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    かけはし2016.年1月18日号

突破歓迎 決裂へ闘い準備を


スペイン

総選挙結果(12/20)に対する声明

アンティカピタリスタス

 15M(五月一五日運動)で始まった、労働者階級に対する攻撃と諸々の切り下げに対する拒絶は、本日あらためて投票で表現された。それは、屈することのなかった数多くの人びとがいる、抜本的な社会的、政治的変革を求めて努力を続けるための幅広い社会的基盤が存在する、ということのさらなる明確な表示だ。そしてそこで求められている変革は、住まいからの追い立て、金融の悪用、搾取と労働の不安定化、男主義的暴力、民衆の自己決定権に対する妨害、生態系破壊に終止符を打つものだ。

既成勢力とその
二番煎じにノー


PP(国民党、現政権党)は得票という点では第一党となったが、議席数の鋭い減退を味わった。彼らを追い出したいと思っている者、バルセルナスとギュルテルのスキャンダル(訳注)を抱える党に統治を続けさせたくないと思っている者が社会的多数であることは明白だ。彼らは、富裕層に恩恵を与え労働者階級に敵対する支配と腐敗に対価を支払うこととなった。これはよい知らせだ。すなわち、政治的変化、議会権力の新たな配分の背後には、強力な社会的異議がある。
PSOE(社会労働党、PPと二大政党システムを構成してきた社会民主主義勢力)は沈み込んではいない。これはいい知らせではない。得票と議席数の低下があるとしてもその活力回復は、変革過程の諸限界をも刻み付けている。つまり、諸決起を伴わない歩みでは、PSOEをさらに腐食させることが難しい、ということだ。前途に控える挑戦は、PP打倒の必要性が結果としてPSOEの、すなわち変わることなくエリートに有利な支配を続けてきた、新自由主義の諸政策を適用する「左翼」の、そうした勢力の正統化にいたることのないようにする、ということだ。
シウダダノス(PP代替勢力として登場した中道右派の新勢力:訳者)現象は予想以下であることがわかった。四番手というその位置は、人びとはコピーよりも本来のものを選好する、政治的分極化という全体関係の中では中道はその発展自体に深刻な諸困難を抱える、ということを思い起こさせる。FAES(注)かつ新自由主義的研究室の産物であるその綱領は、二党制に対する代替物となることはできなかった。

選挙での前進を
草の根の強化へ


われわれの選挙参照点であるポデモスとその一部分である諸組織(エン・マレア、エン・コム・ポデム、コムプロミス―ポデム)は、得票での重要な突破をもって、15M並びにそれ以前の諸闘争のサイクルが築き上げた推進力、および緊縮政策と伝統的左翼諸政党に対する社会的不満に水路を開きつつ、三番手の位置に付けた。注目すべき重要点は、カタルーニャでは有権者の圧倒的多数が、自己決定権支持の投票を行った、ということだ。
われわれにはこの結果を祝う理由がある。しかし重要なことは、われわれがこの瞬間から、盟約や連携というあり得る舞踏を超えて、明日のために準備することだ。トロイカはだれが統治の任につこうが、より多くの切り下げを求めるだろう。追い立ては今後も続こうとしている。資本の権力基盤は依然無傷で残っている。これが前途に控える闘いであり、そのためにわれわれは、あらゆる分野で草の根を強化しなければならない(IU〈統一左翼、スペイン共産党を軸とした左翼連合:訳者〉―民衆連合を例とした他の諸同志とともに)。投票は終わった。闘争は続く。

民衆の自己決定
進める民主革命


選挙から帰結した制度的不安定性は新たな諸々の可能性に道を開いている。その可能性はまた、政治的変化は新たな移行(スペインでは、フランコ独裁終焉後から現在の体制に向けた変化を指して移行と呼ぶことがある:訳者)に終わってはならず、むしろ民衆の自己決定とあらゆる決定への市民参加を促進する民主革命にならなければならない、と考える人びとのためのものでもある。
それは、新たな憲法制定運動を始める作業を必要とする。その民主革命は、富の現在の配分、経済的諸関係と財産権に疑問を突き付けるものであり、民主的な公衆的所有制並びにエネルギー資源と金融に対する民主的統制を確保するものなのだ。それは、抑圧と搾取から解放された社会の構築を大望とする民主革命だ。
選挙での前進を祝おう、だが決裂に向けた闘い継続を準備しよう。われわれは闘争を継続する。
二〇一五年一二月二一日
注)FAES(分析と社会研究財団)はスペインのシンクタンク。保守的自由主義思想の非営利組織であり、PPとの強い結びつきがある。公式なものではないがむしろ、PPの理念研究所として知られている。(「インターナショナルビューポイント」二〇一五年一二月号)
訳注)スペインでは、PPを中心として、王族、果てはPSOEの一部までをも巻き込んだ底の知れない金融スキャンダルが次々に明らかになり、今も大きな問題として続いている。ギュルテル事件はその始まりに位置するスキャンダル。またバルセルナスは、PPの元財政担当幹部。トカゲの尻尾切りとして解任されたが、PP会計資料の暴露などの報復に出ている。  

