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    かけはし2018年2月5日号

労組への信頼高め社会改革追求


キム・ミョンファン民主労総委員長へのインタビュー

「一面対話、一面闘争」に一抹の不安も

【インタビュー】金明煥(キム・ミョンファン)民主労総委員長「『対話と交渉、批判と闘争、代案と牽引』というコンセプトで文在寅(ムン・ジェイン)政府に向き合うつもり」、一つ一つの成果という魚を釣ることより網の組み方でともに悩みたい。去る2016年〜2017年のろうそく革命の真っただ中で労働者が暮らしやすい世の中と弊害清算などを要求しながら叫んできた民主労総が2018年、新執行部キム・ミョンファン委員長を選出した。9期執行部が文在寅政府と任期を並べることになる中で、「労働と世界」が、ろうそく革命に次ぐ労働革命の完遂の大長征に出発する金明煥民主労総委員長に会って話を聞いた。

現場に根ざし信頼される組織へ


――直接選挙1期執行部が、朴槿恵(パク・クネ)政権と労働改悪に対抗したゼネストだったなら、直選2期に与えられた最も核心的な課題は何か?

 民主労総の指導部はいつも韓国社会最大の悪をどのように克服できるかという課題の前に置かれている。李明博(イ・ミョンバク)、朴槿惠時代の巨悪は、朴槿恵だった。そのために直選1期の核心課題は全面闘争であり、これがゼネストで表現された。
直選2期は、ろうそく革命を経た文在寅政府時代の巨悪は何かに悩まなければならない。 その巨悪は、二極化と相対的貧困、勝者独占構造だ。今システムを克服する力を合わせなければならない。これに向けた文在寅政府との一面対話、一面闘争が必要だ。ろうそくの裏に隠されている、よく表われていない巨大な大企業と財閥の問題を露呈しなければならない課題もある。

――選挙運動期間が長かった。 記憶に残るエピソードがあるとすれば?

 委員長当選証に「2017年10月30日から12月29日まで行われた選挙で」と出ている。言葉そのままに長い時間だった。選挙運動の前半に訪問した蔚山(ウルサン)科学大が記憶に残る。蔚山科学大は、鄭夢準(チョン・モンジュン)が理事長の学校で、ここで掃除用役労働者たちが闘っている。最高位層に対抗して清掃労働者たちが、労組を作ったのだ。
ところが、鄭夢準が手一つつけなくて、蔚山科学大学学生たちに「うちの学校見栄えが良くないんじゃない? 就職もうまくいかないのに」と圧迫を入れると学生たちが掃除用役労働者を5回も撃退する事態が起きた。その一方で、今2年以上、1000日近い闘争をしている。 支部長に会って最初の質問がその学生たちが就職したのかと言うことだった。
そうすると状況が変わったという。あるポッドキャスト放送で学校の話が2回ほど出たが、蔚山科学大学の同志のマイナス通帳を返しても残るほどの支援金が入ってきたという。そして世論が形成され、その時追い出した大学生たちが訪れて謝罪して、一緒にすることになったという。
あるものは雇用で首が切られ、あるものは就職で胸倉をつかまれているが、われわれが闘わなければならない相手は鄭夢準(チョン・モンジュン)だったのだ。それを見ながら就職で、雇用に胸ぐらをつかまれた労働者と学生たちが何を克服して誰に向かって闘うべきなのか確認した。拡大して見れば、韓国社会にも必要な過程だという点で印象的だった。

――選挙期間「信じよう民主労総」をスローガンに掲げた。 どのような信頼を組合員たちと分かち合いたいたのか?

 金属労組の浦港(ポハン)支部、現代製鉄支会で30代労組幹部に会った。敬虔なキリスト教信者もして、執事もしていた。話をして出てくるところで、「委員長最近は友達と集まって話してみれば、青年たちが最も大切に考えるものは信頼です」と話した。職場でのいじめ行動も問題だし、世代間の葛藤も然りで、韓国社会が信頼を与えていない。
中執、常執でも引き続き強調するのが慎重に決定しようということだ。会議で定められた一行が現場に出れば20の場合の数が出ている。実務的な仕事をしている人たちは会議決定権者たちでない。それでは慎重に決定して、決定したことについて指導部、決定権者から必ず実践しなければならない。その信頼はすぐ見えなくても大きな力になるだろう。

――かつての民主労総は組織化の革新に向けて基金を設けて、3期にわたる戦略組織化事業を展開したが、成果よりは限界と課題がもっと多いと評価した。委員長が明らかにした200万、民主労総の時代、どうするのか?

