かけはし重要記事

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イギリス・SWPとの討論          かけはし2002.2.18号より

革命的左翼の前進を加速しよう

大衆的急進化の新しい波の中で複数主義的革命潮流の強化を


アラン・クリビンヌ(革命的共産主義者同盟・第四インターナショナルフランス支部)

 この数年間にわたって、資本主義的グローバリゼーションと新自由主義に対決する闘いが世界的な高揚をかちとってきた。新しい世代の急進化が始まり、その中で第四インターナショナルをはじめとする革命的左翼勢力の大きな前進が実現している。第四インターナショナルはこの流れをさらに強化し、労働者人民が現実的選択肢として実感し得る反資本主義的オルタナティブ勢力として再編成するための闘いに取り組んできた。以下は、第四インターフランス支部の同志アラン・クリビンヌが、イギリスのトロツキスト組織SWP(社会主義労働者党)が昨年七月ロンドンで開催した集会で発言したものである。SWPは故トニー・クリフに率いられ、ソ連″痩ニ資本主義説を説えていた(次号にSWP指導者クリス・ハーマンの発言を掲載)。



左翼はなぜ前進しているか

 私は、この討論は今日非常に重要であると考えるが、それは次のような理由からである。この数年間、私たちは、新しい極左翼的、反資本主義的、革命的組織の真の発展、ときには急成長とさえ言えるような、真の発展を多くの諸国で経験している。また、若い世代の急進化を経験している。これは、革命的左翼にとって、「トンネル」の出口の始まりの始まりが、長い年月の後にやっと見えてきたことを意味している。極左翼組織のこの新しい発展に直面している私たちには、非常に大きな責任がある。問題は、ヨーロッパにおけるこの新しい急進化が提起している質問に、私たちがよく答えることができるかどうかである。
 まず、この発展の理由を議論することである。これは一時的なことに過ぎないのか、その反対に、新たな長期的な情勢なのか。私は後者だと考えている。極左翼的、革命的、あるいは反資本主義的組織にとっての新しい空間を説明する四つの理由があると、私は考える。
 第一は、ベルリンの壁の崩壊、言い換えると、スターリニズムの完全な崩壊である。私たちにとって、これは非常に重要なことである。なぜなら、スターリニズムは真の障害であり、いわゆる「社会主義」のおぞましいサンプルだったからである。同時に、何百万もの労働者にとって、スターリニズムの崩壊は、社会民主主義の完全な崩壊をともなっていた。今日のヨーロッパは、社会民主主義者によって多かれ少なかれ全体的に指導されている。欧州連合十五カ国のうちの十一か国が、社会民主主義者によって率いられている。私が言いたいのは、社会民主主義に対する、あるいは労働者階級の問題を解決するその能力に対する幻想がもはや存在しないと言うのではない。しかし、変化が起こったのは明らかである。皆さんは英国で、総選挙において、労働者階級や人民層の間に大量の棄権が発生したことを経験した。これは、何百万もの人民が、彼らの問題を解決する社会民主主義の能力に対する幻想を部分的に、私は部分的にと言うのだが、失ったためである。
 第二の理由は、皆さんも同意されると思うが、資本主義的グローバリゼーションの中で、労働者階級に対するボスたちの途方もない攻勢に直面したことである。多くの諸国でまったく同じ影響が生じた。すなわち、公共サービスの民営化、「フレキシブル」攻撃、、労働者階級の生活条件に対する攻撃、働いている人々の労働条件の切り下げ、人種差別主義の発展、などである。
 第三の理由は、大衆的労働者政党、すなわち社会民主主義政党と共産党が強い諸国でこれらの党が、ますます、可能な限り右に移行したことである。したがって、今日、私たちは、ある意味で社会民主主義者の「社会自由主義化」および共産党の「社民化」について語ることができる。フランス、イタリアやヨーロッパのその他の諸国においてそうである。

