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人質虐殺糾弾 首相声明を許さない!           かけはし2004.11.08号

小泉首相は香田さんの死の責任を取り自衛隊即時撤退を


(1)

 十月二十六日(日本時間二十七日早朝)、「イラクの聖戦アルカイダ組織」と名乗る武装組織が、イラクで日本人青年・香田証生さん(24歳)を拘束して人質に取った上で、「自衛隊が四十八時間以内に撤退しないかぎり、香田さんを殺害する」との声明を出した。香田さんが拘束されている映像は、アルジャジーラTVで放映された。
 香田さんは、日本時間十月三十一日の早朝、バグダッドの街頭で遺体として発見された。
 WORLD PEACE NOW実行委員会は、十月二十七日から二十九日までの三日間、首相官邸に向けて、香田さん解放のために全力をつくすことと、自衛隊の即時撤退を要求する緊急行動を行うとともに、四月にファルージャ周辺で起こった日本人「人質」事件の際に解放に大きな力を発揮した国際的な市民ネットワークを通じて、香田さんの生命を救うためのメッセージをイラクの人びとに発していった。しかし本当に残念なことに、今回、香田さんの生命を救うことはできなかった。

 (2) 

 われわれは、今回、香田さんを人質に取り殺害した者が誰であれ、このような行為は許しがたい犯罪であると考える。彼らが、いかに占領に対する抵抗の大義を掲げようとも、それは不法・不正な占領に対するイラク民衆の正当な抵抗闘争にとって有害なものである。非武装の市民に対する拘束・殺害は、それがイラク人に対するものであろうと外国人に対するものであろうと、占領に反対し真の主権と民主主義をめざすイラク民衆の闘いを妨げるものである。
 しかし、今回の香田さんの死をもたらした最大の責任は、イラク侵略戦争と植民地的占領支配を強行したブッシュ政権、そして不法で不正であることが隠しようもなく明らかになった戦争を全面的に支持して、イラクに自衛隊を派兵し、占領軍の一翼を担わせている小泉政権にある。
 小泉首相は、香田さん拘束の一方を聞くや「自衛隊は撤退しない。テロに屈することはできない」と言い放ち、香田さんの生命を救うための最低限の責任すら果たさないことを示した。小泉首相は香田さんの命を見殺しにすることを、最初から宣言したのである。マスコミもこぞって、香田さんがイラクに入ったことを「軽率な行動」と批判し、小泉首相の立場を支持している。民主党の岡田代表も、「テロに屈する形で自衛隊は撤退させるべきではない」と、小泉内閣の対応を事実上支持した。福岡県の香田さんの実家には、「自己責任」として香田さんを非難する嫌がらせ電話が殺到したと言われる。
 われわれは怒りをもって、こうした小泉内閣、民主党の岡田代表、そしてマスコミの主張を糾弾する。自衛隊はただちに撤退しなければならない。

 (3)  

 ブッシュ米政権がイラクに対する戦争を開始する口実として振りまいた「大量破壊兵器の脅威」や「アルカイーダとの関係」という主張は、すべてまったくの虚偽であることは、米政府当局自身も認めている。ブッシュ大統領は、この不法きわまる侵略戦争の戦犯である。
 ブッシュが「大規模戦闘の終了」を宣言してから一年半が経過し、占領軍のカイライであるアラウィ「暫定政権」への「主権移譲」が行われてから四カ月以上たった今日でも、イラク全土で戦闘は日増しに激化している。米軍は、来年一月に予定している選挙の体裁を整えるために、とりわけこの間「武装勢力への掃討戦」という名目で、サマッラー、ファルージャなどの諸都市への子ども、老人などをふくむ一般市民への無差別大量殺りくを続けている。米英をはじめとした侵略軍が開戦以来殺害したイラクの人びとの数はすでに十万人を超えた。米兵の死者も千二百人に達している。
 イラク「民主化」の実態は、アメリカ帝国主義によるイラクの資源・資産の収奪のための植民地支配にほかならないことは明白である。イラクの一般市民の間での反米・反占領意識はより広範なものとなっている。「イラクの平和と復興」は全占領軍の撤退によってしか実現できない。
 われわれは、占領とカイライ政権に反対し、民族・宗派の違いを超えたイラクの民主主義的主権をめざす民衆の抵抗闘争に連帯する。

 (4)  

