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    かけはし2015.年12月21日号

「もんじゅ」は廃炉へ、高浜再稼働阻止!


12.5福井市で2つの全国集会がジョイント

いまこそすべての原発を止めよう

 【福井発】一二月五日福井市で「15もんじゅを廃炉へ!全国集会」と「高浜原発3・4号機再稼働を本気で止める!全国集会」が行われた。毎年一二月八日を前後する土曜日に、もんじゅ反対集会が敦賀市内で行われるが、一二月五日以降に、四月に下された高浜原発運転差し止めの仮処分決定に対する、関電が申し立てた異議審の結論が出されようとする時期であるため、今回は二つのジョイント集会として行われた。

「カネ食い虫」は
すぐに始末を
ジョイント集会のひとつめとして、「15もんじゅを廃炉へ!全国集会」が福井市文化会館大ホールで一二時から行われ、平和フォーラムや全労協を中心に全国から七五〇人の労働者、学生、市民が結集した。主催は、原子力発電に反対する福井県民会議、原水禁、原子力資料情報室、ストップ・ザ・もんじゅ、反原発運動全国連絡会の五団体で構成する実行委員会で行われた。一九九五年の一二月八日に「高速増殖炉もんじゅ」がナトリウム漏れ事故を起こしてから今年で二〇年目を迎えた。その後も二〇一〇年八月には三トンの炉内中継装置を落下させ、一万件を超える点検漏れと、一八〇基のうち五〇基の監視カメラの故障と、不祥事を連続でおこした。財政的には一・一兆円もの税金を投入し増殖どころか運転実用化のメドが未だに立たず、維持費には年間二二三億円を必要とするシロモノである。そして二〇一五年一一月一三日には原子力規制委員会から「半年以内に機構に代る運営主体を示さなければ『もんじゅ』の在り方の抜本的見直しも求める」との勧告が出された。もはや「もんじゅ」の存続を正当化させるものはすべて粉砕された。「もんじゅ」廃炉を絶対に実現すべく、強い決意と確信をもってこの集会は行われた。

世論の力で今
すぐに廃炉へ
司会者のあいさつで集会が始まり、原子力発電に反対する福井県民会議の中嶌哲演さんが開会の発言を行った。中嶌さんは、規制委員会は「もんじゅ」の廃炉を視野に入れて勧告を出した。これをチャンスに、もんじゅの廃炉を実現しようと訴えた。次に「もんじゅ」の危険性についてのビデオが上映された。吉永小百合の語りで「もんじゅ」がいかに他の原発以上に危険であるかが詳細に明らかにされ、あらためて「もんじゅ」を廃炉に追い込むための決意を固めるものとなった。
後半では、長崎大学核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎さんと、原子力資料情報室共同代表の伴英幸さんが「核燃料サイクルの是非を問う!」と題して対談を行った。鈴木さんは、「規制委員会は二〇年やってもダメなら失格と言っている。『もんじゅ』はいらないという世論を大きく作っていくことが大事だ」と述べた。

設置許可取り
消しへ年内提訴
最後に福井県民会議の事務局長である宮下さんが、原子力規制委員会に対し、原子炉設置許可の取り消しを求めて年内にも東京地裁に提訴することを明らかにした。「勧告の内容は『半年以内に機構に代る運営主体を示さなければ……』となっている。他に運営できるものなどないが、絶対に逃がさないことと首のすえかえだけでは済まさないという思いで、裁判で闘う決断をしました。」と述べ、もんじゅのナトリウム漏れ事故から二〇年にあたる一二月八日に記者会見で正式発表することを報告した。当日の地元新聞「日刊県民福井」では一面に、この記事が掲載された。
すべての発言を終えて最後に、参加者全員でシュプレヒコールを上げて「もんじゅ」の廃炉、絶対実現への決意を固めて集会は終了した。集会終了後、参加者は会館の近くの福井市西公園に移動し、高浜原発再稼働反対集会に合流した。

高浜3・4号機
再稼働許すな
ジョイント集会のふたつめとして、二時から福井市西公園で「高浜原発3・4号機再稼働を本気で止める!全国集会」が行われた。主催は同実行委員会で、さよなら原発一〇〇〇万人アクション、原発なくす全国連絡会議、再稼働阻止全国ネットワーク、首都圏反原発連合の四団体の協賛で行われた。「もんじゅ反対」集会の参加者と共産党、全労連の労働者ら、合わせて一二〇〇人が参加し、大きな高揚を勝ち取った。
福井地裁は二〇一五年四月一四日に、高浜原発三・四号機の運転差し止め仮処分決定を関西電力に言い渡した。しかし、一二月三日には地元高浜町長の野瀬豊は再稼働に同意すると表明しており、厳しい攻防の中でこの集会は行われた。

福井市を縦断
するデモ実現
中嶌哲演さんが開会あいさつを行って集会は始まった。最初に協賛団体の一〇〇〇万人アクションの神田香織さんが発言した。神田さんは「一九八六年のチェルノブイリ原発事故で被曝した夫に会いに行くために汚染された地域に行き、必死で夫を看病した女性がいた。汚染が強く、治療した医者や看護婦たちも被曝が原因で夫と共に死亡した。だが妻だけは死ななかった。なぜか?このとき彼女のおなかには子どもが宿っていた。子どもは生まれて四時間後に肝硬変で死亡した。つまり被曝がすべておなかの中の子どもに集中してしまい、彼女の身代わりとなって赤ん坊が死んでしまった」というベラルーシでおきた事実を、涙ながらに話し、放射能の恐ろしさと、原発への怒りを強い口調で語り、原発を絶対に止めようと訴えた。

全国の闘いに
つながろう!
福島からは、福島原発告訴団団長の武藤類子さんが発言した。武藤さんは国が被災者の救済切捨てを開始したことを暴露し、また福島で被団連が結成されたことを報告した。さらに高浜原発訴訟弁護団の鹿島啓一弁護士、青森県から大間原発反対現地集会実行委員会の中島雅史さん、高浜―関西電力本社リレーデモ実行委員会の木原さん、原子力防災計画を考える越前市民の会の大久保恵子さん、ふるさとを守る高浜おおいの会の東山幸広さんがそれぞれの闘いの報告と思いを述べ、参加者からは万雷の拍手を受けた。
集会宣言が読み上げられ、閉会のあいさつで集会が終了し、福井市内を縦断するデモ行進に出発した。この日は反原発集会には珍しい天皇制右翼が妨害に現れ、デモ隊列に悪罵を投げかけるなどしたが参加者は原発再稼働ストップと書かれたプラカードを高く掲げ、元気よく、再稼働反対!もんじゅは廃炉にしろ!とシュプレヒコールをあげて最後までデモ行進を貫徹した。
福島原発の事故が起こってしまったこと自体が痛恨の敗北であるが、労働者民衆の粘り強い闘いは確実に、政府と電力関係企業、経済界を追いつめている。全国の労働者民衆の闘いをつなぎ、すべての原発を廃炉にするまで闘いを強めていこう。 (越中)


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