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    かけはし2016.年1月1日号

労働者の団結、再構築へ


12.12

16けんり春闘発足・学習集会

時代の転換に立ち向かおう

 一二月一二日、16けんり春闘全国実行委員会は、同春闘発足・学習集会を午後二時から交通ビルで開催、全労協、全港湾、全造船関東地協、民間中小労組懇談会、大阪ユニオンネットを代表幹事組合とする実行委員会体制を闘争方針とともに全体の拍手で確認し、同実行委員会による16けんり春闘を正式に発足させた。
 共同代表には全労協金澤壽議長を始めとする前記幹事組合の代表者、事務局長には中岡基明全労協事務局長がつき、メインスローガンは「時代の転換に立ち向かい、生活と平和を守る16春闘勝利!」とされた。戦争法案強行採択により、憲法を立憲主義もろともに蹂躙し、派遣法大改悪を典型として労働者民衆の生活と権利の破壊に突き進む安倍政権に、真っ向から対決を挑み、戦争法廃止に向け衰えを見せることなく広がる広範な民衆の決起と積極的に結びつつ、安倍政権の打倒に全力を尽くす意志が込められた。

提起された
三つの課題
その決意の下に次の三つの基本課題が設定された。○ディーセントワークの実現と人間らしく生活できる賃金。
○労働法制改悪(労働時間制度の破壊、解雇自由)との闘い。
○社会的課題…戦争と生活破壊の安倍政権を打倒しよう。
具体的には第一課題では特に、最低賃金として時間一五〇〇円以上への全国一律引き上げをめざす闘いが第一番に掲げられ、方針を提起した中岡事務局長も「非正規の仲間の生活保障が大きな焦点」と強調、生活保障とはほど遠い安倍の最賃引き上げ発言に労働者の闘争をはっきり対置する必要を力説した。
また労働時間短縮も加えた非正規の仲間の権利保障・拡大の闘い、ブラック経営との対決も強調点。この点では、直前の一二月八日に全国一般全国協東部労組が東京地裁でのワタミ過労死裁判で勝ち取った和解(創業者である渡辺美樹自民党参院議員の法的責任を認めた上での謝罪、賠償金支払い、過重労働体制の是正、同僚労働者への未払い残業代支払いなど)にふれつつ、ブラック是正を柱としてきたけんり春闘に誇りをもってさらに強力に闘いを進めようと訴えられた。
第二課題では、問題の法案阻止に向けた全国キャラバンとともに、大きなうねりをめざし雇用共同アクションとの連携した運動が提起された。
第三課題での強調点は、総がかり運動と連携した二〇〇〇万人署名の達成を含めた戦争法廃止の運動、辺野古新基地建設阻止に向けた現地闘争への参加や全国各地での連帯行動組織化、そして脱原発の闘い。その上で、来年夏の参院選挙を野党共闘で勝利させるためのさまざまな運動への取り組みが訴えられた。
そしてこの課題に向け、ストライキを闘いの軸に据え、地域の労働組合共闘をつくり出しそれを正規―非正規を貫いた闘いの広場にしようと呼びかけられ、現在確定しているものとして、二月一九日の東京総行動・日本経団連行動、三月六日の外国人労働者のためのけんり総行動、三月の二つのさようなら原発1000万人アクション、五月三日の総がかり行動有明大集会を中心とした諸行動が提起された。

戦争法廃止・沖
縄連帯を共に
この方針に沿う形で、二つの特別報告と講演が続いた。
まず平和フォーラムの藤本泰成事務局長が戦争法廃止の闘いについて報告。あらゆる手段を通した全民衆の連帯で安倍打倒をと訴えつつ、平和フォーラムとしても沖縄で拡大代表者会議を開き、各地代表がキャンプシュワブゲート前に座りこむ、いのちを政治に売り渡さない、分断・格差に立ち向かうためにより広い声と手をつなぎ合いたい、と決意を語った。
次いで大仲尊沖縄・一坪反戦地主関東ブロック共同代表が、辺野古新基地建設絶対阻止の訴え。大仲さんはまず、現地で続く闘いを報告しつつ、ことごとく人権を無視し蹂躙する安倍政権のふるまいを、沖縄だからできるという差別そのものと厳しく指弾。さらに海上保安庁の殺人的行為や不当逮捕など弾圧のエスカレートを糾弾しつつ、沖縄ではそれをはね返す大衆的な闘いを休むことなく重ね工事車両の通過を度々阻止している、全国からも是非ゲート前に駆けつけてほしい、と訴えを結んだ。

総反撃の時が
やってきた!
続いて労働ジャーナリストの鹿田勝一さんが、「曲がり角に立つ日本社会(戦争と格差社会)と労働組合」と題して約一時間講演。現在を戦後七〇年の異常事態と位置づけ、労働運動は経済的・社会的・政治的な地位向上を賭けた総反撃に向け立つことが問われている、との呼びかけだ。
そこではまず、戦争法の中では一三業務にわたって労働者の具体的な戦争動員が想定され、職場での反安保法制闘争が問われることを指摘しつつ、一九四〇年の資料なども挙げながら、第二次世界大戦戦時下の労働組合解散後でもストライキはなくならなかった、治安維持法検挙者数では労働者が一番多く体制は労働者をもっとも恐れていた、六〇年安保闘争でも労働組合が三波のゼネストに決起した、と労働者の闘いがもつ重要性を強調、参加者にあらためて奮起を促した。
その上で現在の格差と貧困と権利破壊の実態、それをさらに押し進める安倍政権の政策を確認しつつ、労働運動の信頼再構築が急務だと力説し、下請け単価の酷い切り下げを強要するトヨタに対してトヨタはブラック企業だと悲鳴を上げる下請け企業経営者の声なども紹介しつつ、この経営にトヨタ労組はコストカットをヤメロと言えているのかと連合大労組を批判、けんり春闘に、ピンチをチャンスに変える役割を自覚した果敢な闘争への挑戦を期待した。
そして戦争国家阻止に総反撃する統一戦線形成の時代だとして、16春闘を経済闘争と政治闘争の一体的闘争として展開する訴えで講演を結んだ。

