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すべての外国軍はイラクから即時撤退を         かけはし2004.11.15号

ファルージャでの虐殺をやめろ

占領支配の破綻をおおい隠す米軍の無差別攻撃を糾弾する


非常事態宣言と無法なせん滅戦

 イラクの米占領軍は、イラク中部の都市ファルージャを包囲して猛爆を加えた上に、ついに十一月八日の未明(日本時間八日朝)から、海兵隊を中心とした一万人の兵力で戦車を先頭に市内に突入した。このファルージャでの戦闘にはアラウィかいらい「暫定政権」のイラク軍兵士一万人を加えて、計二万人の兵力が動員されている。アラウィ首相は、このファルージャでの地上戦突入に先立って十一月七日、北部のクルド人自治区を除くイラク全土に六十日間の「非常事態宣言」を発令した上で、八日の記者会見で「多国籍軍とイラク政府軍にファルージャ攻撃を承認した」と発表し、すべての戦闘指揮権を米占領軍司令官に委ねた。
 この四月、米軍はファルージャを封鎖した上で「動くものすべてを撃つ」という無差別の殺戮戦闘を展開し、老人、女性、子どもの見境なく千人近い一般市民の生命を奪った末に、ついに休戦と撤退に追い込まれた。この惨劇が再現されようとしている。九月から十月にかけたサマッラーでの大殺戮に続いて、「反米武装勢力掃討」を口実にした住民虐殺がファルージャを中心にイラク全土で繰り広げられようとしているのだ。
 いますぐ戦争と殺戮をやめさせなければならない。すべての占領軍は撤退し、アラウィかいらい政権に替わる、イラク国民の民主主義的な意思を体現する独立・主権国家への移行を支援しなければならない。

「米軍撤退後は平和な町だった」


 来年一月末に予定されている選挙までにすべての反米武装勢力を一掃することを至上命題としている米軍にとって、この作戦は、ベトナム戦争以来の激しい地上戦をともなう「決戦」と位置づけられている。しかしそれは、イラク全土で民衆の反米意識をさらに促進し、「国民選挙」どころかアラウィかいらい「暫定政権」の命運を最終的に尽きさせる結果となるだろう。
 実際、九月に反米勢力を一掃したと米軍が主張するサマッラーでは、十一月六日、行政庁舎、警察、国家警備隊検問所、米軍車列への爆弾攻撃で少なくとも三十七人が死亡した。ファルージャでの殺戮は、イラク全土での抵抗をいっそう激化させざるをえない。
 十一月八日、ファルージャの病院に突入した米軍が、四十人の市民を縛り上げ、暴行している映像が放映された。米軍は、老人、女性、子どもに「退去勧告」を行った以上、ファルージャに残っているのは「テロリスト、ならず者、殺人者だけだ」と兵士たちにハッパをかけている。米軍は、なんの根拠もなくファルージャに「テロリストのザルカウィが潜んでいる」と主張していた。しかし、十月十四日付でファルージャの住民、ファルージャ・イスラム評議会、教職員組合、部族長会議、ファトワ宗教教育議会が連名でアナン国連事務総長宛に出した書簡は次のように述べている。
 「ファルージャでアメリカとその同盟国はアル・ザルカウィという新しい、正体不明の標的を作りだしました。ザルカウィはアメリカの犯罪行為を正当化する新たな口実です。……私たちファルージャの住民は、この人物が市内にいないことを保証します。そして多分イラク国内にいることもないでしょう」。そしてついにラムズフェルド米国防長官自身も地上戦が開始された後になってから「ザルカウィがファルージャにいるかどうか分からない」と言いだす始末である。
 同書簡は十月十三日の米軍の爆撃で五十人の市民が殺されたことを糾弾し、さらに次のように訴えている。
 「ファルージャからアメリカ軍が一時撤退した後、ファルージャは平和で静かな街となっていました。混乱はまったくありませんでした。資金不足にもかかわらず、街の文民行政もうまく機能していました。私たちの唯一犯した『罪』は、占領軍に来てほしくないと主張したことのようです。しかし、占領に反対するということは、国連憲章、国際法、また人間としての常識に照らし合わせてみても私たちが持つ当然の権利のはずです」。
 アナン国連事務総長も米軍によるファルージャ「掃討戦」の開始を危惧し、十月三十一日付でブッシュ米大統領、ブレア英首相、アラウィ・イラク「暫定政府」首相に対して、「掃討作戦が一月の国民議会選挙実施の妨げになる」とする警告書簡を送っていた。
 こうしたイラク民衆の意思、国連をはじめとした「国際社会」の強い批判と反対を無視し、大統領選挙で「再選」を果たしたブッシュは、ファルージャを突破口に軍事的賭けに打って出たのである。しかしそれは、イラク侵略戦争と植民地的占領支配の危機を戻ることのできない段階にまで押し上げることになるだろう。

自衛隊派兵中止!直ちに戻ってこい


 小泉首相は、この期に及んでも自衛隊の駐屯するサマワが「非戦闘地域」だと強弁している。しかし自衛隊の宿営地にロケット弾があいついで発射され、ついに十月三十一日にはコンテナを貫通するという被害まで発生し、イラク全土に「非常事態宣言」が発令された今になっても、どうして「非戦闘地域」だと言えるのか。「非常事態」とは「戦争状態」ということではないのか。自衛隊は、明確に反占領武装抵抗闘争のターゲットになっている。
 人質となった香田証生さんを見殺しにして「自衛隊撤退要求」を拒絶した小泉首相は、十二月十四日の自衛隊派遣期限切れ以後も、派兵期間を延長してイラク占領軍に参加する意向を固めている。しかし、自民党内部からも「派遣延長」は慎重な判断を、という意見が噴出し、民主党はいま開催中の臨時国会て「イラク特措法廃棄法案」を提出して自衛隊派遣期間の延長に反対する構えを見せている。
 われわれは今こそ訴える。自衛隊の第四次派兵を中止せよ。派兵期間延長を行わず、自衛隊をただちに撤退させよ。
 WORLD PEACE NOW実行委員会は、十一月十日の米大使館抗議行動を皮切りに、ファルージャでの虐殺をやめさせる運動を連続して展開し、十二月十四日の「派兵1年期限切れ、撤退させよう自衛隊、終わらせようイラク占領」集会(午後6時、日比谷野音)の大きな結集をめざしている。全国各地で、自衛隊の新たな派兵に反対する運動が積み重ねられている。
 イラク民衆の反占領抵抗闘争と連帯し、戦争と占領、住民虐殺を止めさせるために全力を上げよう! 
(11月9日 平井純一)                      


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