| 労働者の利益を代弁しない「労使政」合意 かけはし2007.8.27号 |
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非正規職を固定化する「非正規職保護法」は即刻廃棄すべきだ |
もうひとつの
パフォーマンス
7月13日、韓国労総イ・ヨンドゥク委員長、イ・スヨン韓国経営者総協会会長、イ・サンス労働部長官は「非正規職保護法の安着のための労使政合意文」を発表した。
7月1日から施行された非正規職保護法は「保護」ではなく、「大量解雇」、「外注」、「下請け化」の触媒となり非正規職労働者たちの生存を脅かしていることはニューコア・イレンド労働者たちの闘争(「労働情報」第724号、07年8月1日付、「資本の意図が暴露された非正規職法案の実施と流通労働者たちの占拠闘争」李泳采、を参照のこと)によって満天下に明らかとなった。だが奴らは「非正規職保護法の安着」を云々しつつ、体のいい合意文をまたもや発表した。「労・使・政」という外見上にもかかわらず、韓国労総・労働部・経総のどれひとつとして労働者階級の利害を代弁してはいない現実にあって、今回の合意は資本とその各親衛隊が繰り広げたもうひとつのパフォーマンスにすぎない。
合意文の発表
は責任回避だ
イレンドグループのニューコアおよびホームエバーの労働者たちの闘争が長期化するとともに非正規職保護法に対する問題提起が激しさを増している。また無対策によって一貫し、公権力の投入の時期だけを見計らっている労働部(省)や政府に対する批判がわき返っている。ニューコア・イレンドの同志たちの占拠ストの長期化は「労働部の責任」だと回答した32%に達する大衆世論が、これを証明しているではないか。
朝鮮日報、中央日報、東亜日報のごときメディアさえもが、非正規職保護法は「経営の現実を反映できていない法」だとして問題提起しつつ、ノ・ムヒョン政権の大衆迎合主義を批判する武器として活用しているものだから、政権もじっとしてはいられなかったのだ。そこで奴らは厚かましくもこのような大衆の世論や非正規職保護法の問題を回避するために「安着」のための共同の努力を語り出したのだ。
一部企業だけの
問題ではない
労働部や一部の制度言論は、ニューコア・イレンド労組の闘争は悪徳企業イレンド資本の不合理なやり方によって生じたかのように語る。そして合理的な対案のために労使が少しずつ譲歩し、妥協せよ、と忠告する。労働部は法が適用される過程で発生した一部の問題であるかのように、これを扱ってもいる。
だが過般、2大労総が発表した「非正規職労働者の被害の事例」が証明しているように、非正規職の差別是正を回避するための事業主・企業の外注・下請化などの「非正規職の雇用調整」は単に流通・金融部門だけの問題ではなく、公共機関を含むすべての業種や領域において進行していることが明らかになったではないか。
労働部は、非正規職の差別解消のために政府がその先頭に立って努力していくとして「公共部門の非正規職対策」を出しつつ、その実、非正規職保護法のいい加減さや、あの手この手の手法・便法を駆使して、正規職・直接雇用の道を回避しながら外注委託を拡大するモデル作りの先頭に立ってはこなかったか?
既存の正規職とは賃金も待遇もまるで異なる「別途の職群」の構成形態である職務給制があたかも対案であるかのように「合意」しつつ、非正規職の「保護」を語る資格など、どこにあるのか。
不明確な韓国
労総への態度
韓国労総は、かつては「御用」だったけれども、今は御用のレベルを超え新自由主義を貫徹していく「資本の走狗」へと変態している。昨年の「非正規職保護法」や「労使関係ロードマップ」の合意過程であらわになった振る舞い、「韓米FTA阻止ゼネスト」に対するイ・ヨンドゥク委員長の度し難い「発言」こそは、これを如実に示したものだった。
そもそも期待などできる余地のない集団を念頭において、一部の民主労組運動陣営は「1国1労総」を提起し、民主労総と韓国労総の統合が民主労組運動の進むべき道であるかのように提起するという誤りを犯しもした。今回の「合意」において奴らが「資本の走狗」であることは今一度、確認された。民主労組運動の「自主性」を棄損し、労働者階級の未来を弊履のごとくに取り扱う奴らに期待できるものはない、ということを明確にしよう。
悪法撤廃の旗
じるしを鮮明に
「使用事由の制限」を明確にするからと言って、非正規職の問題が解決されるものではないことは、既に証明された。非正規職保護法が施行される以前に、既に全労働人口の55・8%が非正規職ではなかったか。
ましてや「保護」という名分の下で期間制、派遣制のさまざまな使用事由の制限が取り払われた状況で非正規職の無限拡大・量産が行われることは自明の現実だ。
非正規保護法の再改訂によって「使用事由の制限」を明確にする問題ではなく、非正規職を根本的に除去し解決するための闘争を行わなければならない。それは非正規職保護法という悪法撤廃の闘いの旗じるしを明確にすることからこそ始まるのだ。
7月19日
労働者の力
(「労働者の力」第130/131号、07年7月27日付)
ノ・ムヒョンは退陣せよ!
