もどる

    かけはし2016.年12月19日号

ここまで来たか カジノ法


コラム かけはし


 自民・維新・次世代の議員立法として提出されたカジノ法が衆院委員会でたった六時間の審議で強行採決された。委員会質問時間が余ったとして、自民党議員は般若心経を唱えるという前代未聞の事態さえ起きた。衆院本会議で可決され、参議院で審議中だ。今国会で成立する見通しであると報じられている。
 そもそも賭博禁止法があり、賭博は禁止されている。それでも闇賭博によって逮捕されるニュースが度々報道される。野球賭博に始まり、相撲やバトミントンの有名選手が逮捕された。かつて、自民党国会議員の浜田幸一はラスベガスで一晩で四億六〇〇〇万円をすってしまい、小佐野賢治に立て替えてもらったことが明らかになり、議員をやめざるをえなかった。最近では、大王製紙前会長井川意高はマカオで会社のカネ一〇六億八〇〇〇万円をつぎ込む大損をし、それが元でお家騒動に発展した。カジノなどの賭けごとは人生を破壊し、家族などにも多大な不幸を押しつける。
 私の父は多趣味の人ではあったが、ギャンブルだけには手を出さなかった。「〇〇が競輪などにはまり、田畑・家屋敷を取られ、夜逃げした。賭けごとだけはだめだ」と言っていた。父の影響もあって、私はギャンブルだけは「悪であり、絶対に手を出してはいけないもの」として、すり込まれた。
 都知事だった石原慎太郎が「お台場にカジノを作る」と言い、橋下徹大阪市長もカジノの誘致を求めていた。
 今回のカジノ法については大手新聞がすべて反対するという異例の展開になり、公明党は自主投票となった。カジノ誘致は石原、橋下などの一部のとんでもない連中のたわごとかと思っていたが、横浜市長や財界からも経済の活性化につながるとして積極推進派が登場している。横浜市長は横浜に誘致を検討するという。日本の大都市にこれからギャンブル施設ができることになるのだろうか。これ程政治の堕落をあからさまにすることがあるだろうか。これから、何人の自殺者をだすことか。「人間やめますか、ギャンブルやめますか」。
 金融・株・証券もギャンブルのようなものだ。アベノミクスは結局失敗に終わった。庶民は額に汗して働いている。朝午前五時、地下鉄の自動販売機にパンを運んでくる高齢の労働者がいる。彼と話す機会が何回かあった。
 「季節によって売れぐあいが違う。暑いときより寒い時、雨だと売れる。無添加なので、二日間で廃棄する。せめて五日もってくれれば。設置場所で一番多いのは病院、駅も結構ある。朝、一七カ所を配る。病院だと、『配膳の時間など来ないでくれ』と言われ、結構気をつかう。朝起きるのが午前一時、仕事が終わるのが午後一時半、寝るのが午後六時半。最初は起きるのがたいへんだった」。一二月四日、最賃時給一五〇〇円を求める新宿デモがあった。希望は闘いとるものだ。  (滝)


もどる

Back