新たな世代の急進化の発展

 また、労働者運動の一部とは言えないかもしれないが、今日、緑の党の体制内化が目撃されている。イギリスは、フランスと同じように、一時若者が、緑の党は左翼であり、ラディカルである、などの感覚を持っていたので、このことを指摘しておくことは重要である。今や、彼らはフランス、ドイツ、ベルギーで政権に参加し、ときには左翼的なことを言うとしても、事実上完全に統合されていることを、人々は具体的に知っている。
 第四の理由は、伝統的な労働者の組織が右に移行しているとしても、労働者階級の中で、特に若者の中で、左翼的社会的政治的急進化が進行していることである。多くの諸国で、もちろんすべての国とは言えないが、現在非常に強力で戦闘的なストライキが発生している。たとえば、ギリシャにおいては、ゼネラルストライキと非常に強力な街頭デモンストレーションが発生している。フランスでも同様な非常に急進的なストライキが、特に民間部門で発生している。これは新しいことである。過去においては民間部門は、皆さんもご存知の多くの理由から、それほど活発ではなかった。
 労働者階級の中での新しい社会的政治的急進化と新しい世代の登場に遭遇して、私たちは若い世代の中での反資本主義的意識の新たな発展について語ることができる。この点では、資本主義的グローバリゼーションに対する運動が重要である。この運動は、シアトル、プラハ、ニース、イエーテボリ、そして七月末のジェノバの大衆的街頭デモストレーションにおいてますます重要性を増したが、私はそれが主として革命家で構成されていると言うのではない。重要なことは、この運動が、圧倒的に若者によって構成されており、資本主義の結果、劇的な結果に対して闘っていることである。今日壁に書かれているスローガン「私たちの世界は売り物ではない」は、実際、真に反資本主義的なスローガンである。これらの理由から、極左翼的、反資本主義的組織にとって、新たな空間が存在しているのである。
 今日、ヨーロッパの多くの諸国で、新しい反資本主義的組織が発生している。そして、通常それらはよく似た特徴を持っている。スコットランド社会党については、皆さんのほうが私よりご存知である。社会主義連盟も同じ枠組みの中にある。ポルトガル、デンマーク、ギリシャ、トルコ、フランスなどの諸国に目を向ければ、フランスは少し異なった点があるかもしれないが、これらのすべての諸国で、異なる伝統をもつ政治的グループや傾向の結集が発生していることが分かるだろう。トロツキズム(ときにはトロツキズムの種々の翼、ご存知の通りこの点ではトロツキズムは非常に豊富である)、毛沢東主義、危機に陥っている旧共産党や、自由主義的伝統の中からさえ人々が結集している。これらの多様な伝統を持ち、過去を議論しないことに同意した人々の再結集が始まっている。もちろん、過去について議論することは非常に重要であるが、今日新しい反資本主義的組織をいっしょに建設するには、七十年前のソビエト連邦の性格について同じ意見を持つことは必要ではないと私は考える。
 もちろん、トロツキストとして、私たちはこれらの歴史的な論争は非常に重要であると考えているが、私たちは未来に目を向けることが必要であり、今日私たちにとって中心的な課題は、今日何をなすべきかについて合意する人々を、たとえ過去の分析について一致していなくても、再結集することである。また、種々の組織に属してきた人々だけではない。政党に属したことはないが、今日、労働組合運動、社会的運動、反人種差別や反ファシズムの運動、女性の運動やエコロジスト運動の活動家である人々や、日々の社会的政治的生活の中で直面する問題に対する政治的答えを待ち望んでいる人々も結集する必要がある。