中国

広州で労働運動弾圧

労働運動活動家の釈放を要求

世界の諸労組

 インダストリオールグローバルユニオン(国際金属労連、国際化学エネルギー鉱山一般労組、国際被服皮革労働組合同盟の統合国際組織、本部はジュネーブ)と世界の他の諸労組は、中国の広東省で拘留された労働運動活動家の解放、労働運動諸組織と市民社会諸組織に対する抑圧の停止、並びにILO諸総会で定められた基本的な労働者の権利の尊重を、中国政府に要求している。
 インダストリオールは中華人民共和国の習近平国家主席に文書の形で、労働運動活動家に対する弾圧に抗議した。昨年一二月二一日、インダストリオールとIUF(国際食品労連)は、ITUC(国際労働組合総連盟)と世界の諸労組を代表して、スイスのジュネーブにある中国代表部に一つのメッセージを渡した。
 中国南部の広州省における弾圧では、昨年一二月三日以後、少なくとも四つの労働運動NGOが標的にされた。二五人のNGOスタッフとボランティアが警察により拘留され尋問された。嫌疑の一つは、「公共の秩序を乱すために群衆を集め」たことだった。
 七人の活動家が拘留中であるか、接触できない状態にある。これらの人びとには、番禺(パンユー)労働者センター代表の曽飛洋(シェン・フェイヤン)、同センタースタッフの朱小梅(シュ・シャオメイ)、仏山ナンフェイヤン社会労働サービス組織代表の何曉波(ヘ・シアボ)、労働運動活動家の彭家勇(ペン・ジアヨン)、春小明(デン・シャオミン)、何明輝、陳輝海が含まれている。
 曽飛洋、何曉波、朱小梅、春小明の四人は、拘留中であることが確認されている。これら労働運動活動家は、弁護士とのあらゆる接触と彼らの嫌疑に関わる文書の入手を拒まれている。
 これら労働センターはこれまで、労働者の諸権利擁護、並びに労働者への諸サービス提供を何年も続けてきた。それらは、仕事で負傷した労働者、賃金遅配を受けた労働者、また退職手当支払いや社会的拠出金を無視された労働者に対する法的助言を提供し、労働紛争を解決するために労働者を助けてきた。こうした労働運動NGOが果たしてきた建設的な役割にもかかわらず、当地の当局は過去三年、それらの活動家たちを脅し、拘留し、またその認可を取り消し、いくつかを強制的に移転させてきた。
 インダストリオール書記長のジルキ・ライナは、習近平国家主席に宛てた文書の中で「インダストリオールは、拘留された労働運動活動家全員を即刻解放し、労働運動と市民社会の組織への抑圧をやめ、中国憲法に定められている市民社会の自由を守り、結社の自由、また国際労働機構(ILO)諸総会で定められた他の基本的な労働者の権利を尊重するよう、あなたの政府に求める」と書いた。
 ライナはさらに「われわれが知るところだが、広州の製造業における継続的な後退が、工場閉鎖と賃金不払いのままの経営者逃亡の中、労働者の諸抗議の増大に導いてきた。これらの労働者たちは、あなたの政府、ACFTU(中華全国総工会)、また労働運動NGOからのあらゆる必要な援助を必要としている。援助提供への失敗、そして労働者支援を欲する人びとに敵対する行動は、不穏の高まりに導くだけだろう」と付け加えた。
二〇一五年一二月二一日、インダストリオール(「インターナショナルビューポイント」二〇一五年一二月号)

フランス

地方選に対する声明

労働界は闘争への回帰を

NPA

 NPAによる以下の声明は、仏地方選第二回投票後の一二月一三日夜に出された。マリーヌ・ルペンの極右政党(国民戦線)は、第一回投票では一三地方圏中六地方圏で得票のトップに立ったにもかかわらず、最終的には一つも獲得できず、ニコラス・サルコジの右翼政党、レピュブリカン(共和主義者)党が七つを獲得、他方社会党(PS)は五つを獲得した。コルシカ島は、民族主義政党のブロックが獲得した。

