もどる

    かけはし2016.年10月17日号

南スーダン派兵阻止!沖縄と共に闘おう


9.26 臨時国会開会日行動に800人

分断はねのけ共闘の発展を

総がかり行動が闘いの宣言


自党の改憲案に
固執する安倍
九月二六日、秋の臨時国会が始まった。七月参院選で自民・公明・維新などの改憲勢力が衆参両院で三分の二を上回る議席を獲得して以後、初めての本格的な国会論議が闘わされる。安倍首相は、秋の臨時国会で憲法審査会での本格的な改憲論議を始めることを明らかにしており、今国会はきわめて重要な意味を持っている。
参院選では、すでに「島ぐるみ」の野党共闘が定着してきた沖縄だけではなく、一人区のすべてで野党が候補を一本化することで東北や甲信越を中心に一一の選挙区で野党が勝利したが、民進党の新執行部が「野党共闘」にどこまで責任ある態度を取り得るかにも、少なからざる危機感が広がっている。
九月二六日、午後一時から「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委」が呼びかけた国会前集会が行われ、八〇〇人が参加した。最初に各政党からのあいさつ。
社民党の吉田忠智党首が生活破壊の第二次補正予算に反対するとともに、TPP批准、南スーダンPKOでの「駆けつけ警護」目的をふくむ自衛隊派兵に反対しようと訴えたのに続き、共産党の小池晃書記局長が発言し、「安倍政権の戦争政策、辺野古、高江への米軍基地建設、立憲政治破壊を許さない。自民党の二階幹事長は、憲法審査会の論議にあたって自民党の改憲案を撤回するようなことはできないとTV討論で語っている。憲法審議会の討論のベースをあの改憲草案に置くことは認められない」と強調した。
民進党の福山哲郎幹事長代理は、TPPの批准を強行しようという安倍政権の姿勢を厳しく批判した。さらに新会派「沖縄の風」を出発させた糸数慶子参院議員は、辺野古新基地建設を政府とともに押し付ける福岡高裁那覇支部の判決を糾弾するとともに、「高江の森を破壊するな!ノグチゲラを守れ!」と怒りをぶつけた。

 ・ 南スーダ
ン派兵阻止行動
つぎにこの集会に参加した各団体が発言。「9条を壊すな!総がかり行動実行委」の高田健さんは、南スーダンPKOへの自衛隊派兵について厳しく批判し、「戦争法を施行するための訓練が行われようとしている。集団的自衛権の部分的行使に踏み出す訓練が進められている。さらにアメリカの戦略爆撃機を日本の自衛隊が防衛する訓練も行われる。日米韓の共同軍事訓練に反対しよう。一〇月三〇日に青森で、自衛隊南スーダン派兵に反対する現地行動を予定している。共に参加しよう」と呼びかけた。高田さんは、臨時国会で議論が開始される「憲法審査会」への「総がかり行動」としての取り組みも提起した。
憲法共同センターの岸本さんのアピールに続いて、戦争をさせない一〇〇〇人委員会の仲間は阿賀野川の有機水銀公害による健康・環境被害(新潟水俣病)の調査に参加したことに触れ、環境権を入れるための改憲を主張する公明党などに対して「環境被害を見殺しにして何が環境権か!」と批判した。
次に共謀罪法案の提出問題について海渡雄一弁護士が発言した。海渡弁護士は日弁連共謀罪対策本部副本部長になっている。「今国会では提出を延期すると報じられているが、次の国会では提出するだろう。『犯罪の合意をした段階で犯罪となる』のが共謀罪だ。再び戦争をするための法律だ。かつての侵略戦争にとっても治安維持法と軍機保護法が決定的な役割を果たした。共謀罪法は治安維持法と類似した構造になっている。戦争国家のための監視社会化に反対しよう」と訴えた。

