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    かけはし2018年6月18日号

近道はない 同志を信じて歩く


出獄の民主労総前委員長、思いを語る

ろうそく後も簡単ではなさそうだが

 ハン・サンギュンさん(民主労総前委員長)は、光州が故郷で光州抗争の中にいて、サンヨン自動車争議では共に生きようと団結を掲げて、支部長として正規、非正規の区別に分断されることなく整理解雇と最後まで闘った。彼の中に、独裁と闘う中で継承されてきた民衆の中に伝達されてきた抵抗精神が示されている。(「かけはし」編集部)

民主労総本部で
記者懇談会開催
2015年、民衆総決起の後に逮捕され、2年6カ月間(894日)の監獄生活を終えた5月21日、フアソン刑務所から仮釈放で出所した民主労働組合総連盟のハン・サンギュン前委員長が31日、民主労総の大会議室で、マスコミ各社との共同記者懇談会を開いた。記者懇談会は金明煥(キム・ミョンファン)民主労総委員長の冒頭発言と、ハン・サンギュン前委員長の冒頭発言、質疑応答の順で続いた。

民主労総運動
のため今後も
金明煥民主労総委員長は「この1月に執行部を始めてこの就任式をできないだろうと話した。今日前委員長と現委員長が一緒に記者会見場に座っているが、形式的な離任式、就任式をしないで、民主労総を発展させるために、共に努力していきたい」、「国家を滅ぼす恐れもあった積弊の真っただ中で闘ってきた、ハン・サンギュン委員長と、マスコミ労働者たちが率直に話を交わすことができる時間になってほしい」と伝えた。
ハン・サンギュン前委員長は「獄中生活中に過分な関心と応援を送ってくださった方々がとても多くてどのようにあいさつを差し上げなければならないかと心配した。この席を借りて心から感謝するというあいさつを捧げる」と「ろうそく以前に投獄されて、ろうそくデモ後に出所したため、よりよくなった大韓民国を期待したが、南北関係の進展のような良い知らせもあるが、最低賃金法改悪など聞こえてくる状況が簡単ではなさそうだ」と話した。
ハン前委員長はさらに、「任期3年間『すべての労働者の民主労総』を掲げた。正規職と非正規職、組合員と非組合員を問わず、言葉そのまますべての労働者のための労働組合がなければならないという考えだけだった。今もその考えには変わりがない。多分これが私を刑務所から出させた理由ではないかと思っている」、「必要な時期に必要な行動をしてきた以前のように、すべての労働者のための民主労組運動のためにすべての情熱を捧げる」と強調した。
また、ハン前委員長は「労働者、民衆の春は依然として遠い。批判ばかりしてしまうのか、歪曲されてよじれた反労働70年の歳月をいちいち直していく弊害の清算に出るのか。決して放棄できないその道は微弱だが、一緒に活動するという約束をしたい」、「財閥改革、労働尊重の約束は空しいばかりのあわただしい時代だ。近道はない。同志を、現場を信じて歩いていく。一緒に見る夢なので実現することができる」と話した。
その後の記者の質問が続いた。記者たちは「監獄にいる時も労働ニュースを見たと思いますが、刑務所にいる時一番嬉しかった労働ニュース、残念だったニュースを一つ選んでほしい」、「民主労総が実力で何かを変えてみなければならないと出所当時、おっしゃいましたがどんな実力を言っているのか」、「以後の活動計画」などを尋ねた。
ハン前委員長は記者たちの質問にしっかりと答えて、以降の活動計画についても「社会的弱者の側で労働者、民衆のために連帯して活動する」などの所感を吐露した。

ハン・サンギュン
前委員長の略歴
ハン・サンギュン前委員長は2009年、双龍(サンヨン)自動車2646人の整理解雇に対抗した工場、玉砕スト当時、金属労組双龍自動車支部長として当時のストを終えた直後、2009年8月6日拘束され、満期3年を全部過ごして2012年8月5日出所している。
以後、2012年11月20日、双龍自動車工場の前の送電タワーに上って、解雇者復職を求め、2013年5月9日まで171日間の送電塔、高所ろう城を進めたりもした。ハン前委員長は2014年の民主労総直選1期の役員選挙に出馬し当選して2015年1月から任期を始め、その年の朴槿恵政権の労働改悪阻止のための4・24スト、朴槿恵政権退陣を全面に掲げた11月14日13万民衆総決起を主導した後、12月10日拘束された。

