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|●沖縄・ 反治安出動闘争の成果を引き継ぎ、21世紀にむけて強力な青年の隊列を
|●反サミット沖縄現地闘争に参加して
| 国境を越えた連帯を実感………………………………………………………ふじいえいご
| 歴史の真ん中を歩いた4日間………………………………………………………大仲 恵
| 沖縄は熱かった(そして暑かった)………………………………………………板橋道雄
|●座談会 少年少女たちの事件をどうみるか
|●日本の農業と三里塚 加瀬 勉さんの提起
|●自治体現場から検証する防災訓練 …………………………………………川野わたる
|●学習ノート ローザ・ルクセンブルクの組織論(2)…………………………中野新一
|●過渡期経済論・労働者国家論(1) …………………………………………早野 一
|●アジアと日本のいまを考える(2) …………………………………………志村七蔵
|●映評「人狼(JIN―ROH)」 ………………………………………半田しのぶ
|●連帯を求めて(30) ………………………………………………………………萩原邦彦
沖縄・ 反治安出動闘争の成果を引き継ぎ、
21世紀にむけて強力な青年の隊列を |
▼全国から結集した二万七千余の人々が、極東最大の米軍基地を包囲した。
七月二十日、灼熱の太陽が照りつける沖縄現地を訪れた私たちと「カデナツアー」の仲間たちも、その一翼を担った。
一年三ヵ月という時間と、八一四億円という予算と、二万二千人という警備警官を動員した帝国主義者たちのセレモニーは、現地の人々と、全国から駆けつけた闘う人々の抗議の声に包囲されて終わった。
▼沖縄の歴史は、他国による「支配と侵略の歴史」であった。
一六〇九年、薩摩の島津によって琉球王国は征服された。琉球は薩摩を通じて、近代日本の幕藩体制に組み込まれた。一八五三年、開国を求める米ペリーの艦隊は、最初に琉球に姿をあらわし、軍事的占領を計画していた。明治維新下の日本政府は一八七九年、「琉球処分」を発動し「沖縄県」を設置した。一九二〇年代には本土並の制度下に置かれるようになった。
第二次大戦の末期、沖縄は日本で唯一の地上戦の舞台となり、多くの民間人が犠牲になった。日本軍は敗走を続けた。住民には死を強制し、自らは安全な位置を確保した。犠牲となった県民の想像を絶する地獄絵、阿鼻叫喚の惨劇の数々を決して忘れてはならない。
戦後米軍の支配下にあった沖縄は、一九七二年の「本土復帰」で「沖縄県」となった。しかし現在に至るまで、米軍支配と広大な基地の存在はなにも変わっていない。「新ガイドライン」\日米共同戦争計画において重要な位置を占める沖縄米軍基地群。「普天間基地の名護移設」は、未来永劫子々孫々にわたって住民に耐えがたい苦痛を強いながら、米日帝国主義のアジア・世界支配の出撃地としての役割を果たすことになる。
▼空前の「サミット二万人警備体制」が打ち出された。警察は主要な航空便や宿泊施設を事前に押さえ、観光客すら締め出していた。
私たちは緊張の日々のなかで「沖縄派遣団」を準備した。その過程で非公然公安デカによる仲間への尾行が発覚した。徹底した渡航・宿泊妨害のために、労働者はサミット当日を含めた長期休暇の申請を余儀なくされた。しかし闘いに年休の取得は避けられない。早めの申請と業務の調整で、当然の権利を行使した。
こうして全国から集まった派遣団は、抗議行動を開始した。それは暑さとの闘いでもあった。炎天下での連日の集会とデモ。とりわけ後半の二日間の名護での集会とデモは、体力と精神力が勝負であった。
闘う陣営には「逆風」が吹いていたという。六月の県議選での与党の圧勝、公明党の不参加、警察による交通機関の制圧、などなどである。
だが、今回で三度目の「人間の鎖」は、予想を大きく越える大成功に終わった。「少女レイプ事件」など米兵の犯罪の数々が、沖縄の人々を動かしていた。各国NGOとの交流も進展した。この闘いを引き継がなければならない。
▼九月三日、東京都は、過去最大の防災訓練「ビッグレスキュー東京2000」を実施した。
陸海空の三自衛隊から七千百人という、昨年の十三倍の隊員が参加した。これは一個師団に相当する数である。警察・消防など諸機関から一万千人、一般の民間人を加えると、二万五千人が参加。ヘリコプターなど航空機百十六機、車両約二千台、船舶二十二隻が出動し、自治体としては史上最大規模の訓練となった。
石原の陣頭指揮するこの「治安出動訓練」に反対する仲間たちは、各地で事前の学習・情宣活動を行い、九月一日から三日の連続行動に立ち上がった。とりわけ三日の訓練現地での抗議行動は、自衛隊を目の前にして闘い抜かれた。
アジア連帯講座の仲間は、早朝から山谷・玉姫公園に結集し、地域で闘う仲間とともに荒川区の「白髭西会場」に向けて抗議のデモ行進をした。
白髭西地区(行政用語)は「汐入地区」と呼ばれ、東京都の再開発に根強く反対する民家が密集している。今回の訓練では、空き家となった民家をわざわざ壊し、一方で張り子の「家」をつくり、マネキン人形を中へ放り投げて「救出訓練」の準備をしていた。
頭上をヘリが旋回するなか、結集した地域の仲間たちは、道路に阻止腺を張る機動隊と対峙し、監視行動と弾劾のシュプレヒコールを繰り返した。