 両大労総の合わせて組織率10%だ。もちろん、量的には増えた。韓国社会が多様化しており、いわゆる労働組合組織化対象も広がった。
今の全体労働者が2000万としよう。そのうち10%だ。韓国労総の公式100万、民主労総80万だ。民主労総はその10%の中でも5%にならない。残りの90%をどのように労組と出会わせるかということだろうか。
この2年間、中央労働委の労働者委員だった。 そこにいれば、労組のない人たちが不当労働行為、不当解雇に縛り付けられているということを知ることになる。賃金は法律で定められているのがどのくらいあるか、雇用問題、不当労働行為などについて労組のない事業場は答えがない。
労組があれば賃金、雇用、労働条件に対する最小限の防御壁が生じる。そんなに労組を作ることができる権利を拡張させるのが最初だと思う。法制度改善を通じて組織化の権利を拡張させて範囲を大きくしなければならない。

 第2に、労働市場に参入してこそ、労組も作ることができるために雇用の空間を広げなければならない責任がある。今事業場に行ってみれば、中間が空いている。私たちの事業場(鉄道労組)も45歳の幹部が20年間、末っ子の役割を果たしている。退職した労働者らを組織できる枠組みがあれば、それも広げなければならない。

 3つ目は、団結権を拡張させた時に私たちがどうやって組織するのかだ。非正規職事業場では労組の設立も解雇などの限界が多い。これを一緒に解決してこそ、労組が拡大される。
各産別で組織目標とする数字を加えてみても45万〜50万となっている。しかし、これが自動的になるのではなく、最大限組織事業を集中して作り出してこそ、共に実現できる目標だ。
今、組合員規模(80万)の半分の40だけを3年連続組織しなければならない規模だ。これに向けた段階別の目標設定も必要だ。そのため民主労総の2018年主要事業、闘争方向の一番目は200万組合員時代のための土台を磨くのだ。

文在寅の先も見すえ長期戦略を


――民主労総委員長3年任期、文在寅政府と一緒にすることになった。 委員長は「堂々とした対話」と「強力な闘争」を併行すると語った。この対話と闘争に対する具体的意味とロードマップについて述べてほしい。

 文在寅政府に対する立場が何なのかから開始する話だ。新執行部の立場は明らかだ。改革政策、労働尊重政策については対話して交渉するというわけだ。これに向けた積極的な要求をする。
そうだと言って文在寅政府は労働者政府ではない。文在寅政府も、韓国社会の巨悪の影響を受けるしかなく、反労働―半改革政策を推し進めることはありうる。卑近な例が労働基準法改悪である。ここについては強く批判しなければならず、批判を越えてわれわれの隊伍を作って闘争しなければならない。
文在寅政府2、3、4年目と韓国執行部1、2、3年目が重なる。 文在寅政府が韓国社会を完璧に改革できない。文在寅政府以降を見なれば、民主労総が、韓国社会の進歩的課題、議題を提示し、その中で牽引していかなければならない。
対話と交渉、批判と闘争、代案と牽引、この六つのコンセプトで文在寅政府に対するとしている。対話と交渉について言えば、現場では対話ではなく、用役やくざが投入される現実だ。 韓国社会で労組ほど強い所がどこにあるかと言うが、ごく少数だ。
力のある自動車の大手工場の労組を見ても、産業政策や方向に影響を与えるより物量と雇用について議論する水準だ。 根本的な経営参加に行かなければならない。公企業は労働理事制などで少しずつ余地が生まれているが、合意の構造というより1人か2人の参加水準だ。経営の幅を広げて参加を保障するのが、現場での対話だと思えば、産業別単位の交渉が核心だ。公共部門だけでなく、民間部門でも産別交渉が促進されるようにしなければならない。
現場では、経営参加、産別単位では産別交渉の活性化、そして足りない部分を満たすのが民主労総の役割だ。これに向けた対話、会議が必要である。
今の労使政委員会の役割は政府が推進しようとした反労働的措置に名分を作ってくれるのだった。最も大きな反証は、両大労組脱退だ。この枠組みはこれ以上有効ではない。重層交渉が活性化され、これをコントロールして調整するレベルの対話が必要である。また、社会的な対話を交わしただけであってはならない。組合員、大衆の力でわが社会を変えることだ。

――当選から2週間目になった。 民主労総委員長として活動しながら考えることと悩みがあれば?