2015年12月11日にソウル中央地検公共刑事捜査部は11月14日の1次民衆総決起集会の時に暴力デモを主導したとし、 ハン委員長の拘束令状を請求した。ハン委員長には、 ▲特殊公務執行妨害致傷、 ▲特殊公務執行妨害、 ▲特殊公用物件損傷、 ▲集会禁止場所違反、 ▲禁止通告された集会主催、 ▲解散命令拒絶、 ▲一般交通妨害、 ▲主催者遵守事項違反の容疑が適用された。
 ハン・サンギュン委員長は、令状実質審査の過程で最終陳述を行い、 「私は民主労総の委員長」とし 「私は80万の組合員と二千万労働者の権利と生存権に責任がある労働者の代表として、 恥じることなく私が担うべき責任と役割があるとすれば、逃げることはない」と明らかにした。民主労総はこの日声明を発表して 「ハン・サンギュン委員長の拘束は、労働者の正当な権利と闘争を閉じ込めようとする公安裁判」だと規定し 「裁判で真実を明らかにする」とし 「汚名をかぶせるごり押し捜査を中断しろ」と要求した。

ハン・サンギュン前委員長出所のあいさつ(全文)

深い感謝と今後への闘志切々

 嬉しいです 塀の中の囚人から塀の外の囚人になったハン・サンギュンです。服役中に過分な関心と応援を送ってくださった方々がとても多くてどのようにあいさつを差し上げなければならないか心配だったが、金明煥民主労総委員長をはじめ民主労総が感謝の席を用意してくださってありがとうございます。
 すべての方々に一々お伺いしてあいさつをすることが礼儀だと思うが、この席を借りて心から感謝のあいさつをします。

予想外の仮釈放
少々とまどいも
この総決起を皮切りに、ろうそく革命まで、ペンとカメラを持って歴史の場面を記録したこの席の記者の方々に拍手を送ります。ありがとうございました。
出所後、1週間程度が過ぎたけれど、まだ呆気に取られます。予想もできなかった仮釈放なので心の準備をしていなかったからです。家周辺の通りも変わって、ここ民主労総の周辺もずいぶん変わったんです。それでも嬉しくあいさつを下さる多くの方たちのお陰でうまく適応しています。
出所後、一番心に残る所と拘束された労働者を訪れています。初の週末だった先週の土曜日には光州(クァンジュ)で故ベクナムキ先生の墓地に行き、娘さんのペクトラジさんにお会いしました。
私にはみんなが心の借りでもあって、まだ解けていない韓国社会の積弊を抱えて暮らしている方たちだからです。

やるべきこと
が私を導いた
ろうそく以前に投獄されて、ろうそく以降に出所したため、よりよくなった大韓民国を期待しました。南北関係の進展のような良い知らせも多かったが、最低賃金法改悪など聞こえてくる状況が簡単ではなさそうです。民主労総と闘争する労働者たちを中心に、韓国社会と労働にも一大進展あれと信じます。
刑務所は私に無知を自覚させた良い学校であり、道場でした。激動の時期を獄中で断絶したまま送りながらできるのは無知を悟る日常でした。
多くの労働者はもちろん、会ったこともない市民たちが送ってくれた手紙に答え、民主労総に対する関心と期待がどれほど高いかを胸の中に留めました。
多様な意見を交換し、依然として民主労組運動を率いている民主労総に付与された課題と責務が重大だと思うようになりました。
労働改悪に対抗したゼネストも、朴槿恵退陣に向けた総決起闘争も、また、それに伴う拘束も投降せず、闘争した同志らが書いていく民衆の歴史をみつめてばかりいなければならなかった私には胸が一杯になる時間でした。
おかげで塀の中に閉じ込められているのも忘れて送ることができました。そして今日は歓迎式ではなく、団結すれば勝てるという自信を取り戻してくれた同志たちに感謝の気持ちを込めて同志愛を伝える場所です。
労働改悪で倒れる労働者を考えながら争うしかない、朴槿恵に対抗する闘争に最も前でこん棒を受ける人が必要だから、乗り出すことになっただけでした。
必要な時期に必要な行動をする「常識」が今日までの私を導いてきた原則でした。それで今の出所も、ただ私の身一つのためじゃないと思います。私がやるべきことがあるために刑務所から出るようになったと思っています。

