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    かけはし2018年4月16日号

政府との正面対決へ自立的組織化拡大中


フランス

反マクロン決起の正念場

政権の頼りは闘争分散と無力感
闘争の集中実現通しその克服へ

レオン・クレミュー

 反マクロン民衆決起の始まりへの危惧なのか、四月三日に始まったフランス国鉄におけるストライキは日本の一般紙でも伝えられた。確かにストライキは鉄道に限られてはいない。そしてこのストライキの前段として、三月二二日からすでに大規模な決起が始められていた。以下は、この三月二二日の決起をめぐる諸経過と四月三日からの国鉄ストをめぐる攻防、およびそこで提起されている挑戦課題を現地から伝えている。またその闘いの中でNPAとブザンスノーが軽くはない役割を果たしていることも伝えている。また今始まっている闘いの背景を伝えるものとして、同じ同志が三月二二日に向かう動きも論じている。参考としてあわせて紹介する。(「かけはし」編集部)

決起第一弾はまぎれもない成功

 三月二二日は紛れもない成功だった。一八〇の都市で、いくつかの公共サービス労組呼びかけの下にデモが行われた。そのどこでも、昨年一〇月一〇日よりも参加者数の拡大が見られた。先の日付けは、公務部門のストライキが行われた最後の時だったのであり、そしてそこでは同時に、CFDTとUNSAもストライキを呼びかけていたのだ(訳注)。
CGTは、今回のデモ参加者を五〇万人以上と数え上げた(先の一〇月一〇日には四〇万人)。同様に、鉄道労働者は、CGT、SUD、UNSA、CFDTが呼びかけたパリでの全国デモに二万五〇〇〇人が参加、三五%はSUDレールとUNSAが呼びかけたストライキに決起した。小学校部門では、教員の二人に一人がストライキに入った。公的財務部門では、全国レベルで四〇%以上という高いストライキ参加率があった。病院職員内部でも、ストライキ参加数の上昇があった。いくつかの都市のデモには、数日間のストライキに入っていた(たとえば、ディジョンの精神医療病院)病院労働者の姿があり、二〇の郵便局が二週間のストライキに入ったボルドーのように、郵便労働者の姿もあった。
ほとんどの都市のデモには、年金生活者、パリまで行くことができなかった鉄道労働者、化学や冶金などの私企業部門の労働者と並んで、若者の隊列があった。

どこでも共通の要素が鮮明に

 明らかに、スローガンや要求は部門ごとに異なる問題から始まっている。全体としての公務員に対する政府の計画は、今後四年での一二万に上る職の廃止、賃金凍結の継続、不安定化の深化、を狙いとしている。鉄道労働者にとってのそれは、私有化の強制的開始であり、その起点には公共サービスの解体と法的に規定された雇用の終了が置かれ、年金システムの見直しが切迫している。病院労働者は、病床閉鎖を伴った労働条件の劣悪化に日々苦しめられ、教員は学級の閉鎖に直面している。
しかし全員が向き合っているものは、公共サービスに対する正面攻撃、職と業務向け予算の縮小、そして、すでに同じ攻撃を受けてきた欧州諸国と並ぶものにこの国を引き込もうとの渇望だ。攻撃のタイミングは異なっているとしても、諸々のデモにはこれらの共通点が表現された。
明らかなことだが、政府の目標は、反攻をバラバラにしようとすることであり、同時に指導部をまがいものの対話に誘い込もうとすることだ。しかしそれを上回る形で、年金生活者と若者の隊列には、マクロン―フィリップ政府の諸政策に対する拒絶一色という色合いも重なり合っていた。まさにこの政府は、年金問題で、住宅補助金で、また教育の選抜過程に関し、社会的退行をやり遂げようとしている。最後にあげた改悪は、高校以後から、高等教育の権利について強要されようとしている。
同様に私企業部門労働者の隊列は、事業所閉鎖や賃金凍結やレイオフ計画という暴力的な雇用主の政策を物語っていた。それは、雇用主の義務を引き下げ、労組と労働者の行動手段を制約するという、政府の支援を受けたものだ。しかし政府は他方で同時に、株主と特権層に恩恵を与える課税政策を推し進めている。さらに失業者は、新たな改革の下で、給付を失うという脅威の高まりや、不安定かつ熟練が不要な契約の受け容れを迫る圧力の高まりにさらされるだろう。
それゆえに、三月二二日の余波として、社会的分極化という空気が、さまざまな職種の労働者、学校の諸部門、さらに大学生の決起の始まりがある。今や問題全体は、これを出発点に今後の数週間で、マクロンの諸政策を阻止しそれに勝利できる全体的運動を構築できるかどうか、というところにある。