野党共闘壊す
力学に抗して
止めよう!辺野古新基地建設・国会行動実行委の野平晋作さんは、「私たちは改憲阻止と沖縄への新基地建設反対で、政府への『抵抗勢力』にならなければならない」と強調するとともに、「民進党の党首選で蓮舫さんが、辺野古新基地建設を容認する態度を示したことは容認できない。私たちの合意事項は『沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設反対』だったはず」「立憲主義・民主主義を守るという野党合意に反する立場を撤回せよ」と訴えた。
これに対して「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の中野晃一さんは「野党共闘はいまきわめて難しい局面にある。しかし野党共闘は『総がかり行動』、SEALDsなどの活動があって初めて現実のものとなったことを忘れないようにしよう。いまわれわれは民進党を『再教育』する過程にある。私たちが作った野党共闘を広める場を守らなければならない。自民党のリベラルよりも民主党の右派の方がマシだということをわれわれは学んできた」と語った。
TPP批准阻止アクションの内田聖子さんは「TPPは『とんでもないペテンのパートナーシップ』の略称だ」と述べ、「米大統領選に見られるようにアメリカでもTPP強行は困難になっている。日本だけが突出している。TPPで日本の食料自給率は一六%になり、沖縄の農業も壊すことになる。一〇月一五日には、TPPを批准させない一万人行動(中央集会:一二時・芝公園、デモ出発:午後一時半)を行う」と紹介した。
最後に行動日程が提起された。一〇月五日の二〇〇〇万署名提出行動、一〇月六日の北とぴあでの講演集会、一〇月三〇日の青森での南スーダンPKO派兵反対行動。さらに沖縄現地での行動と結びつけた署名運動、憲法審査会への取り組み、TPP批准反対、労働法制大改悪や貧困・格差の課題への取り組みなどである。
沖縄との連帯、南スーダン自衛隊派兵反対と結びつけて、憲法改悪阻止の広範な運動を形成しよう。(K)

9.17 日朝ピョンヤン宣言14周年

東アジアの平和のために

今こそ民衆運動のつながりを


米日韓臨戦体制
の強化に反対!
日朝ピョンヤン宣言一四周年―東アジアの平和実現九・一七集会が、文京区民センターで同実行委員会の主催で開かれた。集会には一一〇人の参加があった。
東アジアをめぐる軍事的な緊張状態は「北朝鮮の核・ミサイル開発」「中国脅威論」を口実にして年々深まっている。高高度ミサイル防衛システム(サード)の韓国配備決定と、それと連動させた京都・丹後へのXバンドレーダーの配備、強化される米日韓合同軍事演習、戦争のできる国へと向かう日本の動向と沖縄基地機能強化策などは、軍事的対決構造を深めようとする具体的な動きである。
この日の集会は、主催者を代表して日韓民衆連帯全国ネットワークの渡辺健樹さんの基調報告から始まった。渡辺さんはまずこの日の集会は「サードミサイルの韓国配備と日本の軍国主義化に反対し、東アジアと朝鮮半島の平和のため」に開催したことを強調した。
さらに北朝鮮の核・ミサイル実験について「すべての核保有に反対するという市民運動の立場は正しい」としながらも、「反対とだけ言っているだけでは朝鮮半島の核問題はとらえきれない。南北の分断と六三年間続く休戦状態という構造的な問題がある」と指摘した。そして「米朝平和協定の締結こそが朝鮮半島の平和実現のために必要なのだ」と訴えた。
しかし現実はその方向に向かってはいない。渡辺さんは九月九日付のワシントン・ポスト紙の社説を紹介しながら、一二年四月の米朝合意崩壊後、オバマ政権は「何もしてこなかった」として、その「戦略的忍耐」政策―無策を厳しく批判した。

