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韓国はいま 第3回マルクス・コミュナーレ        かけはし2007.7.9号

21世紀資本主義に対抗して新しい革命の可能性を追求



対案的社会と世界を描く

 西江大学タサン館で第3回マルクス・コミュナーレが6月28日から30日まで3日間、開催される。今大会のテーマは「21世紀の資本主義と対案的世界化」だ。
 第1回大会が新自由主義の地球化時代にマルクスの思想が依然として現在的意味を持ち得るということを語ったとするならば、そして第2回大会がマルクスが希望であらざるをえない訳をさまざまな運動や抵抗精神を通して話をした場であったとするならば、今回のマルクス・コミュナーレはマルクスを通じて21世紀の野蛮な資本主義を乗り越える対案的社会像を描いてみようという熱望を示そうとする。
 第3回の組織委員会は「今日、世界は資本の利潤増殖のための戦場となっており、地上のすべての生命体は、その戦争の砲火の中でうめいて」いるのであり、「資本はもはや守っていこうとする価値や規範を持ってはおらず、人間の欲望に絡みつき生命をバラバラにし利潤増殖の機械に仕立てている」と批判する。
 韓米FTA、非正規職の広がり、青年失業の増加、大学の資本への道具化、性と人種に対する偏見と搾取の深まり、すべての生命体に対する支配など、資本はそれこそ「一切の生の地平を資本の利己的競争とどん欲な欲望の戦争に変えている」。
 こうして「今日、わが社会は『資本なのか、生命なのか』、『資本なのか、人間なのか』、『資本なのか、暮らしなのか』の選択に直面している」。まさにこの野蛮な21世紀資本主義に対抗して新しい社会のための革命の可能性を語ろう、というのが今大会の趣旨だ。

各団体の模索と試み

 対案的世界化のための構想は、マルクスのコミュニズムに対するさまざまな経路の探索と相接している。マルクスのコミュニズムがいかに可能なのかを問うた第2回大会の問題意識を深化し、大会に関与している各団体は、それぞれそれなりの方法論や対案をもってマルクスのコミュニズムに迫るためのさまざまな試みを示している。
 〈文化科学〉は対案社会の戦略として「コミューン主義的生態文化社会構成体」を主唱する。これは資本・国家の連合に亀裂を開け、下から社会の公共性を再構成していく運動のために地域的・全国的・世界的な連帯を促進しつつ、生態文化コミューン・ネットワークや地域評議会および協同組合を中心軸として地域単位で商品の論理や官僚主義に対抗する自立的能力や直接民主主義を拡大していく運動を強化しよう、との戦略だ。
 〈研究空間「スユ+ノモ」〉は「共産主義からコミューン主義へ」をテーマとしてセッションを設ける。このセッションでは資本と国家を乗り越えながら外部に向けて限りなく開かれ人間同士が相生する、共同体ならぬ共同体を通して解放を企画しようとするコミューン主義を深化させるための諸論文が発表される。
 大衆は実体であるというよりは流れ(flux)として把握すべきであって、そうしてこそ大衆運動の力学や革命を把握できると主張、資本主義の下部構造としての欲望の体制を解体し、コミューン的欲望の体制を構成する展望を模索する内容、潜在力と協力を具現するコミューンという新たな社会の構築運動を「コミューン主義」と規定することなどを盛り込んだ各論文が準備されている。
 「21世紀の社会主義のための対案的経済戦略」を模索している〈マルクス主義研究/キョンサン大社会科学研究院〉は「新自由主義市場経済のモデルに対する対案的経済モデルとして、時代錯誤的なケインズ主義的社会的市場経済や、それ自体として形容矛盾である市場社会主義ではなく、市場経済自体の止揚としてのマルクス的意味での計画経済、すなわち参与計画経済」を21世紀の社会主義のための対案的経済戦略として提示する。
 〈労働者の力/進歩評論〉の連合セクションは「新自由主義と21世紀社会主義」というテーマで、今日の新自由主義に対抗する新たなマルクス主義の思想と戦略を探索する。ここでの核心は21世紀の社会主義だ。
 新自由主義が階級闘争の地平を広げているばかりではなく、依然として社会主義は有効であり、労働者の政治を通してこれを突破しなければならないと主張しているナム・グヒョンの論文、脱現代主義の問題設定の限界を指摘しつつネオモダニズムを21世紀の社会主義を思惟する新たな観点として提示しているイ・ソンベクの論文、社会主義の移行問題において「移行のアポリア(ある命題に2つの対立した結論があること)」に陥るのは経済学的問題設定にあると批判しつつ、社会主義の移行問題を、代替権力を形成する政治的問題設定へと変えなければならないと主張するパク・ヨンギュンの論文が発表される。
 このほかにも〈ターハムケ(オール・トゥギャザー)〉は「21世紀の革命と戦略」をテーマとして対案的世界への経路を模索し、〈社会批判アカデミー〉は「20世紀の左派思想批判およびそれを超えて」をテーマとしてマルクス主義と左派運動を、その内容から批判的に再び読み直そう、とする。