労組・団体から
熱い決意込めて
次いで、全統一、全造船関東地協、全港湾、国労、東水労、全国一般全国協、郵政労働者ユニオン、東京清掃、全労協女性委員会、JAL原告団、大阪ユニオンネットから、各団体の闘いの報告と決意表明が行われた。時間の制約の中、おそらくは言い足りない部分が多かったと思われるが、各々が安倍政権に対する断固とした対決とそのための積極的な連帯への決意を宣言した。そして田宮高紀中小労組懇談会代表の行動提起が全体の団結ガンバロウで確認され、16けんり春闘は幕を開けた。
労働運動の戦略的再構築が切実に求められている。それは労働者の団結の在り方を再構築することと一体であり、そこにおいては歴史的にも政治闘争が不可欠の要素とならざるを得ない。その点で安倍政権との全面的な対決が具体的に闘争化されている今春闘は重要な意味をもっている。全民衆的な安倍政権打倒のうねりに向け、その中での労働者の団結再構築に向け、大きな連帯の渦への16けんり春闘の展開をともに支えよう。      (神谷) 

声明

フィリピン労働者党 (PM)

APECの反労働者政策許すな

2015年11月18日

 PARTIDO MANGGAGAWA (フィリピン労働者党)は、さる11月にマニラで開催された2015年フィリピンAPEC首脳会議開催にあたり、11月18日、以下の声明を発表した。

 フィリピン労働者党 は、本日マニラで開催された多業種集会において、アジア太平洋経済協力 (APEC)首脳会議を「企業優先。反労働者」と非難した。 「APECの一つのフォーラム(ピープルズ・フォーラム)」に結集したPMの数百人のメンバーやその他のグループが反APEC抗議行動の中心となって、セント・トマス大学からボニファシオ広場までを行進した。その際、警察によって、メトロポリタン劇場前での動員が阻止された。
 PM国民議長のレネ・マグトゥボは、「大都市でのサミットにおける月曜以来の交通渋滞による時間ロスや休業による賃金喪失による通勤者、学生、労働者の犠牲は、APECの核心である資本主義グローバリゼーションの反人民的な本質を象徴している。APEC加盟国による労働者の権利の抑圧における論理のすり替えは、包括的な成長のキャッチフレーズへの裏切りである。団結権や最低賃金を含む労働基本権の尊重なしに、APEC諸国の包括的な成長は実現しない」と述べた。
 レネ・マグトゥボはまた「フィリピン大統領のベニグノ・アキノ三世と韓国大統領のパク・クネがAPEC首脳会議で会談した際、両大統領は貿易と投資の促進について話し合ったが、フィリピンの韓国資本の企業で働く労働者に対する組合の権利や適切な給与の擁護について話し合ったかは疑問である。現在行われている労働争議の多くは、韓国企業が所有する工場関連のものである」と述べた。
 今日のフィリピン労働法によって苦しめられている二つの韓国資本の企業の労働者たちが、各国の首脳に立ち向かっている。電力会社の韓国電力公社セブやカヴィテ州のテソン金属工場の従業員は、経営陣の組合つぶしを告発し、現在、労働争議を係争中である。
 テソン従業員組合 (TEA)労働組合委員長のチャーリー・ピアモンテによると、労働者たちは組合つぶしに対して、一一月、一二月のストライキの通知を行った。テソンは、組合員に対する一連の嫌がらせを行ったほか、組合役員のジョベン・ニビアーを違法に解雇した。組合は、数日中にストライキの確立投票を行う予定である。
 法律では、組合は、確立投票での組合員の過半数の承認から七日後にストライキを開始することができる。テソンはカヴィテ州ロサリオのカヴィテ経済区にあり、APCシュナイダーエレクトリック、ホンダ、三菱、キャタピラー、シーメンスなどの多国籍企業のサプライチェーン向けの金属部品を生産している。
 一方、韓国電力公社セブ管理職組合(KCSA-WSN-Sentro)委員長のロウェル・サンチョスは、ロザリンダ・バルドス労働長官による管轄占有命令の対象である労働法を解体するために、政府に立ち向かった。韓国電力公社組合は、六月に、サンチェスの不当解雇について、ストライキの通知を行った。韓国電力公社の労働者たちが計画していたストライキは、八月のセブでのAPEC閣僚会議に影響を与えないように、管轄占有命令により阻止された。韓国電力公社は、韓国の国営電力会社であり、セブとバタンガスの石炭火力発電所を運営している。

 PM国民議長のレネ・マグトゥボは「APECは国境を越えて活動する多国籍企業の成長や利益に多大な貢献をしてきたが、韓国電力公社やテソンはその典型的な例である。企業がAPECで得てきた驚くべき経済利益のために、労働者がいかに犠牲になってきたかを如実に物語っている。たとえAPEC域内において一九八九〜二〇一三年にGDPが倍増しても、APEC諸国のすべての労働者は、低賃金、非正規雇用や組合弾圧と闘っていく」と決意表明を述べた。



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