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    かけはし2016.年12月5日号

各地から安倍政権に対する闘いを


11.19自衛隊は南スーダンから撤退を

市民集会・デモに200人

派遣ありきの閣議決定に抗議




 【宮城】一一月一五日、安倍政権は、南スーダンにPKO派遣する第一一次隊(東北方面隊第9師団第5普通科連隊が中心に編成)に「駆けつけ警護」を新任務として付与することを閣議決定した。
 一一月一九日、仙台元鍛冶丁公園で「自衛隊を戦場に送るな!憲法9条を守れ!安保法制(戦争法)は廃止に!自衛隊は南スーダンから撤退を!11・19市民集会」が開催され、冷たい雨のなか二〇〇人が参加した。
 「野党共闘で安保法制を廃止するオールみやぎの会」「安保法制廃止を求める女性議員・元議員有志の会宮城」「宮城県内九条の会連絡会」「戦争政策反対宮城県民連絡会」の四団体が主催。これらの団体は、国会前行動を始めとした全国の闘いとともに毎月、集会やデモ、街頭宣伝活動を「19行動」として展開している。

宮城からも派
遣部隊に参加
集会は、九条の会連絡会が開催あいさつ、オールみやぎの会、戦争政策反対県民連絡会、安保関連法に反対するママの会、女性議員有志の会らがリレートーク。「武器ではない方法での平和の道を」「東日本大震災で頑張ってくれた自衛隊員を殺させない」「派遣ありきの閣議決定を許すな」などと南スーダンへのPKO派遣反対を口々に訴えた。
「新任務付与の撤回を求めるとともに、安保法制そのものの廃止を実現しよう!」という「集会アピール」を採択し、仙台駅前まで「憲法違反の安保法制廃止」「戦争する国絶対反対」「自衛隊は南スーダンから撤退せよ」「自衛隊員の命を守れ」「オスプレイの基地はいらない」「辺野古新基地建設反対」の声を上げ、市民に安保法制の初の運用に反対することを訴えた。
安倍政権は、閣議決定に際して「首都ジュバは比較的落ち着いている」としているが、現地のメディアが伝える状況は極めて深刻な事態にある。しかし、安倍政権は、一一月二〇日、第一一次隊を南スーダンに飛び立たせた。この部隊には、宮城県内の船岡駐屯地(柴田町)の約四〇人の自衛隊員も参加している。殺し、殺される新たな部隊を派遣するどころか、派遣中の部隊も即刻撤退すべきだ。           (m) 

11.23

福島第1で被ばく労働

元作業員が東電などを提訴

被ばく労働ネットが集会


支援体制と運動
づくりのために
 一一月二三日、東京・文京区民センターで「福島第一での被曝労災に対する損害賠償を求める11・23集会」が開催され、八〇人が参加した。主催は被ばく労働を考えるネットワーク。二〇一一年三・一一以降、集会は毎年夏と冬の二回開かれ、原発労働や除染労働が抱えている問題や課題を明らかにし、それに対する闘いの方針を検討する場になってきた。
 しかし、この日の集会はいつもの集会と趣きが違っていた。タイトルにあるように「被曝労災に対する損害賠償」を求めて立ち上がったAさんが集会に参加したのである。この日、朝日新聞の朝刊に「原発作業で被曝元作業員が提訴――東電などに賠償求める」という小さな記事が掲載されていた。なぜ重大な問題がこんなに小さい記事なのかと私は多少憤慨していたがそのAさんが集会に。当然集会の半分はAさんの裁判闘争がどうなるのか、支援体制と運動をどうつくるのかというインパクトが強いものとなった。

この5年間の
国との交渉から
緊張がみなぎる中で集会は神奈川労災職業業センターの川本浩之さんの司会で始まった。最初に飯田勝泰さん(東京労働安全衛生センター)が多くの資料を手に「原発労働者の労働問題 この五年間の国との交渉から」というテーマで報告した。
それによると原発労働者の事故はこの五年間減っていないばかりか小さな事故は増大し続けているとのこと。また被ばく問題は二〇一一年一二月に当時の野田政権が事故収束宣言を出した際に、福島第一原発緊急作業従事者の被ばく線量を一〇〇マイクロシーベルトから二五〇マイクロシーベルトに引き上げたことによって多くの被ばく労働が切り捨てられた。まして被ばく労働の現場は七次、八次までもある多重雇用構造のため放射線の一元的な被ばく管理はなされていない。原発で働く労働者は長期的健康管理が必要であるにもかかわらず、逆に劣悪な労働条件が強制されている。
また解雇されるとその瞬間から住む所が奪われ、全く雇用保障がないために不満があっても声をあげることができない状況が今も続いている。さらに白血病などの労災認定基準があいまいで年間五マイクロシーベルト以上の被ばくをすれば発病する可能性が高いにもかかわらず、完全な因果関係が証明されなければ認定しない構造になっている。つまり国と県、そして東電はなんとしても被ばく労災を認めないという体制をつくっているのだ。
次に木下徹郎弁護士が「Aさんが福島第一、第二原発で働き、白血病を発症した経過」を説明した。それによると「線量計で計測しないまま働くことが強制され、鉛ベストを着用させないで危険な作業をさせるといういい加減極まりない現場の実態」が、ついに身体を壊し白血病に至ったと報告した。