 十月三十一日、小泉首相は、香田証生さんの死を受けて「イラクの人々のために自衛隊による人道復興支援を行い、断固たる姿勢でテロとの闘いを継続する」との首相声明を発表した。小泉内閣は、十二月十四日の自衛隊派兵期限切れを目前にして、十一月に陸自第6師団を第四次派兵としてイラクに送り込むだけではなく、十二月十四日以後も派兵期間をさらに延長してイラク占領支配のために自衛隊を投入しようとしている。
 十月二十二日には、サマワの自衛隊駐屯地にロケット弾が着弾した。自衛隊は反米武装闘争勢力の攻撃目標に設定された。しかも来年三月にはサマワに駐屯するオランダ軍が撤退し、自衛隊の任務はより「治安」に重点を置いたものにならざるをえない。すでに「非戦闘地域での復興支援活動」というイラク特措法の条件は失われている。自衛隊がイラク民衆に直接銃口を向ける状況が切迫しているのだ。
 われわれは再度訴える。小泉首相は自衛隊派兵の延長を行わず、自衛隊のイラクからの即時撤退を。イラク侵略戦争を支持した責任を取り、イラク国民に謝罪せよ。イラク特措法を廃止せよ。テロ特措法を廃止し、インド洋からの自衛隊の撤退を。
(10月31日 平井純一)


WORLD PEACE NOW緊急行動
香田さんを救え!首相官邸前で3日連続アピール

 十月二十六日(日本時間二十七日早朝)「イラクの聖戦アルカイダ組織」が福岡出身の香田誕生さん(24歳)を人質にとり、「四十八時間以内に自衛隊のイラクからの撤退を要求。もしこの要求を日本政府が受け入れなければ、香田さんの首を切断する」とアルジャジーラを通じて発表した。
 WORLD PEACE NOWは、ただちに「香田君を救え!首相官邸前緊急行動」を呼びかけた。午後六時から衆院議面での行動と続いて首相官邸前で抗議要請行動を行った。緊急行動にもかかわらず、参加者は二百人を超えた。
 議面では、民主党国会議員の稲見哲男さん、今野東さん、小林千代美さん、共産党の小林美恵子、社民党の福島瑞穂党首、山本喜代宏さんが参加した。各党の代表は「香田さんを殺すな! 自衛隊の撤退を行え」と訴えた。イラクに何回も行っているフリージャーナリストの志葉玲さんは「自衛隊がイラクに行くまでは、イラク人は日本人に友好的だった。米軍への協力、自衛隊派兵が、今回の事件を引き起こす原因を作り出している」と小泉政権を批判した。
 議面行動の後、首相官邸前で抗議集会を行った。辛淑玉さん、大束愛子さん(ふえみん)、鈴木怜子さん(キリスト者平和ネット)、国富建治さん(FAX通信)、西原美香子さん(NCC)、芦澤礼子さん(基地はいらない、女たちの全国ネット)などが次々と発言した。またピースボートは四月の人質事件の時と同様にドーハのアルジャジーラにスタッフの伊地知君の急派を決定した。参加者はあらゆる方法を通じて、香田さんの命を救うこと確認して行動を終えた。この議面・首相官邸前での行動は二十八、二十九日と続けられた。二十八日には三百人、二十九日には百五十人が結集した。     (M)



自民党大阪府連に抗議
人質の命を守れ!自衛隊をすぐ戻せ

 【大阪】香田証生さんがイラクアルカイダに拘束されたことが明らかになった十月二十七日の午後四時半、自民党大阪府連合がある谷町筋の近鉄大手前ビル前に、「しないさせない戦争協力関西ネットワーク」の呼びかけで二十人の市民、労働者、学生などが集まった。
 最初に香田さんの命を救うために、小泉首相の「自衛隊は撤退させない」との表明を撤回し、自衛隊の即時撤退と香田さんの救命と解放に全力を挙げることを要請する「しないさせない戦争協力関西ネットワーク」の「小泉純一郎自民党総裁への抗議と要請」文を読み上げ自民党府連合の職員に手渡し、必ず小泉首相に届けるよう強く申し入れた。
 その後、参加した全労協など労働組合や市民団体、学生などから次々発言があり、帰宅途中の労働者や市民への訴えも行われた。シュプレヒコールを交えて約一時間の抗議行動が行われ、今後の取り組みを強化していくことが確認された。       (H)

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