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    かけはし2015.年11月30日号

「オール沖縄」の力で安倍政権と対決


11.22沖縄の現状と闘いに学ぶ集会

徹底抗戦で勝ちぬくぞ

安次富浩さんが訴える



 【東京東部】一一月二二日、亀戸文化センターで「違法な辺野古埋立て糾弾!新基地建設絶対阻止!」沖縄の現状と闘いに学ぶ11・22東京東部の集いが沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委の主催で行われた。実行委は一二月一一日から一二月一四日まで、沖縄・辺野古現地行動に第六次派遣団として九人の仲間を派遣する。そして、辺野古基地建設工事会社で、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境監視等委員会へ献金を行った会社への抗議行動を予定している。辺野古現地で常に第一線で闘いを担っている安次富浩さん(ヘリ基地反対協共同代表)が沖縄の闘いの歴史と現状、これからについて講演を行った。    (M)

あらゆる方法を駆使し
安倍政権の目論見挫く

安次富浩さんのお話から

警視庁が沖縄
県警を監視
「新宿アルタ前集会に参加しアピールしてから、ここに駆けつけた。昨日一昨日、警察と海上保安庁の暴力がひどくなってきている。警視庁の機動隊が来ている。名護署は窓口をつくりたいと思っている。今までは抗議すると釈放するという態度をとってきた。警視庁機動隊が来てから態度が変わった。沖縄の警察が監視されているからだ。ころび攻防があった。機動隊が手を出しころばし、それに抗議すると公務執行妨害で逮捕された。地元のマスコミが撮影していて、機動隊が手を出したことを報道した。すると二泊三日で釈放された」。
この後、仲井真前知事が一昨年埋立て承認をして以降の名護市長選、県知事選、衆院選と沖縄の怒りが爆発し、辺野古基地建設反対派が圧勝していく経過を報告した。
「キャンプ・シュワブ基地前座り込みが一年過ぎた。これを担っているのは定年退職組で復帰闘争を闘ってきた人たちだ。年金をもらっているので、逮捕されても生活は大丈夫。サラバンジの会(今は青春だ)を作ってがんばっている。普天間基地へのオスプレイ配備反対から運動が広がっている」。

アスベスト問題
「縄文式土器」
次に、新基地建設にあたって新たないくつかの問題点をあげた。
「アスベスト問題。米軍基地の兵舎などの建物でアスベストを使ってきた。今それを解体しているが、事前に解体許可を受けなければならないのにやっていないことが運動側の活動家が調べて分かった。去年それで三カ月作業が止まった」。
考古学調査について。  「キャンプ・シュワブ基地内で縄文式土器が発見されている。アメリカは略奪の歴史があるから、それを無視してきた。今後仮設護岸建設を行うとしているがそれに文化遺産がある。これを守らせなければならない。
飲料用・農業用の辺野古ダム(名護市のダム)が老朽化して廃止する予定になっている。水路を変更したり、辺野古周辺の山をつぶすことになる。ここにもかつて首里の方からのヌクチム(宿道)の跡が残っている。これを復元して遺跡として残すことが考えられている。こうした抵抗が始まっている。
埋立て土砂が県外から運びこむ予定になっているが地元で反対運動が起きている。
佐賀空港にオスプレイ配備を政府は断念した。佐賀県は自衛隊ならいいが米軍だからダメだという言い分だ。政府はいずれ自衛隊が導入した時に使いたいということもあり断念したのだ。米軍はCV22を横田に配備する予定だが訓練は伊江島、嘉手納だ。F35が岩国基地に配備されるが訓練は伊江島。三沢基地の沖に射爆場があるが漁民に配慮して使っていない。韓国のメハンリでも反対があり使えない。アラスカから沖縄の射爆場に来て、訓練している。
大浦湾に埠頭を作り、弾薬船が接岸する。辺野古弾薬庫を改変して、有事の際は核兵器を持ち込むことができる。一大軍港にしようとしている。辺野古新基地建設では一七〇ヘクタールの海を埋め立てるが、それは国有地なので『永久的』に基地となる」。

