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    かけはし2019年7月15日号

基地をつくらない政府の組織化を


沖縄報告 7月7日

参院選争点は辺野古新基地、強行VS阻止だ!

沖縄 K・S

参院選沖縄選挙区

辺野古にNO!の民意を集中し

高良鉄美さん勝利へ!

 参院選の最大の争点は辺野古新基地建設の強行か阻止か!だ。辺野古をめぐる攻防は、年金、生活保護、健康保険、消費税一〇%、教育費など福祉切り捨て・生活破壊と共に進行するF35ステルス戦闘機、イージス・アショアなど米国製兵器の大量購入をはじめ天井知らずの軍事増強政策を突き進む安倍政権との勝敗を決する闘いだ。自公維に反対する五野党連合はその共同公約の一つに辺野古新基地建設の中止を盛り込んだ。自公維を敗北させて野党連合を勝利させ、辺野古新基地を中止する中央政府をつくり出す闘いの火ぶたが切って落とされた。全力で勝ち抜こう!

瀬嵩の浜で出発式


 七月四日参院選が公示された。高良鉄美さんは名護市の瀬嵩の浜で出発式を行ない、「民意に反する埋め立て工事は許されない。国政の場で安倍政権に対決する」と決意を語った。糸数慶子参院議員は「平和の1議席を高良さんにバトンタッチする。辺野古に新基地はつくらせない。日本を戦争につながる国にしてはいけない」と訴えた。稲嶺進前名護市長は「まだ工事は止められる。改めて民意を示し、辺野古を止め、普天間を閉鎖させ、人権を守ろう」と呼びかけた。
 瀬嵩の浜からは、フロートで囲われ、警備船や海保が警戒する中土砂運搬船が出入りする埋め立て用土砂の陸揚げ現場が見える。民意を踏みにじる日本国家の強権そのものの姿だ。しかし、強固そうに見えて実は脆い、砂上の楼閣。民意を反映しない選挙制度によって得られた国会の多数に依拠して国家権力を私物化しやりたい放題の安倍政権に対し、民意による正当な審判を下さなければならない。

7・4県庁前スタートアップ集会

 やんばるから中部各地を通って南下し那覇に到着した高良鉄美さんの宣伝カーは、午後六時からの県庁前スタートアップ集会に参加した。県庁前広場や向かい側のパレット久茂地前広場には、イメージカラーのターコイスブルーの鉢巻きをしめノボリを手にした支持者たち約三〇〇人が集まった。集会は安倍政権の強権に反対し辺野古新基地建設ストップを訴える県内外の野党勢力の総結集の場となった。
選対本部長の照屋義実さん、玉城デニー知事、社会民主党の照屋寛徳さん、共産党の赤嶺政賢さん、国民民主党の屋良朝博さん、参院会派「沖縄の風」の糸数慶子さんと伊波洋一さん、立憲民主党の有田芳生さん、県議会会派「おきなわ」の瑞慶覧功さん、政策集団「新しい風にぬふぁぶし」の金城徹さん、連合沖縄会長の大城紀夫さん、統一連の中村司さん、候補者本人、そして締めくくりにガンバロー三唱をリードした選対本部青年局の那覇市議・翁長雄治さん。すべての発言者が安倍の強行する新基地建設反対と選挙の勝利を力強く訴え、集中性と熱気のある集会となった。

7・6辺野古ゲート前集会


七月六日はオール沖縄会議が主催する第一土曜日ゲート前県民総行動の日だった。前夜から続く雷雨を伴なう大雨注意報のため、急きょ全体集会の中止が伝えられたにもかかわらず、全県各地からバスや乗用車で続々と約四〇〇人が結集した。平和運動センターの山城博治さんは「辺野古ゲート前行動が六年目にはいった。この間沖縄の未来は沖縄が自ら決定していくと頑張り続けてきた。そのためにも今回の選挙で高良さんを勝利させなければならない」と力強く訴えた。高良鉄美さん本人の参加はなかったが、結集した人々は辺野古の違法工事ストップ、参院選勝利のために奮闘することを確認し合った。

7・1 55万人デモ

香港のことは香港人が決める!

