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    かけはし2016.年5月23日号

戦争と貧困の元凶G7にNO!


5.8

学習会「伊勢志摩サミットとは何か」パート2

本質は帝国主義による収奪

広く鋭い批判の行動を

 【愛知】五月八日、名古屋で学習会「伊勢志摩サミットとはなにか?パート2」がATTAC東海・不戦へのネットワークの主催で開催された。学習会には、東海地方を中心に六四人が参加し、前回の講演「伊勢志摩サミットとはなにか」を大幅に上回る人数の参加であった。講師は前回の洞爺湖サミットの反対運動にかかわってきた小倉利丸さん(富山­大名誉教授 ピープルズプラン研究所運営委員)であった。

「国益」至上の
競争原理に異議
講師は冒頭で、「日本はサミットから撤退すべき」とし「サミットに日本が参加していること自体が日本に住んでいる人々の現在の状況を危うくしているだけでなく、周辺諸国を含めてあるいはグローバルな経済的、政治的、軍事的な状況の不安定要因を加速させている」と指摘した。また核廃絶、原発、気候変動・温暖化、開発についても批判的に言及した。
安倍政権が安保法案を憲法の外で制定し、戦後平和主義と立憲主義を破壊した状況下で開催される今回のサミットの状況をふまえて講師は、これまでのサミットへの日本政府の基本的な観点は経済であったが、今回のサミットの視点は経済だけでなく、軍事、安全保障の問題への関心が強くなっているため、これまでのサミットとは本質的な違いが生じている、と指摘した。国際的な求心力と影響力が弱まっている旧勢力としてのG7の七カ国が、戦後の勢力を維持しようとする悪あがきのなかで、今回の伊勢志摩サミットが開かれる。今回のサミットはいわば、先進七カ国の政治的、軍事的な覇権体制の再構築の場といえる。戦争法制定後のサミットにおいて安倍政権は、先進諸国の軍隊とともに「対テロ戦争」への参加を意図していくことは明らかである。
日本政府が今回の伊勢志摩サミットで提起している主要な議題は、世界経済の情勢分析とサミット諸国の取り組みに対する基本的な方針の確認、新しい方向性の提示である。新興国、途上国の問題の議論の前提は、参加各国の国益である。いくら先進国が新興国や途上国の貧困、格差の解消をはかり、経済を支えるあたかも救世主のような表現を使おうとも、先進国の国益の最大化のプロセスに他ならない。「経済援助」等の巧みなレトリックを用いた帝国主義諸国による途上国の収奪は犯罪に他ならない。トリクルダウン理論のこれまでの非現実性の実証がそれを物語っている。
講師は、G7諸国の経済成長につながる原則、弱肉強食に一貫した傾向に警鐘を鳴らした。また講師は、植民地の存在を前提とした産業革命の時代からの先進国の技術上の優位を前提として近代の「欧米型のライフスタイル」があり、それによって生み出された豊かさの幻想が気候変動、開発の問題を生み出してきたと指摘した。
気候変動の問題は、先進諸国の欺瞞的かつ強盗的なな市場経済の原理により引き起こされたものである。帝国主義による支配体制下では地球環境の破壊は食い止められない。集会の最後に講師は、参加者にレーニン『帝国主義論』の現代的読み直しを促すとともに、 幸徳秋水の『帝国主義』の紹介を行った。

各地の仲間と
結び声上げよう
名古屋では五月二一日、講演集会「G7伊勢志摩サミットを問う」が開催され、集会のあとにはデモが予定されている。G7に反対する声は全国から上がっており、つくば、東京、仙台でもG7を問う記者会見、デモ、集会、学習会等が開催されている。サミットは今後も、このような労働者・民衆の声を無視し続け、大企業や一部の富裕層のみが潤う世界の安定を目指していることが明らかである。われわれは、サミットの欺瞞性を全国規模で広範な労働者・民衆に周知し、帝国主義・独占資本による支配体制の打倒のための闘いを作りだしていかなければならない。(山本)

