もどる

    かけはし2015.年12月14日号

今この闘いに駆けつけよう!


11.13-15辺野古現地の攻防に参加して

東アジアにつながる沖縄の闘い

ゲート前・海上行動で権力と対峙


 一一月中旬、今年に入って何度目かの沖縄・辺野古に行ってきた。政府と県の一カ月の「休戦協定」が終わり、政府は粛々と沖縄の民意を踏みにじりながら、辺野古新基地建設にともなうボーリング調査をはじめとする一連の工事再開を宣言した。一一月初旬からは、警視庁の機動隊一五〇人が派遣され、沖縄人民の自決権をあからさまに抑圧している。連日ゲート前に通う仲間の激励をかねて緊迫する沖縄・辺野古を訪れた。

海を壊すな!
基地を造るな
一一月一三日金曜の午前中に那覇空港に到着。出迎えてくれた仲間の車で一路、名護東海岸の辺野古へ。昼前にシュワブ・ゲート前のテント村に到着すると、この日は平和市民連絡会の女性グループが司会を担当しており、沖縄童謡「ちんぬくじゅーしー」の替え歌で辺野古基地建設反対を唄っていた。一年以上にわたって連日早朝から夕方まで続けられているゲート前行動は、統一連、平和運動センター、平和市民連絡会の三団体が共同輪番で担っている。午後からの集会の合間を縫って辺野古漁港のわきに設置されている辺野古テント1を訪れた。一〇年以上にわたって基地建設反対の拠点になっているテントだ。この日も様々な年齢層の人たちが訪れていた。
海上からカヌーで基地建設反対を毎日訴え続けている「辺野古ブルー」のみなさんもつかの間の休息を終えて、松田ヌ浜から基地建設予定地の大浦湾を目指して出発していく。「海を壊すな」「人殺しの基地を造るな」という海と陸からの声が途絶えることはない。しかしあとからの情報では、出発した十数艇のカヌーはすべて海上保安庁の海猿たちに拘束されたという。この海猿たちは、いったい海上の何を保安しているというのか。
午後からのシュワブ・ゲート前集会も、同じく平和市民連絡会の女性グループが切り盛りしている。司会は上間芳子さん。「負けない方法は……勝つまでずっと諦めぬこと」と書かれた鮮やかなピンクのTシャツに身を包み颯爽としている。このTシャツは、工事が再開された一〇月二九日に、ゲート前に座り込んで機動隊に猛烈抗議をした写真が各紙トップを飾った辺野古在住の島袋文子さんが着ていたもの。ゲート前集会では、午前と午後の集会の締めに、ゲート前から資材搬入ゲートまでの歩道を練り歩いて最後にゲート前で抗議の声を上げて、「沖縄を返せ」等の歌で不屈の姿勢を示す。今回も何度もゲート前を練り歩いて声を上げた。

機動隊の暴力
には負けない
翌日一一月一四日は土曜日だが工事車両がやってくるということで早朝行動から参加した。宿泊した名護市街地から東海岸のシュワブゲート前まで辺野古岳の峠を越える約二〇分ほどの道のりを、名護や沖縄の医療関係者で再結成された「いのちを守るナイチンゲールと医療者と卵の会」の方に送ってきてもらった。
ゲート前に到着するとまだ真っ暗な中、ぞくぞくと参加者が集まってくる。この日の現場指揮は、沖縄県統一連の瀬長和男さん。あの瀬長亀次郎のお孫さんだ。警視庁機動隊が導入され、座り込みの仲間への排除はますます暴力的になっており、ちょっとした接触でもすぐに逮捕される可能性があること、機動隊員から指を指されている仲間をみつけたら、あいだに入って逮捕を阻止すること、暴力や暴言をふるわれた時には毅然とした対応とともに周囲の仲間も含めて映像など記録を取ることなどが告げられ、けが人と逮捕者をださないようにみんなで助け合おうなどと確認しあった。
いよいよ日が昇り始めて、沖縄各地からゲート前にも人が集まり始めた。「ミスター・ゲート前」の山城博治さんも元気に座り込み部隊を鼓舞している。七時前には沖縄県警と警視庁のカマボコがつぎつぎにゲート前にやってくる。彼の後ろには沖縄県警そしてその後ろには警視庁の機動隊員がプレッシャーをかけるように並ぶ。座り込みの人々を囲むようにカマボコが配置される。一〇〇人近くになった不屈の座り込み参加者はスクラムを組んで「座り込め ここへ」を元気よく歌う。「機動隊の本隊がもう少しでやってきます。みなさん毅然と立ち向かおう」、「機動隊員諸君に言っておく。ぜったいに暴力は許さない!」と山城さんは座り込み参加者を鼓舞しながら、機動隊による暴力を許さない怒りをちょくせつ機動隊員にぶつけていく。マスクをした機動隊員は目を合わさない、命令だから仕方ないという表情はまだいいほうで、明らかに敵意を持ったまなざしを向けてくる隊員もいる。まだ二〇代前半の青年が、である。これが国家権力の恐ろしさだ。
しかし座り込み参加者も負けていない。歌声とスクラムはどんどん強くなっていく……が、ここでわれわれは時間切れ。実はこの日は早朝から抗議船に乗船することが決まっていて、すぐにでも辺野古テントに向かわないと間に合わないかもしれないのだ。ゲート前の不屈の民に連帯のあいさつを送りながらその場を後にした。