 まだ慣れていない。韓国社会の多くの矛盾があるということを口で言ってきたが、その実状を見るようになる。民主労総委員長として成果を出さなければならないということより韓国社会の一軸としてどのように動かすかについて考える。
一つ一つの成果とは魚を釣ることより、網を組むこと、網の組み方を幹部から組合員までともに悩みたい。すぐに魚を釣って持っていけばいいのだが、それは一過性でもあり、短期的なことである。 中長期的なのは網を組むことだ。また、一つは10年農業だ。
そのためには何を植えて何をしようか見たが、数年単位で考えなければならない。1年だけで建ててしまうのより10年、農作業をするための3年の事業を悩む。

団結への気運の兆し一層広げる

 

――網を組むことは組織革新と連動するしかない。組織革新にかみ合う作業と妙手がないのかも知れない。10年の農作業、網搾りに向け、重点的に解決したいたことがあったら?

 労働組合の活動は会議で始めて会議に終わる。会議の準備、会議の目標、積極的参加と発言、会議がだれずに効率性を高めるためのリーダーシップなど「会議革新」が必要である。発言して決議しただけに、実践する気風を立てるだろう。
民主労総を国民に最も多く見せてくれるのが集会だ。集会を通じて、韓国の要求と話を教えている。この集会を通じて、われわれのメッセージをどのように伝えて見せてくれるのか、私の重要なミッションである。
民主労総の集会といえば組合員たちの活力、韓国社会の問題、文化的力量の表現などが全部溶けていなければならない。

――最近、最低賃金の引き上げに関連して世論が熱い。最低賃金対応方向など悩みがあれば?

 昨年の成果を踏み台に進まなければならない。この時期かなり多くの努力と苦労をした。その成果が流失しないように押していかなければならない。あちらの攻勢はすでに始まった。メディア化が始まった。マスコミ対応をマスコミ担当に任せる水準、最低賃金対応を担当部署に任せるレベルではいけない。最低賃金に対する成果を継続するための全組織的な対応が必要だ。
また、一つ問題意識は最低賃金により下方平準化されてはならないという点だ。最低賃金で止まってはならない。最低賃金は一言で「最低」だ。最低賃金ただけ上げたら恥ずかしいと思わなければならない。職場革命、労働革命という基調を掲げ、それは賃金の総量を増やすというもの。
賃金の総量が増えない限り、内需が上向いていかない。それでは税収不足は続くしかない。最低賃金のレベルで賃金下げようとする陰謀がいけない。

――組合員たちに一言。

 民主労総の組合員は引き続き増加している。今回に選挙してみると、3年前よりも有権者が15%増えた。その力は何か。 組合員たちの努力の賜物だ。労働組合を中心に労働の地位を上げてみようとする意志のためだ。
自分を信じて、労働組合を中心に団結の気運を集め出した。これに応じて指導部は努力して革新する。「わが社会を変える機関車民主労総」という信頼があれば、ろうそく以降、新しい世界の設計者としての役割を果たすことができると考えている。
組合員同志たち皆さん、新年福をたくさん受けて、健康にしてください。同志に対する信頼と労働組合に対する信頼を失わず進もう。

朝鮮半島通信

▲平昌冬季五輪に合わせて朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)が大韓民国(以下、韓国)に派遣する芸術団の公演会場を下見するため訪韓した玄松月・朝鮮労働党中央委員候補を含む7人の朝鮮側視察団は1月22日、視察を終えて朝鮮に向かった。また南北合同チームとして平昌冬季五輪に出場する予定の朝鮮の女子アイスホッケー選手らが25日午前、陸路で韓国に到着した。同時に体育省副局長ら8人で構成される視察団も同日、韓国に到着した。
▲朝鮮労働党中央委員会政治局は1月22日付の決定書で、2月8日を「朝鮮人民軍創建日(2・8節)」とし、これまでの記念日だった4月25日を「朝鮮人民革命軍創建日」とする、と発表した。
▲朝鮮中央通信は1月25日、金正恩朝鮮労働党委員長が李雪主夫人と共に、平壌製薬工場を視察したと報じた。日時は不明。朴泰成党副委員長、崔東明党科学教育部長らが同行した。
▲韓国の慶尚南道密陽市の世宗病院建物から1月26日早朝出火した。この火事により入院患者ら37人が死亡、約130人が重軽傷を負った。


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