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    かけはし2015.年12月21日号

シリアとイラクについての国際声明


独裁、帝国主義の侵攻、ダーイシュに対決して闘おう。われわれは「国家安全保障」、レイシズム、緊縮政策の政治を拒否する

 一一月一三日、パリで起きたISの無差別テロ犯罪を契機に、フランスをはじめとするEU諸国はシリア、イラクへの爆撃を強化し、国内でも非常事態を宣言して民主的諸権利を制限し、移民・難民の排除を強化している。こうした事態に対し、中東・欧州を中心とした革命的左翼組織から国際共同声明が呼びかけられている。われわれもこの声明に賛同する。(「かけはし」編集部)

 われわれは独裁、帝国主義の攻撃、そしてダーイシュ(IS)に対して闘っている。われわれは「国家安全保障」、レイシズム、緊縮政策の政治と闘っている。今こそ行動の時である。
 ここ数カ月にわたり、全中東の民衆はシリアとイラクでの衝突の激化による大きな打撃をこうむってきた。この激突のエスカレーションは、グローバルな帝国主義諸国――主に米国、ロシア、そして欧州諸国――と、サウジアラビア、カタール、トルコ、イランなど地域の帝国主義的関係者の双方によって促されたものであった。こうした紛争は、反革命の二つの異なった形態の産物である。一方では地域の独裁と反革命体制があり、他方ではダーイシュなどのような反動的イスラム勢力がいる。主要な国際的大国と地域諸国が自らの政治的・経済的ヘゲモニーをこの地域に押しつけようとする決意もまた、現在の悲劇の中心的要因である。
 シリアでは、反革命が取った最初の形態は、アサド政権への支援である。ロシアの殺人的襲撃、そしてイラン、ヒズボラ、宗派的なイラク武装勢力による介入は、このきわめて反動的で反民主主義的なプロジェクトを推進するものだ。クルド人勢力をふくむシリアの民主的・革命的勢力に向けてありきたりの形で示された西側諸国の不信行為によっても、アサドは勢いづいている。
 民主的で社会的に公正な未来のために闘っている人びとは、シリアの政権、帝国主義、そして地域のその同盟者にとって第一の攻撃目標である。反革命的役割を果たしているイスラム主義勢力は、あれこれの時点で直接的あるいは間接的に湾岸王制やトルコが支援してきたが、シリアの民主的勢力はこうしたイスラム主義勢力のターゲットでもある。
 つねにそうであるように女性たちは戦争の最初の犠牲者だ。レイプ、誘拐、そして女性の売買さえ、この紛争の身の毛もよだつような結果なのである。
 ダーイシュとは何ものか。それは、国際的・地域的双方の帝国主義による侵略と、この地域の政権、とりわけイラクとシリアの政権の独裁的・宗派的性格の産物である。この地域での宗派的緊張の拡大も、国内の弾圧と国外からの侵略の致命的複合の産物である。
 これこそ、アンカラ、ベイルート、パリ、クウェート、サウジアラビア、そしてチュニジアで起きた最近の攻撃と、エジプトでのロシア機への攻撃についてわれわれが理解すべき情勢の枠組みである。こうした攻撃は、それらを輩出した悪――国家テロリズムを強化するだけである
 「テロとの戦争」というレトリックは、その物質的表現を、戦争とレイシズムにおける権威主義的国家安全保障政策という威嚇の中に見出している。レイシズム、とりわけイスラモフォビア(イスラム嫌悪症)が幾何級数的に拡大し、欧州全体で国家政策となっている。帝国主義諸国は、独裁政権への支持と、自由への制限を正当化するために「テロとの対決」というレトリックを使っており、他方、地域の独裁者たちは同じ言葉を、自分たち自身による弾圧を擁護するために使ってきた。
 いまやフランス、ロシア、米国、トルコそしてシリアの政権を団結させているのは、すべてを包含するこの同じ世界観である――それぞれが独自の利害を持っているにもかかわらず、である。このようにしてかれらは、直接的あるいは間接的に、シリアでの攻撃と軍事作戦を調整している。
 現在、「テロとの戦争」の名の下で、フランス国家はテロを遂行する権力を求めている。いわゆる「フランス的価値」の名の下に、自由が攻撃されている。フランソワ・オランドは権威主義的一直線路線でシリアとイラクを爆撃した。その一方、戦争と高貴な「諸価値」に関するすべての言葉は、フランスの勤労諸階級の政治的・社会的願望への回答を用意することを不可能にさせている。こうした状況において非登録移民、難民、ムスリム、ベールを身に付けた女性、ロマの人びと、外国人などは、すべて「内なる敵」に仕立て上げられようとしている。
 広域中東圏全体で、政治的反対派と社会運動への国家的弾圧が高まっている。エジプトでもどこでも、ここ数カ月の間に幾百人もの死刑判決が下された。
 一時的な大衆運動の停滞、抑圧された人びとの大きな部分が方針喪失状況に陥っている現実に直面する中で、われわれは建設的イニシアティブへの挑戦を強めなければならない。実践的には次のようになる。

?強権主義政策反対、すべての人びとの民主主義的諸権利を擁護せよ。
?帝国主義によるあらゆる軍事的攻撃反対、同時に独裁体制、反革命体制への非和解的批判を。
?西側諸国のシリアでの軍事作戦反対、空爆にも西側諸国軍隊の直接侵攻作戦にも反対、西側に支援された軍事紛争への参加にも反対。
?中東、マグレブ(サハラ以北の北アフリカ地域)、そしてどこにおいても反革命のあらゆる形態との闘いを。
?ヨーロッパでも、アジアでも、アフリカでも抑圧的安全保障政策、レイシズム、緊縮政策と闘おう。
?「欧州要塞」と闘おう、すべての難民と移民に国境を開放し、まともな生活条件を保障するよう求める。
?中東、マグレブ、そして全世界で自由と解放のために闘っている人びととの連帯を強化しよう。
?アラブ地域全体の民主主義的・進歩的・反帝国主義的勢力との連帯を。
?中東とマグレブで解放と外国の侵略に反対するための正当な闘いを行っている人びととの連帯を。われわれは、この地域の民衆の解放は民衆自身の活動による、と強調する。