多様な流れの出会い

 資本の地球化は政治・経済的レベルにおいてだけではなく、社会・文化的な全領域において資本のコードによって支配化し、再組織化する。したがって世界的に極めて多様な葛藤や闘争をひき起こしており、資本が利潤増殖の欲求をあらわにすればするほど、この多様な葛藤や闘争は資本に向かって刃の先をつきつけることになるだろう。それゆえに21世紀の資本主義は、資本に反対する新たな運動が政治・経済的側面や社会・文化的側面において運命的な出会いを通して展開されることになるだろうことを予告している。第3回コミュナーレでは、このための意味ある試みが、いくつも用意されている。
 まず、労働解放と女性解放の出会いだ。〈韓国哲学思想研究会〉は「21世紀の女性と未来の女性主義」をテーマにセッションを進める。特にイ・ジェユは「コミューンの形成と家事労働の価値の問題について」を発表するが、彼はここで女性解放なしに労働解放も、生産力の発展もありえない、と主張する。巨大な集合的連帯の運動としての女性運動ではなく、少数の女性主義運動のアイデンティティを探索しているヨン・ヒョスクの論文「トゥレーズ・カタリの少数の女性主義」も女性主義運動とマルクス主義運動の出会いの論議のために注目に値するだろう。
 今大会に初めて参加する〈エスペラント・レット〉(準)は「エスペラントとマルクス主義」をテーマに万国共通語であるエスペラントを通じて英語帝国主義に対抗し、人類共通の共同体を建設しよう、と主張する。彼らは今日、「言語疎通の民族的、国民国家的限界を跳び越える共通語の出現なしには社会的人類の発展と個人の発展が互いの条件となる関係を実現しようとする人類人主義は実現されえない」との認識の下、「エスペラントは全地球的意思疎通を公正かつ効率的で正当に組織する方法」だと主張する。世界的解放を企画するうえで、エスペラントとマルクスの出会いに注目する必要がある。
 第1回大会の時から、ずっと参加してくるとともに、キリスト教とマルクス主義の出会いのために努力してきた〈第3時代キリスト研究所〉は「韓国キリスト教の反民主勢力化、その歴史的ルーツについて」をテーマにセッションを運営する。このセッションにおいて彼らは韓国キリスト教の保守主義的な政治行動や態度はどこに起源し、いかに変せんしたのかを明らかにしつつ、今日の保守キリスト教の「権力化」と「自己拡張の支配欲」を根本的に批判しようとする。

「ヤング・コミュナーレ」

 今回の大会での最も斬新な特徴のうちのひとつは、20〜30代の若いマルクス主義者たちが集まり、連帯と疎通の場を作ろうとする「ヤング・コミュナーレ」のコーナーだ。
 現在、大学や諸団体で理論的・実践的に活動している若いマルクス主義者たちは、これまでマルクス・コミュナーレの滋養分を受けつつ成長してきたが、依然として聴衆の位置にとどまっていた。今や彼ら自らが主体となって、現段階において社会や大学を取りまいている諸問題を直接的課題とみなし、苦悩し共に討論しようとする。このような趣旨で「ヤング・コミュナーレ」が企画されたのだ。
 具体的なプログラムとしては、まず28日午後2時からの「大学でのマルクス主義者としての生き残り」をテーマとした自由討論がある。新自由主義的大学社会の再編の流れの中で、就職競争と脱政治家にひた走る大学の現実を批判的に振り返り現在、マルクスを学び、左派的実践を模索している意味について共有する場だ。さらに最近、敏感な争点となっている性の売買│性労働問題と一連の諸事件を考えるさまざまな観点を示して討論する場を用意した。
 29日午後には、これら若きマルクスたちの覇気に満ちた問題提起と鋭い「苦悩」を盛り込んだ「若い」諸論文が10数編、発表される。哲学、社会学、政治学、経済学、文化理論など、それぞれ専攻分野は違っても、これまでの左派としての問題意識を十分に盛り込んだ創意的な論文の数々を披瀝する予定だ。彼らは今度の大会後、マルクス主義の学習研究資料を共有し、疎通するネットワークを構成する予定だという。
 第3回大会を前にしている今日、多様な観点からの新しい試みを通じて、資本主義転覆のための思惟と闘争は極めて意味あるものとして進められてきたと評価できるだろう。今大会ではこのような意味ある思惟の針路がうかがえる。今大会に特別招請されたドイツの哲学者アルントゥは「時間の経済」において、価値の増殖要求という資本の時間から解放され、「社会的統制」の下で最大の非労働時間を確保し、それを使用する法に習熟することが、時間の経済だと語る。
 イ・ジンギョンは「人権」に代わる「生命権」を概念化するとともに、生命権は、人間はもちろんのこと人間ではない一切のものが自らの生命を資本の搾取や権力から守るための闘争の土台だと主張する。一方、ユン・スジョンは「分子革命論」においてレーニン主義(集中制)と無政府主義(無支配主義)という両者の組織モデルを批判し、カタリを通じて新たな組織モデルを模索する。
 チョン・ナミョンは「非物質労働のヘゲモニーと脱資本主義の展望」で、マルクスの資本主義分析を通して非物質労働のヘゲモニーを再解釈し今日、資本の富を生産している方式は以前とは異なっており、それへの対応もまた異なったものとならなければならないことを主張する。
 また一方では、今日の資本による支配の現実それ自体に介入し、実質的に変えようとする幾つかの試みがある。この試みこそがマルクスの理論が実践と遭遇する地点であり、それがつまりマルクスの生命力だ。キム・チャングンの「反資本主義的対抗地球化運動の争点」、〈西江大社会科学研究所〉の「世界化時代の韓国民主主義:検討と模索」をテーマとしたセッション、カン・ナムフンの「宅地国有化綱領」、パク・コヨンの「英語の全地球的拡散と対案的英語教育政策の模索」、ソン・ユナの「反資本・公共性争取闘争とエネルギー」などが情勢的介入の効果を生む主要論文だ。

