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排外主義を許さない関西集会に1100人        かけはし2010.6.14号

「在特会」らの暴力をはねかえそう

 【大阪】五月三十日、大阪扇町公園で排外主義を許さない五・三〇関西集会が開かれ、千百人の労働者・市民が参加した。この集会は、四百二十一人の個人と百四十九の団体の賛同により、実行委員会の主催で開かれた。
 主催者を代表して高英男さん(全日建連帯労組関西生コン支部副委員長)があいさつをした。高さんは、「いろいろな運動をしている仲間が、露骨な外国人差別を続けている『在特会』などの排外主義と真っ向から闘うという目的で今日の集会がもたれた。『在特会』は、京都の在日朝鮮初級学校などを襲撃していながら一人の逮捕者も出していない。私たちはちょっと何かあったらすぐ逮捕される。この違いは何だろう。この国はまじめに運動する労働組合は大弾圧をして、排外主義は容認する。決してそのような国にしてはならない。かつて戦争に向かうとき排外主義が広がった。『在特会』は、日本が過去に歩んだ道を進んでいる」と述べ、関西でそのような連中を絶対許さず、闘っていこうと呼びかけた。

朝鮮学校無償化
排除の差別性

 この後多くの人からのアピールが続いた。初めに朴栄致さん(朝鮮総連大阪府本部国際部長)が行った。
 「三月二十八日の京都集会に引き続き、このような集会を持つことができてうれしい。同時に広範な人々と手を取り合い闘っていくことをあらためて確認したい。朝鮮人学校に対する襲撃・高校無償化からの朝鮮学校排除はいずれも、民族排外主義だ。文科大臣もこの問題は政治とは別だと朝鮮学校も含まれることを示唆していたが、仲井拉致担当大臣の横やりや保守層の政治的圧力で迷走してしまい、朝鮮学校は外されてしまった」。
 「三月末文科省を訪れたとき、朝鮮民主主義人民共和国とは国交がないこと。国際機関の承認がないことが外した理由だと言われた。なぜ朝鮮学校のみが教育の中身まで細かく検討されなければならないのか。四月三十日には、朝鮮学校と同じ各種学校の認定を受けている外国人学校が無償化の適用を受けた。この日は朝鮮学校にとっては屈辱の日だ」。
 「文科相は八月頃までには結論を出したいといっている。最近ようやく専門家による第三者機関の検討会議が立ち上がった。事業仕分けは公開しているが、検討会議はメンバーも内容も非公開だ。二月の国連人種差別撤廃委員会では無償化法案からの除外に懸念が表明され、三月には教育で一切の差別がないよう、また教科書も少数者に配慮した内容にするように日本政府に勧告がなされた。深刻なのは、これらの勧告直後に朝鮮学校外しの結論を日本政府が下したということだ。最近来日した国連高等弁務官も同様の懸念を表明した。ジュネーブでの人種差別撤廃委員会にも私たちは直接赴いて訴えたが、現地に行っていた『在特会』は朝鮮人の言っていることはウソだと騒いで、あきれられていた」。

橋下大阪府知事
の「留保」暴言

 「大阪ではもう一つ、橋下知事の暴言がある。条件をのまなければ、大阪府からの補助金の支給を留保するといっている。朝鮮総連の行事に生徒が参加しない、指導者の肖像画をはずすこと、学習指導要領に準じた教育、財務表の公開、政治的中立性を守ることを条件としている」。
 「朝鮮学校とはどんな学校か。植民地時代に奪われた朝鮮人の名前・言葉・文化を取り戻すために、自主的につくられた学校がその根っこだ。日本政府は一九四八年に朝鮮学校閉鎖令を出し、強制的に閉鎖された朝鮮学校をめぐる阪神教育闘争では子どもが警官に射殺されるという事件まで起きている。その後も日本政府は朝鮮学校にさまざまな妨害を加えたが、支援してくれるひとたちとともに守って今日に至っている。共生社会の生きた実例だ。国立大学の受験資格も認められ、父母は日本の税金も払っているが、日本政府はいまだに無償化からの除外を変えていない。 教育内容が確認できないとの理由で除外することは許せない。日本政府の姿勢が排外主義者を生み出す温床になっている」。
 朴さんは朝鮮学校を守り抜く決意をあらためて表明した。

