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    かけはし2017.年8月14日号

日本政府は埋立て工事中止せよ


沖縄報告:8月5日

翁長知事の工事差し止め裁判


沖縄 K・S

今ならまだ間に合う!

辺野古・大浦湾埋立て
の愚行を直ちにやめよ

 台風五号の接近に伴い、沖縄防衛局は護岸にテトラポットを置いたり、一部フロートや汚濁防止膜を撤去したりの措置をとったが、大浦湾に浮かぶ全長六キロ以上のフロートはそのままにしている。台風に耐えうるとの判断か、あるいは撤去にはとてつもない労力を要するのでやらないのか、いずれにしても沖縄の台風の威力を侮ってはならないことを痛感することだろう。
翁長知事が提訴した埋め立て工事の差し止め訴訟は那覇地裁で審議中だ。形式的に裁判所に判断をゆだねるだけで、実質は埋立て工事を強行するという考えを改め、日本政府は沖縄県の民意と行政に寄り添って、辺野古・大浦湾の埋立て工事を中止せよ! 今ならまだ間に合う。後世に大きな悔いを残す愚行を止めよ!

8.2

辺野古水曜行動
150人がゲート前で県警と攻防


八月二日水曜日のゲート前行動は、那覇、南部、北部の島ぐるみを中心に約一五〇人が座り込んだ。集会の開始に先立ち、。進行役の平和市民連絡会の城間勝さんは、「県警に訴える。座り込みを排除して警察車両に囲い込み、エンジンを切らず排気ガスをまき散らして恥じない県警よ。諸君の給料、車の燃料代はどこから出ているのか。県民の税金だ。よく考えよ。それにも関わらず県民の正当な運動を弾圧するとはあまりにも不当だ。県警はまず防衛局の違法工事を取り締まれ。ゲート前の警察車両の違法駐車を止めよ」と怒りのアピールをした。

チューンマタチバラナヤーサイ

 はじめに辺野古ネーネーズのリードによる歌から始まった。いつも一番に発言するヘリ基地反対協の安次富浩さんは風邪による体調不良のため不参加とのことだ。代わりに、南部地区の島ぐるみのトップを切って、糸満市島ぐるみの金城さんがマイクをとった。「ハイサイ、チューンマタチバラナヤーサイ(今日もまた頑張りましょう)。防衛局、警察の強制排除、資材搬入、捨石投入は県民の諦めを生み出すのが目的だ。だが決してわれわれは諦めない。8・12県民大会に総結集しよう」。
南城市の松田さんは「毎週金曜日に街頭スタンディングを続けている。会員がカヌーチームに参加している。ゲート前の行動を強め、安倍の暴走に負けてはならない」と訴えた。
島ぐるみ八重瀬は「7・22キャンプ・シュワブ包囲行動は大型バスで参加した。瀬嵩集落のすなっくスナフキンという大浦湾の貝の博物館を見学した。本当にたくさんの貝の標本が展示してあり、大浦湾の生物多様性を実感した。埋立てはダメだ」「ハクソー・リッジという沖縄戦を描いた映画を見た。武器をとらない、人を殺さないという良心的兵役拒否者を主人公にした映画だ。沖縄の米兵士もこの映画を見て、戦争を止めてアメリカへ帰るべきだ」と述べた。

警察がドロボーしてもいいんですか

 県警は道路上の横断幕撤去に異常な執着を見せる。この日も「耐用年数二〇〇年の基地建設を進める? これからどれほどの市民が殺されるのか…防衛局職員、機動隊員、責任とれるのか!」との横断幕を撤去するために、警察官数名がやってきて、いきなり持ち去ろうとした。座り込み参加者が多数詰め寄り激しく抗議し、警察官は身動きが取れない。県警は機動隊数十人を動員。一帯は大混乱の中、「警察がドロボーしてもいいんですか」という声を浴びながら、機動隊員が横断幕を撤去した。
下位の法律の形式的適用で憲法をないがしろにする典型的方法だ。表現の権利、集会の権利は簡単に侵すべからざる基本的人権だ。「歩行者の通行妨害」というありもしない口実で道交法を盾に基本的人権を侵すことは国家権力の犯罪だ。県警の本土派遣のキャリア幹部が安倍官邸、警察庁の指示に忠実に、ほとんど通行人がいないにもかかわらず「歩行者の通行妨害」を口実に民主主義の権利である表現を取り締まっているのだ。憲法違反だ。また、県警のキャリア幹部は県議会で、すわりこみ排除と警察車両による囲い込みの際にエンジンを切らないことについて、「排ガスを吸いたくなければ違法行為を止めていただくことだ」(県警の重久警備部長)と言い放っている。

