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    かけはし2016.年10月3日号

国追随のデタラメ判決認めない


沖縄報告 9.25


「辺野古が唯一の選択」だって?

沖縄 K・S

9.21

県民集会に1500人

翁長知事を支えよう

辺野古新基地建設阻止へ!とことん闘おう

 九月二一日午後六時半から、県庁前広場で、オール沖縄会議主催による「不当判決に抗議する!翁長知事を支え!辺野古新基地反対県民集会」が開かれた。右翼の街宣車二台が大音量で軍歌をかけ妨害スピーチを繰り返す中、一五〇〇人の参加者は、不当判決にくじけず翁長知事を先頭にさらに団結を強め、辺野古新基地建設の白紙撤回を勝ち取るまで闘い抜く決意を明らかにした。

判決はおかし
なことだらけ
集会はオール沖縄会議共同代表の稲嶺進名護市長と高里鈴代さんのあいさつで始まった後、県弁護団の竹下勇夫弁護士が報告に立った。竹下弁護士は「判決文はおかしなことだらけだ。一番の問題は九回にわたる会議ののち問題解決のために県と国との真摯な協議を求めた国地方係争処理委員会の結論を裁判所が無視していることだ」と述べ、具体的に「翁長知事の埋め立て承認取り消し処分の合法性が判断の中心の筈なのに前知事の埋め立て承認の適法性に論点がすり替えられている」「辺野古唯一との国の立場に立てば裁判は必要なくなるにもかかわらず、辺野古唯一の主張を受け入れ審理を放棄した裁判所は問題」「結局地方は国に従えというもので認めるわけにはいかない」と説明した。そして「上告にあたって問題点を洗いざらい整理し、詳細は一覧表にして公表していく」と締めくくった。

県民が結束する
限り基地できぬ
つづいて、「ハイサイ、グスーヨー」に始まる翁長知事のメッセージが紹介された。「国の主張を追認し不公正な判断をした高裁には失望した。最高裁は沖縄の現状から目をそらさず、公平で良識のある判断を示すことを期待している。長い闘いが続くかもしれないが、県民の負託を受けた知事として辺野古新基地NO!を貫きたい。相手がどんなに強大だろうとどんな手段が用いられようと県民が強く結束する限り新基地建設は絶対にできない。共に頑張ろう」との知事メッセージに大きな拍手と指笛が鳴った。
そのあと、国会議員、県議会各会派の代表が発言した。
赤嶺政賢衆議院議。「ひどい判決だ。ガッティンナラン。政府が言いたくても言えないことを判決に書いたものだ。絶対に負けない。県民の団結を強めよう」。
玉城デニー衆議院議員。「判決を読むと県民が馬鹿にされている。怒りを持つ。絶対に負けない闘いをつくろう」。
仲里利信衆議院議員。「三権分立はない。安倍の独裁政治があるだけだ。米軍基地も自衛隊もない沖縄をつくろう。マキティナランドー」。
糸数慶子参議院議員。「満身の怒りを込めて不当判決を糾弾する。司法の瓦解だ。国会内外でしっかりと闘っていこう」。
伊波洋一参議院議員。「いかに不当な判決でも私たちが諦めなければ基地はできない。違法確認されるべきは県ではなく日本政府だ」。
県議会会派「おきなわ」の瑞慶覧功さん「日本はどうして道理の通らない情けない国になってしまったのか。人権侵害と不条理がまかり通る現状を世界に発信し、子孫の未来のために頑張ろう」
県議会会派。「社民・社大・結連合」の狩俣信子さん「28年間高校で社会科の教師として三権分立を教えてきた。この不当判決。こんな司法は要らない。沖縄の未来のため辺野古にも、高江にも、普天間にも、嘉手納にも基地はいらない」。
さらに、平和運動センター、連合沖縄、統一連のあいさつが続いた。締めくくりは、オール沖縄会議共同代表のひとりでシールズ琉球の玉城愛さんが、「島ぐるみで闘う」との集会アピールを読み上げ全員の拍手で採択された。最後に「芭蕉布」の歌の斉唱、ガンバロウ三唱で集会の幕を閉じた。

9.23

沖縄県が上告
高裁判決は憲法
違反だ!

