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 成田空港の軍事利用に反対しよう                かけはし2004.11.15号

STOP! 暫定滑走路 北側延伸許すな!11・21東峰現地へ

11月21日(日)午後1時:東峰共同出荷場



住民追い出し急
ぐ政府・空港公団

 十一月一日、北側国土交通大臣は、就任後初めて成田空港を視察し、記者会見で、暫定滑走路の延長について「成田国際空港株式会社に対して地権者との用地交渉に年内全力を挙げて取り組んでもらい、年明けに報告するように求めた。その結果を良く聞いて判断したい」と述べた。
 暫定滑走路の用地交渉の期限が、今年一杯というのは、昨年末に公団黒野総裁(当時)も発言しており、政府・空港会社が自ら決めた日程であり、四月に民営化した空港会社自身が追い詰められ、判断を迫られていることを示している。また、同時に、東峰・天神峰住民に対する追いだしのどう喝である。昨年末裁判に勝利し東峰神社用地を地区に取り戻した東峰住民は、この地で暮らす固い決意を示しており、なすすべがなくなった空港会社は、北側延伸を持ちだすことで、追い出しを図ろうとしている。

大惨事につなが
るトラブル続発

 成田空港は今年四月から民営化され、運営主体は空港公団から成田国際空港株式会社と組織を改めた。運輸官僚上がりの公団総裁黒野匡彦は社長となり、さらなる農民追い出しを目論んでいる。現在は国が株を百%保有する特殊会社であるが、二〇〇七年の本格民営化(株式上場)を目指している。
 空港会社にとって本格民営化を前に、暫定滑走路(二一八〇メートル)の二五〇〇メートル化と、誘導路が「へ」の字型に曲がっている暫定滑走路の直線化という課題がのしかかっている。着陸機のオーバーラン事故、走行中の旅客機同士の接触事故、鉢合わせによる立ち往生など、一つ間違えば大惨事になりかねないトラブルが続発している責任は、無理な計画を強行した旧公団(空港会社)にある。
 株式上場で、空港会計の赤字の穴埋めを目論む国土交通省・空港会社にとって、「平行滑走路の着工の目途」は重要な課題だ。欠陥空港のままでは株価は下がり、民営空港の経営さえ危ぶまれるからだ。

この地で暮らす
決意固める住民

 二〇〇二年四月暫定滑走路供用で、東峰住民の上空四〇メートルをジェット機が飛び、騒音と振動、排気ガスを撒き散らし、住民を追い出そうとした。本来の計画である南側への延長が無理と見た公団は、北側への延伸計画案を持ち出し、ジャンボジェットが飛べば、生活できなくなると脅してきた。
 北側延伸は、国道や高速道路にかかる難工事であり、騒音地区も拡大するなど簡単ではない。最大の欠陥は、ターミナルから暫定滑走路への曲がった一本の誘導路では、ジャンボ機の運行は無理である。その無理な計画を実行せざる得ないところまで、空港会社は追い詰められている。
 空港会社は、民営化半年で年間の経常利益目標の八五%を達成したと発表した。しかし、この利益の多くは、下請け会社やテナント会社に犠牲をしいるなかで生まれたものだ。これまで、空港建設に協力してきた条件派企業を優遇してきたが、それさえも、競争入札の強化で切り捨て、「ユニクロ」の出展に象徴されるように「地域との共生」さえ捨て、天下り官僚とそれにつながる資本の利益優先で生き延びようとしている。
 住民の追い出し攻撃が強まる一方で、東峰・天神峰、横堀の住民は、この地で暮らす決意をしめし、これまでどおりの営みを続けている。
 公団による東峰神社の立ち木伐採に抗議し、昨年末、裁判に勝利し、所有権を部落の総有に取り戻した東峰神社は、この春住民の手によって整備され、持ち寄ったさまざまな木が植樹され、神社の社も十月に改修され新しくなった。
 十一月七日には、東峰でワンパックの収穫祭が催され、豚の丸焼きやら青竹で炊くご飯などパワフルな企画で、国交大臣の恫喝もどこ吹く風、現地の人たちは集まった人達を元気に、楽しんだ。

開墾百年――横
堀部落を守ろう

 東峰と同じく横風滑走路予定地に一方的に決められ、部落の解体攻撃をうけている横堀地区では、八月七日、「横堀開墾百年祭」が行われた。
 一九〇三年に開墾が始まり、今年で百一年目を迎えた今、空港反対の初心を貫き、横堀部落を守り抜いていこうという住民の固い決意が込められた行事であった。百人が参加した盆踊りでは、「横堀音頭」を作り来年は皆で踊ろうと提起され、すでに「横堀音頭」が出来上がった。
 横堀地区の空港予定地内には共同墓地、稲荷神社、現闘本部、水田、一坪共有地、同盟所有地・鉄塔などが多数点在している。空港会社は部落を解体しないかぎり、横風滑走路・誘導路の完成は不可能だ。横堀部落の住民があくまでもここに住み続けるという意志を固めていることは、空港会社にとって今後の展望が見えず大きなダメージに違いない。
 東峰・横堀住民との連帯をこれまで以上に強め、空港会社の二期工事推進策動を粉砕して行こう。

