| 民主労総下半期闘争のための提言 かけはし2006.10.16号 |
9月19日、民主労総第38次代議員大会は今年下半期の闘争計画を決定した。要旨は以下の通りだ。
闘争方向:新自由主義の労働弾圧政権であるノ・ムヒョン政権の退陣を強力に提起するとともに、4大核心要求を中心として11月15日から無期限ゼネスト闘争に突入し、11月22日ごろからすべての民衆と連帯して民衆総決起闘争を展開する。
闘争要求:9・11裏取り引きの立法案廃棄と労使関係民主化立法の争取、韓米FTA交渉阻止、非正規職の権利保障立法の争取、労働災害補償保険法の全面改正など4大要求。
主要闘争日程
10・11〜12 国政監査対応の長期闘争事業場の露宿上京闘争
10・16〜11・3 ゼネスト賛否投票実施(80%の参加、80%の賛成を目標とする)
10・23〜25 韓米FTA第4次交渉阻止・済州島遠征闘争(2千人)
10・25〜27 韓米FTA阻止汎国本レベルの全国3千カ所、同時多発集会、「平澤米軍基地拡張阻止汎国民大会(ソウル、25〜27日の間)」
11・12 ゼネスト宣言20万全国労働者大会
11・15 無期限ゼネスト闘争突入
11・22 民衆総決起闘争
いささか遅きに失した感は否めないものの、民主労総がノ・ムヒョン政権退陣を提起して踏み出したことは正しい決定だ。遅い感がすると言うのは、7月から始められた労使政代表者会議の交渉によって9月までギマン的な労政対話の局面に安住していたからだ。
ノ・ムヒョン政権は、浦項建設労働者、公務員労組、全教組、KTX(高速鉄道)乗務員など、現場の至る所で繰り広げられている拘束、損賠、損賠仮差し抑え、暴行、そして殺害に至るまで、すでに9・11に労使政の裏取り引きがなされる以前から労働者たちに対する全面的弾圧を加えてきた。これは交渉のパートナーである民主労総指導部に対しても同様であった。それにもかかわらず民主労総は労使政代表者会議で8月末までになされた23項目の「意見の一致」を成果として強調するなど、政権の全面的弾圧に対する組合員大衆の緊張や怒りを鈍らせた。9月22日の公務員労組に対する行政自治部(省)の労組事務所強制閉鎖に対して民主労総は公務員労組の支部事務所死守闘争を支援するレベルにとどまっているのも、その悪例だ。
闘いをどのよう
に組織するのか
主体的条件からするとき、民主労総の内部は相当に厳しい。民主労総、金属、公共、全教組、そしてゼネスト闘争の主力隊伍である金属大事業場が年末年始にかけて次々に選挙の局面に入っていく。これまでの経験からすると労組の選挙は闘いの組織化において特に力にはなりえなかった。複数労組―専従者の賃金問題の3年猶予案は闘争の緊張感を緩める可能性が高い。
状況がこうであるのに民主労総のゼネスト組織計画は、これまでのやり方を踏襲しているかのようだ。儀礼的な教育宣伝、指導部の巡回、スト賛否投票のほかには、さしたる妙策が見えてはいない。もちろん現在の民主労総の状態でゼネストを組織するための画期的妙案はありえない。
どこから闘いを
始めるべきか
闘いを組織するための時間を余りにも浪費したけれども、キチンキチンと始めるしかない。まず民主労総が政権退陣へと闘いのレベルを上げたのに比して、現場の緊張感が組織されていない問題を解決しなければならない。
今、現に進められている公務員労組への弾圧に対する民主労総レベルの闘争から始めなければならない。9・22の事務所閉鎖によって140余の支部事務所のうち、約120カ所が閉鎖された。それにもかかわらず民主労総レベルの対政府糾弾集会さえ、ろくろく組織できていない。怒りの炎を燃えあがらせなければならない。
民主労総は全国的に、たとえ1カ所であっても選んで労組事務所の奪還闘争を展開しなければならない。この闘いが国監闘争で苦しんでいる闘争事業場を結集する闘いへと発展するようにしなければならない。ノ・ムヒョン政権退陣闘争に踏み出したのであれば、政権が直接に労組をぶち壊している公務員労組弾圧を座視していくことは話にもならない。
韓米FTA第4
次交渉阻止闘争
民主労総は10・23〜25の済州島遠征闘争、10・25〜27全国同時多発闘争を設定している。FTA汎対委で行われているさまざまな論難も結局は民主労総と全農が決定するだろう。済州島遠征2千人の決死隊を必ずや組織しなければならない。
このためには具体的な諸措置が実現されなければならない。遠征闘争の費用を組織的に準備しなければならない。そうでなければ組合費でまかなうことのできる大事業場労働者の一部をはじめ、少数の人員に局限されるだろう。済州島に行ったとしても問題だ。民主労総や汎対委が済州島に人だけを集めて闘いを回避するならば済州島遠征闘争は済州島観光に転落するだろう。