「慰安婦」問題
取りくみに敵対

 アピールが続いた。佐藤さん(朝鮮学校を支える会・京滋、共同アピール運動)は、「京都の朝鮮学校襲撃を契機に、民族差別を許さない・排外主義を追い出そうの共同アピールは現在、個人の賛同者は千二百八十八人、団体二百三十九団体が集まっている。さらにこの運動を大きくしていきたい」。
 岡さん(徳島県教組委員長)は、「徳島平和センター、徳島全労協の皆さんとともに二十人で参加している。『在特会』の男女十数人が四月十四日午後、県教組書記局に乱入し、ハンドマイクの大音量で募金詐欺などと繰り返した。日教組とともに徳島県教組が子供救援カンパを取り組んでいることへの妨害行為だ。この様子はインターネット動画サイトでも流され、組合の名誉毀損、個人の人権侵害が今も続いている。組合は彼らを刑事告発した」。
 浅井さん(旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都)は、「ハルモニたちを京都に招いて証言集会を開いてきた。最近『在特会』は慰安婦問題に対して全国で妨害活動を行っている。韓国の日本大使館前で行われているデモに合わせ、私たちも毎月第一水曜日に京都三条河原町で水曜デモを行っている。どうして全国で妨害が増えているか、全国各地の自治体で慰安婦問題早期解決を求める議会決議があがっているからだ」と報告した。

傍観者になっ
てはならない

 田中さん(大阪水曜デモ)は、「一月十三日のソウルの水曜デモに合わせた取り組みでは、『在特会』の暴行で一人の青年が一カ月半の怪我をさせられるという事態になった。そのうちに犯人の起訴を報告できると思う。神戸や阪神地区や宝塚でも水曜デモをやっている。大阪ではその後も同じ場所でやっていたが、次からは場所を変更しながら続けていきたい。福島さんは閣議決定署名をよう拒否してくれた。私たちも福島さんのように胸を張って言おう。だめなものはだめだ」と述べ、マスコミの労働者は真実を伝えよ、米国商品を買うのは止めようなどと呼びかける自作の詩を披露し、十五人ほどのデモの仲間と水曜デモの歌を歌った。
 三木仁彦さん(大阪大司教区カトリック正義と平和協議会)は、松浦司教のメッセージを代読。松浦さんは、「子供たちに対してでさえ差別的な言辞を発することが横行している。このような現実を本気になって止めなければいけない。差別の現実に直面したら必ず声を上げること。差別がなくならないのは、それを見て見ぬふりする人が多いからだ。善良なる傍観者になるのは止めよう。偏見を乗り越えるためには人と直接で会うこと、それはかけがえのない自分との出会いでもある。ともに生きられる社会をつくっていきたい」と訴えた。
 吉岡さん(東西本願寺を結ぶ非戦・平和共同行動)は、「仏教の根本思想は無我。民族、国籍や肌の違いで差別をしない。親鸞は、当時石ころのように見なされていた民衆を我らと言った。同じ人間であるという一点で連帯した」。
 大川あき子さん(社民党参議院候補予定者)は、閣議決定の署名を拒否した福島党首の決断をたたえ、全力で参議院選挙を闘う決意を表明した。大島淡紅子さん(宝塚市議)は、保守的な地域である宝塚市で民族差別に反対する決議、従軍慰安婦問題の早期解決のための日本で初めての議会決議があがった経過を報告。戸田さん(元門真市議)は自分が大阪での水曜デモのあとで「在特会」から受けた暴行で高価な眼鏡がなくなったこと、彼らを刑事告訴したこと、「在特会」についての友人からもらったメールを紹介した。
 最後に、大野進さん(全港湾大阪支部委員長)は、「四月二十一日に大阪の『在特会』は韓国領事館に対して抗議行動を行っている。韓国から日本に来ている若い女性が風俗などみだらな行為をしている。彼女らは将来性奴隷としていろいろな問題を提起する、というとんでもない発想だ。彼らは、戦時中、朝鮮人・中国人が自ら仕事を求めて、日本が来てくれと頼みもしないのにやってきて、戦後日本に居座り今このような状況になっていると、偽造された歴史観を持っている。彼ら『在特会』は、ネットで会員を募集している。これから彼らを浮き草集団と呼ぼう」と述べ、六月十八日に予定されている高校無償化問題の緊急集会への参加も併せて呼びかけた。カンパ集計の結果、三十万円弱が集まったとの報告があった。
最後に集会決議を採択し、天気のいい大阪の街を西梅田までデモを行い、沿道の市民に「在特会」の排外主義と闘う決意を訴えた。(T・T)  