雨の中を抗議
船に同乗して
辺野古浜には辺野古漁港にある辺野古テント1と、すこし奥まったところにある辺野古テント2がある。毎朝この辺野古テント2に集まって前日の総括と今日一日の行動を確認する。抗議船の船長らとカヌー隊の辺野古ブルーのクルーたち二〇人ほどがあつまっている。折からの雨模様。風もあることから雨雲待ちが続く。九時過ぎ、雨足は一向にやまないが、とりあえず抗議船を停泊している汀間(ティーマ)漁港へ向かう。毎朝平日は早朝座り込みに来てから出勤するという地元の方の車に同乗させてもらった。わざわざ東京からですかと感謝されることが心苦しい。
辺野古から汀間までは車で一五分ほど。汀間漁港には、「不屈」や「平和丸」などの抗議船が出航を待っている。一〇時過ぎになって雨足も弱まり、辺野古のカヌーも出発するという。抗議船も船長の判断で出航が決まる。僕らの乗る船は「不屈」になった。沖縄タイムスと琉球新報の辺野古取材班のカメラマン二人やアメリカ人の大学の教員も同乗。定員一〇人満員御礼だ。小雨がぱらつくなか大浦湾にむけて出航。PEACEのレインボーフラッグが大浦湾にたなびく。しばらくすると前方の水面にオレンジ色の浮遊物が並んでいる。臨時制限区域を示すフロートだ。その向こうには那覇防衛施設局の大きな艦船がみえる。フロートに並行して航行すると離れるように警告を発してくる。フロートの玉は近くで見ると巨大で、しかも三重に敷かれている。カヌーで乗り越えられないようにだろうか。

警視庁派遣隊は
高級リゾートに
キャンプ・シュワブが占拠する辺野古崎をぐるっとまわると辺野古の松田ヌ浜からやってきた辺野古ブルーのカヌー一〇隻がこちらにむかって一列でやってくる。陽射しも差し始めた。がんばれ。ふと気が付くと海上保安庁の海猿らを乗せた警戒艇が一〇隻近くがフロートの向こう側で辺野古ブルーを監視している。その後方にはサンゴの海底を破壊してボーリング調査を行う作業台船がみえる。いまのところ船上には作業員の姿は見えない。
平和丸もPEACEのレインボーフラッグをなびかせて到着した。辺野古ブルーのカヌー一〇隻、不屈、平和丸の平和船団VS防衛施設局・海上保安庁の国家権力艦隊がフロートをはさんで対峙する構図だ。国家権力艦隊の背後にはキャンプ・シュワブの米軍がいる。辺野古では海でも陸でも、日米安保が何を守り何を警戒しているのかがよくわかる。
作業台船での作業は確認できないこともあってか、辺野古ブルーのみなさんもフロートにそってカヌーの練習をしたり、フロートに乗り上げる練習をしたりと、ややまったりとした時間が続く。その間も海上保安庁の警備艇は臨戦態勢で辺野古ブルーやこちら側を監視し続けている。昼になり辺野古ブルーのみんなも休憩で浜にもどることになり、抗議船も汀間漁港へ。港へ戻る帰り、警視庁の機動隊員が宿泊しているという二人部屋四万円のリゾートホテル「カヌチャ・リゾート」が海岸べりにみえてきた。いかにもリゾートという感じの作りだ。カヌチャとは地元の言葉で川の下という意味らしい。汀間からシュワブゲート前に向かう途中、品川ナンバーのカマボコとすれ違う。昼までの警備を終えてカヌチャ・リゾートへ帰るのだろう。何をしに沖縄に来ているのか。税金泥棒も甚だしい。