沖縄の経営者
たちの取り組み
続いて、運動を支える広がりについて説明した。
「かりゆしグループの平良朝敬さんが『平和時だから観光が生まれる。基地は無くした方がよい』と言っている。大浦湾を一大観光リゾートにし雇用を増やし、地元で採れたものを使っていく地産地消だ。以前とは違うオール沖縄が出来上がっている。観光・流通の経営者たちが参加しているが政府からつぶされる可能性だってあるわけで、取り組みが真剣だ。金秀は職員研修で辺野古に座り込みに参加させている。われわれはかりゆしリゾートホテルに泊まってくれ、スーパー金秀を使ってくれ、沖ハムを買って帰ってくれと言っている。それは、これらの企業は座り込みに対してたくさんの差し入れをしてくれているからだ。これは沖縄だからできていることだ」。

裁判や国際ア
ピールを駆使し
今後の攻防について説明した。
「一〇月一三日の翁長知事の埋立て取り消しに対して、国は執行停止を求めたが、知事はそれを拒否した。政府は知事に代執行できるように裁判所に訴えた。沖縄側もそれを取り消す提訴をした。第一回口頭弁論が一二月二日に行われる。地方主権が取り入れられ国と自治体が対等であるので、大田県政の時のようにすぐに結論は出せないだろう。県を支え、裁判所を包囲する。一二月一四日、団体を中心にオール沖縄会議を立ち上げ徹底抗戦する。
キャンプ・シュワブ前の座り込みは毎週水曜日が国会・県会・市町村議員なども参加する総行動の日だ。先週は五〇〇人、今週は一〇〇〇人以上になった。今週は参加人数が多すぎて機動隊が出てこなかった。翌日からは規制してけが人も出ている。毎日一〇〇人から一五〇人行動している。こんな闘いほかにない。知事も出てきてほしいという声を受けて、知事の連れ合いが座り込みに参加した。もっともっと闘いに参加してほしい。
国際的にアピールを強化していく。英語版など外国語でインターネット配信していく。ニューヨークタイムズ紙が辺野古問題で日米政府の民主主義がためされていると社説で書いた。バークレー市で議会の決議があがった。翁長知事の国連人権理事会での訴えも効果があった。
参院選で野党は統一候補を作り、自公をがたがたにしよう。国家が全力でつぶしにかかってきているが体を張って闘っていく。勝てる見込みはある」。

11.15

福島原発事故緊急会議連続シンポ

総検証・原子力規制委の3年

原発再稼働のための装置

あらためて規制
委員会批判を
一一月一五日、福島原発事故緊急会議は、東京・原宿の千駄ヶ谷区民会館で連続シンポジウムの第九回となる「[総検証]原子力規制委員会の3年間」を行った。シンポジウムには約五〇人が集まった。環境省の外局に位置づけられた「原子力規制委員会(原子力規制庁)」が、事故までの経済産業省の中にある「原子力安全・保安院」に対して、相対的に独立した機関として印象づけられてきたにもかかわらず、実際は「再稼働推進機関」でしかなかったことを、あらためてえぐり出していくことが強調された。
主催者を代表して発言した天野恵一さんは、この間、規制委員会が「高速増殖炉もんじゅ」の運営主体である日本原子力研究開発機構(原研)にはその能力がなく、原研とは別の経営主体を作るべきと発信していることについて、原発推進機関であるとの規制委への批判をかわすアドバルーンに過ぎない、と批判した。
この日のシンポジウムでは満田夏花さん(FoE Japan)が「甲状腺がん『多発』の中、強引に進められる帰還促進政策」というテーマで、なすびさん(被ばく労働を考えるネットワーク)が「原子力事業維持のための原子力『規制』委員会――労災死亡事故と緊急作業被曝上限引き上げをめぐる原子力規制委員会の動向」と題して、また山崎久隆さん(たんぽぽ舎)が「規制委員会の汚染水対策と再稼働」について、それぞれ報告した。

