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声明 韓米FTAを即刻廃棄せよ             かけはし2007.4.23号

搾取と抑圧の「新自由主義的グローバル化」を解体しよう

社会進歩民衆連帯(PSSP)



民衆の声を排除した締結

 四月二日、韓国のキム・ヒョンジョン貿易相と米通商代表部カラン・バチア代表は、韓米FTAが最終合意に達したと発表した。米国側交渉代表は、当初予定されていた三月三十一日を期限とした交渉結果に満足せず、四月二日までそれが延期されたが、ついに一般民衆の生活を脅かすFTAは最終合意されたのである。
 ノ・ムヒョン政権は交渉の最終段階で、あたかもこの交渉が崩壊か成功かの岐路に立っているかのように振る舞い、政権は国益を増進するためになすべきことをすべて行うという、人びとを欺く態度をとった。しかし合意が達成された日の夜、ノ大統領はFTAは偉大な成果であり、国家の将来にとって最良の選択であるとする自画自賛の演説を行ったのである。
 ノ・ムヒョンは現実を飾り立てて弁明したが、実際にはFTAは環境汚染をひどいものにし、公共サービスを弱体化し、農民の暮らしを破壊し、労働者の権利を後退させるのである。「経済開放は国家の競争力を強化し、再編成を達成するための最善の選択である」「FTAに反対している人びとの主張には論理も根拠もない」「医療や教育の市場がさらに開放されないというのは恥ずかしいことだ」などというコメントで満たされたノ・ムヒョンの声明は、まさに吐き気をもよおさせるものだ。彼は、FTAがもたらす破滅的結果については一言も語らず、こうした空虚な言葉で長々とFTAを礼賛した。
 ノ・ムヒョンが自画自賛の演説を行っている時、民主労総組合員のホ・セウクは韓米FTA交渉に抗議の焼身自死をはかって重体となり、病院のベッドに横たわっていた。「韓米FTA粉砕!」というホ・セウクの叫びは、彼の身体が炎に包まれても人びとの耳に届いた。ハイアットホテルの高い壁の背後で行われたFTA交渉には、労働者ホ・セウクのような一般民衆の声は排除されていた。

支配階級の本当の目的

 交渉に続いてなされた政治家やメディアの発言は、今や協定の各分野での得失を数え上げることに余念がない。しかし注意深く観察すれば、この協定が実際には米国が支配する超国籍企業を利するものであることは明らかである。
 韓米FTAは、決して両国の市場開放に関するものではない。実際には、韓国市場のみの開放に関するものだった。米国市場は公正に開放されていないということだけではない。もし米国市場のいっそうの開放がなされたとしても、韓国資本はそこから真の利益を獲得するほど強力ではない。こうした現実の中で、ノ・ムヒョン政権と韓国支配階級のプランは、韓国の輸出拡大のための米国市場の開放にかかわるものではないのである。

 他方、韓国市場の開放は、産業再編と外国からの直接投資の増大をもたらすだろう。それが本当に韓国経済の成長と富の蓄積を促進すると考えられるだろうか? ノ政権は、「遅れた」産業の衰退は進んだ産業の成長によって帳消しにされる、と主張している。しかし、現在の資本主義の危機の構造の中で、農業やサービス産業を見捨てて製造業が成長するという保障などない。その代わりに、労働者は産業再編のために解雇され、新しい職を見つけることが不可能になるだろう。彼らはFTAの犠牲となるだろう。
 その上、金融市場の開放による投資の多くは、「ローン・スター」のような投機的投資だろう。「ローン・スター」は二〇〇三年に「韓国為替銀行」を捨て値で買収し、いまや株価の高騰によって約四十億ドルもの利益を荒稼ぎしている。
 こうした事実を見るならば、「市場開放を通じた国家的競争力の強化」というノ・ムヒョンの主張は、搾取と抑圧の強化にもとづく「超国籍企業の利潤の保障」と「新自由主義的な金融のグローバル化システムの安定」を保障する以外の何ものも意味しない。このプログラムは、すでに超国籍化している韓国資本に利益をもたらすが、貧困の拡大と一般民衆の権利の破壊を意味するのである。韓国支配階級が韓米FTAのために必死となり、民衆がその実施を阻止しなければならないのは、このためなのである。

国会での批准を許すな

 韓米FTAはいまだ法として調印されていない。韓国政府は、FTAを必然的な結論として取り扱い、六月下旬の調印を待つだけ、という態度にでるだろう。ノ大統領は国会による批准が唯一残されたハードルであり、形式的手続きにすぎないと考えている。しかしわが国の民衆は、FTAの最終的発効を許さない。われわれは「韓米FTAを廃棄せよ」と叫び、超国籍資本の利潤を保障するFTAに反対して決起し、民衆の権利のために闘うだろう。
 FTAをめぐる問題は、国内市場の開放か閉鎖かということではなく、搾取と抑圧に基づく資本主導のグローバル化か、民衆の権利を確実なものとするオルタナティブなグローバル化かという問題である。韓米FTAを廃棄するわれわれの闘いを通じて、「新自由主義的グローバル化」を解体しよう!

