| 全組織力を動員して非妥協的闘争を かけはし2004.11.15号 |
去る9月10日、ノ・ムヒョン政権が電撃的に発表した非正規職関連の立法予告案は、労働者階級に対する全面的な挑発だ。「参与政府」を僭称しているノ・ムヒョン政権の新自由主義的改革は、一方では守旧反動勢力に対する民主化勢力の改革という外皮を被っているものの、その階級的本質は労働者階級に対する全面戦の宣布にほかならない。
ノ・ムヒョン政権が推進している改悪立法である「派遣勤労者保護などに関する法律」制定案改正(改正派遣法)と「期間制ならびに短時間勤労者保護などに関する法律」制定案(制定期間制法)は派遣許容業務の自由化、派遣許容期間の延長、直接雇用みなし規定の削除、期間制雇用の無制限拡散などの立法化措置を通じて、非正規職を保護するどころか、すべての労働者階級を非正規化させる新自由主義的労働柔軟化攻勢の法的・制度的完成だ。
したがってこのような新自由主義的労働柔軟化攻勢に対する労働者階級の全面戦は不可避であり、9月16〜22日の非正規職活動家たちによる与党・開かれたウリ党本部での占拠籠城闘争や9月21日の民主労総代議員大会でのゼネスト決議は正当なものだ。労働者階級と労働組合、労働者の政治諸組織は政派的利害を超えて、階級的総団結の旗じるしの下に強力なゼネスト闘争を組織して非正規職労働法改悪の攻勢を阻止し、非正規職の完全撤廃のための闘いに踏み出さなければならない。
全面攻撃のため
の土台づくり
まずもって、国際的に新自由主義グローバリゼーションの攻勢が全世界の労働者階級の生存権を抹殺している。構造調整、自由化、市場開放、規制緩和、民営化などと対をなす労働柔軟化攻勢と、それの制度的表現としての労働法改悪は新自由主義グローバリゼーションの核心的傾向として全世界的に貫徹されている。
特に、社会的合意主義や労使協力に飼い慣らされた労働組合運動の効果的対応不在によって資本の柔軟化攻勢は、さらに全面化している。アジア、アフリカ、ラテンアメリカなど第3世界の場合、非公式部門の殺人的拡張や、それによる非正規職の爆発力膨張によって労働運動の危機は、さらに深化している。よしんば長い間、危機と沈滞を繰り返していたヨーロッパ労働運動は最近の一連のストライキを通じて新たな抵抗の可能性を模索しているものの、労働柔軟化攻勢に立ち向かった労働運動の戦略的対応は、その大部分が労働運動の一方的敗北に終わったことにより、労働運動の危機は一国的・国際的次元で一層、加速化されている。
一方、参与政府を標ぼうして登場したノ・ムヒョン政権は弾劾政局の正面突破を通じて多数党の地位を確保したものの、東北アジアの中心国家という欺まん的宣伝を乗り越える政治指導力を発揮できずにいる。
このような政治的危機を突破するためにノ・ムヒョン政権は一方では経済的に新自由主義の全幅的受容を通して独占資本とゆ着することによって支配階級内の主導的分派としてのヘゲモニーを握り、他方では市民運動の助けによって弾劾勢力・守旧反動勢力に対する改革攻勢を通じて政治的正当性の基盤を準備しようと心を砕いている。また対外的には米国帝国主義が主導しているグローバリゼーション・軍事化の下位パートナーとして、新自由主義的グローバリゼーション攻勢のパートナー・主体として、国内外独占資本の代弁者として乗り出している。米国帝国主義との政治・軍事的同盟やイラク派兵は参与政府の実体を明確にさらけ出している。
このように内外で脆弱なノ・ムヒョン政権は新自由主義攻勢に抵抗している労働者・民衆に対するイデオロギー的、経済的攻勢を通じて支配権力を強固にすることによって統治能力を確認しようとするとともに、労働運動出身の精巧な工作を通じて正規職と非正規職の分離、正規職労働者に対するイデオロギー攻勢を通じて労働者階級に対する全面的攻勢のための土台を構築した。
労働運動の抹殺
をねらう改革案
第1に、立法予告案は上半期に提出された労使関係ロード・マップの延長線上にある。
今回、提出された立法予告案は突然に導き出されたものではなく、ノ・ムヒョン政権の新自由主義改革、特に労働柔軟化の強化の連続性の中で提出されたものだ。すなわち、政権は労働柔軟化を強化するための法制度の完備を公々然と主張してきており、上半期に「労使関係法制度の先進化方案」を提出した経過がある。この方案の核心は労働者たちのストライキ権などの基本権を根本的に制約することにあり、今回提出された非正規保護法案のほかにも「類似勤労者の団結活動などについての特別法」など特殊雇用労働者の労働者性の否定、元請けの使用者の否定など資本の一貫した戦略の一環なのだ。そのために、労使関係ロードマップ粉砕、社会的合意主義粉砕闘争と改悪案阻止闘争は切り離して進むことはできないのだ。
第2に、立法予告案は全労働者階級に対する攻撃だ。