泣き寝入りし
なくてもよい
最後にAさんの民事訴訟を木下弁護士とともに担当する海渡雄一弁護士が裁判に対する基本方針を提案した。
「第一になぜこの事件(裁判)を起こしたのか、第二にこれから先は多くの仲間が泣き寝入りしなくてもいい構造をつくり出すこと、第三は労災認定は元請会社が対象であり、原因の中心である東電を訴えられないという裁判のあり方を打ち破り、東電を裁判に引きずり出し、謝罪させる」。「Aさんが決起したのは、下請、元請がまったく労災認定させる経過の中で協力しなかったばかりか、逆に三〇〇〇万円を持ってきて『民事訴訟をやらないでほしい』と言い、民事訴訟や労災申請した時にはカネを返すという一筆を書かせた。それに怒ったからだ」と説明した。
質疑応答の中でAさんが決意表明に立ち、これに応ずる形で福島の双葉地域で長い間反原発闘争を続けてきた石丸小四郎さんが「ともに闘う。全力で支援する」と述べ、最後にAさんが所属する全国一般北九州合同労組の本村真委員長の「北九州でも脱原発運動の勢力すべてを結集し、ともに闘う」というメッセージが読み上げられた。これまで主催者の被ばく労働を考えるネットは「危険手当」や被ばく労働の相談・争議などを支援し、その時々の課題に切り込んできたが今回の集会もそれにおとらず充実したものであった。 (D)

11.20

「天皇制いらない」デモ

右翼の襲撃 放置する警察

したいほうだいの暴力許すな


問題は「生前退位」
の是非じゃない!
 一一月二〇日、立川自衛隊監視テント村など、三多摩地域の市民運動団体が呼びかけて「天皇制いらない」デモが行われた。この日のデモはさる八月八日の明仁天皇による「生前退位」メッセージを契機に、「天皇制と憲法」「生前退位」の是非をめぐる論議が沸騰する中で、「問題は生前退位の是非ではなく天皇制それ自体だ」「天皇制そのものがいらない!」の声を上げようと企画されたものだ。
 ところがこのアピールに対して、天皇主義右翼は危機意識にかられて「反天皇デモ粉砕」を呼びかけ、集会・デモへの暴力的襲撃をかけるという宣伝を開始した。この天皇主義右翼の襲撃宣伝は、警察による情報リークによって操作されたものであることは間違いない。
 仲間たちは、こうした右翼の襲撃の脅し、そしてそれを利用した警察の弾圧をはねのけ「生前退位」をめぐる賛否に世論が集約されていくことに異議を貫き、「天皇制そのものがいらないのだ!」の訴えを届けようとする意思を曲げなかった。

差別・暴力の
元凶=天皇制
集会は、三多摩を中心にして首都圏から約一〇〇人が参加して井の頭公園の三角広場で午後二時から始まった。右翼は公園入り口で、大音声の拡声器を使って口汚い罵倒を続けている。そうした喧噪の中で、数日間かけて作られたという赤地に龍を描き「象徴いらない 天皇制なくせ」と書かれた七・五メートルの大横断幕を掲げて集会が始まった。
主催者は、「天皇をやめたいなら、いっそのこと皇室を解散してしまったらどうか。沖縄で高江ヘリパッド反対闘争を押しつぶすために動員された大阪府警の機動隊は口汚い差別発言を行ったが、その根底には天皇制国家のイデオロギーがある。天皇制は差別・暴力・貧困を生みだす元凶だ」と厳しく批判した。
続いて、さる五月二八日に「君が代」不起立処分で東京高裁逆転勝訴判決を勝ち取った根津公子さんが発言。根津さんは、世論調査で多くの人が天皇制に反感を抱いてはいない中で、敢えて天皇制に「異を唱える」ことの意味を訴えた。国立の教育を守る市民連絡会の方は、自民党の国会質問、産経新聞のキャンペーンを背景に、六三台もの右翼街宣車が押し掛けてそれまで小中学校に「日の丸」を掲げてこなかった国立市の教育に暴力的屈服を迫った経験と、市民たちの運動の教訓について語った。
さらに東京オリンピック・おことわリンク、茨城県つくば市の仲間、そして反天皇制運動連絡会などの発言を受けてデモに出発した。