複数主義的革命潮流の強化

 ポルトガルでは、左翼ブロックと呼ばれる組織が存在している。この組織は、第四インターナショナル組織、共産党およびUDPからの分裂派、一九七四〜七五年のポルトガルで非常に強力だった元毛沢東主義組織で構成されている。
 この組織は、今回、メンバー資格を、これらの組織のメンバーではない個人に対しても開くことを決定した。今日、彼らは二千人のメンバーを擁し、二人の国会議員を抱えている。そして今や若者および労働者階級の中で真に大きな組織となっている。
 デンマークには、赤と緑の連合がある。これもまた第四インターナショナルのトロツキストと旧共産党の一部、エコロジスト、労働組合員、などが結集したものである。ここでも同じ過程が進行している。政治的組織は依然として存続しながら、個人も結集している。今日約千人が参加し、デンマーク議会に五人の議員を持っている。
 ギリシャでは、ご存知の通り、ごく最近、種々のトロツキスト潮流、左翼社会民主主義出身の人々、などの結集が行われた。トルコにはODPが存在する。これは共産党、極左諸組織、多くのその他の種々の潮流からの人々で構成されている。これらのすべての中に、非常に重要な新たな反資本主義的組織の登場を見て取ることができる。
 そして今日、フランスのトロツキスト、すなわち私たちと労働者の闘争(LO)派は、かなり強力である。大手新聞社やテレビ局は、常に極左派について語らないわけにはいかない。選挙では私たちは百万票近くを獲得し五人の欧州議会議員を得た。最近の地方自治体選挙では、残念ながら統一候補者名簿を作成することはできず、得票は平均四%であった。しかし、都市部、特に労働者階級居住地域の都市では、五〜一二%を獲得した。世論調査の結果では、極左派は共産党や緑の党より多くの票を得る可能性があった。
 今日、革命的左翼にとって四つの主要な任務が存在する。第一は、二つの領域で活動する必要があるということである。すなわち、新たな大衆的反資本主義的政党の建設の展望の中で、二つの異なる層に対処する必要がある。一つは、伝統的な組織をもつ伝統的な労働者階級であり、私たちはこれを無視すべきではない。一部の若者たちは「社民や共産党のような連中をいったいどうするつもりなのか。彼らは完全に終わっているではないか」と言っている。しかし、私たちは、いや、終わっていないと言わなければならない。フランス共産党のように彼らが全面的な危機に陥っているとしてもである。私たちは彼らに対処し続け、彼らとの統一戦線の形成を、選挙においてではなく行動において、追及する必要がある。これが第一の領域である。
 第二は、両方を同時に行うことはときには複雑になるが、新しい動員、すべての反資本主義的活動家に対処することである。彼らの大多数は若者であり、伝統的組織をまったく嫌悪しており、広範な闘争組織を作り上げている。おそらく、これらの人々が私たちが建設しようとする新しい大衆的反資本主義的政党の多数派を占めることになるだろう。
 反資本主義的運動においては、私たちは二つの誤りを避ける必要がある。第一は、「追随主義者」に陥って、運動に無批判に追随する誤りである。今日、一部の人々は「すばらしい、これは新しい革命的インターナショナルである」と言っているが、私はそうは思わない。私は先ほど、この運動は資本主義の影響に対する闘いを基礎として統一していると言ったが、この運動は均質ではない。私はポルトアレグレに参加した。あの運動はすばらしい成功を収め、ブラジルの農民、パリの知識人、ベルギーの労働者など、何千人もの人々が統一したが、それは資本主義の影響に対する全面的な対決に基づいた自制的な雰囲気の中での統一であった。しかし、政治的解答に関する限り、もちろん統一は存在していない。改良主義的解答や革命的解答に直面しているし、今後ますます直面することになるだろう。この運動の中には、より良い、より人道的な資本主義が可能であると考える人々が存在する。トービン税をめぐる論争のなかでもそれを知ることができる。一部の人々は、それを資本主義を守る道であると考えている。私たちは、トービン税を、反資本主義のために使用する必要があると考えている。
 しかし、私たちはこの運動の中で、皆が学ぶべき真理を説く「赤い教師」であってはならない、それは愚かなことであるし、反対に無批判な追随者として参加すべきでもない、と私は考える。私たちは、この運動を構築するために、他の人々と友好的に議論すべきわれわれ独自のアイディアを持って、参加することが必要である。

組織編成の継続が必要だ

 第三の任務は、ヨーロッパの反資本主義的組織の再編成を継続することである。これは私たちが二年前にバルセロナで始めたことであり、その後パリで、SWPを含めて進めてきた。これは、重要な討論を進めるためだけではなく、労働者階級を防衛するためにどんな種類の共同の大衆運動を私たちが行うことができるかを探るための、ヨーロッパ規模の協働の開始を意味している。
 最後に第四は、他の三つと少し違う面であるが、革命的組織と会って議論することである。その目的は、もちろん過去について論争するためでもあるが、それだけでなく経験を交換し、現在そして将来何をなすべきかについてどんな一致が存在するかを知るためでもある。SWPおよびスコットランド社会党の同志たちとこのような新しい接触を持つことができて私たちが喜んでいるのも、このためである。これは非常に重要であると私は考えている。ご承知のように、イギリスにおけるSWPとISGの接触が新しいことであるだけでなく、SWPとLCRおよび私たちの国際的潮流である第四インターとの接触も新しいことである。
 私たちには意見の相違があることを承知しているが、私たちは責任を持たなければならない。今日、私たちはこれまでのようには孤立していない。新しい波が存在している。何十万、いや何百万の人々が、再び夢を描き始めている。夢見ることは革命的である。資本主義を粉砕する夢を見る、新しい社会を夢見る、社会主義の新しい時代を夢見ること、それはまったく新しいことであり、私たちはこの新しい世代を裏切ってはならない。私たちは分裂を続けるべきではない。この分裂は、ある意味で人為的なものである。私たちは、今日、ブルジョアジーと闘い、改良主義と闘い、社会主義革命のために闘う用意があるすべての人々を再結集する必要がある。(つづく)


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