 九月二三日、翁長知事は「高裁判決は憲法、地方自治法、公有水面埋立法の解釈を誤った不当判決」として上告した。今後裁判闘争の舞台は最高裁に移る。最高裁の判決は早ければ年内にも下されるといわれる。差し戻しの場合を除いて、この最高裁判決で違憲確認訴訟は終結することになる。ただし、この裁判は「確認訴訟」との裁判の性格上、高裁判決主文にあるように「確認」の効果しかなく、執行力を持たない。政治的リスクを伴うが、無視することも可能だ。また当然、基地建設NO!のための他の様々な県の行政権限を行使することも可能だ。菅は二三日の記者会見で「最高裁判決が確定すれば県と国との対立は解消に向かう」と述べたが、全く違う。菅の願望にもかかわらず、新基地NO!の闘う民意と不屈の現地闘争と結びついた沖縄県の行政権力を行使した日本政府に対する闘いは継続する。
全国のいっそうの関心と支援が必要だ。

9.21高江水曜行動に250人

N1ゲート前に座り込み

工事阻止行動を貫徹


集中行動日のこの日、九・一七に続き、早朝からN1ゲート前の県道七〇号線の片側には十数台の車両をズラリと並べ、道路上には足場板を敷き人々が座り込んだ。
七時過ぎから始まった集会は、いつものように「今こそ立ち上がれ」「座り込めここへ」の二曲を全員で力強く歌ってスタートした。
平和運動センターの大城悟事務局長は「やんばるの森はたくましい生命力がある。今日米により傷つけられているが、回復力があると信じて闘う。私たちは負け方を知らないと言われてきたが、これからも屈せず頑張っていこう」と決意を述べた。
統一連の中村司代表は「権力の支配には分断、差別、暴力があるが、今。暴力という支配の最終段階にきている。警察機動隊は、沖縄から撤退し、全国の被災地に行きなさい。安倍がギブアップするまでともに闘おう」とアピールした。
平和市民連絡会の上間芳子さんは「女性が多い闘いは負けない。諦めないことが負けない方法。政府よりも一日でも長く闘い続けよう。やんばるの自然破壊の後に造られるのは人殺しの基地だ。我われは誰も殺さないし、殺されない」と訴えた。
伊波洋一参議院議員のあいさつのあと、県議五人が前に立ち、「県公安委員会と県警を呼んで、県外機動隊の導入の問題を県議会でも厳しく追及していく。また防衛局の不法な森林伐採についても追及し、県当局のきちんとした対応を求めて行きたい」と述べた。
南風原、うるまなど各地区島ぐるみのあいさつに続いて、平和市民連絡会の北上田毅さんが工事の現状について次のように詳しく説明した。

県は工事中止
を求めるべきだ
「当初、N1ヘリパッドからH地区へ森に手を付けず工事用モノレールを設置するとしていた防衛局はより環境破壊の深刻なダンプ道路建設に切り替えた。彼らは森を無残に切り開いて工事を強行している。直径三〇〜四〇センチの木がなぎ倒されている。県赤土防止条例では、土地の形質変更は申請から四五日間は工事ができない。防衛局は土地を掘り返して整地する『不陸整正』はしないので形質変更ではないとウソを言っている。県は米軍に立ち入りを申請しているが、一週間もすれば道路が出来上がってしまう。事態は急を要している。県は防衛局に対し立ち入り確認するまで工事を中止せよと求めるべきだ。ぐずぐずしていてはダメだ。また、森林管理署は防衛局の森林伐採に何も言わず、役割を果たしていない」。
「九月末、東京で防衛省、警察庁に対する対政府交渉を行う。沖縄から小口弁護士とともに参加する。また、県外機動隊の導入と県からの費用支出については住民監査請求を行う。場合によっては住民訴訟を行い、機動隊を必ず撤退させる。工事は砕石の次に大量の張芝が必要になる。これには外来種の搬入の危険が伴う。大問題だ。張芝その他でおそらく一〇トンダンプ五〇〇台ほどが必要とされる。工事はまだまだだ。N1ゲート前での阻止行動が重要だ」。