署名組織(さらに追加されるだろう)

革命的左翼潮流(シリア)
社会主義フォーラム(レバノン)
革命的社会主義者(エジプト)
労働者左翼同盟(LGO チュニジア)
革命的共産主義者同盟―社会主義労働者党(LCR―SAP ベルギー)
反資本主義新党(NPA フランス)
ソーシャリスト・レジスタンス(イギリス)
社会主義労働者党(SWP イギリス)
二一世紀の革命的社会主義(rs21 イギリス)
ジ・エディタース サルベージ(イギリス)
ソリダリテS(スイス)
国際社会主義者・スコットランド(ISS スコットランド)
SAP―グレンツェルース(オランダ)
国際社会主義者(オランダ)
反資本主義(スペイン)
エン・ルチャ―エン・イルイタ(スペイン)
国際社会主義左翼(ISL ドイツ)
社会主義的民主主義左翼・イェニ・ヨル(トルコ)
社会主義オルタナティブ(オーストラリア)
国際社会主義組織(ISO 米国)

(二〇一五年一二月一一日)

12.6

戦争あかん!ロックアクション・大阪

誰も殺すな!未来を殺すな

にぎやかなデモでアピール

 【大阪】一二月六日、秘密保護法が成立してまる二年が過ぎたこの日、大阪市新阿波座公園で、戦争法廃止を求めたロックアクション行動が取り組まれ、二三〇人の市民が参加した。
 ロックアクションは、秘密保護法ロックアクションから、戦争あかん!ロックアクションに名称を変え、今までと同じように、これからも毎月六の日に継続されていく。
 集会では、秘密保護法違憲訴訟の報告、マイナンバー制度についての提案、戦争法と集団的自衛権違憲訴訟準備の報告、民謡やジャズのライブ演奏などがあった。参加者は集会後、御堂筋を南下し、難波まで一時間半の行程で鳴り物を加えた賑やかなデモを行い、「平和を殺すな」・「愛を殺すな」・「正義を殺すな」・「民主主義を殺すな」・自由を殺すな」・「未来を殺すな」・「誰も殺すな」とシュプレヒコールをし、派遣されるであろう自衛隊員は殺し殺されるなと訴えた。デモの終着点の元町公園で、代表の服部良一さんが簡単にまとめを行った。 (T・T)

コラム

隠れ家的中華の味


 都内A区役所の南側を走る明治通り。警察や郵便局など、官庁が集中する中心部東西五〇〇mの間に、中華料理店が七軒点在している。地元で長年親しまれている店もあれば、高層マンションのテナントに入り込んだ新参もある。「超大盛り」でテレビ出演。一躍有名になったのはK軒である。
 エリア最西端の古びた二階建ての一階。赤い看板と二枚の暖簾が目を引く。「料理火鍋専門店」とある。今から約三年前、中国人が初めて店を開いた。
 興味本位で入ってはみたものの、しばらくすると休業した。開業と閉業を繰り返し、やがて若い中国人夫婦が切り盛りし始めた。東北地方出身のような赤い頬の妻は、片言の日本語で注文を取っていた。
 二〇一三年暮れ。大きいお腹で店に出ていた妻は帰郷し、男児を出産した。夫はその間アルバイトを雇っていた。生まれた子が今や店の人気者。二歳になるヤマちゃんである。
 若い女性客にばかり懐いて、母親を困らせた。ハイハイからつかまり立ち。やがて私たちに、お絞りを何度も運んでくるようになった。昼間は保育園にいるが、夜のかきいれ時は、店のテーブル一つを占拠、玩具で散らかしている。仕事帰りの常連たちが頭をなでていく。私たちもそんな古株の一組になった。
 この店の特徴は、セットメニューが頻繁に変わることである。飲み物と小皿一品で六八〇円。これは破格だが、やがて消えた。定食系のセットはボリューム満点ですっかり定着した。先日訪れるとうれしいことに前者のセットが復活していた。そうやって試行錯誤を繰り返しながら、経営を学んでいくのだろう。
 すっかり店の馴染みになると、電話の声で座席が取れる。アルコールには、揚げ豆がサービスされる。驚いたのは、先客が観戦していたテレビのサッカー試合を、安保闘争の国会中継に切り替えてくれたことだ。思わず恐縮した。
 お薦めは、あっさり味のチャーハン類。深いコクで汁まで飲み干せる坦坦麺。濃厚なつゆのラーメンとタンメン。そして大量の香辛料にむせぶ麻婆豆腐である。一度食べると病みつきになる。どれも単品とセットがある。
 「爆買い」が今年の流行語大賞に決まった。来日する中国人観光客の消費パワーを揶揄している。羨望と嫉妬の入り混じった感情が、格差と貧困にあえぐ人々の底辺に巣くい、偏狭なナショナリズムと排外主義は、街頭で牙をむいている。
 そんな世相をよそに賑わうT字型の店内。奥のテーブルは入り口から死角になり、ひっそりと隠れ家的な雰囲気が味わえる。アルコールも多種多様、選択肢も豊富だ。
 仕事一筋の夫と、笑顔を絶やさない妻。こちらは草の根の国際交流といこう。忘年会や新年会に、ぜひご来店あれ。 (隆)


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