大江戸線(十二号線)では、一般乗客を締め出して「軍用列車」にし、部隊を移動する訓練が行なわれた。継続的に「反基地・反自衛隊」を闘ってきた練馬では、この訓練に抗議する行動が、七十人以上の結集によって取り組まれた。隊員たちは、駅ホームでの横断幕と抗議の拳のなか、終始うつむいて沈黙を守っていた。
十二号線の車庫がある江東区木場公園でも、仲間たちが移動してくる部隊を待ち受け、抗議の意思表示をした。
石原は「軍艦マーチ」に迎えられてヘリで公園に降り立ち、装甲車に乗り換えて得意満面ポーズをとってみせた。
「渡河訓練」が行われた江戸川区の篠崎会場で、石原は記者団に極めつけの本音を吐露した。「訓練は毎年やることが重要だ」「大阪や名古屋など場所を移して毎年だ」「一部のバカな左翼が『平和、平和』と騒いでいたが、多くの都民は冷笑していたな。それを見ると、とても愉快だった。だが災害が起きたら彼らも助けますよ」(9・4東京新聞)
我々は石原のこの「宣戦布告」ともいえる言葉を忘れないだろう。
時おりしも三宅島では、噴火災害が深刻さを増し「全島民避難」が決定していた。こうした緊迫した自然災害を尻目に、石原は公然といってのけた。
「(訓練は)一年前から決めたことだから。三宅島の噴火はだれも予想しなかったことでしょう」。
自衛隊出動に並々ならぬ執念を燃やす石原。彼の頭の中には、噴火の恐怖にさらされ続ける住民の姿はない。再三にわたる本土への非難受け入れを拒否し続けたのは、自衛隊による自衛隊のための「ビッグレスキュー」の実施と成功を最優先していたからに他ならない。今後も間違いなく、実際の災害より計画された治安訓練が優先されるであろう。
中曽根にアドバイスを受け、故小淵に協力を要請していた今回の「防災訓練」は、石原にとって「外国からの侵犯」を想定した紛れもない有事訓練であった。
四月九日、石原は「三国人よる騒擾」を想定した治安訓練を実施するよう、今回の訓練の主力である陸上自衛隊第一師団に檄を飛ばした。
一九二三年の関東大震災では、「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」など根も葉もないデマが意図的に流された。自警団に捕らえられた彼らは、銃剣で次々と虐殺され、東京東部地域の亀戸や四ツ木、荒川沿岸では死体の山が累々と築かれた。朝鮮人だけでなく労働運動家や社会主義者らも殺された。災害時に軍隊を出動させ、戒厳令的状況を作り出すことによって、「反逆者」「危険人物」を拘束し、治安の維持を図る。訓練の目的はそれ以外にない。
阪神大震災では、近隣の住民の自発的行動が多くの命を救った。小規模で、分散的で、自主的な行動が重要なのであり、地理に疎い徹底した中央統制型の組織は役に立たない。
「三軍の長」を気取り、「場所を移して毎年だ」と豪語する石原に、当の自衛隊は、「災害派遣では武器は一切持たない。警察がいるのに我々が住民に銃を向けることはしない。勇ましい発言をする石原知事と同じ考えのように見られても困る」「救助や消火の能力は自衛隊にはそれほどない。あまり存在を強調されて、万能のように思われると怖い」「石原知事は我々の指揮系統外の人ですから」(陸自幹部9・4毎日)と弁明に苦しんだ。
都民の「直接選挙」によって選ばれた代表者が、過去に例のない大規模治安訓練に着手したこと。そして暴言の数々が「確信犯」であることを十分自覚しながらも、今回の訓練でさらに自信をつけようとしていること。時代の閉塞状況のなかで、石原のような「信念\思い込み」にもとづくリーダーシップの発揮を、歓迎する都民が少なからず存在することを、我々は重く受けとめなければならない。
「国民の税金で作った自衛隊を、国民の財産を守るために使わないのはばかげている」(9・4読売)。一見もっともらしい石原の歯に衣を着せぬ無責任な物言いは、有権者の心理を確実に揺さぶっている。「石原ならなんとかしてくれる」といった絶望と裏返しの都市中間層の「期待」は、ナショナリズムとファシズムへ道を開いていく。石原が毎年このような治安訓練を強行するなら、われわれも毎年、闘い続けるしかないのだ。
▼凶悪化する少年犯罪は後を絶たず、信じがたい医療ミスの数々は、決して取り返しのつかない傷痕を患者に残している。
デジタル社会に向けた技術革新を煽る軽薄な言葉が、バラ色の未来をもたらすかのような根拠のない幻想を振りまいている。労働者は路頭に迷い、若者たちは自身と社会に明確な進路を見いだせず、「フリーター」として、その日を生き続けている。
資本のグローバリゼーションとは、国境を越えた多国籍独占資本による、世界市場の再編であり、労働者に対する容赦のない搾取と収奪の展開であり、際限のない弱肉強食の利潤獲得行動である。それは資本の延命のために、地球上のあらゆる生命力を食いつくし、環境破壊の限りをつくし、人間を無計画で横暴な侵食に投げ込むシステムである。貧富の差は極限まで拡大し、社会は荒廃を極めるであろう。資本主義は、地球と人間を破壊しつくすのである。
我々は、限られた力量のなかで、青年たちと共に社会を変革すべく奮闘している。本誌は、二十世紀の最後のこの時期に、青年たちに問いかけている。そして、文字通り「世紀末」とも言うべき、この荒涼とした世の中の光景を、長続きさせないように、一刻も早く終わらせるために、闘い続ける決意でいる。
青年諸君、本誌とともに闘いのスクラムを組もう。未来のために鮮明な旗を掲げ、学習し、行動し、歓びをともに分かち合おう。
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