避難指示解除
賠償打ち切り
満田さんは、「福島第一原発事故による避難指示解除が進められ、被災者・避難者への支援や賠償を打ち切り、被害をなかったことのようにする動きが進んでいる」と批判。「政府はさる六月に『福島復興加速化指針』の改訂版を閣議決定し、『居住制限区域』『避難指示解除準備区域』を遅くとも二〇一七年三月に解除する方針を決定した。また福島県は、自主的避難者に対する借り上げ住宅制度による無償住宅供与を二〇一七年三月に打ち切る方針を出し、国もそれを追認した」と説明した。
そして八月二五日には「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針の見直しを行い、「線量を低減した」として、「避難指示区域以外から新たに避難する状況にはない」「支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当となると考えられる」とする一方、具体的な避難支援や健診の拡大等は示さなかったと、「復興」の名による被災者切り捨てに抗議した。また「八月三一日の福島県民健康調査委員会での発表で、福島の子どもたちの甲状腺がんとその疑いのある対象が一三七人(うち手術後に確定が一〇四人)となったことを指摘し、「政府の帰還政策は、避難の実態や住民の意思、被ばくリスクを無視したものであり、支援や賠償の打ち切りは、経済的にも精神的にも避難者を追い詰め、帰還の強要につながる」と批判した。

労働者に一層の
被ばくを強制
なすびさんは原発作業員に関する規制委員会・田中委員長の対応が「世論、地域住民、作業員の労働条件・労働環境を軽視するものであり、作業員の安全より、人手不足による作業の停止を懸念するものだ」と指摘した。
福島原発事故直後の二〇一一年三月一四日、特定緊急産業の被曝限度が一〇〇mSvから二五〇mSvに引き上げられた。この二五〇mSvの特定緊急被曝限度は同年一一月一日に基本的に終了したが、一一月一日以前から従事していた労働者は二〇一一年一二月一六日のステップ2完了まで経過措置として二五〇mSvが適用された。
さらに二〇一四年七月の規制委員会では、田中委員長が「被曝上限引き上げ」の検討を提案。そして二〇一五年七月一日の厚労省「東電福島第一原発作業員の長期健康管理等に関する検討会」報告書では、緊急作業時の被曝上限を二五〇mSv(特例緊急被ばく限度)に引き上げることが合意された。そして五年で一〇〇mSvを超える被ばくをしても五mSv上限の通常業務を可能とし、生涯被ばく1Sv(すなわち一〇〇〇mSv)による管理が導入されることになった。ここでは「特例緊急作業従事者」が設定されており、明らかに労働諸法と矛盾するもの、となすびさんは批判した。

汚染水たれ流し
に居直るな!
山崎さんは「汚染水対策と再稼働」に絞って規制委員会の三年間を批判的に総括した。
東京電力の汚染水対策は「恒常的な汚染水放出」すなわち「サブドレン計画」の実施という新段階に入っている。
「すでに三五メートル盤にあるくみ上げ井戸から地下水放出が行われているが、今年九月から始まったサブドレン水の放出は、原発から流出する汚染水が浄化装置でセシウムなどの放射能を取り除いて放出することで、次元の異なる状況になっている」。
「規制委員会と東電の汚染水対策とは、原子炉建屋周辺の地下を氷の壁で取り囲む『凍土遮水壁』と、護岸に打ち込んだ鉄パイプをならべて海洋への汚染地下水流出を防止する海側遮水壁だ。これらの効果については疑問があるうえ規制委さえも難色を示す凍土壁に至っては実効性が疑わしい」。
山崎さんは、「しかし地元漁民としてはそれを受け入れざるを得なかった。福島県の漁協は八月二五日に、まるで原発の安全を損なっているのが漁民であると言わんばかりの圧力の前に苦渋の決断として計画を承認した。加害者が被害者に『苦渋の決断』を迫るなど本末転倒だ」と批判した。
さらに山崎さんは再稼働の問題点として「制御棒挿入」の失敗問題に絞ってその危険性を指摘した。
「伊方も高浜も、およそ加圧水型軽水炉の制御棒駆動機構は、どこでも同じメーカーが設計と施行を行っていると考えられる。したがって事業者は、この制御棒駆動系に潜む構造欠陥を明らかにし、メーカーに対して抜本的な設計変更と改造を行わせなければ、加圧水型軽水炉全体のリスクを急激に増大させる可能性がある。一メーカーの解析により、全加圧水型軽水炉の運転認可が危険なままに承認されていくとするならば、あまりに恐ろしいことだ」。
三つの報告を受けて、提起者相互の討論、フロアからの質問と回答なども行われた。川内原発に続いて、伊方、高浜などの再稼働が日程に上っている今、現地の闘いと結び、電力会社・政府に対する行動を大きく作りだしていこう。 (K)


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