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    かけはし2016.年4月4日号

ブリュッセルでのテロ攻撃について


声明

二〇一六年三月二二日

LCR(革命的共産主義者同盟)―SAP(社会主義労働者党)

 LCR―SAPは第四インターナショナル・ベルギー支部。LCRはワロン語(フランス語)圏、SAPはフラマン語(オランダ語)圏での組織名称(本紙編集部)。

 LCR―SAPは、三月二二日、ブリュッセルで引き起こされた卑劣なテロ攻撃を、大きな怒りを込めて厳しく非難する。こうした憎むべき犯罪は、いかなる政治的・宗教的動機によっても弁明することはできない。LCR―SAPは、このような許しがたい暴力の犠牲者への支援と、心からの連帯を表明する。
またLCR―SAPは、ベルギー、そしてその他の諸国で一部の政治家や主流メディアがこうした恐るべき事件によってかきたてようとしている、新たな戦争挑発的で、レイシスト・イスラム嫌悪的安全保障政策への流れに対して、いっそうの民主主義的警戒を呼びかける。
サラ・アブデスラム逮捕による当局者の勝利の叫び、難民送還に関する恥ずべき欧州協定、数十人にのぼる死者を出したイスタンブールでの殺人テロとロシアによるシリアのラッカ爆撃からわずか数日後、われわれはふたたび次のことを確認することができる。すなわち、シリアの人びとへの爆撃、独裁体制支持、街頭への軍部隊の配置、特定のコミュニティーへの「犯罪」の烙印(国籍剥奪といったレイシスト的方策を伴った)、さらに難民を海に投じたり、民主主義的権利を制限したり、といったことで、テロと闘っているわけではないということを。
全く逆だ。こうしたテロ政策はテロリスト組織を煽りたてるだけであり、宗派的憎悪を深め、社会を窒息させるかれらの目標と完全に一致するものだ。われわれの社会が不正義、暴力、排除に基づいたものであるかぎり、われわれを守るものは何もないという確信を、われわれは再確認する。
このような悲劇的状況の中でLCRは、連帯、民主主義的自由、この国と全世界での不平等に対する闘いに基づいた、寛容な社会へのラディカルな転換を推進することによって、犠牲者たちに送る言葉としたい。われわれはその生をかけて死の政策と闘う。

戦争法廃止、止めろ改憲

3.19 総がかり行動に5600人

危機感まる出しの安倍

運動の力で選挙にも勝利を

 

 三月一九日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、戦争法廃止と安倍政権退陣に向けた全国統一行動日――「一九日」の取り組みとして「戦争法廃止!安倍政権の暴走許さない 総がかり日比谷大集会」を日比谷野音で行い、五六〇〇人が参加した。
安倍政権は、グローバル派兵にむけた戦争法の施行を三月二九日に強行する。連動して「駆け付け警護」などを加えた自衛隊法の施行令三〇本、「存立危機事態」などを加えた防衛装備移転三原則の運用指針訓令四〇本を一括して改悪する。さらに「文官統制」制度を否定した防衛省設置法改悪(一五年六月)をバネに陸海空の自衛隊を一元的に指揮する常設の統合司令部設置の検討に入った。戦争法と日米安保―新たな日米防衛協力指針(ガイドライン)に基づいて米軍とともに、「人を殺し、殺される」軍隊への踏みだしだ。
すでに多くの民衆は、戦争法反対運動の全国的高揚に示されたように戦争国家化に反対している。朝日新聞の世論調査(一月一六、一七日実施)では、戦争法に対して賛成三一%、反対五二%だった。安倍政権応援団の読売新聞(三月)でも戦争法を評価する三八%、評価しない四七%という結果だ。安倍首相は、自民党の参院選挙必勝決起大会(三月一三日)で「安保法制を民主党は共産党とともに廃止しようとしている。共産党の目標は自衛隊の解散、日米安保条約の破棄。その共産党と手を組んで民主党が平和安全法制を廃止したら、せっかく国民を守るために強化された日米同盟の絆は大きく損なわれてしまう」などと危機感を露わにしていた。安倍は、対米関係を優先し、戦争国家化にむけてなりふり構わず押し進めようとしている。
「戦争法の廃止を求める二〇〇〇万人統一署名」が東京集約だけで五〇〇万筆に達している。集約日は四月二五日で、五月三日憲法集会(有明防災公園(東京臨海広域防災公園) で発表される。残された期間、各地で署名活動を取り組み、安倍政権を全国的に包囲していこう。