5.12

伊勢志摩サミット反対街頭記者会見

フランスと共に「夜たちあがれ」

日本銀行前でアピール

 五月一二日、G7伊勢志摩サミット反対街頭記者会見の主催で「G7伊勢志摩サミット反対! 街頭記者会見に夜たちあがれ!」が日本銀行本店前で行われた。
 五月二六〜二七日、G7伊勢志摩サミット首脳会議が行われ、約半年かけて関連会議を全国一〇カ所で開催する。仲間たちは、「サミットが大企業と金持だけが潤う世界の秩序と安定を目指し、テロの危機を叫びながらテロの原因となっている貧困と混乱を世界中にまき散らしてきた」と抗議し、フランスの労働規制緩和に反対する「夜たち上がれ」運動の「五月一五日に世界中で夜に立ち上がろう」という呼びかけに応えて行動が行われた。

「パナマ文書」
が示した現実
小倉利丸さん(ピープルズプラン研究所)は、「G7は、『民主主義』を標榜しているが、ほとんど民衆の意志を無視して密室で物事を決め、あたかも国際公約であるかのように国内に持ち込み政策に反映させている。こういう反民主主義な手法は二〇〇八年の洞爺湖サミット以降も変わっていない。今回は、安倍政権による戦争法制定後のサミットであり、先進国の軍隊とともに対テロ戦争に参加していこうとねらっている。パナマ文書が公開され、世界の指導者、金持ちが税逃れをしていることが明らかになった。世界の人々は重税で苦しんでいるのに、大企業、金持ちはタックスヘイブンを使って税逃れをし、私腹を肥やし、欺瞞的なナショナリズムを煽っている。グローバル資本主義の末期症状だ。貧乏人は税金を払えないのだとつきつけ、抗議していこう」と訴えた。
ATTAC Japan
(首都圏)は、「二〇〇八年六月洞爺湖サミット後の九月にリーマンショックという世界的金融危機が起きた。さらにユーロ債務危機、緊縮攻撃、イスラム諸国に対する軍事介入、放射能被害者を放置したままでの原発再稼動・輸出、沖縄へのさらなる基地負担の押し付け、そしてアベノミクスという危機の先送りなどが続いている。フランスでは労働法改悪に反対する『夜たち上がれ』運動が展開され、全世界の仲間たちにむけて五月一五日同時行動を呼びかけている。国際的な連帯を強め、サミットに反対していこう」とアピールした。

伊勢志摩、仙
台、つくばでも
G7茨城・つくばサミットを問う会は、「五月一五日にG7茨城・つくば科学技術大臣会合への抗議デモを準備している(つくばセンターペディストリアンプラザ)。すでに学習会では『日本の反グローバリズム運動の一六年』、『G7伊勢志摩サミットとは何か』、『科学技術と核・軍事体制を問う』をテーマにして行ってきた。共に闘おう」と発言。 伊勢志摩サミットに反対する実行委員会(東京)は、「5・22伊勢志摩サミット反対・新宿デモへ!」の参加を呼びかけた。
「対テロ戦争」と天皇制賛美のG7伊勢志摩サミット粉砕実行委員会は、「五月二七日に志摩市・木場(きば)公園でG7サミット反対集会を行い、志摩市内サミット抗議デモを取り組む」と報告。
仙台で開催するG7財務大臣・中央銀行総裁会合に異議あり!実行委員会の仲間から携帯中継で報告とアピールを受けた(五・二〇平和ビル前アピールと小倉利丸さん講演会)。
最後に主催者から全国各地の反サミット行動スケジュールが紹介され、連帯し共同の取り組みを確認した。(Y)

4.28〜29

日米安保と天皇制を問う連続行動

辺野古新基地反対・改憲阻止へ

沖縄から西尾市郎さんが報告

 四月二八〜二九日、「安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う四・二八―二九連続行動」(主催:実行委)が取り組まれた。
四・二八沖縄デー集会(文京区民センター/参加者七五人)は、実行委として「一九五二年四月二八日、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の発効であるこの日を@アジア・太平洋の植民地・被侵略国民衆に対してとるべき戦争・戦後責任を回避し、アメリカの世界戦略・戦争政策に加担する道であったA戦後沖縄を「本土」から切り離し、沖縄戦以後続いていた米軍による沖縄への軍事支配を承認することによって一体のものであったB昭和天皇は、沖縄への米軍の長期の駐留を『希望』した『天皇メッセージ』を発し、日米安保締結を推進した。明仁天皇への代替わりを経て、今なおその独自の役割を果たし続けている」と捉えた。
そのうえで「戦争法制の施行『集団的自衛権』解禁によって沖縄の中国・朝鮮を始めとするアジアに対する前線基地としての役割が、ますます強められている。『南西諸島』への自衛隊配備等の強化に対して沖縄・琉球弧の島々を、再び日本軍の要塞にしてはならない」、「『ヤマト』の地において安保体制の強化と沖縄の前線基地化を許さない運動を作り出すことが要求され続けているのだ」と結論づけた。

