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    かけはし2017.年5月15日号

辺野古・大浦湾から直ちに撤退せよ


沖縄報告:5月6日

政府・防衛局は違法な埋め立て工事をやめろ

沖縄 K・S

4.25

辺野古へ!

カヌーに乗り、ゲート前に座り込んで工事を止めよう

 四月二五日、日米両政府や工事関係者の出席のもと、日本政府・防衛局は辺野古・大浦湾の埋め立て着工の起工式を行い、網に入れたグリ石を五個クレーンで吊り下げて浜の波打ち際に置いた。防衛局の各種警備船多数、海保の高速ボート二〇隻に乗った保安官一〇〇人、海岸にも陸上警備のアルソックに加えてウェットスーツ姿の海保約二〇人が警備するという物々しい警戒の中で、この日のセレモニーは一五分であっけなく終わった。いよいよ埋め立て工事は、これまでのフロート・汚濁防止膜の設置やブロックの投下・接続といった工事の準備段階から消波ブロックや土砂の大量投入による護岸の建設という工事の本格化に進むのだ。辺野古新基地建設を阻止する闘いは正念場を迎えた。
五月二日までの一週間で、防衛局は、K9護岸の根元にあたる部分に網に入れたグリ石を縦七〜八列、横五〜六列、高さ四〜五段に並べて置き、その上にグリ石を入れた袋をクレーンで吊り下げてばらまくという作業を行なった。工事が中断された五月三〜七日の連休が終われば、防衛局は、グリ石でこしらえた石台の上に鉄板を敷きクレーンをあげて護岸工事を進めようとするだろう。辺野古新基地建設は違法と不法を塗り重ねた政府による権力犯罪だ。個人の犯罪は警察が取り締まる。しかし、警察も裁判所も意のままに動かす政府が国家権力を動員して犯す犯罪に対し、われわれはどうすべきか。
われわれは主権者として異議申し立てを行う。現場をはじめ街頭やあらゆる場で声をあげ、沖縄県・名護市の対抗する地方行政権力の力も含む県民・国民の結束で政府をして従わざるを得ないほど強力な力にすることだ。起工式を終えた政府・防衛局はマスコミを通じて「原状回復不可能」と宣伝し、辺野古新基地建設の既成事実化を図ろうと懸命になっている。既成事実化をくい止める力は現場にある。現場の力を圧倒的に強めるために、辺野古へ、辺野古へ! 全力で結集しよう! カヌーに乗り、ゲート前に座り込んで工事を止めよう!

4.29

辺野古ゲート前県民集会

埋め立てやめろ!
3000人の怒りの声

 四月二九日土曜日、キャンプ・シュワブゲート前で「辺野古新基地建設阻止!共謀罪廃案!4・28屈辱の日を忘れない県民集会」が開かれ約三〇〇〇人が結集した。第1ゲート前の両側の歩道は数百メートルにわたり「辺野古新基地NO」「Marines Out」「違法工事を中止せよ」「No Osprey」「あべ政治を許さない」「国は工事をヤメヨ」「命どぅ宝」「県民は屈しない」「翁長知事を支えるぞ」「未来に残そう青い海」など様々なプラカードを手にした人波で埋まった。喪服を着けた人も多いが、たいていは黒のTシャツ、黒いズボン、黒いリュック、黒いリボンなど何か黒のものを身に着けている。
仲村未央県議の司会で、まず地元のヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表が開会あいさつに立ち、「二五日の防衛局の護岸工事着工はセレモニーだった。埋め立て工事はまだ始まっていない。ゲート前と海上に結集し工事を止めよう」と訴えた。そのあと、元海兵隊員の米軍属による暴行殺人事件で犠牲になったうるま市の島袋里奈さんを哀悼し全員で黙とうした。
主催者を代表して沖縄県憲法普及協議会の高良鉄美会長(琉大教授)があいさつした。「4・28が屈辱の日だという最大の理由は、県民の思いを切り捨てて処分したことにある。沖縄の自己決定権は無視された。講和条約は占領軍撤退をうたったが、日米安保条約で米軍を駐留させた。先祖も悔しくて泣いていることだろう。辺野古新基地を阻止しよう」。
連帯あいさつに立った稲嶺進名護市長は「昨日は島袋里奈さんの一年忌だった。基地あるがゆえの犯罪。沖縄がいけにえとして差し出されてから六五年、日本政府の差別と基地の重圧は続いている。信念を持って辺野古新基地計画の白紙撤回まで頑張ろう」とアピールした。そのあと、沖縄選挙区選出の照屋寛徳、赤嶺政賢、玉城デニーの各衆院議員のあとマイクを握った糸数慶子参院議員は「心から怒りを覚える。戦中戦後、子供と女性を踏みにじる事件事故が一体どれほど起こってきたか。一体いつまでこのような状況を続けるのか。我慢がならない。何としても新基地を止めよう」と訴えた。
伊波洋一参院議員、金高望弁護士のあと、平和運動センター議長の山城博治さんは「里奈さんの冥福を祈る。父親の気持ちを思うと胸が張り裂けるようだ。心をつないで手を取り合おう。残念ながら現場に来ることはできないが、その代り、全県、全国を駆け回って訴え続けたい」と述べ、今こそ立ち上がろう、今こそ奮い立とう、と檄を飛ばした。続いて、統一連の瀬長和男事務局長が発言し、集会宣言と頑張ろう三唱で幕を閉じた。右翼の街頭宣伝車三台が集会を妨害するため登場し、周辺の交通が一時大渋滞に陥った。