2000万署名
達成に全力を
集会は、オープニング・リレートークから始まり、武井由紀子さん(「ミナセン(みんなで選挙)全国連絡会」事務局)、白川徹さん(NGO非戦ネット、日本国際ボランティアセンター )、西川あやさん(安保関連法に反対するママの会@東京)、鈴木あいねさん(高校生団体「T‐ns SOWL(ティーンズソウル)」)、 亀岡顕牧師(日本基督教団エバタ教会)から戦争法反対と安倍政権打ち倒そうと決意表明が行われた。
開会あいさつが福山真劫さん(「戦争をさせない一〇〇〇人委員会」)から行われ、「二〇〇〇万人統一署名が東京集約で五〇〇万筆集まった。全国各地の署名を集約すればもっと増える。二〇一五年の闘いを踏まえ、五・三憲法集会を成功させ、安倍政権を退陣に追い込むために野党の連携を強め、参議院選挙で野党の勝利を実現させよう」と強調した。
国会議員の発言では枝野幸男衆議院議員(民主党幹事長)、小池晃参議院議員(日本共産党副委員長)からアピール。社民党、生活の党のメッセージも紹介された。
続いて福山洋子さん(日本弁護士連合会憲法問題対策本部)、志葉玲さん(イラク戦争検証委員会事務局長)、田中章治さん(全日本視覚障害者協議会代表理事)から発言があった。
原中勝征さん(日本医師会前会長)は、「戦争は人類最大の罪だ。戦争をやるのではなく、どこに行っても平和を訴えなければならない。主権者は国民です。安倍さんではない。TPPが施行されれば格差社会になる。安倍政権はあらゆることに対して国民のためではなく、米国を気にしている。野党連合によって憲法改正とかすべてやめてもらおう」と訴えた。

辺野古埋め立て
やらせないぞ
北上田毅さん(ヘリ基地反対協抗議船・船長)は、「三月四日の県と国の突然の和解によって、翁長知事の埋立て埋立て承認取消処分が復活し、埋立て工事が中止された。県民と支援者の力によって埋立て本体工事ができなくなった。ただ和解条項の最後に『判決に従う。その後も協力して誠実に対応することを相互に確約する』ことが書かれている。『裁判に負ければ埋立てを阻止できなくなる』という心配の声、政府は意図的に宣伝している。もし裁判で沖縄県が負けたとしても、知事には埋立て承認撤回、設計変更による再度の承認が必要などいくつもの権限がある。今回の和解は、こういったことまで制約されない。埋立て本体工事ができない態勢が整いつつある。辺野古の埋立ては絶対にやらせない。ゲート前の座り込みを緩めることなく闘っていく。三月一三日未明、米海軍兵によってまた女性への暴行事件が起こった。すべての米軍基地撤去、米兵たちを沖縄から追放することだ」と発言した。 
最後に小田川義和さん(憲法を守り・いかす共同センター)から閉会あいさつ、行動提起を行った。デモに移り、銀座一帯にわたった「戦争法反対!安倍政権退陣!」のシュプレヒコールを響かせた。(Y)

2.27

国賠ネット第27回交流集会

新刑訴法改悪を止めよう

えん罪事件への謝罪・補償を

 二月二七日、国賠ネットワークは、スペースたんぽぽで「新刑訴法の改悪を阻止するために」をテーマにした第二七回交流集会を行い、三〇人が参加した。
 国賠ネットワークは、一九八九年に作られ、国や自治体の公務員から不法な被害を受けた人々が国家賠償法一条に基づいて、その責任を問い、謝罪や賠償を求める訴訟の支援を行ってきた。無実の罪で逮捕・拘留・起訴された冤罪被害者を中心に、国賠裁判を闘う原告や支援グループの連携、交流をねばり強く蓄積してきた。
 集会の前半は、@麻生邸リアリティー国賠(表現の自由を求め民衆の意思を最高裁へ)A横浜事件国賠(一審結審へ)B星野再審と二つの国賠訴訟C警察犯罪隠しの築地署公妨デッチあげ事件(東京地裁/三月一八日)D布川事件国賠E川越警察署誤認逮捕国賠E九条俳句違憲国賠(公民館不掲載の理由は何か)F富山・氷見冤罪事件(富山県警・捜査指揮簿などの情報開示第二次訴訟/検察審査会)から報告が行われた。

盗聴・密告で
人権を侵害!
今井恭平さん(盗聴・密告・冤罪NO!実行委員会)は、「新刑訴法改悪阻止のために」をテーマに講演した。
冒頭、今井さんは、「昨年三月、通常国会に刑訴法改悪法案が上程された。取り調べの可視化が大々的に成果として宣伝され、盗聴法の拡大や密告奨励型の司法取引などが抱き合わせで導入されようとした。衆院で強行採決したが、戦争法の審議優先した与党の判断もあって、参院では継続審議となった。今国会で参院法務委員会で審議される予定だ。警戒しなければならない状況だ」と訴えた。
そのうえで@盗聴法の大改悪A「司法取引」の新規導入B「可視化」の名の下に、恣意的な録画・録音の合法化について批判(要旨別掲)し、「すべての人の人権を防御する、本当の司法改革に向けて@全証拠の事前全面開示Aすべての取り調べの全過程の録画・録音B取り調べ時間の法的規制C勾留・保釈制度の適切な運用(人質司法の解消)D取り調べへの弁護人の立ち会いD被疑者国選制度の拡充E検察官上訴の禁止あるいは制限F再審制度の整備G誤判原因の究明と再発防止のための第三者機関の設置H冤罪被害者の名誉回復のために必要な経済的・社会的補償の拡充―が必要だ。冤罪を防止するどころか、冤罪の温床となる刑訴法「改正」は修正で対応できる代物ではない。完全に廃案とすることが、刑事司法の改革を成し遂げる第一歩だ」と強調した。