 前回に比べ棄権は減少したとはいえ、一二月一三日に投票したのは半数を僅かに超えた数の有権者だった。これはあらためて、政治システムのエネルギーが尽きていることを示している。
国民戦線(FN)は最終的に一つの地方圏も獲得できなかったが、しかしこれは相対的な敗北にすぎない。FNは第一回投票で得票トップに立つことで今回の選挙での勝利を示し、第二回投票では三五〇人を超える地方圏議員を獲得した。それは第二回投票で、三つの地方圏で実質上四〇%の得票率を得ることにもなった。FNはそれ以上のこととして、このキャンペーンを通じてその理念を政治階級の大きな部分に刻み付けた。そしてそれは、一方の政府の新自由主義と安全保障政策と他方の極右の間に一定の場を見出すことができない、というサルコジの相対的な失敗をも説明している。PSは持ちこたえたが、その政権の政策に対する拒絶、特にパリ圏における拒絶を隠すことはできない。
高い棄権率、FNの危険に満ちた急上昇、制度的大政党の深い諸危機……。今回の地方選はこのように深い政治危機の新たな証拠だ。
共和党とPSはFNの成長を止めたと主張しているが、この勢力の現在の成績に導くことになったものは、異なった各々の政権の三〇年にわたる反社会諸政策なのだ。FNに対抗するためには、その政策に対決する社会的左翼と政治的左翼全体の決起以外に道はない。
今回の選挙は、搾取された者たちのための政治的代表がまったくないことを示した。労働界にとってもっとも切迫した任務は、諸決起を築き上げること、闘争の道への回帰だ。そしてその闘争は、COP21、エールフランス、反NDDL空港を巡る社会運動を沈黙させることに実際的効果を及ぼした、非常事態宣言の解除をめざす闘争であり、移民の防衛をめざす闘争などだ。それ以上のこととして、反資本主義の政治的オルタナティブ、新たな解放の構想がかつて以上に適切さをもって残されている。
二〇一五年一二月一三日、モントロイユ(「インターナショナルビューポイント」二〇一五年一二月号)

ロシア/トルコ

われわれの政府の

軍事攻撃・介入と野心
に反対を強め決起する

 トルコとロシア間の緊張が極度に高まる中、両国の革命的マルクス主義者から共同声明が発表された。以下に、オープンレフト共同会議(ロシア)と社会主義的民主主義・イジン・イエニヨル(トルコ)が昨年一二月五日に出した共同声明を紹介する。(「かけはし編集部」)
 ロシアの戦闘機、SU24が一一月二四日に、トルコ領空を侵犯したという事実を根拠としてトルコ軍の対空ミサイルで撃墜された後、確実に言えることは、両国関係が新しい様相を帯びたということだ。このできごとは事実として、シリアの内戦問題に関する二つの相反する戦略の衝突の結果と思われている。アサド独裁政権防衛に向けたプーチンの軍事介入は疑いなく、エルドアンにとっては受け入れられないものだった。彼は、ダマスカスにある政権を打倒するために、ジハーディストのならず者たちとおおっぴらに協力することも躊躇していない。
 しかしながらこの緊張はこれまで、エネルギー分野におけるトルコのロシアに対する依存、並びに天然ガスパイプライン構想であるターキーストリームがあるために、可能な限り後景に置かれてきた。それでも本当のところは、シリアがその中心に座る混沌とした地政学的ゲームを考えた時、この両者を縛るひもを切れないようにしておくことはありそうもないことだった。
 トルコはロシア戦闘機の撃墜によって、プーチンがトルコとだけではなくNATOとも衝突に入る可能性をはらんだやり方で、プーチンを脅そうとした。プーチンはこれへの返答として、彼があらゆる危険を犯すかもしれないことを示すと思われる、ある種決着をつけるような対決で応じた。
 触れなければならない重要なことがある。それは、この対立の発生においてはそれが何であれ、彼らの政治スタイルという点でプーチンとエルドアンを互いに近づけているものがあったということが、決定的要素となった、ということだ。これは、彼ら自身の歴史的役割に関する誇大妄想的観念、民族主義的言説、そして対外政策における帝国主義的野心の組み合わせだ。大いに興味をそそることだが、トルコが持ち出しているシリア北部の「トルコ人同胞」に関する議論は、ウクライナはロシア国境を越えて広がる民族的で文化的な「ロシア世界」の一部である、とのプーチンのデマゴギーと大きく重なっている。
 この地域的な諸々の緊張と環境の下でわれわれは、ロシアとトルコの革命的マルクス主義者として、それがシリアやクルディスタンにおいてであれ、ウクライナや世界のその他においてであれどこであっても、われわれの政府の攻撃的な諸政策、軍事攻撃、さらに介入と野心にノーと声を上げる。われわれの声を強め、戦争と民族主義者と軍国主義的支配に反対し決起することが、これまで以上に重要になっている。(「インターナショナルビューポイント」二〇一六年一月号)


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