中国政府の統制下の香港NO!との圧倒的民意


香港のピープルズ・パワーの爆発的エネルギーはものすごい。五年前の二〇一四年、沖縄では翁長知事が誕生し辺野古新基地反対の民意に基づいて安倍政権に対する県民ぐるみの闘いが進められていこうとする時、香港では、雨傘運動と言われる運動が盛り上がった。選挙制度のからくりで親中国政府派しか選出されないように仕組まれた香港行政長官の選挙制度に対し、香港人は完全な普通選挙を求めて三カ月近くにわたる街頭の占拠を続けたが、多くの逮捕者と負傷者を出して運動は収束した。
今年六月、「逃亡犯条例の改正案反対」を掲げて香港の大衆デモが再び爆発した。現在の条例では、中国や台湾で犯罪を行なった容疑者が香港に来た場合、相手側に引き渡すことができない。それを引き渡せるようにするのが今回の逃亡犯条例の改正である。「一国二制度」を標榜しながら香港の自治と民主主義を押さえつけ支配しようとする中国政府に対し不信感を持つ香港の人々は「反送中」、容疑者を中国に送ることは反対!を叫んで立ち上がったのだ。

無国界社運の集まりで沖縄報告

 六月九日に一〇〇万人デモが行われたのを知って、私は早速香港行の手配をした。六月下旬は、二〇日から四泊五日の日程で沖縄を訪問するチェジュ四・三研究所の平和ツアーの同行、六・二三慰霊の日の行事がある。七月に入れば四日の参院選の公示のあとは動けなくなる。すると、六月三〇日と七月一日をはさむ数日しか行ける可能性はない。幸いなことに、LCCのピーチ航空が六月二八日から沖縄―香港の直行便を開設したため、割と安価な航空便を予約できた。首都圏からは「世界の未来を一緒に取り戻そう」と運動しているATTACの友人も合流し総勢四人で香港を訪れた。
香港では実に様々な政党、団体、グループが活気にあふれて活動している。その中のひとつ、「無国界社運(グローバル・ムーブメント)」というグループの集まりで、「沖縄―歴史と現状」と題するパワーポイントを使った報告をさせてもらい、沖縄基地の現状と辺野古の闘いの様相をかなり詳しく話すことができた。
沖縄県民投票の会の元山仁士郎さんなどが香港の運動に連帯していち早く東京の香港行政府前で集会を開き、沖縄でも県庁前で香港連帯キャンペーンを行なうなどの動きを含めて、沖縄と香港が中央政府の強権により自治と民主主義を踏みにじられている状況が同じだとの共感がある。
香港は中国政府の道具ではないし、沖縄は日本政府の道具ではない。香港のことは香港人が決める。沖縄のことは県民が決める。香港の自己決定権と沖縄の自己決定権。強大な国家権力に対してピープルズ・パワーの結集と団結で対決する以外にない。

中国政府の統制下の香港NO!との民意


歴史をたどれば、香港はイギリスがアヘン戦争のすえ中国から奪った植民地だ。一〇〇年以上におよぶ植民地支配ののち、一九九七年、イギリスは香港を中国に返還した。ところが香港は金融、物流など中国本土より経済発展を遂げて一人当たりの所得も大きく、また政治的社会的な自由も大きく、何より国家権力により拘束されたくないという市民の自立心が強い「国」のような存在になっていた。
返還にあたりイギリスと中国政府が交わした合意では、現在の「一国二制度」を尊重しながら、五〇年後の二〇四七年には中国本土に組み込むとされているという。中国共産党政府にとって香港の政治的社会的自由と市民の活発な運動は香港併合に都合の悪いものになることは明らかだ。特に普通選挙権の要求は中国共産党政権の土台を掘り崩しかねない「危険」なものだ。この点で香港人の多数と中国政府およびその代弁者となっている香港行政府との対立は非和解的である。
林鄭行政長官は二度の大デモを受けて、法改正案の審議延期・事実上の廃案を表明したとされるが、香港の多数の人々は「悪法の完全撤回」「林鄭長官の退陣」を求めて、香港返還記念日たる七月一日に三度目の大デモを敢行した。翌日の新聞報道によると、参加者は五五万人。デモコース周辺の道路やコンビニ、ビルのロビーや飲食店にはどこもかしこも黒ずくめの集団があふれていたので、実数はもっと多いかもしれない。いずれにしても、日本・沖縄でこれまで経験したことのない規模と熱気にあふれていた。

