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イスタンブール                     かけはし2010.7.26号

攻撃を打ち返す国境を超える大衆的決起へ!

欧州社会フォーラムと世界女性行進、同地での会合成功
危機に対抗する今秋の国際的大衆的動員の呼びかけで合意

 七月初め、世界社会フォーラム(WSF)の地域版として、トルコのイスタンブールで第六回欧州社会フォーラム(ESF)が開催された。本号ではESFの概要と、その一環として行われたイスタンブールでの世界女性行進(WMW)についての二つの報告を掲載する。ギリシャから全欧州に波及した金融・経済危機は欧州の資本家たちによる解雇・賃下げ・年金改悪・社会保障切り捨てなどの厳しい攻撃を引き起こしている。この中で、労働者階級はギリシャを先頭にゼネストなどの抵抗を組織しているが、全体としては危機の厚い壁を突破する方向を見出し得ていない。その苦闘がこの報告の中でも見てとることができる。(「かけはし」編集部)

第6回欧州社会フォーラム
集中した討論基礎に全欧州的行動の取組みで一致
タデウス・パト


 イスタンブールで開催された今年の欧州社会フォーラムは成功だった。成功というのは、それが本当に開かれるのかどうか数カ月前まで明らかでなかったという理由だけのためではない。多くの良い、集中した討論が行われたからであり、この秋に、危機に立ち向かう広範な全欧州的動員を行うことが閉幕集会で呼びかけられたためでもある。

東方を中心に
4千人の参加

 東方からの参加者が広がるという変化が見られた。初めてのこととして、中東、カフカーズ(コーカサス)地方、さらにロシアからの参加が目立っていた。他方、以前のフォーラムと比べると西欧からの参加者はきわめて少なかった。しかしモロッコからの参加が目立っていた。組織委員会は海外からの参加登録が全体で二千人を超えたと計算したが、トルコ国内からの参加者数は、見積もりではあるが二千人を超えられなかった。
 出席した組織の側から見れば、十カ国から参加した第四インターナショナルを除けば、トルコ以外のラディカル左派の姿がほとんど見られなかったことが特徴的だった。

西欧大労組、成
長志向に傾斜

 セミナーやワークショップの内外で、国際的な経済危機が主要な論点となった。こうした討論の中で西欧の大労組が、おもに新ケインズ主義的で成長志向の主張を提示したことが目についた。
 第二の主要ポイントはエコロジー危機だったが、女性運動や移民ネットワークもきわめて活発で、目立っていた。公式の開会前の水曜日(6月30日)に女性たちの集会とデモが行われ、翌日には移民ネットワークが、「不法」移民を耐えがたい条件の下に置いているイスタンブールの難民収容所へのデモを組織した。土曜日(7月3日)夜にタスキム広場に向けて数千人の活動家が、色彩豊かで、にぎやかで、ラディカルな、最後を飾るデモを行ったことも忘れてはならない。

ESFの今後も
討論継続で合意

 社会運動総会では、危機に対する動員にむけた総会宣言でESF(欧州社会フォーラム)が行動を呼びかけるべきかどうかについて、論議が行われた。フランスCGT(労働総同盟、共産党系の労組連合)は反対したが、少なくとも集約宣言は出され、それは日曜日(7月4日)の閉幕総会で承認された。そこに含まれたのは次の二つの点だけである。
(1)九月二十九日の行動への呼びかけ。
(2)ESFの今後について決定する続開会議の開催。
 集約総会での主要な討論は、九月にETUC(欧州労働組合連合)が呼びかけている行動デーと、そこで提起されている要求について、どのように関係を持つのかということだった。その点では少なくとも妥協が成立した。ESFは同日に行動を呼びかけるが、ETUCについては言及しない、というものだ。
 ESFの今後という問題については先送りにされた。これまでのところ、次回フォーラムの組織化に向けて目立った国は存在していない。中東欧諸国からの新たな関心が生じているために、それらの国の一つで次回ESFを開催することが提案されてきた。可能性としては、ブダペスト、プラハ、ウィーンが挙げられている。そこで十月にパリで社会運動の会合を開き、その場でESFの今後について討論することが合意された。これはささやかな前進である。この決定がなされるまでは、明確なフォローアップ、展望がないように見えたからである。
 全体としてフォーラムは成功だった。トルコの社会運動と左翼にとって成功だったというだけではなく、動員を行い、続開会合が行われるという決定がなされたためである。この続開会合は、全欧州規模の諸運動、労働組合、あらゆる潮流の左翼活動家の間の広範な討論にむけたユニークな空間としてのESFを継続する機会となる。そして今回のイスタンブールESFが成功だったのは、欧州の境界を超えた参加者のかなりの広がりが見られたからでもある。
(タデウス・パトはドイツRSB[革命的社会主義同盟]の指導的メンバーで、第四インターナショナル国際ビューローメンバー)

(「インターナショナル・ビューポイント」10年7月号)