京丹後Xバンド
レーダー反対
続いて京丹後のXバンドレーダー反対運動の様子をたどる上映が行われた後、大湾宗則さん(米軍Xバンドレーダー基地反対・京都/近畿連絡会代表世話人)が、「朝鮮半島情勢と米日韓の危険なMD戦略」について講演を行った。
大湾さんはまず前日の辺野古新基地建設をめぐる不当判決を厳しく糾弾したうえで、現在闘われている沖縄の反基地闘争の重要性を強調した。続いて、京丹後のXバンドレーダー基地反対運動の教訓についてふれ「ゲート前に座り込みを続けるなど、闘い方は沖縄に学んだ」「過疎と高齢化が進む中で現地の人たちがどのように闘っていけるのか。月二回の訪問(オルグ)団を派遣して、三年間の戸別訪問を続けてきた」ことなどを報告した。
アメリカ主導の東アジアMD(ミサイル防衛)戦略については、これまでのイージス艦搭載のSM―3(射高二五〇q)とPAC―3(射高一五q)の能力を補うものとして、韓国の星山(ソンサン)へのサードミサイル(射高四〇〜一五〇q)配備と京丹後へのXバンドレーダーのセット配備があることを指摘した。しかし、マッハ一五以上の速度で落下してくる弾道ミサイルの弾頭にはほとんど命中していないという事実も明らかにした。
最後に大湾さんは米日韓政府の政治的な目的について「安倍政権は対北朝鮮世論を利用して日本の軍事力増強を図ろうとしている。朝鮮の分断を固定化して米日韓の軍事力を高めようとしている」と述べ、「反基地闘争ほど国際的な連帯が必要だ。全国的な連携体制を作っていこう」と訴えた。

在日朝鮮人への
人権侵害許すな
小休止の後、八月一四〜一五日のソウルでの行動を紹介する上映が行われた。平和・統一大会、日本大使館前での集会、サードミサイル配備反対集会、大学路での民族大会とデモ、国際フォーラムなどの様子が伝えられた。
続いて行われた特別報告は、「朝鮮『制裁』に名を借りた在日朝鮮人への人権侵害の実態」について、キム・ウギさん(在日本朝鮮人人権協会事務局員、朝鮮大学校非常勤講師)が行った。
キムさんはまず、ヒト・モノ・カネを全面的に遮断する日本政府の対北朝鮮「制裁」の現状を報告した。それらは@朝鮮を渡航先とする在日朝鮮人の日本再入国禁止対象者が拡大したこと。A〇六年一〇月以降から日本と朝鮮間の輸出入の全面禁止の継続。B朝鮮向けの支払いの原則禁止の導入である。
さらにこれらの「制裁」にあきたらず、在日朝鮮人に対する人権無視と差別むき出しの敵視政策を行った。@「誓約書」問題。入管事務所や空港の入管ゲートで「朝鮮」表示者に対して一律に「誓約書」への署名を要求した。その内容は「私は北朝鮮に渡航しません。仮に北朝鮮に渡航したことが確認された場合には再度上陸が認められないことを承知した上で出国します。……再入国許可の取消しなどの処分が行われる場合があることを理解しています」というものだ。しかし政府は国連の自由権規約委員会などからの厳しい批判を恐れたのか、五月二七日にこれを中止した。
A「三・二九文科省通知」問題。日本政府は「高校無償化」制度から朝鮮学校を排除してきたことにあきたらず、地方自治体に対して朝鮮学校への補助金停止を要請した。こうした日本政府の民族差別政策に対しては、一四年に国連の人種差別撤廃委員会が厳しい批判を行ってきた。また一四年七月の大阪高裁判決でも、朝鮮学校で「在日朝鮮人の民族教育を行う利益」が認められている。
キムさんは最後に「日本政府自らによる在日朝鮮人へのヘイト行為に反対する声を、共に上げてほしい」と訴えた。
集会は最後に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子さん、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会の森本孝子さん、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンターの中原道子さん、許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田健さん、在日韓国民主統一連合の宋世一さんからそれぞれの運動と闘いの報告などを受けて終了した。     (R)


もどる

Back