派遣許容業務の拡大、派遣許容期間の延長、期間制雇用の拡散が意図しているのは、すべての常時的な労働を非正規職化することに主眼点がおかれている。つまり資本家どもが望んでいるのは雇用構造自体を変化させようとするものであり、政権はこれを法制度を改悪して完遂しようとしているのだ。
政権と資本家どもは上半期中ずっと「正規職労働者の利己主義」を問題視しつつ、非正規職に思いをやれば賃金引き上げは自制すべきで、非正規職問題に加われ、と労働運動に差し出口をした。そして下半期には、すべての正規職を非正規職化することのできる法案を提出したのだ。このような脈絡から見るとき、今回の立法予告案と言うのは全労働者階級に対する攻撃なのだ。
第3に、立法予告案は勤労基準法などの労働基本権を無力化させようとしている。
立法予告案は特別法なので勤労基準法などの基本法よりも上位の影響力を持っている。これは立法案が通過すれば、これを基準として勤労基準法などは効力を持てなくするというものであり、こうして労働者の基本的な諸権利が深刻に制約されることは自明だ。現行派遣法が禁止している業種でも不法派遣が横行していることは周知の事実であり、これに対する労働部(省)の管理・監督もキチンとなされていないのが現実だ。ところが、このような現実において立法予告案のような改悪案が通過されれば労働基本権は、それこそ紙クズ同然となってしまうだろう。
第4に、結局のところ政権や資本がねらっているのは労働運動の抹殺だ。
政権は正規職に対する攻撃や非正規職問題についての温情的見方を拡散し、非正規職問題の本質をはぐらし、このすきに労働法改悪を通じて労働柔軟化を加速化している。ところで、このような攻勢が可能なのは民主労組運動の現在の状態と無関係ではない。これまで正規職労働者たちのは非正規職問題について副次的なものとみなしたり、当為的なものとしてのみ対したりして、労働者階級全体の問題として認識し対処することができなかった、というのが事実だ。
そしてこのような労働運動の状態こそが、政権をして改悪案を提出せしめるように自信感を植えつけることになったのだろう。特に今年上半期には闘争らしい闘争が一回もなかったことや「社会的交渉機構」の構成など、民主労組運動の危機が資本をして改悪という挑発を敢行せしめる口実となり、きっかけとなったのだ。
政権や資本は労働法改悪を通じて雇用構造を変え、労働者の基本権を完全に抹殺しようとしている。こうして労働運動の根拠自体を根こそぎ掘り崩し、彼らがそう叫んできた「起業しやすい国」「法と制度としての労働柔軟化の完成」、つまり資本の千年王国を建設するための手続きを踏んでいこうというものだ。
今回の改悪案は労働者階級に対する全面戦の宣布であり、労働運動に対する全面戦の宣布だ。しかし、議会を通じた争点化だけで改悪の攻勢を阻止することはできない。したがってゼネストと全面的階級戦争は不可避だ。そしてこの闘争は今後の労働運動の進路を決定づけるだろう。
ゼネストは不可
避で、正当だ!
まずもって1987年の労働者大闘争、96〜97年のゼネスト、経済危機の際の労働者階級の英雄的闘争を想起しよう。それぞれの契機ごと、労働者階級は闘争を通じて国家と資本の攻勢を阻止し、社会変革の新たな契機を創出したのだった。
9月16〜22日、開かれたウリ党本部への占拠籠城闘争は、かの経済危機以降、献身的な非正規職労働運動を担ってきていた同志たちの先導的闘争だった。この闘争はノ・ムヒョン政権の核心に打撃を加えたというばかりではなく、非正規職労働者たちの問題をすべての労働者階級と労働運動の課題として拡大させた。また9月21日の民主労総代議員大会のゼネスト決議は、一定の問題点や限界にもかかわらず、時宜に適っているばかりでなく全く正当な決定だった。
したがって問題はいまや、いかに威力あるゼネストを組織するのか、だ。「世の中を変える」に先立って「われわれを変えよう」との旗じるしによって社会的合意主義の全面化を試図していたイ・スホ執行部の希望は、今回の非正規悪法によって悪夢へと変わった。いまや労働者階級とノ・ムヒョン政権の間には、いかなる妥協の余地もない。
改悪法粉砕ゼネス
トの政治的意義
何よりもすべての労働者民衆の死活のかかった事案であることを肝に銘じてゼネストを組織しなければならない。整理解雇制や派遣法の受容によって数多くの労働者たちが街頭に追いやられ、死へと追い立てられた。そしていま、すべての労働者たちを非正規職化し、労働者の基本権をはく奪し、労働運動の根拠自体をなくしてしまおうとする資本の総攻勢が始まっている。この法案が導入されれば、すべての正規職と非正規職とを分かつことなくともに奈落に落ちざるをえないということを直視しなければならない。
