沖縄を見捨てず共に平和を築こうとしてきた県外の人々を全く愚弄し敵対するものであり、政治的公平や事実を曲げないことを求めた放送法第4条に違反することは明らかです。
わたしたちは、貴朝日放送に、篠原さんの報告を中心にした10月24日(土)の「教えてニュースライブ正義のミカタ」の番組について、沖縄の人々、辺野古現地の人々、翁長知事への侮辱に満ちた放送をした事を沖縄の人々、翁長知事ばかりでなく、本土の沖縄出身者とその子孫、放送された関西をはじめ全国の人々に謝罪するよう求めます。

 さらにわたしたちは、「翁長知事は実は辺野古移設を望んでいる!?」(篠原さんの説明やテロップ)「沖縄県民も(基地建設に)賛成している」(東野)「むしろ(賛成が)増えているかもしれない」(篠原)の発言の根拠は何かの説明を求めます。「辺野古の反対運動の3分の2は本土から」「仕事です、日当も労働組合から出ています」の発言の根拠は何ですか、放送された意図は何ですか。「埋め立て用の土砂はタダ」は何を根拠に言っているのですか。
何故、このような人物をコメンテーターとして採用したのかの説明も求めます。これらのことに明確に誠実にお答えください。

 決して「篠原さんや東野さんが言ったこと」では済まされません。あなたたちは、篠原さんがこうした主張を他でもやっていることを承知の上で、コメンテーターとして出演させ、東野さんは局側の司会役として出演したのですから。
わたしたちは、この間の貴朝日放送の報道姿勢に大きな危惧をいだいています。
篠原さんの、根拠ない主張、罵倒を浴びせかけるやり方は、言論界でも十分注意すべき事です。極右の手法そのものです。ほとんどの出演者がそれを批判しないばかりか持ち上げました。政治的公正を旨とすべき放送局がやることではありません。

 貴放送局のこうした変化が、右派マスコミを偏重する安倍首相や政府、自民党の圧力に対する屈服・迎合ではないかと危惧しながら、抗議、謝罪要求、と質問をいたします。
貴朝日放送には、信頼される放送局として、対面方式で、責任ある回答をお願いします。 
2015年10月5日

申し入れ団体
Attac関西  I女性会議・大阪 Base!沖縄とつながる京都の会 Stop!辺野古新基地建設!大阪アクション あいち沖縄会議 アジア共同行動・京都 いやや戦争協力!尼崎市民の会 岩国・労働者反戦交流集会実行委員会 大阪教育合同労働組合 大阪全労協 大阪電通合同労働組合 大阪東南フォーラム平和・人権・環境 大阪府・市の労働と人権問題を考えるネットワーク 沖縄意見広告運動・関西事務所 沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会 沖縄の高江・辺野古につながる奈良の会 韓国併合100年東海行動実行委員会 学生企画ネットワーク 釜ヶ崎日雇労働組合 関西・沖縄戦を考える会 関西共同行動 関西合同労組 関大校友連絡会 基地のない平和で豊かな沖縄をめざす会 教育があぶない!北摂市民ネットワーク 京都「天皇制を問う」講座実行委員会 9条改憲阻止行動 憲法9条を守りいかす吹田の会 在日朝鮮人作家を読む会 しないさせない戦争協力関西ネットワーク 集団的自衛権違憲訴訟の会 ジュゴン保護キャンペーンセンタースクラムネット(平和教育を求めてスクラムする府民・労働者ネット) 全港湾大阪支部全石油護法労組 全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部 戦争あかん!ロックアクション とめよう改憲!大阪ネットワーク どこまでも9条の会 奈良―沖縄連帯委員会 日本キリスト教団大阪教区沖縄交流・連帯委員会 日本キリスト教団大阪教区社会委員会反安保実行委員会 阪神合同労働組合 反戦反天皇制労働者ネットワーク 反戦・反貧困・反差別共同行動in京都 平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声 パレスチナの平和を考える会 米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会 米軍Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会 ふぇみん大阪 福祉・介護・医療労働者組合 不戦へのネットワーク 辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動 辺野古の海に基地をつくらせない神戸行動 緑の大阪 労働者共闘 (以上)  


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