宣伝カーを破壊
トラメガを強奪
デモに出たとたん、待ち構えていた右翼の襲撃が始まった、宣伝カーのフロントガラスは旗竿で破壊され、スピーカーも使用不能になった。四台のトラメガも奪い去られたり、破壊された。横断幕やプラカードもほとんどが引き裂かれ、ちぎられ、奪い去られた。飛びかかり、殴りかかる右翼の暴行で負傷した参加者もいた。
しかし乱暴狼藉のかぎりをつくす右翼の行為を警察は完全に放置し、規制することもなかったのである。これほど見えすいた警察・右翼暴力団の連携プレーはめったにない。「生前退位」問題は明らかに現行憲法の下での戦後天皇制国家の再編・危機を新たな段階に推し進めている。それは権力のあり方、天皇主義イデオロギーにとっても不安定な未知の領域に足を踏み入れることを意味している。
今回のあまりにもあからさまで無法きわまる暴力は、「生前退位」「代替わり」に伴って民主主義・人権の破壊がどれだけ深刻なものになり得るかを示すものだ。
抗議の声を広げよう。カンパの呼びかけ(別掲)に応えよう。 (K)

呼びかけ

11・20天皇制いらないデモ・吉祥寺

右翼の暴力で甚大な被害が!

物損カンパを心からお願いします!

 去る一一月二〇日、「生前退位?皇族解散だろ!11・20天皇制いらないデモ」を吉祥寺を舞台に一〇〇名の仲間たちで行ないました。八月八日の天皇「生前退位」発言を受け、「生前退位」が問題なのではない、天皇制こそが問題なのだ、という声を少しでも世の中に届けるために準備してきたデモでした。
 ところがこの日のデモに対し、右翼が出発からゴールまで暴力をふるい続けました。写真にあるとおり、右翼は私たちの宣伝カーのフロントガラスを竿で何回もつつき、割りました。宣伝カーのスピーカーは線を切られ、壊れました。
 この日のために何時間もかけて作った7メートルの大横断幕は、デモ開始一五分で奪われ、引きちぎられました。大小あわせて四台のトラメガが壊されたり、盗まれたりしました。四〇枚あったメッセージボードやプラカードは、デモ終了時には数枚しか残っていませんでした。持ち寄ったたくさんの旗や旗ざおが折られたり、盗まれたりしました。
 物損だけではありません。殴る、蹴る、引き倒そうとする……六人以上の人が、出血を伴うケガをしました。幸い大事にはいたりませんでしたが、あわや大怪我という場面が何度もありました。
 目の前で器物破損、暴行、傷害、窃盗などが一時間以上にわたって繰り返されているにも関わらず、七〇〇名も動員された機動隊は、右翼を逮捕することはありませんでした。事前のデモ申請の段階から警察は、「言うこと聞かないと、車がボコボコになっちゃうよ」などと脅迫的な発言を繰り返してきました。
 右翼にデモを破壊させ、しかし彼ら/彼女らを逮捕することはせず、天皇制反対の世論づくりを絶対にさせないことが警察の狙いなのだということがはっきりしました。躊躇なく、断言できます。これこそが、天皇制です。
 デモ当日のカンパの訴えに対し、七五〇〇〇円を超えるカンパを頂きました。本当にありがとうございます!しかし、宣伝カーの破損を中心に、被害総額は二五万円に及んでいます。
 天皇主導の代替わり=平成Xデー闘争は、すでに始まっています!一つ一つの闘いの積み重ねが、私たちを鍛え、闘いの輪を広げていくことでしょう!
 どうか皆さん、絶大な物損カンパを寄せて下さい!

?11・20天皇制いらないデモ実行委員会 042-525-9036/tennoout@gmail.com

【11・20天皇制いらないデモ 物損カンパ送付先】
郵便振替口座:00190-2-560928(口座名「立川自衛隊監視テント村」)
※備考欄に「11・20デモカンパ」と必ず明記ください。

 



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