| 韓国はいま 6月末の韓米FTA反対闘争 かけはし2007.8.6号 |
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現代自動車とサムスンSDIの労働者がゼネストで決起 |
無気力に終わったソウル
韓米FTAの協定文署名式を前にした6月29日、韓米の支配階級は「追加交渉」の最終妥結を発表し、これに対して韓米FTA阻止反国民運動本部(反国本)をはじめとする労働者・民衆陣営は、韓米FTA締結反対集会をもって対抗した。
金属労組が、全国157の事業場で11万人余の労働者たちが4時間の部分ストを展開したのに続き、29日にはソウル、光州、昌原、大邱、蔚山、釜山など13の地域で力強い闘争が展開した。午後2時、民主労総の組合員2万人余が集まったソウルの「6月総力闘争勝利全国労働者大会」をはじめ、韓米FTA阻止汎国本が主催した「汎国民総決起大会」に至るまで、韓米FTA締結に反対する労働者・民衆の声が市内の至る所で響きわたった。
民主労総の集会を終えた隊伍は大学路を出発、鍾路5街を経て光化門郵便局前まで街頭デモを行った。そしてこの過程で、宗廟で集会を終えた貧民、農民、学生らもこれに合流した。行進後、簡単な総括をもった後、汎国民総決起大会の催しを短かめに行ってから光化門進出闘争を展開した。農民と学生は安国洞ロータリーに集結して韓国日報方向に進撃し、公務員、保健医療などの労働者たちは忠正路に集結し光化門への進出を試みた。だがこの日の集会で多数を構成していた金属および公共連盟など多数の労働者の隊伍は、すでに汎国民総決起大会を前後して帰宅の途についた状態であり、そのために光化門郵便局前で警察車両に阻まれていた各隊伍は市庁方向に迂回してから光化門交差点への侵入を試みることになった。
およそ千人ほどの隊伍が残りトンファ免税店前交差点に進出したものの、すでに光化門交差点は警察車両によって幾重にも阻まれた状態だった。繰り返される警察の解散警告に続いて結局、戦闘警察(機動隊)が投入されるとともに隊伍は散り散りになり、鍾街に再集結し総括集会を行うことになった。このときになって農民と学生の隊伍が遅ればせながら合流した。6月29日の総決起闘争は、このようにして、いいところなく締め括られたのだ。
民主労総指導部は6月25日の記者会見で「使用者の操り人形たるノ・ムヒョン政府は国民に対するサギ芝居をいい加減にしてやめよ」と政府の振る舞いを強く批判したが、29日の闘争において自らの役割を果たせなかった。ストを強行した金属労組も29日の民主労総の集会以後、急いで解散することによってゼネスト闘争の政治的意味を色あせさせる問題点を露呈した。
闘いの輪が広がった水原
激しい暴雨の中でも京畿地域の労働者たちの「韓米FTA反対、非正規職撤廃、労働基本権争取」の喊声は6月28日、水原地域を揺るがした。
午前11時、京仁地方労働庁水原市庁前では民主労総京畿道本部の主催で「特殊雇用の労働3権争取、非正規職撤廃、非正規法廃棄のための労働部(省)糾弾大会」を開いた。朝から降っている雨の中でも、この10年間、上がることのなかった賃金の引き上げ、ツメキリと呼ばれる留保賃金の根絶などのためにスト中の京畿西部建設労組の組合員らと、非正規悪法による契約解除に反対してスト中のニューコアの組合員ら、42歳退職に反対して闘争中のハンウォンCCの労働者、京畿地域の活動家らが共に行動した。参加者たちは象徴儀式としてプラカードにさまざまな願いとスローガンを書き込み労働部の前にある木に縛りつけ、ウズラの卵を労働部の庁舎に投げつけた。
午後2時30分には、政府や保守メディアのあらゆる脅迫や弾圧にも屈しない金属労組の組合員らを中心に2500余人が結集し、「韓米FTA無効、非正規職撤廃京畿道労働者大会」を水原駅広場で挙行した。「民衆行動連帯」や「京畿労働者の力」など地域の活動家らは労働者民衆の暮らしを破綻させる韓米FTA阻止についてのピケと市民への宣伝戦を展開した。