全国各地から
多様な人々が
昼過ぎにシュワブ・ゲート前に到着。那覇からの島ぐるみバスに乗ってきた仲間がテント村で待っていた。この日は終日雨雲が覆っており、ときおり小雨がぱらつく天気だったが、午後からはSEALDsが沖縄・辺野古の基地問題で全国一斉の行動をおこない、沖縄ではシュワブ・ゲート前で集会が持たれた。SEALDs RYUKYU(シールズ琉球)のメンバーで地元、名桜大学の玉城愛さんや東京で活動している元山仁士郎さんなどがマイクを握る。元宜野湾市長の伊波洋一さんや、一月二二日の宜野湾市長選挙に立候補予定の志村恵一郎さんなども駆けつけて連帯のアピール。 九州各地からも学生や青年がシュワブ前に駆け付けていた。
翌日の最終日一一月一五日は日曜日。ゲート前集会は県内外からの参加者が入れ代わり立ち代わりやってくる。岩波書店労働組合、日弁連人権擁護委員会、劇団「楽市楽座」、そして昼前には那覇からの島ぐるみバスが到着してさらに盛りあがる。辺野古浜のテントで話を聞いてからゲート前にやってくると状況や海の自然がよくわかる。ゲート前からさらに北上して東村の高江の座り込みにこれからいってきます、というグループもいた。まさに闘いは島ぐるみ。ゲート前では「山城博治賛歌」「島袋文子のバラード」など、闘いの中からうまれた歌も歌われる。
沖縄が島ぐるみで問うているのは日米軍事同盟下にある日本の民主主義である。日米軍事同盟下において奄美大島、沖縄本島、宮古島、石垣島、与那国島などへ配備されようとしている自衛隊は、沖縄本島の島ぐるみ闘争を日本軍によってぐるっと包囲する形になっている。そしてそれは東アジアの民衆連帯に敵対する資本家の番犬でもある。
辺野古へ!高江へ! アジアと世界の仲間たちとともに、沖縄民衆のたたかいにいまこそ駆け付けよう。         (BB)

11.22

辺野古の海を埋め立てるな

新宿デモに六〇〇人

大成建設前で抗議の声


日米首脳会談で
「対テロ」連携
 一一月二二日、辺野古への基地建設を許さない!実行委員会は、午後二時から東京・新宿駅東口アルタ前で、「辺野古の海を埋め立てるな 新宿デモ」を行った。違憲の戦争法を成立させた安倍政権は、「辺野古埋め立て承認」を取り消した翁長沖縄県知事の決定を踏みにじり、キャンプ・シュワブゲート前座り込みに対し、警視庁機動隊を動員して暴力的弾圧を連日繰り返している。この暴挙に対して沖縄の人びと、「ヤマト」からの支援者たちは、陸上・海上で果敢な闘いを展開している。
 一一月二〇日、APEC首脳会議出席のためフィリピンの首都マニラを訪問していた安倍首相は、現地でオバマ米大統領と会談した。予定を三〇分も延長した日米首脳会談では日米安保の地球規模の拡大について確認するとともに、辺野古新基地建設推進などについても意志一致したと言われる。さらに米国による南シナ海での「航行の自由作戦」(中国が埋めたてを行っている南シナ海の島嶼から一二海里以内の海域に米駆逐艦を派遣)について、自衛隊の参加も「安全保障に与える影響を注視しつつ検討する」と安倍首相が述べたと報じられている。
 こうして南シナ海の島嶼をめぐる紛争においても、米軍とともに自衛隊が作戦に参加する可能性が浮上しつつある。

安次富浩さんが
熱いアピール
集会ではまず、ヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんが現地の攻防について報告するとともに、二〇一六年一月の宜野湾市長選で「日本会議」のメンバーである現職をたたき落とし、六月県議選でもさらに圧倒的な多数を勝ち取る、と決意を語った。
続いて、辺野古リレーからこの間の現地の攻防に参加した報告が行われ、さらにSTOP!辺野古埋め立てキャンペーンからは、「生物多様性の尊重」や「環境にやさしい」を掲げながら、辺野古埋め立て・新基地建設工事を請け負い、環境破壊を進めている大手ゼネコン大成建設への抗議行動が報告された。
デモには六〇〇人が参加。休日でにぎわう新宿の街で「沖縄とともに闘おう」「辺野古の海を殺すな」のアピールを響かせた。大成建設本社が入った新宿センタービル前では「大成建設は工事から撤退せよ」の声があがった。    (K)



もどる

Back