ソウル闘争の対策が用意されなければならない。どんなに組織しても済州島に行く力量は制限的だ。民主労総は9月19日の代議員大会でゼネストを含む総力闘争として案を提出したものの、ゼネストの部分は、あいまいで薄れている。今や全幹部の上京闘争さえも不透明になっている。労働組合がストもしない状態での地域同時多発集会は小規模宣伝戦に転落するだろう。農繁期の全農が第4次交渉の時期に力ある地域闘争ができるという期待はもてない。
そうであれば交渉期間中にソウル集中闘争が準備されるべきだ。10月25日ごろには平澤米軍基地問題を含む汎国民大会を組織しなければならない。民主労総はストができないのであれば少なくとも全幹部の早退、休暇の指針を下ろし、上京闘争を組織しなければならない。
労使政裏取り引
き案を許すな
民主労総の事務総長が討論会ですでに明らかにしたように国会環労委レベルでの労使政交渉問題が、それだ。もちろん民主労総をはずしたあげくの労使政は「9・11合意事項」を主張して、新たな交渉は拒否するだろう。9・11までの労使政代表者会議は用済みで、国会での労使政代表者会議は有用だ? これは混乱だ。この2つは何ら変わらない。
ましてや登場人物さえも全く同じなのに。民主労総は労使関係ロードマップを廃棄させ、民主労総案を争点化するとしていたけれども、結局は労使関係ロードマップを基準として論議していて9・11の裏取り引きを招来した。国会での労使政交渉は民主労総の意図とは関係なしに、9・11労使政裏取り引き案(政府立法予告案)を基準として論議することとなるだろう。むしろ政府案は労使政裏取り引き案だと攻勢をかけながら闘うことのほうがいいだろう。
全力でスト賛否
投票を組織せよ
ゼネスト賛否投票は闘争を組織する有力な過程ともなり得るが、各級組織の指導部が闘争を合法的に回避する手段ともなり得る。民主労総は80%以上の投票、80%以上の賛成を目標として提示したが、それを現実化できる方案はないようだ。現在のように各組織が勝手にやるやり方では投票率が50%を辛うじて超えるか超えないかのところで悩む状況となるだろう。
スト賛否投票の組織化のために、まずはストを扇動する部隊がなければならない。民主労総指導部の巡回だけでは、その役割を果たしがたい。各連盟(産別)の大事業場労組の委員長2〜3人が結合する現場巡回団を作ることを検討する必要がある。
例えば金属の現代自動車、起亜自動車、保健医療労組の梨大病院、韓陽大病院、化学連盟のクモタイア、言論労組のKBC、MBC、事務金融連盟の農畜協、公共連盟の鉄道労組、社会保険労組などの委員長らがまず決意し、各連盟をクロスして巡回する方案を検討しなければならない。このような特段の措置なしにストの賛否投票を行えば、結果は大言できない。
スト賛否投票をすることにしたのならば、やいのやいの言わずに勝負をかけなければならない。過半数の投票が得られなければゼネストの否決を甘受し、反対に過半数が得られたならすべての事業場がストに突入するということをハッキリとすることも検討しなければならない。
ストが決定されても、ある連盟は最初から幹部ストに決定してしまっており、単組に下りていけば状況は、さらにひどい。各組織の代表がスト命令を下したかどうかを徹底して点検しなければならない。少なくとも組合員大衆のスト決定権を指導部が中間で遮断してはならない。
全国労働者大会
を成功させよう
当初の30万労働者大会は9・19代議員大会で20万労働者大会に調整された。30万人が20万人に減ったことが問題なのではなく、20万人をどう組織するのかが問題だ。組合員の4分の1が集まらなければならない。現代自動車労組であれば1万人が上京しなければならない。バスで250台だ。バスを借りるだけで1億ウォンだ。カネはともかくとしても、労組集会に1万人が集まることでさえ大変な状況で、ソウルに1万人がやって来るという問題なのだ。
民主労総組合員の半分を占める首都圏の各労組が全組合員を組織するとの目標で全国労働者大会を準備しなければならない。このためには秋夕(中秋、今年は10月6日をはさむ3連休)直後から各単位労組が少なくとも代議員大会レベルで決議をしてこそ、はじめて可能だ。民主労総と各級組織は、このようなレベルで全国労働者大会を組織しなければならない。
10万人であれ20万人であれ、ソウルに集まった組合員らが集会を行い、気が抜けて戻ることになれば11・15ゼネストは先が知れる。全国労働者大会自体がノ・ムヒョン政権退陣のための闘争の場とならなければならない。9・19代議員大会で下半期の闘争のために指導部が拘束される決意を明らかにした。11月の全国労働者大会は、まさにその決意を実行に移す闘争だ。そうであればゼネスト闘争は勝算ありだ。