スト中のニューコア、西部建設労組などが共に行動し、韓米FTA阻止ゼネストが単に金属労働者たちだけの要求ではないということを身をもって示した。金属労組の組合員らは直接、要求を盛り込んで作ってきた部署別の旗とピケットを掲げ、力強い声で「韓米FTA中断」を要求した。
金属労組京畿支部ヤン・ドンギュ支部長職務代行が「守旧メディアの悪意に満ちた扇動、逸脱した扇動、激烈かつ卑劣な妨害策動にもかかわらず、157事業場11万700人がゼネストに突入した」と報告すると、参加者からは喊声がどよめいた。
金属労組キム・イルソプ副委員長は「単にきょう、あすだけの闘争で終わるのではなく、この火種を生かし屈辱的で民衆に災いをもたらす韓米FTA阻止のために、現場を組織し闘争の隊列を最後まで守りぬこう」と宣言した。参加者たちは「韓米FTA」、「非正規職差別」などと書かれた大きな氷塊をハンマーで叩き壊す象徴儀式を行い、京畿道庁まで行進した後、29日の闘争を力強く展開することを決意し、道庁前で総括集会を行った。
弾圧攻撃に手を貸すマスコミ
労働者たちがストを行うと、政権や資本、それにマス・メディアがそろって、ストの理由いかんにかかわらず、スト叩きに乗り出す。今回の金属労組の韓米FTA阻止ゼネストも同様だった。またもやスト叩きの主要攻撃対象は金属労組現代自動車支部だった。「幸福都市・蔚山づくり汎市民協議会」なる団体は6月26日、現代自動車蔚山工場前でスト撤回を求める集会を開くに至る。メディア各社の記者らが総出動したかのようなこの場所で、一部の記者らは彼らにスローガンを何度も叫ぶことを要求し、様になる(?)絵作りに熱をあげた。
スト反対集会に参加した人々の一部からは「工場見学をさせてくれるというので来たのだが、なぜ出入りを阻むのか」と抗議する事態も起き、その後で確認した結果、韓国戦(朝鮮戦争)の記念行事に参加し、その後で動員された6・25(朝鮮戦争を指す)参戦有功者会の会員らがそのほとんどだった。だがこの事実を報道したのは一部にすぎず、多数のメディアは「市民の反対にぶち当たったスト」式の報道をもっぱら行った。
金属労組がゼネストに突入した28日、マスコミ各社は現代自動車前に押しかけた。けれども同時刻、金属労組蔚山支部のスト決起大会会場であるサムスンSDI彦陽工場前には記者たちの姿はほとんど見られなかった。「無労組サムスン」に抗して復職闘争を行っているサムスンSDIの社内企業ハイビット労働者たちの闘争に力を集中している場所であり、800余人の労働者らが集結したのに、だ。ストに対抗してサムスンSDI側はまる1日休業し、メディアは無視した。金属労組が6時間ストに突入した29日、金属労組の9事業場と公共運輸労組社会保険支部蔚山分会、社会連帯年金支部蔚山分会など2つの事業場もストに合流し、2万7千余人がストに参加した。
熱い日射しにもかかわらず、800余人の労働者らが蔚山市庁に集まり集会を開いた。集会での発言者たちは韓米FTA阻止を異口同音に主張した。けれども「韓米FTAが韓国自動車産業にとって実利益にならない」という生産性主義によりかかった主張がほとんどだった。だれひとりとして韓米FTAが新自由主義の世界化の核心であることを力説できなかった。(「労働者の力」第128号、07年7月6日付、労働者の力・取材チーム)
17人の指導部に逮捕令状
ゼネストの金属労組と汎国本に対し政府は露骨な弾圧
警察・検察と
一体の裁判所
6月25日から29日まで実施された韓米FTA締結阻止の金属労組のゼネストに関連して警察・検察は逮捕状を乱発しながら、弾圧を露骨化している。検・警はスト初日から金属労組の指導部に対してクウィック・サービスや文字メッセージを動員して、出頭要求を1日当たり2回ずつ送るなどの方法によってジョン・ガプトゥク委員長、ナム・テッキュ首席副委員長、チェ・ヨンギュ事務処長や1414の地域支部長全員など、全部で17人に逮捕令状を発付した。
一方、検察が請求したオ・ジョンニョル、チョン・グワンフン韓米FTA阻止汎国民運動本部(汎国本)共同代表に対する事前拘束令状についての令状実質審査が7月3日、ソウル中央地裁で開かれた。汎国本のオ・ジョンニョル、チョン・グワンフン共同代表は、大韓民国の司法体系を尊重する意味で、この日の法廷に出頭したと伝えられた。