悪法撤回、林鄭下台のコール


この日の行動に至るまで、女子学生を含む三人の自殺者が出ていた。当日は追悼の意を表すため黒の服をつけて参加するよう前もって周知されていた。七月一日のデモ当日、立法会の中庭に千人規模の若者が座り込み、周辺の道路は警官が突入できないように所々バリケードが設置され、あたかも解放区のような状況を呈していた。皆男女とも黒のTシャツ、黒っぽいズボンや短パン、黒マスク姿だ。しかし、香港のデモがいつでもそうであるのではない。六月九日の一〇〇万人デモは、目の覚めるようなまぶしい白色の人の海だった。
午後二時半にスタートしたデモ行進は、車の上に四方に大スピーカーをすえつけたトラックを先頭に、その横にマイクを持った若者が歩いてコールをくりかえしながらゆっくり前進した。パラソルをさしている人もかなりいる。老若男女、様々な年齢層の参加者はそれぞれのプラカードを掲げ、リーダーに応えて何度も繰り返しコールを叫んだ。「林鄭下台(ラムチェン、シャータイ)」。悪法撤回、林鄭退陣の叫びがデモの通り沿いに午後八時ごろまで轟いた。プラカードには「反送中」「全面撤回」だけでなく、「STAND UP FOR HK」「独立調査警察鎮圧」「没有暴動只有暴政」というスローガンも多く見られた。「香港人頑強!」「STUDENT POWER」というプラカードもあった。デモの最後尾の方には、法輪功の大集団が長い列をなした。私たちはデモの最後尾が通り過ぎるまでその場にいた。

広範な自主的組織の多様な運動


香港の運動の特徴のひとつは広範な自主的組織・団体・グループの多様な活動にあるとの印象を受けた。デモ行進の道沿いにはずらっと様々な団体のブースがテントを張って出店し、パンフレットやチラシを置き、横断幕を掲げて脚立の上からマイクで呼びかけた。
所々に「水站」とあるのは給水所だ。「選民登記站」はいわば有権者登録受付所。住民登録をしていれば自動的に有権者登録となる日本とは違って、香港では選挙のために有権者登録を事前に行わなければならない。締め切りは七月二日。聞くところによると、すでに七〇%以上が登録しているという。
この日見ることのできた政党や団体はすべてひっくるめて、民主党、公民党、工党(レイバーパーティ)、新民主同盟、職工盟、土地正義聯盟、立場新聞、民協、惟工新聞、社会主義行動、社区前進、民主動力、学聯、大専同志行動、中学生回収倡議行動、横洲關注組、熱血公民、人民力量、小麗民主教室、建設力量、社民連線、民間電台、環保触覚、維修香港、青衣島民、影行者などなど。中国語なのでよく意味の分からないところもあるが、とにかくすごい数の運動と熱気だ。

香港の闘いを支持し連帯しよう!

 七月七日にはSNSでの予告通り、九龍地区の中国本土へつながる高速鉄道駅周辺で二三万人がデモをしたと伝えられた。沖縄県民が日米両政府に県民の民意を聞き届けて欲しいと強く願っているように、香港の人々は中国政府と中国の国民に香港人の民意を聞き届けて欲しいと切実に願っている。
今後、香港はしばらく小中規模の力試しが続く小康状態に入るだろう。中国政府と行政府は今回とは別の方向から香港併合策の検討を進めるに違いない。そして、近い将来再び激突は避けられないだろう。強大な国家権力、中国政府と香港行政府に対峙し果敢に抵抗する香港の人々を固く支持し連帯しよう。
中国、台湾、香港、朝鮮、韓国、日本、沖縄―東アジアの国々は国家権力を掌握し人民を抑圧する支配者の姿が国によって違っても、支配抑圧を受けているものとして、人々は国境を越えて、平和と人権を共通の価値観として互いの行き来を頻繁にし、互いの言葉と文化を学び、互いに結びつき連帯を強めなければならない。アジアのインターナショナルを実践しよう!






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