機動隊300人でダンプ
10台の進入に1時間半


午前一〇時半ごろから三〇〇人の警察機動隊が二五〇人の座り込みの排除を始めた。四列五列の座り込みの最前列と二列目の一人ひとりを機動隊員が四〜五人がかりで引きはがし道路の両側の機動隊の囲いの中に押し込める作業を繰り返した。座り込みの人数が多いので時間がかかる。車いすに座る辺野古の島袋文子さんは機動隊員の説得に「ここで死んだら本望だから動かない」と拒否し、不屈の形相で座り込みを続けた。
砕石を積んだダンプは4台、四台、二台と三回にわたって道路両側からの激しい抗議の中ゲートに進入した。ダンプ一〇台の進入に約一時間半かかった。体を張っての阻止行動で参加者の体には擦り傷、打撲、圧迫の類の負傷が絶えない。しかし確実に工事の進行を遅らせている。
他方、H地区に通ずる新川ダム付近および集落を通りH地区に至る村道上でも作業員の進入を監視するピケットラインを張り作業員の進入を阻止した。この日の集中行動は我々の「完全」とは言えないが「かなり」の勝利に終わった。

9.22北部訓練場内で阻止行動を開始

防衛局は不法工事をやめろ

ショベルカーを取り囲み工事を止めた

 集中行動日の翌二二日、山城博治さんをはじめ三〇人が北部訓練場のヘリパッド建設現場に入り、非暴力直接行動で工事を阻止した。山城さんは「県の現場調査までに防衛局の不法工事がどんどん進められてしまう。危機感を持っている。それまで市民の力で阻止したい。辺野古の海上でフロートを越え闘った。かつて県道一〇四号線越え実弾演習も基地内に入って止めた。刑特法の怖さがあるが、勇気をもって立ち上がりたい」と決意を明らかにした。
午前中に工事現場に入った阻止団は、N1地区で重機で引き倒される木にしがみついて工事をストップさせ、N1からH地区に向かう運搬道路建設現場では工事中のショベルカーを取り囲み夕方まで工事を中止させた。驚きあわてた防衛局は山城さんを「不法侵入」で一時拘束したが、阻止団の強い抗議に解放せざるを得なかった。そもそも米軍基地内に日本の行政権・警察権は及ばない。日本の警察に基地内での逮捕権はない。まして防衛局の職員になんの権限があるというのか。

県が赤土防止条例に基づき工事中止を要請
沖縄県の安慶田副知事は九月二一日、中嶋沖縄防衛局長を県庁に呼び、「県赤土防止条例の適用対象となる工事がないか確認する立ち入り調査とその間の工事中止」を求めた。しかし、防衛局は「県の調査は受け入れるが、赤土防止条例の対象ではない」と工事を強行している。不法であろうがなんであろうが工事を進め既成事実を積み重ねていくのが日本政府安倍官邸の方針なのだろう。本当に傲慢な人たちだ。
防衛局はN1ヘリパッド建設ポイント付近からH地区に至る運搬道路建設をがむしゃらに進めており、直径三〇〜四〇センチ以上の大木を含む貴重な木々を三七三二本も伐採する計画なのだ。森の破壊だ。しかも沖縄森林管理署は防衛局の道路建設と立木伐採に同意を与えているというのである。森林管理署に役所としての独立性はみじんもない。中央政府の政策にただ従うのみだ。自分たちの行為がいかに権力の悪行に加担しているかを考えず、上からの指示に従っているだけだという言い訳と自己保身は、この林野庁に限らず、警察庁、防衛省など、沖縄の新基地建設という歴史的な犯罪に手を貸しているすべての官庁職員、特に幹部に当てはまる。思考停止した官僚たちの業務への忠実さが安倍の権力を現場で支えているのだ。ハンナ・アーレントが指摘したナチ政権下の官僚たちの「思考の欠如」と同じ構造だ。