この勘所で活動家たちは踏ん張らなければならない。闘う人間もなしに闘争が終息されるならば、その責任は活動家たちにあるのは明白だ。活動家たちは、その準備を今から組織的に取り組んでいかなければならない。
ゼネストから11・
22民衆総決起へ
民主労総が決定した下半期闘争の核心は11月15日のゼネストと11月22日の民衆総決起闘争だ。ゼネストの突入時点を11月15日に設定したのは、代議員大会で説明したように国会の日程を考慮したものだ。すなわち、「10月の国政監査と11月初めの国会での対政府質問、交渉団体代表の演説などが終わる11月10日から非正規改悪案の法司委強行処理が予想され、労使関係ロードマップ法案が11月の常任委の論議期間に最大争点として浮上することになる見通し」に基づいたものだ。
国会で争点化する時期を闘争基準にしたため、国会の状況によっては11月15日が無意味になりかねない。下半期の闘争諸課題は大体にして阻止闘争の性格なので相手の攻撃に伴う緊張局面が当然にも闘争の時期として考慮されざるをえない。だがもう一つ明確なことは闘争時期は「国会常任委で処理するとき」ではなく、「11月15日」だという点だ。11月15日を闘争突入のための適切な時として作りあげなければならない、という意味だ。このままいけば全国労働者大会が、その役割を果たすだろう。
民主労働党が行うべき役割もある。民主労働党は労使関係民主化法案を出すのであれば、無難な法案一つを議員立法として出したということに満足するのではなく、法案の貫徹のために少数党、労働者党らしく闘い、11月15日に緊張がかかるようにしなければならないだろう。そのやり方こそが確かなものではないのか。いずれにせよ国会で尻つぼみにならないこと、その時期まで議会闘争を民主労働党のやり方で充分にやり尽くし、場外闘争を宣言することではないだろうか。
11月15日のゼネストは無期限ストではあるが、11・22の総決起闘争と結びつけて考えれば、実際は1週間のストだ。無期限ゼネストではないので率直に言って問題にする状況ではない。1週間の頂点にある11・22民衆総決起闘争のイメージに今のところ、あいまいな点がある。全国連合を筆頭とする民衆連帯は大都市ごとの集会闘争を想定しているようだ。だが11・15のゼネスト突入時から労働者は各地域別にスト集会を行うだろう。地域闘争は11・15ゼネスト突入後、労農が連帯して展開されなければならない。
そしてその闘争の頂点である11・22総決起は11・15からの地域闘争の熱気をソウルに集中されなければならない。全国連合は、いわゆる単一戦線体のために地域闘争や地域組織の契機とみなしたいのかも知れないが、11・22闘争はソウルに集中した民衆大会となるべきだ。地域闘争は、その闘争の前後に配置して、いくらでも行うことができるだろう。(「労働者の力」第111号、06年9月29日付、キム・テヨン/全国活動家組織準備委・執行委員長)
朝鮮半島日誌
韓国軍が北朝鮮全域を射程に
する巡航ミサイル開発に成功
9月16日 b東京の朝鮮総連中央本部に切断された人間の小指のようなものが同封された脅迫文が送り付けられる。
9月18日 b安倍官房長官が北朝鮮による日本人拉致問題担当相の新設を検討する意向を明らかに(民放TVで)。bタイ東北部ノンカイで脱北難民女性7人が地元警察に出頭し保護を求める。
9月19日 b日本政府、北朝鮮の大量破壊兵器開発との関係が疑われるメーカーや商社など16企業と1個人を対象に、外為法に基づいて送金停止や資産凍結を行う金融制裁の実施を閣議で了解し、即日発動。これに対し朝鮮総連はすべての制裁の撤回を求めるコメントを発表。b「中国は対話による問題解決を主張しており、制裁に反対だ」(中国外務省)。bオーストラリア政府、国連安保理決議に基づき北朝鮮の大量破壊兵器開発計画の資金供与に関与したとされる企業12社と個人1人に対して金融制裁を発動したと発表(オーストラリアは北朝鮮と国交があり、ピョンヤンのインフラ整備事業などで協力関係にある)。
9月20日 b北朝鮮が国内で発生した旅客線や列車の事故など4件(4月に軍人270人と民間人400人が死亡した列車事故、乗客100人以上が死亡した旅客船沈没事故などが含まれる)の詳細な内容を外国の保険会社に公開し、保険金支払いを要請したと韓国メディアが伝える。
9月21日 b韓国軍と国防科学研究所が北朝鮮のほぼ全土に届く射程500キロメートルの巡航ミサイルの開発に成功したと韓国メディアが伝える。
9月23日 b「ピョンヤン宣言の精神と原則に乱暴に違反した行為で、朝日関係をさらに対決局面へと導く無謀かつ挑発的な行為だ」(北朝鮮メディアが日本政府の経済制裁発動を批判)。
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