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    かけはし2016.年5月16日号

衆院補選結果をどう見るか


「安倍退陣」へ、今こそ攻勢を

民衆の闘いを土台に野党共闘強化へ

北海道5区惜敗
の教訓活かそう


 四月二四日に投開票が行われた北海道五区と京都三区での衆院補選の結果、北海道では自民党公認・公明・こころ推薦の和田義明候補が、無所属の野党統一候補・池田真紀の追い上げを僅差でかわして勝利した。北海道五区は亡くなった町村信孝前衆院議長の地盤で、出馬した和田義明は町村信孝の娘婿にあたる。故・町村信孝の父親である町村金吾も警視総監、北海道知事、自治相などを務めた実力者であり、また新党大地の鈴木宗男の娘、鈴木貴子衆院議員が民主党を離党して和田候補の陣営に参加したこともあり、当初は和田義明の圧勝が予測された。
 しかしシングルマザーとして、北海道の反貧困ネットワークの活動を担っていた池田真紀さんを野党四党(民進、共産、社民、生活)が支援して選挙運動を展開したことで、和田候補の一三万五八四二票に対し、池田候補一二万三五一七票と約一万二〇〇〇票にまで追い込む接戦となった(投票率は五七・六三%)。とりわけ支持候補なしの無党派層では、朝日新聞やNHKの出口調査でも約七割が池田候補に投票したとされており、野党が期待したように投票率が六割を超えたら、池田候補が勝利した可能性があると見られている。
 他方、自民党が候補擁立を見送った京都三区では、投票率が衆院補選での戦後最低記録を更新する三〇・一二%という中で、民主党の泉健太候補がおおさか維新の森夏枝候補ら五候補に大差をつけ、六五・五%の得票で圧勝した。この結果は、大阪ではいまだ根強い支持を確保していると見られる自民補完改憲勢力のおおさか維新が、大阪以外での吸引力を大きく後退させていることを象徴的に示している。

対決の裾野を
広げるために


 われわれはここから、何を見ることができるだろうか。北海道五区補選で野党四党が勝利を収めていれば、安倍自公政権に大きな打撃を与え、衆参同時選で両院三分の二勢力を確保し、明文改憲スケジュールの具体化に大きく踏み出そうとする安倍政権を追い詰める闘いに拍車をかけることになっただろう。その点では、非常に残念な結果だった。
 しかし、当初は町村後継・和田候補の圧勝と見られていた選挙戦で野党統一候補が接戦にまで追い込み、無党派層では自公候補を大きく上回る票を獲得したと見られることは、きわめて危うい基盤の上に立っている「野党協力」をさらに進めていく道を切り開くことになるだろう。
 労働者・市民は、そのためにも参院選への取り組みと並行して、現在一二〇〇万筆以上を集約している戦争法廃止二〇〇〇万人署名の六月中の達成、沖縄・辺野古新基地建設反対闘争の勝利、原発再稼働阻止、反G7サミット、貧困・格差・失業・社会保障切り捨てとの闘い、熊本地震被災者支援などの多様な社会的運動を通じて、安倍政権と対決する裾野を広げていくべきだ。
 七月参院選で、戦争法廃止・改憲阻止・安倍内閣打倒を手元にたぐりよせるためにも、いまこそ労働運動、民衆運動の力を発揮しよう。(純)

大阪府警の不当捜索許すな


 昨年六月四日、京丹後市Xバンドレーダー基地反対運動に対し「道路運送法」違反をデッチ上げて三人を逮捕した大阪府警は、さる五月二日、今度は「詐欺容疑」なる内容不明のデッチ上げで、事務所(関西新時代社をふくむ)や個人宅への家宅捜索を強行し、携帯電話などを押収した。抗議声明を掲載する。(編集部)

抗議声明

大阪府警公安二課による事実
無根の不当弾圧に抗議します

 五月二日。大阪府警公安三課は米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会/近畿連絡会に参加する団体・個人の事務所や個人の自宅など一六カ所への強制捜索を一斉に行いました。事務所五カ所、個人宅など一一カ所におよぶ大規模な弾圧です(現在までには逮捕者は出てませんが、予断を許しません)。

 大阪府警は被疑者を「××ほか二名」とし、捜索の容疑を「詐欺容疑」だとしていますが、まったくの事実無根です。そもそも、いつどのような行為が「詐欺」にあたるのか、「ほか二名」が誰なのかさえも具体的に明らかにされていないのです。このような強制捜査は、大阪府警が何と言おうとも違法なものであり、押収したすべての物品はただちに返却されるべきです。私たちは、このあからさまな不当な弾圧を徹底して弾劾し、弾圧がさらに拡大していくことを絶対に許さない闘いを断固進めていきます。

 今回の弾圧の主要な性格は、昨年六月四日〜五日の「道路運送法違反容疑」での不当逮捕・不当弾圧(その後不起訴処分)に引き続き、米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会/近畿連絡会を標的にした弾圧だと推測できます。その狙いは、弾圧によって運動を萎縮させ、現地の住民との間を分断しようとすることにあると私たちは捉えています。米軍Xバンドレーダー基地反対運動は、新しく立ち上がった反基地運動ですが、地元住民と結びつき、現地闘争を軸に近畿・全国からの結集によって闘い続けられてきました。そして、沖縄・辺野古をはじめ全国の反基地運動、さらに韓国の反基地運動との国際連帯をも推進してきました。きたる六月五日には京丹後現地総決起集会(主催・実行委員会)を予定しています。