世界女性行進欧州地域行動
反資本主義的運動としてのプロセス、成功的踏み出し
ナディア・デモンド


 七月初めにイスタンブールで欧州社会フォーラムが開催される前の二日間にわたり、世界女性行進(WMW)は、独自の、しかし欧州社会フォーラムと連携したイニシアティブを取った。「インターナショナル・ビューポイント」に以下の簡単な報告が寄せられた。

トルコ人クルド人
22カ国の女性たち

 私たちは、タスキム広場の近くでのバルカン諸国からのキャラバンを歓迎する最初の集まりを皮切りに、二日間にわたる動員を行った。私たちはその場で幾つかのスピーチを行い、好意的に報道された。それから私たちは三百人の女性たちが参加して、歌いながら港まで行進した。港ではクルド人とトルコ人の友人たちが、地域の女性運動のシンボルである「マイデン塔」までの船旅を企画してくれた。
 六月三十日には、半分がトルコ人とクルド人、残り半分が海外二十二カ国から参加した五百人の女性たちがマッカ大学で開催された欧州フェミニスト会議に参加した。会議は、全体会議とワークショップで構成されていた。
 この会議に続いて、夕方からは千人以上の女性が参加してイスタンブールの中心街で、カラフルでにぎやかなデモが行われた。その多くはクルド人だった。地域(イスタンブール)の自立的フェミニスト運動の参加には困難があり、左翼が分裂しているという問題にもかかわらず、全体としての動員は大きな成功を収めた。トルコ人、クルド人の参加者・組織者のほとんどは、さまざまな社会運動の中でフェミニスト活動を行っている。
 WMW(世界女性行進)にとって、これは国際的なフェミニスト・反資本主義運動としての進行中のプロセスにおける、もう一つの成功的踏み出しだった。

世界女性行進・欧州フェミニスト会合の宣言

 六月二十九日と三十日、トルコのイスタンブールで世界女性行進(WMW)の欧州地域行動が行われた。
 本日、二〇一〇年六月三十日、世界女性行進第三回国際行動の欧州結集のために、トルコのイスタンブールに二十二カ国と地域から五百人以上が集まった。イスタンブールを訪れるにあたり、私たちは女性の権利と民族自決のために闘うトルコ人とクルド人の女性に連帯を表明する。私たちは、すべての女性たちが市民としての完全な権利を享受し、そこから利益を得ることができる、開放的で、民主的で、政教分離の欧州という私たちの考え方を明確にしてきた。
 私たちの会合は、今回のイベントを準備するためのバルカン諸国ネットワークの構築や、さまざまな諸国での全国会議など、さまざまな国々で行われた先行的活動の成果である。
 私たちの会合は、諸国の政府や国際機関が経済危機・金融危機を利用してこの五十年間におよぶ女性の権利や社会運動の成果を攻撃している時に開催された。私たちはこうした措置に反対し、批判するとともに、労働条件や年金給付の悪化に対して闘う。私たちは民営化や公共サービスの予算削減に反対して闘い、軍事予算の削減をこそ求める。私たちは極右、原理主義、軍事主義の勃興に立ち向かい、社会運動の犯罪視、こうした運動を弾圧するための女性への暴力の行使に反対して闘う。私たちは国家政策としてのセクシャルハラスメント、とりわけクルド人女性や子どもたちに対するそうした行為に反対し、女性の活動家たちへの暴力に基づくあらゆる状況に反対する。私たちすべては、民族主義者、性差別主義者、階級的搾取に対する闘いを継続することを認める、被抑圧民族の女性たちとともにある。
 私たちは草の根の女性たちの国際フェミニスト運動として、次に列挙するような予定されている行動を組織し、参加する中でこの闘いを継続するだろう。
b二〇一〇年十月、コンゴ民主共和国で行われる、平和と脱軍事化をめざす私たちの国際行動。
b二〇一〇年十月、ディアルバキルでの百五十一人のクルド人政治家、市長、女性の権利擁護者、労働組合員への裁判に対する監視・傍聴。
b二〇一〇年十月、ベルギーのブリュッセルで行われる不安定雇用と失業に反対するユーロマーチ
b二〇一〇年十一月、ポルトガルで行われるNATOサミットへの対抗サミット。
b二〇一〇年九月、欧州労働組合連合(ETUC)のデモ。
b二〇一一年、オーストリアでの食糧主権に関する欧州フォーラム。

 私たちは、私たちが世界女性行進で行っているように、地域的に行われる民衆による多くの闘争と結びつき、こうした運動を大陸レベルで統一させるよう、社会運動に呼びかける。今や、資本主義、家父長制、レイシズムを克服するためにこうした闘争に加わるべき時である。
 女性の生活を変えるために世界を変えよう。世界を変えるために女性の生活を変えよう。

▼ナディア・デモンドはイタリアの批判的左翼、ならびに第四インターナショナルの指導的メンバー
 (「インターナショナル・ビューポイント」10年7月号)


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