訓練場内で連日
工事阻止行動
北部訓練場内の工事現場に入り工事を阻止する行動は二二日以降も連日朝早くから取り組まれている。二三日、二四日も五〇〜七〇人がヘリパッド建設工事現場で、作業員や重機を取り囲み、不法な工事を止めることを訴える直接行動を展開した。
他方、九月二四日の土曜集中行動は二五〇人の座り込みでN1ゲート前を完全に封鎖した。ダンプ一二台、トレーラー六台を待機させゲートからの基地内進入の機会をうかがっていた防衛局は、北部訓練場メインゲート内に砕石を運び込んだだけで、N1ゲートからの資材搬入を諦め、機動隊も撤収した。我われはゲート前行動に勝利した。しかし一二時から一時にかけて、機動隊に守られた防衛局職員二〇〜三〇人が激しい抗議闘争の中、基地内に進入した。
こうして、週二回の集中行動日にはN1ゲートの外で工事車両の進入が阻止ないし大きく制限され、毎日の訓練場内の直接行動で防衛局と作業員の工事が深刻な支障をきたす事態になっている。そのため防衛局は、水土の集中行動日以外の日に大量の砕石搬入を行うようになった。九月二三日はダンプ一一台が三回にわたって計三三回砕石搬入を行った。これは彼らの窮余の一策だ。また、二四日からは機動隊のかなりの部隊が訓練場内に移動し防衛局の森林伐採や道路建設作業を警備し始めた。闘いの場は訓練場の外と中に広がった。これは運動の攻勢がもたらしたものだ。さらにさらに高江に結集しよう!

9.23米海兵隊ハリアー
戦闘機が海上に墜落

嘉手納基地第1ゲート前で緊急抗議集会

 九月二二日午後、国頭村辺戸岬の東約一五〇キロの海上で、嘉手納基地から離陸し訓練をしていた米海兵隊AV8Bハリアー戦闘攻撃機が墜落した。米軍ヘリや戦闘機の墜落事故は一九七二年の復帰後四七件目。一年に一回の割合で起きている。実際どこで事故が起きるか分からない。一〇年前は大学に落ちた。幸い夏休み中で人命被害は発生しなかったが、まかり間違えば大惨事になっていた。五〇年以上前には給食中の小学校にジェット戦闘機が墜落し、二〇〇人以上の死傷者を出した。
翁長知事は「大変遺憾だ。原因究明されるまでハリアーの飛行中止を求める」と述べた。ところが稲田防衛相は「飛行停止を求めなくても遺憾の意は伝えてある」と述べたのだ。むしろ、県民の怒りの爆発を恐れた米軍がハリアーの一時飛行停止を決めたにも関わらずだ。一事が万事、基地問題で日本政府が県民の足かせとなっている。
墜落事故のあった区域は「ホテル・ホテル水域および空域」と呼ばれる米軍訓練区域で、沖縄県全体の九倍以上の面積を占める広大な訓練区域だ。沖縄県基地対策課が発行した『沖縄の米軍基地』によると、使用目的は「海対海、海対空、空対空の射爆および空対海の射爆撃訓練のために使用される」となっている。沖縄周辺にはその他にも、鳥島射爆場、久米島射爆場、伊江島訓練空域、北部訓練空域、南部訓練空域、ゴルフ・ゴルフ訓練空域、マイク・マイク空水域、インディア・インディア空水域などの訓練区域が存在する。文字通り、陸も海も空も米軍が支配し続けているのだ。
もう我慢ならない。沖縄の空も海も陸もすべて返せ!米軍は一切の訓練をやめろ!米軍は沖縄から出ていけ!戦後七一年間居すわり県民生活を恐怖に陥れている米軍に対する腹の底からの怒りを抱いて、九月二三日夕方、二〇〇人に上る人々が嘉手納基地第1ゲート前に結集し抗議の声を上げた。
照屋寛徳さん。「嘉手納爆音訴訟団の新川団長のあいさつにあったように、ハリアーはオスプレイと同じく欠陥機だ。海兵隊にとどまらず、嘉手納を含めすべての米軍基地を撤去させよう」。
赤嶺政賢さん。「今日防衛局にハリアー墜落の抗議を申し入れて来たところだ。高裁判決は沖縄に七〇年間基地があったから沖縄に置いておくしかないというひどい論理だ。防衛白書と同じだ」。
県議会会派「おきなわ」の瑞慶覧功さん。「ハリアーが住宅地に落ちていたらと思うとゾッとする。嘉手納は外来機が多く、危険な訓練を繰り返している。普天間は世界で一番危険な飛行場だが、嘉手納は宇宙で一番危険な飛行場だ」。
最後に平和運動センターの大城悟事務局長が閉会のアピールを行った。


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