痛みを共感して
こそ平和語れる
主催者から開催あいさつが行われ、「沖縄と安保問題は、天皇制と深く結び付いている。四・二八―二九反『昭和の日』行動を連続的に問うことが必要だと設定し、二〇一〇年から取り組んできた。『本土』に生きる者として歴史的な視野をもって沖縄と天皇制 に向き合っていこう」と呼びかけた。
西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師) は、「沖縄『構造的差別』の歴史と現在」をテーマに問題提起した。
「日本で唯一地上戦が行われた沖縄戦の体験が今日の平和のための闘いにとって重大な意義を持っているからこそ継承され続けなければならない。その一つとして沖縄戦に動員された従軍看護婦の話がある。彼女は『皆さんは、人間の肉体が蛆虫によって食われる音を聞いたことがあるか。死体が腐っていく強烈な臭いを体験したことがあるか』と問いかけた。戦争の悲惨さと平和を求める切実な願いを訴えていた。人の痛みを共感できなければ平和は語ることはできない。歴史的な体験に則して継承していかなければならない」。
「分断と対立を克服していくために、何が必要か。沖縄の人々は、大国間に囲まれ、いろんな利害の対立の中で韓国の人々と反基地運動を取り組み、アジアとの連帯を発展させてきた。人と人との触れあいによって平和を実感していく経験が重要だ。安倍政権は、『緊急事態』導入を口実にして改憲をねらっている。改憲阻止と辺野古新基地反対の闘いは一体だ」と強調した。

「天皇メッセー
ジ」の背景探る
天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)は、ロバート・エルドリッジ著『オキナワ論』(新潮新書)を取り上げ、「エルドリッジは、米軍が沖縄を全面支配する中で沖縄の主権をめぐって米軍と国務省の間で対立が存在していたことを明らかにし、ここに介入する形で『天皇メッセージ』が出されたと言っている。今日、価値観が全然違う立場、支配者の立場などから『天皇メッセージ』の評価について色々と意見が出ている。『天皇メッセージ』=『沖縄の売りわたしだ』と言っていればすむ状況ではない。このような言説とも闘っていかなければならない」と強調した。
連帯アピールが沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、反五輪の会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会、STOP!辺野古埋め立てキャンペーンから行われた。
最後に「四・二八―二九行動集会宣言」を参加者全体で採択し、翌日の反「昭和の日」行動に参加することを確認した。

反「昭和の日」
元気に新宿デモ
四月二九日、新宿・柏木公園で「四・二九反『昭和の日』行動」が行われ、九五人が参加した。
実行委は、「四月二九日の『昭和の日』は、天皇制の延命のために敗戦を遅らせ、その結果飛散な沖縄戦を招いたばかりか、戦後における『構造的沖縄差別』の成立に対しても大きな役割を果たした昭和天皇を賛美する日だ」と位置づけ、反天皇制運動の一環として新宿デモを行った。
前段集会は、反安保実から昨日の集会報告で始まった。
西尾市郎さんは、「元号を使っている国は、日本だけだ。裕仁は戦犯だ。アジアの二〇〇〇万人の人々を殺し、日本兵も殺した。アメリカの戦後政策で天皇を延命させた。四・二八は、沖縄が切り捨てられた日であり、『屈辱の日』だ。安倍政権は、天皇を持ち出しながら、『主権回復の日』だとして収めようとしている。アメリカの承認のもとでだ。主権は在民にある。天皇制に惑わされないで、真実を知りながら前に進んでいきたい」とアピールした。
さらに伊勢志摩サミット反対実、G7茨城・つくばサミット反対を取り組む戦時下の現在を考える講座、自由と生存のメーデー実行委員会二〇一六、三多摩メーデー実行委から発言が行われた。
集会後、デモに移り、新宿一帯にわたって「反『昭和の日』! 天皇制解体! 沖縄辺野古新基地反対! 安倍政権を打倒しよう」と訴えた。途中、辺野古埋め立て工事に関与している大成建設に対して「辺野古新基地建設をやめろ!」とシュプレヒコールをたたきつけた。      (Y)

 


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