2007年4月3日




ノ・ムヒョンは移住労働者に謝罪せよ!
麗水外国人保護所の惨事は人権無視の出入国管理行政の結果だ
                              労働者の力


 4月1日は、麗水外国人保護所の惨事で亡くなった移住労働者たち10人の49日に当たる。惨事直後に作られた「麗水外国人『保護所』火災惨事共同対策委員会」は、麗水の惨事は政権によってなされた他殺であることを明らかにし、2度とこのようなことが起こらないように、あらゆる措置を直ちに取ることを要求した。

 だが、惨事発生後、すでに少なからぬ時が流れたのにノ・ムヒョン政権は被害者や、遺族をはじめとする被害者の家族たち、ひいてはこの国で労働している数多くの移住労働者たちの胸に、さらに5寸釘を打ち込むような行為を飽くことなく続けている。

 事件直後、犠牲者の家族にキチンとした連絡さえ行わず、また遺族の同意もなしに一方的に遺体を解剖することによって犠牲者を2度殺すという暴挙を行った。その上、辛うじて命拾いはしたものの負傷して苦しみ、うなっている人々に手錠をかけたまま治療を受けさせ、苦痛を訴える負傷者を外傷は治療されたとの理由で再収監した。
 死地から生き返った被害者にして目撃者でもある他の外国人たちも、外傷がないという理由だけで、ちゃんとした健康診断さえなしに再収監し、事件が解決されてもいないうちに、その中の22人を出国させてしまうというひどい仕打ちをした。出国させられた人々は、自分たちは政府の加害行為による被害者であり、災害現場で生き残った人々に生じる精神疾患「外傷後の後遺障害」の治療を受けなければならない患者だということさえ知ることもないまま、強制によって出国させられたのだ。

 これだけなのか。ノ・ムヒョン政権は明白な証拠もなしに、事件の原因を「放火」だと結論づけ、国家的責任を回避したまま一線の公務員3人に対してのみ拘束・処罰した。憤まんやる方ない犠牲に対しては、どのような措置もキチンと取ってはいない。
 被害者や遺族たちに対して迅速かつ充分な支援の措置を取るどころか、ひと月余り索漠たる殯所に泊まっている遺族たちや入院中の負傷者たちに、ただひとことの公式的謝罪も行っていない。その上、火災の惨事以後、再発防止のための対策を速やかに用意しなければならないにもかかわらず、むしろ闇くもに取り締まりや追放を継続しながら、また別の移住労働者たちを死へと追い立てている。

 われわれはノ・ムヒョン政権の反人権・反労働者的移住労働政策が続けられる限り、国家による移住労働者への殺人は継続されるだろう、と考える。これについてわれわれは断固として以下のことを要求する。

 一つ。ノ・ムヒョンは直ちに移住労働者の前で深く謝罪せよ。
 今回の麗水外国人保護所での火災の惨事は、明らかに間違った国家政策の結果だ。国政の最高責任者としてノ・ムヒョンは、これに対して責任ある姿勢をもって、今回の惨事で犠牲となった移住労働者と被害者ならびにその家族に公式の謝罪を行わなければならない。そればかりではなく、この国で働いている40万移住労働者と人権国家としての韓国を夢見ている全国民にも謝罪しなければならないし、二度とこのようなことが発生しないように最善を尽くしていくとの姿勢を示さなければならない。

 一つ。事件の責任を取って法務部長官は即刻退陣せよ。
 今回の惨事は単純に一線の実務責任者ならびに人間の勤務怠慢や、緊急の災難状況に対する対処要領の不実がもたらした失策ではない。政府の出入国管理行政の全般に充満している人権無視・人命軽視の風潮がもたらした惨事だ。したがって政策運営の実質的責任者に対して厳重な責任を問い、今後の出入国行政全般に警鐘を打ち鳴らさなければならない。

 一つ。殺人的な取り締まり・追放を即刻中断し、未登録移住労働者を全面合法化し、移住労働者の労働権を保障せよ。
 2003年11月以降、継続された未登録移住労働者に対する暴力的取り締まりや強制追放政策は、取り締まりの過程での不法な人権侵害はもちろん、保護過程においても国際的な人権の基準を無視した人権じゅうりん、および長期拘禁、過多収容、権利の救済さえない強制出国など、とどまるところなく深刻な人権侵害をひき起こした。
 さらには多くの移住労働者たちが取り締まりの過程で屋上から落下したり、追われて心臓マヒで運命を異にするなど、殺人の憂き目に遭わなければならなかった。このような殺人的取り締まり・追放を即刻中止し、未登録移住労働者を全面合法化しなければならない。また現代版奴隷制である「雇用許可制」を直ちに廃止し、自由に労働することのできる権利を保障しなければならない。
 2007年3月28日
(「労働者の力」第122号、07年3月16日付)




野党ハンナラ党、対北政策の基調全面修正?

 野党ハンナラ党が対北政策の基調を全面修正する、と語った。3月14日、キム・ヒョンオ・ハンナラ党院内代表は、あるマス・メディアとのインタビューを通じて「韓(朝鮮)半島をめぐる国内外の環境が急変しており、執権を目標とする政党として視角を広げ、このような状況に柔軟かつ能動的に対処しなければならないという時代的、国民的要求に応えるために」対北政策の基調を変える、との発言を行った。
 また南北首脳会談についても「北韓の核不能化措置がキチンと履行されれば、南北首脳会談にハンナラ党が反対する理由はない」と語った。このような基調の変更は、今年12月の大統領選挙を前にして、「北風」を予防しようとする意図があり、与党勢力が大統領選挙での対決の構図を「平和勢力対戦争勢力」として押し出していこうとすることに対する対策と見るのが一般的な評価だ。
 だが本当にハンナラ党が旧態の守旧保守の色彩をかなぐり捨てるかは、依然として未知数だ。(「労働者の力」第122号、07年3月16日付)

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