空港の侵略拠点
化を阻止しよう

 今年、国民保護法案など有事関連七法の特定公共施設(交通・通信)利用法が成立し、成田空港も特定公共施設に指定され、「有事」の際は米軍や自衛隊の優先使用が可能となった。長い空港反対闘争のなかで、空港建設のための強制収用は出来なくなったが、「有事」を理由とした強制収用の可能性も浮上してくる。
 成田空港は、自衛隊イラク派兵のなど、軍事使用の既成事実は着々と積み重ねられてきた。成田空港の軍事・侵略拠点化を許してはならない。米軍基地撤去、辺野古への海上基地建設反対を闘う沖縄の住民と連帯し、イラク人民、世界の人民と連帯し、反戦闘争の主体的課題として成田空港の軍事使用に反対しよう。
 11・21東峰現地に結集し、三里塚・東峰住民とともに空港会社の策動を粉砕しよう。      (N)


ズサンな建設計画の破綻―強制収用の策謀にトドメを
11・28現地大集会の成功を!

 【静岡】十一月一日、この時点で、静岡県石川知事は「十月末までに事業認定=土地収用の申請をする」と公表していたが、その動きは止まっている。タイムリミット――それが二〇〇七年三月開港を指すとすれば、完全に過ぎてしまっている。どんな手品を使おうと物理的に〇七年三月開港は無理となった現在、国土交通省にとっては「急ぐ理由」は見当たらない。むしろ「火中のクリ」は拾いたくはないだろう。
 しかし、静岡県がせっぱ詰まっていることだけははっきりしている。十月二十六日、衆院国土交通委員会で、金田誠一議員(民主)が静岡空港について質問した。
 「強制収用を回避するために、最大の問題である需要予測について、地権者を含む関係者がテーブルについて合意形成を行う必要がある。国交省が県と住民団体の間に入って、話し合いの席を設けるべきではないか」。
 これに対し、北側国交相は、先日訪れた石川知事に「よく地元の住民の方々と話し合ってもらいたい」と話したことに触れ、「需要予測や採算見通しには関心があるが、静岡空港はあくまで県が設置管理する第3種空港。責任はまず県にあるので、しっかり静岡県の方でやってもらいたい」と答えた(10月27日、朝日新聞)。
 国交大臣から「円満な話し合い解決」を求められた静岡県知事としては、いまとなっては切り札がない。
 むしろ、問題は深刻化しつつあると見るべきだろう。それは、仮に事業認定を申請しても、それが認定されるための要件を満たすものとはとうてい言えないからである(別掲記事)。既報のように、この空港の将来は「公設・民営」の丸投げ方式であり、「乗る人がいない、飛んでくる飛行機がないため貨物空港」化が浮上しているありさまなのである。
 これほど、ズサンきわまりない計画も珍しいほど、デタラメを押し通してきたが、ここへきて、一気に計画とその現実が空中分解しかねない状況に至った。つまり、国交省は土地収用申請を受け付け、認定処分した場合、とんでもない責任、重い荷物を負うことになりかねず、また訴訟に訴えられたら、果たして「静岡空港の場合は、もちこたえられるかどうか、いかにも怪しいのが現実なのである。しかも、県当局によれば、申請に必要な書類が未だに出来上がっていないというのである。
 静岡では、県に対する反撃を準備しつつ、国交省へは「質問書」を提出して、これに回答を求め、大臣答弁が具体的にどんな結果をもたらすのかなどについて明らかにしていく予定だ。反対地権者、地元住民と力を合わせ、県民の会は攻勢に打って出ようとしている。全国の注目と関心を集めていただきたい。十一月二十八日、現地大集会に一人でも多くの参加を呼びかける。      (S)

土地収用法20条の認定要件とは

「事業認定庁は、これらの意見等を勘案し、起業者が計画している事業が、@法第3条に列挙されている事業で、A起業者が当該事業を遂行する充分な意思と能力を有し、B事業計画が土地の適正かつ合理的な利用に寄与し、C土地を収用する公益上の必要があると判断した場合には、事業認定し」
 この要件を満たすものかどうか認定庁(国交省)が判断するが、訴訟になった場合の主たる争点となる項目(略)。