 

ここへきて政府への不信さらに

 現政権の信用低落が進んでいる。多くの世論調査は、われわれの周辺で、職場で、街頭で感じることができることを確証している。つまりマクロンの支持率は、大統領の勝ち誇った、自信満々の演出にもかかわらず、選出一〇ヵ月後にサルコジやオランドの諸政権が得ていたもの以上、とはほとんど言えないのだ。確かにこの大統領は三月二三日ブリュッセルで、彼があたかも国民投票の後押しを受けたかのように、社会運動は「選挙運動の中で行った約束から自分を後退させるような類のものではなかった」と語っていた。
しかしたとえば三月二一日に公表されたBVAの調査は、マクロンの政策を支持する者は一七%にすぎないことを示した(これは、昨年の大統領選挙の一回目に彼が得た得票率とほとんど同じ)。そして、問われた者の五七%は彼の政策に対する嫌悪感をもっている。別の調査では、質問を受けた者の五五%が三月二二日のストライキを支持した。この数字は、公務部門の労働者では八二%まで跳ね上がる。
同様に質問を受けた者の三分の二は、公共サービスの劣悪化は、その責任が政府による財源切り詰めの攻撃から来ている、と考えている。この不信は明らかに、マクロンが自らを表現したいと思っているフランスのCEOという、富裕層の大統領というイメージによって高められている。
この二、三日はこの感情を強化するものになっている。LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)CEOのベルナール・アルノーが二〇一七年に三〇〇億ドルも個人資産を高め、それを七二〇億ドルまでにした、という情報によってだ。そしてマクロンは彼を、フランスを引きあげる「チームの指導者」の一例として、何度も押し出していたのだ。

共感と結合の空気を潰す策動

 政府の第一目標は、諸闘争の集中を避けることだ。政府が自身に課してきた日程は明らかに一つの利点になっている。つまり国会は、それにより国鉄労働者を孤立させるとの希望の下に、すぐさま彼らへの攻撃を集中できるように、四月始めにSNCF(フランス国鉄)に敵対する立法作業を始めるはずだ。そして束になった公共サービスへの攻撃は、間に労組指導部との「教育的」会合という中断を挟みながら、その後の数カ月を通じて広げられるはずだ。
その編集方針がマクロン選出後に彼にぬかづくものに成り果てたマスメディアが自己満足的に中継する政府のプロパガンダは、いくつかの点でこの日々に焦点を合わせている。つまり、それを半ばの失敗に見えるように三月二二日の成功の価値を引き下げるというものだが、それは事実に反するのだ。そして二つ目は、彼らの攻撃を、何週間もこの国を封鎖したいと思っていると責められている鉄道労働者の特権に向け、集中することだ。その上で、諸々のデモを暴力シーンに切り縮める映像を示すことだ。この最後のものは、二〇一六年のエルコムリ法反対のデモの間、マヌエル・ヴァルスが行ったことと同じだ。
その仕上げとして政府は、学生の、特に大学生の運動が作り上げられる可能性を、それが生まれた際には、絞め殺そうとするだろう。われわれは、三月二二日のデモの中で、若者への警察の介入を見た。
しかしさらに、トゥルーズ・ジャン・ジョレス大学の政府支配下への獲得という問題もある。ここでは学生たちが、この大学の工科学校への解体に反対して活動中だ。そしてこの策動は、他と同じ方向性に沿った、学生選抜の厳格化と同義なのだ。同様に、学部長の積極的な共謀に基づく、モンペリエー法学院における暴漢の介入も、同じ論理の一部だ。