思想・階級・理論・実践の一体化

 第1回大会の際、主要に出てきた批判的提起のうちのひとつは、マルクスといささかでも関連すればいかなる重さをも設定せず、ただ「百貨店式に羅列」した、というものだった。だが、そのときには10数年間、孤立して進められてきた問題意識の一瞬の表出だったという点で不可避なことだと評価したりもした。さらっと見た限りでは、3回大会もまた、その点では違わないように見える。だが、この点についての評価は、いまや慎重になる必要がある。
 今は、新自由主義が開いてくれた反資本革命の可能性を、さまざまな観点から共に模索しなければならない時期であり、一方ではマルクス主義が、テキスト中心の教条的解釈にとどまってはならないということの故でもある。こういった点から「ある人々はマルクス主義の歴史を内在的に批判したり徴候的に読むことを通して、またある人々はトゥレーズ・カタリ、ネグリを経由して再びマルクスへ、あるいはマルクスとの批判的対決を通じてマルクスを批判的に解体する方式によって『コミュニズム』の可能性を模索する」という組織委員会の説明には一理ある。
 だが、さらに1歩、踏み込まなければならない。それは資本を解体し、解放を企画するための多様な模索の中に込められたそれぞれの時代精神は、いかに革命の主体を発掘し、共に呼吸するのかの問題だ。労働者階級だけではないけれども、依然として労働者階級がその主体の中心軸であらねばならない。
 第2回大会を経つつ、マルクス・コミュナーレには「現場」が存在せず、「階級」が存在していないとの批判があったりもした。しかし、その批判は一方では正しいけれども、別の意味においては正当ではない。マルクス主義の生命力というのは、まさに思想と階級、理論と実践の結合にその源泉があるがゆえに、現場および実践とかけ離れた理論は空虚とならざるをえないという点において、それは正しい。だが今日まで具体的な現場で闘っている同志たちは、一方ではマルクス主義を繰り返し語りながらも実際にはマルクス主義的実践ができずにきたことを、まず反省する必要があるだろう。
 理論と実践が結合しなければならないのであれば、実践の主体が理論を自分のものとして専有しなければならないことも当然だ。理論は実践を通して検証され、再び修正されなければならないのであり、そうして再び実践に適用されなければならない。これは理論家、実践家の役割が分かれているということを意味するものではなく、マルクス主義者であれば、この過程をらせん的・循環的に作るための努力をしなければならない、ということを意味する。
 21世紀の新たな革命の可能性が成功するか失敗するかは、まさにここにかかっている。(「労働者の力」第127号、07年6月20日付、ソン・ソッキョン/中央執行委員)

朝鮮半島日誌

南北間の海洋定期航路に
北朝鮮貨物船が就航した


5月17日 b京義線(ムンサン〜開城)と東海線(金剛山〜猪津)の2区間で南北間鉄道試運転が行われる。
5月18日 b北朝鮮の新外相に朴宜春(パクウィチュン)元駐ロシア大使が任命される。
5月20日 b05年の南北海運合意書に基づいて韓国と北朝鮮を結ぶ定期航路に、北朝鮮籍の貨物船が初めて就航(釜山〜羅津間を月三回程度往復、商業ベースでは南北分断後初めて)。
5月21日 b北朝鮮当局が最近中朝国境地帯での携帯電話摘発を強化(咸鏡北道茂山郡だけで1カ月に200台)していると韓国の脱北者団体が明らかに。
5月23日 b中国人民解放軍の梁総参謀長がソウルで韓国の金合同参謀議長と会談し、両軍間のホットライン設置や合同海上救助訓練実施などを協議。
5月27日 bロシアのプーチン大統領が北朝鮮核実験(昨年11月)に対する制裁実施の大統領令に署名。
5月29日 b第21回南北閣僚級会談がソウルで始まる。
6月1日 b同会談がコメ支援再開を求める北朝鮮と核問題進展がコメ支援再開の条件とする韓国との間で溝が埋まらず決裂、次回日程も決まらずに終了。


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