■日時:11月28日(日)午後1時〜
■場所:空港予定地内(雨天決行)
■主催:集会実行委員会
〈スローガン〉
★県財政破綻の元凶、空港建設ストップ!
★県民生活破綻の元凶、空港建設ストップ!
★石川官僚知事の「暴走」強権発動を許すな!
★工事を中止してオオタカを守れ!
★腐り切った石川官僚県政を追放しよう!
b静岡県外から参加されるみなさんへのご案内
現地大集会へのアクセス方法
〈新幹線等電車で来られる方〉
b集合時間:午前11時
b集合場所:静岡駅南口(南口信号そば)
bマイクロバスを用意します(費用1人1000円)
事務局へFAXで申し込みをしてください。
問い合わせ:TEL/FAX054―653―2791
〈直接車で来られる方〉
b集合時間:午前10時〜11時30分まで
b集合場所:東名吉田インター(指示確認をします。吉田インター出口先の信号を右折して200m地点に係がいます)
〈お願い〉
b雨具の用意、寒くない服装と運動靴を着用。
b昼食は各人が用意。
b集会後デモ行進をします。旗やプラカードなど持参してください。

資料
●共 同 声 明(要旨) 2004年10月12日
 静岡県知事は暴逆にも、無用な地方空港建設用地取得のために土地収用の挙に出ようとしている。われわれはこの行為を、無駄な公共事業の廃止を求める静岡県民と静岡県の民主主義に対する悪質極まる挑戦ととらえ、断固としてこの暴挙に抗議するとともに、知事は土地収用のための事業認定の申請を直ちに断念するように、厳しく要求する。
 そもそも、空港こついては他の各種公共事業と異なり、その設置を許可するための厳格な要件として、予め【用地取得の確実性】のあることが要求されている(航空法39条1項5号)。ところが静岡空港においては、県の設置許可申請に先立って、個人および多数の共有地権者らが用地提供を峻拒する意志を明確に通告していて、県にとって【用地が碓実に取得できる】可能性は全然ないことが当初から明確であった。この状況について知事は、運輸大臣(当時)に対し、「地権者と誠心誠意交渉することにより県の責任において全用地を取得することを確約する」旨の『確約書』を提出し、運輸省はこれを信じることによって辛うじて設地許可を与えることができたという経緯がある。この「確約」の履行は空港設置許可の条件である。
 われわれは当初から、この『確約書』がまったくの空手形におわるに違いないことを指摘してきた。そして、今やその指摘通り、用地提供を拒む地権者らとの話し合いは全然行われないまま、県の用地取得は完全な袋小路に迷い込むに至った。用地の提供問題に関して話し合いが実現しないことについて、反対地権者らは何らの責任も負うものではない。地権者らは知事の話し合いの要請に対し、土地収用をめざす方針の撤回、工事続行の中止等3条件を提示し、これが容られるなら話し合いを検討する旨を明確に回答している。
 われわれはここに、知事はこの不当極まる事業認定申請・土地収用の意図を直ちに放棄し、反対地権者らが示した3条件の事前の受託を含めて話し合いに誠意を示すとともに、あらためて空港建設に関する県民の疑問の数々に基本から答え直すことを強く要求する。
 空港反対8団体(ストップ・ザ空港 空港はいらない静岡県民の会メールより)



寺尾差別判決30カ年糾弾
特別抗告審で「石川無実」を絶対に勝ち取ろう


 十月二十九日、日比谷野外音楽堂で「寺尾差別判決30カ年糾弾!狭山再審要求!特別抗告審闘争勝利!10・29中央総決起集会」が部落解放同盟中央本部、部落解放中央共闘会議の主催で開かれ四千人が集まった。
 寺尾高裁差別判決から三十年が過ぎた。二〇〇二年一月二十三日、第二次再審請求が却下され、最高裁で特別抗告審が行われている。石川一雄さんは、三十二年間の獄中生活を余儀なくされ、四十一年を経たいまもえん罪は晴れていない。特別抗告審は大詰めを迎えている。
 この日午前中に弁護団は最高裁に新証拠と補充書を提出し、一時間にわたって説明した。石川さんは自ら書いた上申書を提出した。庭山弁護士や鎌田慧さんをはじめ多くの文化人・学者が狭山事件の再審・事実調べ・証拠開示を求めた署名を今までに二百五十万筆を提出してきた。
 石川さんは「再審では寺尾判決を追認して、私の無実を認めてこなかった。今回は、新証拠を提出した。今後こそはという強い思いがある。特別抗告審でえん罪を晴らしたい。最高裁でそれが目に見えるものにしてほしい。無実を勝ち取るようにがんばりたい」と決意表明をした。集会を終えて芝公園までデモ行進をして、「石川無実」を訴えた。
 狭山裁判は、いつ抗告審での結果が出てもおかしくない状況になっている。石川さんのえん罪を晴らすために署名運動をさらに強めよう。      (M)

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