戦闘的活動家の合流が決定的


しかし活動家がそれにより直接に活動の可能性をもつ主な要素は明らかに、さまざまな部門の間の、そして来る日々に分断と諸労組連合指導部の妨害を克服する、ストライキの集中だ。
必要になることは、若者内部の、EHPAD(扶養が必要な高齢者向けの収容施設)従業員内部の、郵便局、公的財務部門、病院、そしてもちろんSNCF従業員を含む公共部門内部の、さらにそれを超えた私企業部門労働者内部における、運動の集中の実現を可能にすることだ。
諸々の共有点と橋は存在する。しかしそれが効果をもつためには、諸労組内の戦闘的な勢力が、可能性に気付いていることが、そして現場でまた全国的に、各々の産業と部門で、合流することが必要だ。それというのも、一定数の理由から、任務に耐え、この集中の建設に向かう支点として役立つ、労働組合の行動計画をわれわれが確保していないからだ。
全国レベルでは、CGTだけが幅広い部門横断の動員に向けた日付け……四月一九日を提案している。しかしそれは、三月二二日のほぼ一ヵ月後、SNCFにおけるストライキ運動が始まってから二週間以上後、さらに学校の復活祭休暇期間のまさに只中なのだ。それゆえそれは、たとえばCGT書記長のマルチネスが言うような、われわれは調子を上げ、それゆえ戦闘的な部門に具体的な最終期限を突き付けないような日取りを提案しなければならない、と言うこととは矛盾している。
しかしこの小心さも、「労働者の力」(FO)指導部の政策に比べればどうと言うこともない。FOの多くの連合と地方の指導者には戦闘的な言葉があるとしても、書記長のジャン―クロード・マイリーは当面、集中のどのような見通しも拒否している。彼はまた三月六日、「部門横断運動の中で大挙して街頭に出る労働者の意志」には疑いをもっている、とも言明した。
CFDTのローラン・ベルガーについえ言えば、待機が何を差し置いても、のことになっている。つまり、「闘争の集中はCFDTの好みには合わない」と。労働組合の分野ではその重みがほとんどないソリデールのみが、公務部門と私企業
部門の集中をはっきり支持して登場している。

ゼネストへの戦線創出めざして


三月二二日の呼びかけを行った公共サービス労組横断調整委員会は、三月二七日の会合を準備中だ。エールフランス労組横断調整委員会は三月三〇日に、賃金をめぐるストライキを呼びかけている。カルフール(フランスを代表するスーパーマーケット)労組横断調整委員会は三月三一日、賃金要求のための、また職の削減に反対するストライキを呼びかけている。EHPAD労組横断調整委員会は、当座にとどまらない新たな日取りをすでに計画した。
この外見上の分散状態にもかかわらず、あらゆる戦闘的な部分は、SNCFにおけるストライキの始まりの日である、四月三日という日付けを心にとどめている。SNCFのCGT、CFDT、UNSA各労組は五日おきの四八時間ストライキという行動配置を主唱しているとはいえ、SUDレールは、四月三日からの連続的運動に対する投票を今も求めている。
パリの公的財務部門労組横断調整委員会(CGT、ソリデール、FO)は、四月三日のストライキを呼びかけている。この金曜日に会合するCGT病院労働者の調整委員会の場合にも、同じことが進んでいる。ボルドー、ルーアン、グルノーブルといった都市では総会で、新たな集中日として四月三日あるいは同四日という日付けが考慮に入れられている。
いずれにしろ戦闘的な活動家たちは、次のことを理解した。つまり、道筋ははっきりさせられているわけではなく、部門別の分断と労組間の分断を乗り越えて進むことが、さらに集中が欠落したカレンダーに依拠しないことが必要、ということだ。これはすぐさま、さまざまな部門を結集する、強力な現場の労組調整委員会の形成を必要なこととするだろう。そしてそれが、ストライキに入っている部門の労働者に自信を与えることができ、運動の拡張を鼓舞する可能性をつくり出すのだ。
明らかなことだが、勝負は勝利に向かうことからは、まだはるかに隔たっている。
しかし真実に本質的な要素は、これらの調整機関の中に、そしてこれからの日々に優勢とならなければならない政治的空気のこの変化の中にある。この集中は鉄道労働者との「連帯」という分野だけにとどまってはならず、「あらゆることを結集する」という分野にも、公共サービスの防衛を求め、MEDEF(主要な経営者団体、日本の経団連に当たる)への恩恵から構成される政府の緊縮諸政策、および労働者に対する攻撃に反対する、ある種の統合プラットホームの分野にもなければならない。
政治組織の点では、鉄道労働者とあらゆる公共サービスを軸とした統一を求め、政府の反社会的政策を拒絶する、オリビエ・ブザンスノーとNPAが始めた呼びかけは、極めて十分に受け止められた。そしてこのところの日々ブザンスノーは、世論調査の中で、戦闘精神と統一がこもった言葉から、時代の動向の中で左翼のシンパサイザー内部ではもっとも人気を博する人格となった。
開いたこの道は、共通の要求を軸とした諸労組、社会運動諸団体、諸政党を結集する統一戦線、長期的展望を備えた、幅広い合流に向かい、マクロンを後退させるゼネストのための一つの戦線、を織り合わせるよう拡張される可能性をもっている。(二〇一八年三月二四日)