4.28

海上行動

カヌー11艇、抗議船2隻で監視と抗議

 四月二八日金曜日の海上行動は、カヌー一一艇が瀬嵩の浜から出てK9護岸工事現場に行き抗議と監視行動を続けた。瀬嵩の浜は驚くほど静かで波が全くない。浜から眺めると、K9護岸あたりまで凪いでいるように見える。しかし、しばらくカヌーを漕いで行き大浦湾に出ると、波風が急に強くなる。無理をすれば現場までカヌーを漕ぐことはできないことはないが、体力の消耗を考えて、平和丸に乗船し、カヌーを曳航してもらった。  
現場の海は波が高いうえに北風が強い。カヌーは強風でフロートに叩きつけられて、まるで木の葉のように浮いている。二五日の起工式でグリ石入りの網袋五個を置いた浜の様子が間近に見える。防衛局の作業は、五袋を置いた海岸線から陸に一〇mくらいの所でグリ石入りの網袋を積み上げている。キャタピラーを装備したトラックがグリ石入りの網袋を運んでくると、クレーンで浜に積み上げていく。幅は約10mあろうかと思われた。護岸の根元部分を固めているのだろう。作業のペースは必ずしも早くはないが、少しずつ進行しているのは否定しがたい。
カヌーが抗議行動をくり広げるフロートの周りは海保の高速ゴムボート十数隻、海上警備の各種警備船多数、そして海岸には後ろから黒ずくめの米軍基地警備員(軍警)、ハンドマイクを手にした防衛局の民間警備員、シュノーケルを着けていつでも海に飛び込む格好の海上保安官が並ぶという厳戒態勢だ。安倍官邸は辺野古新基地建設のためには金に糸目をつけない。福祉切り捨て・軍事優先の日本の政治の愚かな姿の象徴だ。
カヌーチームは昼の弁当を瀬嵩の浜で食べた後再度K9護岸の現場に行き、午後四時まで監視と抗議を続けた。この日、浅場のボーリング調査を行なうスパット台船が一台組み立てられた。また、用済みの台船一隻がフロートの中から運び出された。埋め立て作業現場は異常事態だ。本来ボーリングをすべて終わらせて工事設計を最終的に作り県と協議するという手順を政府はすべて無視し、ボーリング調査をやりながら岩礁破砕許可のないまま護岸工事に着手するという、違法・不法行為を何重にも重ねるやり方を強行している。
他方ゲート前は午前九時ごろ、工事用ゲートの北と南から、生コンプラントの部品であろうと思われる鉄製品や砕石を積んだダンプや生コン車四台、合わせて二〇台が警察機動隊の座り込み強制排除のあと基地内に進入した。辺野古崎の作業ヤードでは、護岸工事に向けて、生コン車を使ったテトラポッド製作やグリ石を網に詰める作業が行われている。