ニューコア・ホームエバー籠城
闘争への公権力投入を糾弾する
ノ・ムヒョン政権は本日午前9時20分からニューコア江南店、ホームエバー上岩店での占拠籠城を解散させるために71個中隊規模の公権力を投入した。そして籠城の隊伍を無差別的に全員連行した。特に、ニューコア江南店には、何を恐れたのか「警察特攻隊」まで配置し、事前の警告放送もなしに突入して組合員らを有無を言わさず強引に連行するという暴挙をほしいままにした。
7月19日午後、記者会見を行ったイレンド資本側は公権力投入の要請や職場閉鎖など、「特段の措置」を取るとの意思を明らかにした。警察もまた21日に予定されていた第2次イレンド売場打撃闘争に対応する措置を執るものと予見されていた中で、今回の公権力投入はニューコア・ホームエバー闘争を無力化し、非正規保護を「安着」させるためのノ・ムヒョン政権の姿勢と対応が本格的に始まったことを証明しているにすぎない。
こうしてノ・ムヒョン政権にとっては労働者の生存権よりも、すでに現実において無用の長物となってしまった見かけ倒しの非正規職法を守ることがより重要だということが証明された。またイレンドへの公権力の投入は、ノ・ムヒョン政権が反労働者、反民衆の政権であることを今一度、確認させるところとなった。
警察は図々しくも公権力の投入を「不法行為に対する不可避の措置」だと発表し、「今回の労使紛糾は自律的交渉を通じて妥結されるものと期待し、公権力の投入を自制してきたけれども、交渉の決裂によって対話による合意は期待しがたく、不法行為によって法秩序が著しく損なわれかねない」と語った。一部のメディアなどは、公権力の投入によって「イレンドの事態が一段落」したと報道する態度を示している。
だが今回の公権力投入は、事態の「一段落」、「解決」とはおよそ関係のないやり方だ。ノ・ムヒョン政権が本当に警察の発表のように「労使の自律交渉を通した円満な妥協」を望んだのであれば、無対策によって一貫している態度を捨てなければならない。イ・サンス労働部長官さえもが「遺憾」の意を表明していた、イレンド資本の非正規職保護法を巧妙に活用した「契約解除」および「外注・下請け化」問題を果敢に厳断し、これを基盤として労使の自律交渉を保障することこそが、取るべき当然の道だった。
それなのにノ・ムヒョン政権の事態解決の過程は、これとは正反対に進められた。そして企業主や資本の側に立って、労働者たちにのみ不法行為だとのレッテルを貼り、正当な要求を公権力によって踏みにじってしまった。
だが闘いは断じて終わりはしない。 すでにニューコア・ホームエバーの労働者たちは全員連行を覚悟し、指導部への逮捕や拘束に備えて第2の指導部を構成し、最後まで闘い抜くとの覚悟を誓った。「労働者の力」はイレンド資本の鉄面皮なまでの労働者への搾取とノ・ムヒョン政権の反労働者的弾圧に抗してニューコア・ホームエバーの労働者たち、そして非正規悪法の廃棄闘争に固く連帯していくであろう。
7月20日
労働者の力
(「労働者の力」第130/131号、07年7月27日付)
注 「非正規職保護法」は非正規職労働者を「保護」するために制定された法ではない。本当に非正規職の労働者たちのための法であるならば、厳格に一時的・制限的業務にのみ雇用されなければならなかった非正規職がまん延することになった現実(全労働者人口の55・8%)を問題とし、これを解決するための対策を樹立するのでなければならない。
またさまざまな手法・便法を用いて非正規職の拡大・拡散を助長してきた企業や使用主らを規制して厳格に処罰し非正規職の雇用形態を根本的に除去するものでなければならない。だが同法はこのような現実を問題とするよりは、「非正規職の雇用が一般的な社会現象であり、大勢なのだから率直に認めよう」との内容を核心とする。したがって期間制・派遣制のさまざまな使用事由の制限を取り払い、思い通りに非正規職を使用できるようにしており、その線上で「ただ、非正規職に対する差別を減らそう」と語る。結局、「保護」とは名ばかりで、明らかな「改悪」であり、非正規職を無限に量産する法だ。
したがってこの法は企業や使用主の実利を保障してやる法であって、廃棄のために闘うことだけが唯一の対案にすぎず、それ以外の対案はありえない。(「労働者の力」第128号、07年7月6日付、「『保護』ではなく、むしろ『すべてを非正規職にしよう』と語れ!」より。)
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