チョン・グワンフン共同代表は「韓米FTAに反対している国民世論を結集するために汎国本を構成して活動してきた」「不法はわれわれが行っているのではなく、韓米FTAの初めのときから、関連する一切の集会まで禁止した彼ら(警察)が根本的に法を犯してきたもの」であり、われわれへの「司法処理」などは、ありえないことだ、と主張した。けれども裁判所は政府の立場に相槌を打ちつつ、両代表に請求された拘束令状を承認し鍾路警察署に直ちに拘束措置を行うという暴挙を振るった。
これについて7月4日午前、各界の百人の人士が参加する中で「オ・ジョンニョル、チョン・グワンフン代表の釈放!汎国本への弾圧中断!ノ・ムヒョンの下野要求記者会見」を開催し、政府と司法部を激しく糾弾し抗議した。
反対世論を無視
したFTA締結
労働者・民衆の相次ぐ反対にもかかわらず6月30日夜11時、キム・ヒョンジョン外交通商部通商交渉本部長とスージョン・シュウォブ米国貿易代表部代表はワシントンで韓米FTA協定文に署名した。これにより韓国は9月の通常国会で批准同意の手続きを踏み、統一外交通商委員会―本会議での票決を経ることになる。
米国議会は8月30日までに国内法の改正事項を報告し、国際貿易委員会(ITC)は9月30日までに行政府と議会にFTAの波及効果の分析を報告し、下院・歳入委員会での審議と票決、上院・財務委員会での審議と票決を経る予定だ。そしてこのような過程を経て両国議会の批准が終わった、との公文が交換されれば、その時点から60日後にFTA協定は発効する。韓米両国政府と保守各政党のギマン的で反民衆的な協定締結や批准の試みに抗して、締結の無効化闘争が新たに力強く展開されなければならないだろう。
公務員労組の
右派が組織離脱
6月23日、全国公務員労組がソウル駅で公務員の労働権保障を要求して総力闘争を展開している中で、88体育館では公務員労組特別法を受け入れようとする、いわゆる法内派が非常対策委員会(非対委)の主催で代議員大会を開き、「全国民主公務員労働組合」の発足を宣言した。
この場には民主労総キム・ヒョングム・サービス連盟委員長、ナム・グンヒョン建設連盟委員長、イ・ヨンヒ民主労総政治委員長、ミン・ギョムギ民主労総統一委員長、イ・ヘソン前民主労総副委員長などが出席したが、これらの人々のほとんどは労働運動内の、いわゆる自民統の系列に属する人士だ。
これに対して全国公務員労組は「6月23日に全国代議員大会を招集した『非対委』は設立要件も備えられない、公務員労組の規約、規約にも基づかない任意団体にすぎないのもあって、いわゆる非対委が招集した6・23全国代議員大会は公務員労組の規約、規定上の議決権限のない任意の集まりにすぎない」と指摘した。
全国公務員労組は「非対委の6・23全国代議員大会は2002年から闘争によって守ってきた公務員労組の名称を盗用し、民主労組の歴史に恥ずべき汚点としての幾多の公務員労組のうちのひとつを作ったにすぎない」と批判した。(以上、「労働者の力」第128号、07年7月6日付、〈ヒム〉ニュースより)
朝鮮半島日誌
北朝鮮が核施設の稼働停止を発表
7月12日 b中国外務省が六カ国協議の首席代表会合を18、19日に北京で開催すると発表。
7月13日 b「朝鮮半島の平和と安全保障に関する問題を論議するため、国連代表も一緒に参加する朝米軍事会談の開催を提起する」(朝鮮人民軍板門店代表の談話として北朝鮮メディアが伝える)。
7月14日 b韓国が北朝鮮に支援する重油5万トンのうち6200トンを積んだ第一便輸送船が北朝鮮の先鋒港に到着。b北朝鮮核施設の稼働停止・封印に対する監視・検証活動を行うIAEAの訪朝チーム10人がピョンヤンに到着。
7月15日 b北朝鮮が核施設の稼働停止を発表。
7月16日 b国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は、滞在中のバンコクで「北朝鮮に滞在中のIAEAの監視要員が15日、原子炉停止を確認した」と語る。
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