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    かけはし2016.年4月18日号

今こそ憲法改悪阻止の闘いへ


「任期中の改憲」を公言した安倍首相

共同の力をさらに発展させよう

7月参院選(同時選)勝利・政府打倒へ

揺らぐ政権基盤

 三月二九日、安倍政権は昨年九月に違法な形で強行成立させた安保関連法=戦争法を施行した。その一方で、安倍政権は七月参院選、あるいは衆参同時選をもにらみながら、改悪PKO協力法に基づく南スーダンへの自衛隊部隊に「駆けつけ警護」などの新任務を加えることを秋以後に延期するなどのごまかしを行っている。言うまでもなく内戦状況下にある南スーダンで、自衛隊員に死者が出ることにより戦争法への批判が高まることで、参院選(あるいは同時選)に影響が出るのを恐れたためだ。
 安倍政権の基盤は、決して盤石なものではない。安倍政権の当面する最大課題である「アベノミクス」が、「マイナス金利」政策をふくめて深刻な壁にぶつかり、「一億総活躍」なるごまかしのうたい文句の化けの皮がはがされてしまった。
 安倍政権が財界にうながした「賃上げ」にもかかわらず、総じてそれは前年を大きく下回る小幅なものにとどまり、非正規雇用労働者の格差是正、女性差別撤廃のうたい文句も掛け声倒れに終わっている。安倍首相が打ち出した「同一労働・同一賃金」というスローガンにもかかわらず、それをまともに受け取っている経営者は皆無に等しい。
 「待機児童ゼロ」の宣伝文句についてもそうだ。「保育園落ちた、日本死ね」のブログが多くの人びとの共感を得たことにより、非正規・低賃金労働と格差・貧困を放置するその欺瞞性が共通認識になってしまった。
 他方、ついに東京地検による強制捜索にまで発展した甘利明前経済再生相の現金授受問題を筆頭に、自民党議員・同議員候補などの相次ぐスキャンダルによって、安倍政権の足元は大きく揺らぎ始めている。
 こうした中で、安倍政権は一方で憲法改悪の必要性を正面から打ち出しながら、野党間の分断を図っている。一〇%への消費税増税の再延期を盛り込んだ、衆参同時選(七月一〇日か)も射程に入れた動きはその現れだ。
 衆参同時選の重要な効果は、参院選一人区での野党共闘の進展に対して、総選挙を抱き合わせにすることで野党共闘を事実上分断・破綻に追い込むことにある。なぜならきわめて多くの時間とエネルギーを費やした参院選一人区での共闘成立の経過を見る時、衆院小選挙区での野党「一本化」がどれほどの労力と時間を費やす作業であるかが分かるだろう。衆参同時選の主要なねらいは、野党分断による「改憲三分の二勢力の確保」にある。
 安倍政権のこうしたさまざまな動きの中で、そこに一本の基軸として貫かれているのは、任期中の憲法改悪に何としても踏み込むという首相本人の意思である。

「任期内改憲」を公言


 改憲をめぐる、この間の安倍政権側の動きを追ってみよう。
 三月一日、安倍首相は衆院予算委員会での答弁で、「改憲発議に必要な三分の二を得ることができるものから取り組む」と語り、公明党やおおさか維新の会の提案とも突き合わせながら「三分の二を確保できるものから改正していく」と語った。さらに翌三月二日の予算委員会では改憲を「私の在任中になし遂げたい」と明言した。首相の在任期間とは自民党総裁任期の二〇一八年九月を想定したもの、と捉えられている。
 一方、三月一三日に行われた自民党大会では、安倍首相は演説の中では、「任期中の改憲」については一切触れなかった。ここでは、七月の参院選あるいは同時選をにらんだ場合、選挙の争点から「改憲」問題を避け、選挙で「三分の二」勢力をおおさか維新の会などを含めて確保した上で、改憲プログラムを進めていくという手法が見てとれる。
 「任期内改憲」をめざすこうした安倍首相のやり方に、自民党内からは異論は出ないのか。「参院選後に首相が改憲への『アクセル』を踏んだ時、自認党内にあえて異論を唱えようとする空気はなさそうだ」との観測がメディアでは多数だ(「朝日」、三月一四日朝刊)。いまや自民党内では、かつてのように「ハト派」が一定のブレーキを強硬改憲派にかけるという気運は広がらない、というのがメディアの見方である。そして昨年の安保法制国会で見られたように自民党のみならず、公明党もまた違憲であることが明確な安保関連法制=戦争法制の強行採決に反対しなかった。
 自民党にとってパートナーは公明党だけではない。おおさか維新の会をはじめとする改憲パートナーは存在しており、いざとなれば自民党の方から公明党に「最後通牒」が突きつけられる可能性もある。公明党にとっては、それはなんとしても避けなければならないのである。