4.26

ゲート前座り込み

250人結集し
 終日ゲート封鎖

 防衛局による護岸工事着工のセレモニーの翌四月二六日の水曜集中行動は、全県、全国から二五〇人が集まり、キャンプ・シュワブのゲート前を埋め尽くした。座り込み集会は工事用ゲート前で行われるとともに、米軍が普段使用する第1ゲート、第2ゲートでもピケットラインが張られ、これらゲートの北側および南側の要所では早朝から工事車両の動きをチェックする監視ポイントが置かれた。終日工事車両の進入はなかった。第1ゲートおよび第2ゲートでは、米軍車両をイェローラインの内側で約四〇分にわたって足止めにする断固とした抗議行動も貫徹された。
工事用ゲート前での座り込み集会は、はじめに、地元名護市のヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんが「人は石垣、人は城。ゲート前に結集する人々の力が工事を止める力だ。絶対に勝ち抜く。NHKはじめマスコミは埋め立てがされれば自然はもう元には戻らないという嘘のキャンペーンで諦めさせようとしている。しかし、私たちは投入された石を一つひとつ拾って必ずもとに戻す」と檄を飛ばした。
全国からの参加者が次々立った。岡山県の地方議員でつくる「立憲主義と地方自治を守る議員の会」の一三人は一人ひとりがマイクを持ち「議員の会は昨年五月に結成し、六九人参加している。マスコミの皆さんに強く訴えたい。戦前回帰の政治にたいし政権ににらまれてしまうのではないかと忖度するのではなく、危機感を持って正しく報道してほしい。法治国家の根幹に関わる国の不法行為を見過ごしてはならない」「辺野古・大浦湾の海に以前一度潜ったことがある。美しい海を守ろう」「沖縄に初めて来た。嘉手納基地の巨大さに驚いた」「日米戦争で真っ先に三菱重工の飛行機工場のあった水島が爆撃された。戦争になると軍事基地が最初に狙われる。沖縄に基地はいらない」などと訴えた。
姫路をはじめ兵庫県の参加者八人は「沖縄を盾にした戦争とその犠牲、今また同じことが行われている。涙が出るほど情けない」「青い海を見て、基地を造らせないとの思いでいっぱいになった」「姫路では毎月一五日に沖縄連帯行動をしてFBで発信している」と述べた。北海道の札幌、釧路からの四人は「二月の第一陣に次いで今回第二陣でやってきた。矢臼別の演習場で日米合同演習が行われ、オスプレイも飛んでくる。周りの畜産農家に悪影響が出ている」と報告した。
島ぐるみのあいさつは名護から。「週ごとに各団体が担当していて、今週はいーなぐ会の担当。いーなぐとはいい名護とイナグ(女)を合わせたものだ。昨日の網に入れた五袋の砕石は浜の上に置いただけだったが、文化財保護法で浜を掘ることが禁じられてるためだ。海の神と一緒に頑張っていく」と報告した。今帰仁村、宜野座村、大宜味村に続き、ドイツ在住の女性が発言した。「一九七〇年留学し、そのままドイツに住んでいる。ドイツで平和、環境、脱原発の運動をしている。沖縄の実情を見ると植民地ではないかと思える。今後連帯していきたい」。
島ぐるみの南部地区の発言が続いた。糸満市「文子オバアと共に頑張ろう。島ぐるみが中心になって今こそ立ち上がろう」、南風原町「今村が辞任した。金田もやめろ。安倍もこの際辞めろ。今日地元で団結バーベキュー大会を開く」「来るとき、久志岳で爆音が聞こえた。地元の人の日常が分かった」、豊見城市「一部にどうせ反対したって変わらないという諦めがあるが、よく考えよう。沖縄から基地をなくせば雇用も生まれ就職のため本土へ行かなくてもよくなる」、八重瀬町「昨日島ぐるみの総会を開き、辺野古新基地反対の決意を新たにした。八重瀬は明治の自由民権運動の謝花昇のふるさとだ。この精神を受け継ぎ闘う」、南城市「護岸工事の始まりに対し、腹が立ちワジワジ―して昨日は眠れなかった。政府の狙いは諦めを誘うことだ。長い闘いになる。翁長知事と共に頑張り抜こう」。
そのあと、体ほぐし体操、歌、大城敬人名護市議、全国革新懇代表世話人の牧野富夫日大名誉教授、那覇島ぐるみバス、平和市民連絡会の上間芳子さん、うるま市の伊波義安さんの発言が続いた。正午前、ガンバロウ三唱し昼休みに入った。



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