▼筆者はソリデール労組連合の、また反資本主義新党(フランスNPA)の活動家。第四インターナショナル執行ビューローメンバーでもある。(「インターナショナルビューポイント」二〇一八年四月号)

(訳注)次にあげるものが、記事中にあるフランスの全国規模の労組連合名称。
CFDT:仏民主労働総同盟。
UNSA:独立組合全国連合。
CGT:労働総同盟。
FO:労働者の力。
SUD:連帯統一民主労働組合、ソリデールとも呼ばれる。
フランスでは以上を含め八つの労組連合が主なものとして認識されているが、そのうちCFDT、FO、CGTが相対的に多数を組織している。 

フランス

マクロンとの闘いへ窓開く兆し現れる

レオン・クレミュー


鉄道労働者の
決定的闘争が
 マクロン政権は、昨年の選挙に勝利してから、一方では原理的な自由主義的改革の構想を一歩一歩実行に移しつつ、他方で資本家階級への減税を進めつつ(富裕税廃止、資本所得への三〇%の均一税率)、力ずくの行進に取りかかっている。
〔省略〕
 それと平行する形で、もう一つ、鉄道労働者の地位に対して、また、地域の小規模路線の多数を圧迫し、主要路線を競争に解放することにより、国有鉄道企業、SNCFが提供している一連のサービスに対して、正面攻撃が行われようとしている。鉄道労働者は、公的な地位と特別な退職年金システムから利益を受けているが、それに対していくつもの政府が、不首尾に終わったとはいえ攻撃をかけてきた。その特筆される事例が、一九九五年のアラン・ジュペの攻撃だった。
 それゆえ、この部門の労働者の敗北には象徴的な相貌が張り付くことになると思われる。つまり労働者全体に送られるメッセージ、鉄道労働者が打ち負かされることになれば、政府の改革に抵抗する強さを得るという希望には何の意味もない、ということをはっきり示すメッセージだ。

各自の要求で
闘いも多様に
この数週間、全体を合わせれば、散発的な形でだが、高校生や大学生によるストライキの高まりが生まれてきた。しかしまた、SUD労組連合と多数のCGT労組の支持を得た、全国調整委員会が組織する病院労働者の共闘機関の運動に平行して、年金生活者や扶養を必要とする高齢者向け病院(EHPAD)従業員による決起の高まりもある。非常に幅広い労組横断連携という形で統一されたエールフランスの労働者は、六年間の賃金凍結の後、六%の賃上げを要求して三月二三日と同三〇日にストライキに入るだろう。
公務員の七つの労組連合(CFDTとUNSAを除く全部)は、賃金率凍結反対、および職と地位への攻撃反対で、昨年一〇月一〇日にストライキを呼びかけたことに続いて、この三月二二日に再度ストライキに入るだろう。SNCFの諸労組(CGT、SUD、FO)は、四月三日に長期ストを始める前段として、鉄道労働者に三月二二日のデモを呼びかけた。
労働者をレイオフしたり工場を閉鎖する計画で脅かされた多くの私企業でもまた、決起への動きがある。その例が、カルフールやフィリップ・プトーが勤務するフォード・ブランクフォートだ。
全体とすれば、そのすべてが職と賃金に関係する、また多くの場合公共サービスに関係する、特殊に特定された要求を軸として、相当な幅を持つ社会運動が構築される途上にある。