以前、警察、海保は中立の立場だった

 警察に対する怒りが沸騰する中で、座り込み集会が再開された。島ぐるみ豊見城の新田さんは「歴史上、すべての独裁政権は倒されてきた。フィリピン、韓国、古くはフランスのルイ一六世然り。安倍は崩壊寸前。県警のみなさん、国家に忠誠を誓っても出世しない。ほどほどに。アメリカも末期症状。民衆の力こそ社会を変える原動力だ」と述べた。
名護島ぐるみの上間さんは「以前のボーリング調査の時は、防衛局との攻防が主で、警察、海保は第三者の中立の立場だった。この間警察、海保は運動弾圧の前面に出てきている。安倍がさせている。安倍を倒し新しい政治をつくろう」と述べた、
大城松健名護市議は「われわれの抗議は当然の権利。権力の横柄は許されない。七二年前の沖縄戦の悲惨を思い起こそう。八月一一日、『月桃の花』の上映を行う」と語った。
大城敬人名護市議は「先日名護市議一四人で稲嶺名護市長の立候補の要請を行なった。名護市長を変えなければ新基地建設はできない。稲嶺市長は過去七年余の任期中公約の九〇%を実現してきた。残っているのは新基地阻止だ」と述べた。
平和市民連絡会の城間さんは「昨日も道交法による逮捕があった。この間一泊逮捕が連続している。辺野古へ行けば逮捕されるというイメージづくりだ。名護市長選挙、知事選挙勝利のためにも現場の闘いを強めよう」と檄を飛ばした。
島ぐるみ大宜味は「朝五時、高江にも動員した。頑張れば今日のように資材搬入を止めることができる」と話し、「入れ歯入れても白髪でも、頭はげてもまだ若い、ゲート前での座り込み、座るだけならまだできる」との『ボケない小唄』を陽気に歌った。
朝一で撤去された横断幕は再び設置されたが、県警機動隊は再び撤去にやってきたため、再び路上で激しい攻防が展開された。
宜野座村島ぐるみの仲村さんは「団結すれば機動隊は怖くない。今日は地元のグランドゴルフ大会が重なって参加者が少ないが、8・12には五〇人を目標に参加する。オスプレイが昼夜問わず飛び回っている城原地区はたいへんだ。オスプレイの振動で軒が割れて落ちたりもしている」と報告した。

基地を押し付けるアメリカ防衛
局はいらない

 本部町島ぐるみは「孫が二人一カ月家にいる。子供連れで来れば機動隊も手荒なことはできなくなるに違いない。みんな子どもたちを連れて来よう」と呼びかけた。そのあと、機動隊とのもみ合いの際、押されて排水溝に頭から倒れた年配の男性が救急車で搬送された。木陰に設置された救護班にはこの日、鹿児島からの若い女性が看護師として待機した。続いて、体ほぐし体操のあと、大量のバナナとパンの差し入れを配り、嘉手納基地爆音訴訟団、島ぐるみ那覇バス、VFP(ベテランズ・フォー・ピース、平和のための退役軍人会)琉球・沖縄支部のダグラス・ラミスさんが発言した。
なはバスのメンバーは「沖縄に基地を押し付けるアメリカ防衛局はいらない。沖縄には一四〇万のかけがえのない命がある。基地さえなければ沖縄はもっと立派になっているはずだ。日米が合意しても沖縄は合意していない。われわれは負けない」と訴えた。
テントでの昼食休みの後、ダンプが採石場を出たとの情報に、一二時半ごろ参加者は、ゲート前に座り込んだ。機動隊による手荒な排除のあと基地の金網と装甲車両の間に囲い込まれ約三〇分間、排気ガスを吸わされた。砕石ダンプのほか、二〇トントレーラー、生コン車、大型のブロックを積んだトラックなど合わせて約四〇台が進入した。資材を下した車両は、ゲートを通過する際にも、周辺の路上からプラカードや怒声による激しい抗議を浴びた。

弁護士がゲート前で
人権侵害の実態調査


日本環境法律家連盟と沖縄ジュゴン訴訟弁護団の弁護士七人が七月三一日から八月四日、新基地建設に抗議する市民の人権が侵害されているとして、ゲート前を訪れ実態調査し、その結果を県庁記者クラブで発表した。座り込み排除の際の警察機動隊の暴力で負傷者が続出している事態に、弁護士たちは口々に「国会前ではありえないような市民の排除が行われているのを目にしてショックを受けた。日本全体に訴えていきたい」「県外では辺野古現地の報道がほとんどされない。今後も継続的に調査をしていきたい」「ゲート前での市民の逮捕が適法かどうかも調べたい」などと述べた。沖縄の実態が全国に広く知られていないことは日本政府の意図的怠慢と相まってメディアの責任だ。

「決して忘れない」

104号線沿いの献花台には
今も花を手向ける人が絶えない

 昨年四月の元海兵隊で嘉手納基地勤務の米軍属による女性暴行殺人事件から一年三カ月以上が経過した。しかし、県民は決して忘れない。二〇歳の女性の命が理不尽に断ち切られた事件のむごたらしさに、二度と同じような犯罪を起こさせてはならないと誓った。
忌まわしい米軍犯罪の根絶のために、戦後七二年間沖縄を占領し続ける米軍を撤退させることを決意した。沖縄基地の固定化を図る共犯の日米両政府の政治を根本から変えることの必要性を思い知った。
七月二六日の大田昌秀さんの県民葬に出席した安倍は、大田さんが目指した「基地負担の軽減」に政府として努めると白々しくも述べた。やっていることは逆だ。民意を無視し民意を踏みつぶして「基地負担の強化」にまい進しているにもかかわらず、口先でウソをつく。これが安倍なのだ。県民葬の冒頭、黙祷の際、翁長知事をはじめ全員が頭を垂れて黙祷しているのにも関わらず、安倍だけ目をつぶってはいるが頭を垂れずただ立っている姿がテレビで写されていた。このような日本の首相と向き合わなければならない沖縄は不幸だ。
七月二一日午後、一〇四号線沿いの献花台を訪れた。献花台の花が少ししおれていた。この炎天下、数時間もすればしおれてしまうだろう。献花台に置かれた花や飲み物の様子から毎日人々が訪れていることが見て取れる。手を合わせて冥福を祈るとともに、米軍犯罪が二度と起きない、基地のない平和な沖縄の実現を心に誓った。


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