ピースサイクル25周年の集い

沖縄・アジアの人々とともに
これからも走りつづけよう!


平和・環境・人権
のメッセージ

 五月二十九日、東京・豊島区民センターで「ピースサイクル25周年記念の集い」が開催され百十人が集まった。前日には、防衛省、東京都庁、東電、国会、内閣府などをめぐって平和・環境・人権のメッセージを伝える「国会ピースサイクル」も行われた。
 集会の最初に、この二十五年の歩みを伝える写真が画面に映し出された後、ピースサイクル全国ネットワーク事務局長の平田一郎さんが二十五年の歩みを振り返り、課題を提起した。
 ピースサイクルは大阪の郵便労働者が、八月六日の広島の反核集会をめざして自転車をこいで走ったことがきっかけとなった。この手作りの反核・反戦運動は一気に全国各地に広がり、全国でピースサイクルのネットワークが形成された。一九九〇年には六月二十三日の沖縄「慰霊の日」を出発点とした「沖縄ピースサイクル」も始まった。茨城県東海村から青森県の六ヶ所村を結んで反原発を訴える六ヶ所ピースも毎年行われている。そして韓国、中国、フィリピン、タイ、マレー半島を走るアジアピースサイクルにも挑戦し、アジアの戦争被害者と向き合って日本の戦争責任・戦後責任を問いなおす活動も継続され、現地の人々との信頼関係も確実に作り出されている。
 平田さんは、「新しい世代」とともに新自由主義が作りだした「貧困・格差」の問題にも取り組みながら、全国各地のさまざまな運動を結ぶネットワークとして「三十年目」を目指したいとしめくくった。ピースサイクル全国ネット共同代表の吉野信次さんもピースサイクルの成果と今後について訴えた。

積極的護憲の
多数派形成を

 続いて「新政権と憲法問題――憲法九条と安保、二五条を考える」と題して高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)が講演。「敗戦後の日本は、平和憲法の法体系と日米安保体制の法体系の相矛盾する法体系のせめぎあいの歴史」であり、「普天間問題は今日の最大の憲法問題である」とする視角から、一九九〇年代の「明文改憲運動」が安倍政権の退陣によって挫折した経過を分析し、民主党政権下での憲法問題について踏み込んだ。高田さんは、「九条を変えないほうがいい(安保容認)」という「消極的護憲の多数派」から「自覚的に九条を変えないで生かす」という「積極的護憲の多数派形成へ」と訴え、「九条と二五条(生存権)を生かし、獲得していく」運動の重要性を強調した。
 さらに保坂展人さん(前衆院議員)、上原成信さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、新田秀樹さん(ピースリンク広島・呉・岩国)、大森さん(三多摩ピースサイクル)、たんぽぽ舎の柳田真さんからも、沖縄の闘い、上関原発反対運動、下請未組織労働者の組織化、「もんじゅ」運転再開反対などについてのアピールを受けた。
 第二部は「寿」のコンサートで大いに盛り上がった。        (K)


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