敗北の経験と
分断の克服へ
それが成功する保証はまったくない。政府にいくつかの利点がある以上それはなおのことだ。政府は、本物の交渉なしに正面攻撃を始めたとしても、CFDTの支持とFOの煮え切らない姿勢を当てにできるのだ。同様に政府は、その目標を何らかの形で一定程度引き下げることもなしに、諸労組との一連の会合を仕掛けるだろう。そしてそこにあるものは交渉の見せかけだろう。CGT指導部は再度この道か別の道かでまた裂きになっている。つまり、一方で本物の力関係と有効な運動を築き上げたいと思っている戦闘的部分の圧力と、他方の、政府との衝突の中で自分が孤立していると気づかされる恐怖との間の綱引きだ。
全体として、SUDソリデールだけが、闘争の集中と、政府の諸政策に対決する幅広い運動の構築、という展望をはっきりと押し出し続けている労働組合組織だ。CGT、USNA、CFDTのSNCF労組連合が行った、四月三日に始まるバラバラにされた一連のストライキ日程という選択は、SUDレールから拒否されている。SUDレールは、連続のストライキ運動を構築したいと思っているのだ。当局は、労組指導部をまやかしの社会対話の中で身動きできなくさせるために、また闘争の集中を回避するために、これらの分裂の利用を当てにし続けている。
労組間の、またさまざまな部門間のこの分裂に明らかに加わるものが、二〇一六年の反労働法闘争の敗北、および二〇一七年秋の立法反対において戦闘もなしに敗北したことの重圧だ。それは、数多くの戦闘的な労組の肩に重くのしかかっている。これらの否定的な要素は明らかに、決起の力学によって、また医療労働者、公務員、さらにもちろん鉄道労働者の重要な部分の決起によって、対抗可能なものだ。そしてそれこそが、何万という戦闘的な活動家がそこに向けて活動を続けているものだ。

政権の浮き輪は
分断と非力野党
その上で、マクロン―フィリップ政権側における情勢の原理的矛盾は、彼らが公務員と鉄道労働者間の連帯不在を当てにしている、ということだ。メディアの休みない弾幕は、日々彼らの「特権」を糾弾している。このキャンペーンには効果がないと言うことは正しくないだろう。しかし同時にその糾弾は、裕福な者たちと株主にますます多くの課税控除を配る中で、真に特権を与えられた者たちの政府、との印象をこの二、三ヵ月に与えられた政府から出ているのだ。
さらに、マクロン政権に対する信頼性はほとんど、その人気からではなく、真剣な政治的反対派の不在から来ている。アン・マルシェ(前進、マクロンが大統領選に向けて創立した政党)は弱体な政治勢力だが、伝統的な右翼の共和党は社会党同様麻痺状態にある。国民戦線はいま発信がなく、ジャン―リュク・メランションは、独自性を中心に置いた姿勢に閉じこもり、それが、彼がこれまで動員に成功した層のエネルギーを麻痺させている。加えて、移民とシリアに関する彼の政治的方向性は、彼に近い活動家層を混乱させることしかできない。

政治的空気を
変える決起へ
これらをまとめれば、ある種の社会的な窓は開きつつあり、それは、それ自体で政治的空気を変える可能性がある。三月二二日は、大人数のデモ参加者を動員するだろう。しかしその決起は、今後の何週間で、諸々の現場でまた全国的に、幅広い運動の構築を支えるために、決起した層を結集させることを助けるために、その双方であらゆる圧力を行使しなければならないだろう。
オリビエ・ブザンスノーは、この二、三日を通じて、いくつかのテレビ番組での発信の中で、幅広い民衆的反響で迎えられた。そこでの発信は、鉄道労働者との連帯を支持し、社会的攻撃に対決する幅広い統一的な運動を求めるものだった。NPAもまた、三月二二日の準備に対するその活動家の取り組みとその結果により、「ブノイ・アモンへのリバタリアン・オルタナティブ」から不屈のフランスを経由して広がる諸勢力を結集し、三月二二日と鉄道労働者の運動を支持する、三月一九日に公開された政治アピールについて、イニシアチブをとった。
このどれも今のところ、これが闘争の春であることを表すものではない。しかしそれは一つの政治的空気の証拠であり、それこそ、マクロンに反対する統一的な闘争を築き上げることを通して変えることが可能な空気だ。(二〇一八年三月二〇日)(「インターナショナルビューポイント」二〇一八年四月号)

▼省略部分は、労働分野における全体的攻撃を説明している。内容的には、本年二月二六日号のクリスティーヌ・プパンによる論評とほぼ重なる(訳者)。 



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