 国家権力は、東アジアにおける米国のミサイル防衛(MD)システムの要であり、日米軍事一体化の象徴でもある京丹後の米軍Xバンドレーダー基地に対する反対運動がさらに発展することを恐れ、THAADミサイルの日本配備をも展望して、この反基地運動をおしつぶそうとしているのです。しかし、京都連絡会/近畿連絡会の闘いは、非暴力直接行動として取り組まれ、権力につけいるスキを与えてきませんでした。そのために大阪府警公安三課は、昨年は「道路運送法違反容疑」、今回は詳細不明の「詐欺容疑」なるものをねつ造して弾圧を加えてきたのです。私たちは無実であり、事実無根のこの不当弾圧を絶対に許すことはできません。また、今回の弾圧は伊勢志摩サミットの直前であることや押収物から、サミット反対運動への事前弾圧という性格もあわせ持つものだと推測できます。

 不当な弾圧に対して、米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会/近畿連絡会は、弾圧を受けた当該として先頭に立ち、正面から断固とした反撃を組織していきます。一人でも多くの人々が弾圧に怒り、声をあげ、立ちあがっていくならば、権力がこれ以上弾圧を維持し、拡大していくこともできなくなります。五月一二日の緊急の判断厚保集会への皆さんの参加を呼びかけます。そして、六・五京丹総決起集会を多くの人々の結集で大成功させ、大阪府警のもくろみを共に打ち砕いていこうではありませんか。東アジアの平和につながる反基地運動の前進を共に切り拓いていきましょう。
二〇一六年五月五日

 米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

大阪府警の市民運動への不当な弾圧の中止を求める請願書

請願書
大阪府警本部長 樋口真人 殿
五月二日、大阪府警公安三課は米軍Xバンドレーダー基地反対運動に参加する個人の自宅や団体の事務所など計一六カ所への強制捜索を一斉に行った。実に、個人宅など一一カ所、事務所五カ所におよぶ大規模なものである。
大阪府警公安三課は、被疑者を「××外二名」とし、捜索の容疑を「詐欺容疑」だとしている。しかしそれはまったくの事実無根である。そもそも公安三課は、いつどのような行為が「詐欺」にあたるのか、「外二名」が誰なのかさえ具体的に明らかにしていないのだ。このような強制捜索は、公安三課が何と言おうとも違法なものであり、市民運動を標的にしたあからさまな弾圧である。われわれは、この不当で違法な強制捜索を徹底して弾劾する。そして、大阪府警に対して、押収したすべての物品をただちに返却するとともに、市民運動への不当な弾圧を中止することを求める。

コラム

新種北野桜

 京都北野天満宮の桜の中に新種が見つかったそうだ。一二〇年ほど前に寄進され植えられたのらしい。日本でトップクラスの桜の遺伝子情報を持つ企業の調査により判明した。
 高さ約八メートル、幹周り約二メートル。花は咲き始めは白く、ピンク、濃いピンクへと変化する希少なものだそうだ。幹の根元付近に大きな空洞ができるなど痛みが激しく、この企業が組織培養して苗木を育てた。大きくなれば境内に植えるという。名を北野桜と命名された。クローン桜ソメイヨシノ全盛期の現代で、他ならぬ古木の中から新種が発見される事例はほとんどないと言われている。
 むしろ最近では、理化学研究所を中心に人工的に突然変異を起こさせ新種を作り出しているそうだ。リングサイクロトロンから発生する重イオンビームを桜の枝に照射するらしい。このような新種の作り方は、人間による自然破壊と共通する発想ではないかと私は思う。
 時折私が花見に出かける桜守公園には実生の桜「笹部桜」があり、フィギュアスケートで一躍全国区になった弓弦羽神社にはしだれ桜の古木がある。ソメイヨシノの花の下では仲間たちと宴会を開く。笹部桜としだれ桜は、一人で出かけて静かに献杯をする。
 様々な事情のため、今年は花見に出かけることは出来なかった。酒の肴にと考えていた私の手製「長芋のワサビ漬け」は残念ながら空振りに終わった。この長芋のワサビ漬けは、梅のらっきょう酢漬けと共に私がすっかりはまってしまった一品だ。以前は、私の定番は冷奴と長芋の短冊だったのだが。
 或る時、バスツアーでワサビの産地を訪れ、何気なく土産に買ったのが長芋のワサビ漬けであった。かなりワサビが効いていて辛いものだった。だが、ワサビの量を減らせばそれなりの一品になるのではないかと漠然と思っていた。或る時、仲間たちと行った飲み屋で、偶然にも長芋のワサビ漬けがメニューにあった。その味は十分頷けるものだった。挑戦する気になった。
 長芋は皮むいて半月切りにする。厚さは好みだが歯ざわりが大事である。ポン酢にワサビを溶かし込むのだが、ワサビの量、ポン酢は俺流で良い。私は穀物酢を使っている。それを半月切りにした長芋全体に行き渡るようにする。作り置きは歯ざわりも味も落ちてしまうので食べる直前に作るほうが良い。私はらっきょう酢漬けの梅もワサビ漬けの長芋も週に一度は食べている。そのサッパリした味は四季を通じて箸休めにも、酒の肴にも丁度良い。
 だがそろそろ新たな一品を見つけ出さなければならない頃だ。現状のまま推移すればマンネリになってしまいそうだ。日常の食の基本メニューは、多かれ少なかれローテンション化されている。四季の変化や新たな一品で非日常を作り出せば食は豊かになる。さて新たな一品は何処からやって来るだろうか。   (灘)


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