全労働者の民主
労総へ思い今も
任期3年間「すべての労働者の民主労総」を掲げました。正規職と非正規職、組合員と非組合員を問わず、言葉そのまますべての労働者のための労働組合がなければならないという考えだけでした。今もその考えには変わりはありません。多分これが私を刑務所から出させた理由ではないかと思います。
そして必要な時期に必要な行動をしてきた以前のように、すべての労働者のための民主労組運動のためにすべての熱情を捧げたいと思います。
裁判介入疑惑に関連したニュースを見たらまた気が重くなってきました。全教組とKTX女性乗務員労働者たち、私が解雇された双龍自動車など、血の涙を流してきた多くの労働者の苦痛が司法の壟断によるものという考えに怒りが立ちます。
必ず清算しなければならない積弊が韓国社会のいたるところにどれほど多いか、相次いで判明する惨憺たる気持ちを正す日まで政治的考慮という詭弁が出ることができないようにしましょう。

良心の囚人多数
赦免遅延許さず
まだ出ていないが、全国各地には資本と政権に濡れ衣を着せられた労働者たちがどれだけ多いことでしょうか。私は国民たちのおかげで満期出所を少し早く釈放されたが、私と一緒に総決起闘争を組織していたイ・ヨンジュ元事務総長は依然としてソウル拘置所に閉じ込められています。建設労組ジャンオクキ委員長も拘束された状態です。総決起闘争で大小の司法処理を受けた民衆たちの名誉もまだ回復されませんでした。
恐怖政治の公安弾圧で犯罪者に追い詰められた多くの良心の囚人たちはすぐに釈放されなければならず、赦免・復権も遅延されてはならないのです。ムン・ジェイン政権は、ろうそく政府を自ら要望するのはやさしいがろうそく政府だったという評価を受けているのは、断固とした実践の結果であることを肝に銘じなければならないのです。

屈しない夢は
誰も妨げない
労働者、民衆の春は依然として遠いです。批判ばかりしてしまうのか。歪曲されてよじれた反労働70年の歳月をいちいち直していく弊害の清算に出るのか。
決して放棄できないその道を微弱だが、共にします。
差別と搾取、絶望の労働に追い込まれた非正規職労働者と同じ側になる道、労働を排除する既得権政治に頼らず労働者の権利を代弁する労働者政治まで夢の向こうの夢のための反省と省察、実力と実践を経た道をかき分けていきましょう。
投降しない労働者の夢は誰も防げないものです。
公安弾圧恐怖政治のトラウマを取り除き、ろうそく革命民衆の歓声を充電させてくれた同志たちに熱い同志愛を伝えます。

一緒に見る夢
の実現は可能
同志たち 鐘路には革命完遂を止めるなというノクドゥ将軍(東学党の乱を率いた将軍)の檄文が撒かれており、財閥改革労働尊重の約束は、空振りするだけのあわただしい時代です。近道はありません。同志を現場を信じて着実に歩いて行きましょう。一緒に見る夢なので成すことができます。一緒にいてくれてありがとうございます。
愛していますよ 闘争!

朝鮮半島通信

▲朝鮮中央通信は6月9日、金正恩朝鮮労働党委員長が夫人の李雪主氏とともに平壌大同江水産物食堂を視察した、と報じた。視察の日時は不明。
▲一審で懲役24年を言い渡された前大統領の朴槿恵氏の控訴審初公判が6月8日に開かれたが、朴氏は欠席理由書を提出して公判を欠席した。朴氏は昨年10月16日に裁判を拒否して以降、235日間姿を現していない。
▲ソウル中央地裁は6月4日、韓進グループの趙亮鎬会長の妻、李明姫氏に対する暴行容疑などの逮捕状請求について、棄却した。
▲韓国の統一地方選で6月8日、期日前投票が始まり、文在寅大統領がソウルで投票を済ませた。昨年5月に文政権が発足して以来、初の全国規模の選挙。同選挙は13日に投開票される。

 


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