5・3憲法集会の成功を


 こうして戦争法制を施行し「派兵国家・戦争国家」への道を確実に突き進んでいる安倍政権に対して、戦争法廃止・憲法改悪阻止の広範な共同闘争を発展させ、沖縄・辺野古の新基地建設阻止、ストップ原発再稼働、「格差・貧困」をなくすなどの諸課題とも連携した民衆的運動のうねりを築き上げていくことが、決定的に重要な課題になっている。
 きたる五月三日、有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で5・3憲法集会実行委員会が主催(事務局:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)で「明日を決めるのは私たち 平和といのちと人権を!」をテーマに、2016年・5・3憲法集会が開催される。この集会を成功させるために全力をあげよう。
 昨年、横浜・みなとみらい地区の臨港パークで開催された5・3憲法集会は、首都圏で初の統一憲法集会として、三万人を超える人びとが結集し、その後の戦争法反対国会闘争の大高揚を実現する引き金となった。
 戦争法廃止二〇〇〇万人署名運動を達成し、五・三憲法集会を、東京をはじめ全国で大規模に実現しよう。この闘いは、「戦争法廃止・安倍政権退陣・参院選勝利」の六・五国会行動の大結集へのうねりをつくる闘いである(総がかり行動実行委のアピール参照)。
 沖縄辺野古新基地建設阻止の闘い、原発再稼働阻止の運動、そして「格差・貧困」を拡大再生産する「アベノミクス」との闘いをむすび、安倍政権打倒の民衆的共同戦線をダイナミックに生み出し、参院選に勝利する水路を切り開こう。
 五・三憲法集会を全国で成功させよう。   (純)

総がかり行動実行委員会アピール

戦争法廃止・安倍政権退陣・参院選勝利をめざして、ともに全力を尽くしましょう 2000万人統一署名を推し進めましょう、5・3憲法集会、6・5国会包囲大行動に呼応して、全国津々浦々で行動を起こしましょう

 全国各地の市民のみなさん、多数の世論の反対をよそに、3月29日、安倍政権によって憲法違反の戦争法が施行されました。総がかり行動実行委員会はこの歴史的暴挙に心からの憤りを表明すると共に、戦争法を絶対に発動させない、断じて、この国を海外で戦争する国にさせない決意を改めて表明し、心ある全国のすべてのみなさんに、いまこそ総がかりで行動に立ち上がるよう呼びかけます。
昨年、戦争法案に反対する全国の市民の運動は大きく高揚し、野党各党の共同の動きと結合して、安倍政権の企てを追いつめましたが、戦争法案の採決強行を阻止するには至りませんでした。しかし、9月19日の戦争法案採決以降も全国で運動は継続され、2000万人統一署名運動をはじめ、各所で市民の行動は発展し、さらにこれが「市民連合」をはじめとする各地での参院選挙での共同候補擁立の運動と結びついて展開されています。
米国に追従し、立憲主義を乱暴に破壊して、海外で戦争をする企てを強め、沖縄辺野古での基地建設を強行し、原発再稼働をすすめ、民衆の生活と権利を破壊する安倍政権の政治には、社会の隅々から怒りの声がわき起こっています。
総がかり行動実行委員会は、今こそ、これを大きく結合し、安倍政権を追いつめ、打倒するために、お互いが大胆に連携して、可能な限りの行動を展開することを呼びかけます。
戦争法廃止の2000万人統一署名を推し進め、当面する5月3日の憲法記念日の行動を、首都圏では有明防災公園に結集し、また全国各地では共同のデモンストレーションとして、同時多発の一大行動を繰り広げることを呼びかけます。そして、この力をさらに今国会終了時の6月5日午後、永田町・霞ヶ関一帯で、「戦争法廃止!安倍政権退陣!参議院選挙勝利!6・5国会包囲大行動」として、市民の総結集を行いたいと思います。是非とも全国の皆さまが国会包囲行動に駆けつけてくださいますよう訴えると同時に、昨年の「8・30国会包囲12万人行動、全国1000箇所以上の行動」を上回る行動をもって呼応してくださるよう呼びかけます。この力をもって、戦争法廃止・安倍政権退陣・参院選勝利を実現しましょう。
4月下旬の2つの衆院補欠選挙を勝利させ、つづく参院選で安倍晋三政権が企てる改憲のための3分の2議席の確保を阻止し、安倍政権を退陣させましょう。
2016年4月7日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会


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