日弁連村越前
会長の反動性
質疑応答で参加者から「日弁連会長の村越は、刑訴法改悪推進にむけた会長声明を二回も出し、国会議員に対してロビー活動までやっている。日弁連のこれまでの主張からすると、相反した態度であり、強引すぎる。安倍政権となんか裏取引でもあったのか」という質問があった。
今井さんは、「要するに刑訴法改悪推進派は、『大政翼賛化』したということだ。被疑者国選弁護の拡大が入っているが、推進派は皆『金持ち』だから、そんことを取引き材料にしたとは考えられない。任期満了の村越会長の後、日弁連新会長に中本和洋(大阪弁護士会元会長)が就任した。会長選挙中に中本が自民党の稲田朋美政調会長に政治献金していたことがメディアで報道された。これこそ自民党との癒着ぶりの現れだ」と批判した。
最後に参加者全体で恒例の国賠ネットワーク大賞・最悪賞の選考に入り、大賞は「該当なし」、最悪賞が刑訴法改悪を押し進めた「日本弁護士連合会前会長の村越進」が受賞した。(Y)

今井恭平さんの報告から

盗聴拡大・司法取引
の危険性に注意を

 @「どさくさ紛れの火事場泥棒 盗聴法の大改悪」―盗聴法は、従来は組織的殺人、集団密航、薬物、銃器犯罪などに限られて組織的犯罪だけに適用されていた盗聴捜査を、窃盗などきわめて適用範囲が広く、件数も多い一般犯罪や児童ポルノなど出版表現の自由とも抵触しかねない分野にまで拡大しようとしている。
現行では傍受の際には通信事業者による常時立ち会いが必要だ。しかし、「法案」はこうした枠も取り払い、警察施設の中で第三者の立ち会いなしに、警官が自由に傍受できるように「改正」しようとしている。袴田事件、緒方邸事件でも盗聴犯罪の事実を警察に突きつけても「盗聴など今も昔もしていない」と否認している。違法捜査の反省さえない警察に、これ以上の盗聴の自由を許し、私たちのプライバシーの侵害を許してはならない。
A「捜査当局だけが焼け太り 日本版司法取引など危険な改悪が目白押し」―司法取引は、「捜査・公判協力型協議・合意制度」とよばれ、他人の犯罪について捜査機関に情報を与える代わりに、自分自身の罪を逃れたり、刑を軽くして貰う「取引」だ。
従来も、自己の罪責を軽くすることと引き換えに警察に嘘の情報を提供したり、取調べ圧力を免れたいめに、無関係な他人を名指して冤罪に引きずり込んだ事件は、数知れない(八海、松山、引野口、幸浦、松川、青梅、梅田、丸正、日石・土田邸、山中などの各冤罪事件)。それを司法取引制度として正式に認め、警察や検察は情報提供と引き替えに、より軽い刑罰で起訴したり、求刑を軽減したり、起訴を取り下げたりする約束をすることができるようになる。
だが、取引には弁護人が同席するが、そのことは取引の公正さの担保にはならず、逆に弁護士が冤罪に加担し、依頼人との信頼関係や職業倫理を破壊してしまう恐れもある。冤罪の危険を増大させる制度でしかない。
B「嘘の自白にお墨付きを与える恣意的「可視化」―法案では、取調べの録画・録音を義務化するのは裁判員裁判対象と、検察の独自捜査事件(特捜案件)に限定している。全捜査事件のわずか〇・八%、起訴にいたる事件だけをとっても三%足らずだ。「可視化の一歩前進」と言いくるめるのは、ほとんど詐欺だ。
何より問題なのは、警察官・検察官が「録画・録音すると、供述が取りにくい」と勝手に判断すれば、録画・録音しなくともよいとしている。つまり、捜査官の恣意だけで、どうにでもなる抜け道が用意されている。袴田事件、布川事件、足利事件など、よく知られた冤罪事件では、警察にとって都合のよい部分だけを録音して、嘘の自白に「信用性」があるかのような偽装工作が行われていたことが、次々と発覚している。「可視化」とは名ばかりで、恣意的な録画・録音で冤罪の温床を増やすことのしかならない。(報告要旨、文責編集部)



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