政権と資本は労働柔軟化の法的制度化と各種のFTA締結を通じて労働者の、人間の血の一滴までをも絞りとろうとしている。いまや「私」だけは、「私の事業場」だけは別だろうとの幻想は捨て去らなければならない。いまは全労働者の運命をかけて闘わなければならないという絶対絶命の危機であることを認識しなければならない。
一方、この闘争は全民衆的闘争へと拡張されなければならない。いま、政権は国家保安法を代替する改悪案をすでに用意しており、「国家保安法廃止」の論難を拡大させつつ労働法改悪、市場開放などの下半期の闘争の核心的諸争点を撹乱させている。そして労働者に対する搾取の深化、労働柔軟化攻勢の強化という側面において、開かれたウリ党だろうがハンナラ党だろうが同一の利害を持っているのであり、経総はこの改悪案さえも労働の柔軟性を高めるにはまだまだ不充分だと煽り立てているのが現状だ。
労働者の基本権、生存権がはく奪されるということは、すべての民衆の基本権、生存権の問題でもある。非正規職の絶対多数が女性だということ、失業の危機とその絶対多数が青年の失業であり、大部分が非正規職あるいは不安定雇用状態におかれているということ、貧困と不安定労働の悪循環が繰り返されている現実は、改悪案に反対するすべての運動陣営の共同対応と闘争とを要求している。
そしてこの闘いは改悪案阻止を超えて派遣法撤廃、非正規職撤廃へと踏み込まれなければならない。労使政の公益案にも劣る法案であるがゆえに、闘うことなしには突破する方法がないということについては労働者・民衆運動陣営は大体において合意しているようだ。だがこの闘争過程の中で社会的合意、労使政合意のような談合によって、提出された改悪案を補完したり折衷しようとする一切の試みを拒否しなければならない。さらに重要なことには、闘争の目標が改悪撤廃闘争、非正規職撤廃闘争へと踏み出さなければならない。よしんば資本と労働間の力の力学関係、民主労組運動の危機が昨今の法改悪の事態を招いたとは言うものの、この闘争を契機に新自由主義の労働柔軟化粉砕闘争、反新自由主義戦線の復元へと踏み込まれなければならない。
派遣法、期間制法など非正規職関連の改革案は、すべての労働者民衆の死活がかかった事案だ。〈労働者の力〉は労働者民衆とともにゼネスト闘争によって改悪案を必ずや阻止し、反新自由主義戦線を復元し、非正規職撤廃のその日まで力強く闘いぬくだろう。
性の違い、職種、年
齢、人種を超えて
今回のゼネストは単に非正規職だけの問題ではない。改悪案の核心は非正規職の制度化や一般化を通じた正規職労働者たちに対する全面的攻勢を予告しているのだ。万一、民主労組運動が今回の闘争において敗北するならば、それは韓国労働運動の歴史においてウォータールー(注、ワーテルローの大敗北を指している)の戦争として記録されるだろう。
今回のゼネスト闘争は、それ自体の勝敗だけでなく、社会的合意主義や労使協調主義に対する闘争でもある。そしてまた、これまで少しずつ少しずつ侵食されてきた民主労組運動の旗じるしである階級性、現場性、自主性、民主性を回復する契機として活用されなければならない。
最近、労働組合の上層部で起きている非行や官僚主義は民主労組運動の基本原則を深刻に棄損しており、これは労働運動の総体的危機を表出している。したがって今回のゼネスト闘争は正規職と非正規職、男性と女性、職種と部門、年齢や人種などの違いを超えて階級的団結と連帯の気風を復元することによって、単に当面の危機克服だけではなく、労働解放の旗じるしを復元することのできる機会を提供しなければならない。
組織せよ! さ
らに組織せよ!
今回のゼネストが成功するためには政派的利害を乗り越えた労働者階級の総団結が絶対的に必要だ! またゼネスト闘争は強固な反ノ・ムヒョン戦線を構築しなければならない。ゼネスト闘争の政治的目標は派遣法阻止を越えて、非正規職全面撤廃にまで突き進まなければならない。
〈労働者の力〉は非正規職労働悪法の改悪阻止ならびに非正規職撤廃のための今回のゼネストが制度政治を突き抜けた大衆的階級闘争へのと発展するときにのみ労働者階級の利益を防御できるものと信じる。したがって労働者階級の解放は労働者階級自身によって闘い取らなければならないという平凡な真理にそって、全組織力を動員して全国的ゼネストに結合する。韓国の労働者闘争の勝利は全世界の労働者階級の勝利でもある。われわれの闘争が勝利すれば、他の国の労働者階級も勝利の確信を持つことになるだろう。そしてまた、帝国主義戦争と新自由主義的世界化に対抗する闘争にも肯定的影響を及ぼすだろう。
〈労働者の力〉中央委員会は非正規職の完全撤廃と労働解放を闘いとるゼネスト闘争の成功のために全組織的努力と非妥協的闘争を決議する。
2004年10月9日
労働者の力中央委員会
(「労働者の力」第65号、04年10月22日付)
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