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1047名の解雇撤回 国労定期全国大会          

四党合意大会承認阻止する 方針討議に入れず休会

蒲田 宏


 十月二十八日、二十九日にかけて、東京の社会文化会館で国労第六十七回定期全国大会が開催された。大会は二日間にわたる激論と紛糾の末、経過報告のみの無記名一票投票を強行採決、賛成七十四、反対三十一、保留三、白紙一の結果がでた。しかしその後、方針討議を残したまま二日目午後五時半休会となり、事実上、四党合意大会承認は再び三度葬り去られた。
 本部執行部は経過報告は採択されたと強弁するだろうが、投票直前の議場閉鎖後では代議員百二十二人中八十五人参加との確認発表にもかかわらず有効投票数が百九と出た点で、明らかに疑惑が残されており、やり直すべき採決だ。

 大衆的包囲の中での大会

 十月二十八日早朝から国労組合員と傍聴者、支援の圧倒的結集の中、大会は開催された。大会は高橋委員長のあいさつから始まった。傍聴制限があり、数少ない傍聴者の報告と代議員の報告によると大会経過は以下の通りである。
 委員長は四党合意についても、その後の二度の臨時全国大会と一票投票の結果についても、批判的含みの見解を述べ「二回の大会の混乱の責任を取って、中央執行委員会は今大会を持って、総辞職となりました」と発言した。来賓のあいさつは、本部擁護と四党合意批判の真っ二つに分かれていた。
 一日目午後からの討議にあたっては、経過と方針を一括して討論したい本部側と、分けて論議すべきだと言う動議とがぶつかり、結果別個に討論を行うこととなった。
 経過報告の一番初めに立った四党合意推進派の盛岡地本の代議員は、居丈高に闘う闘争団を中傷し、四党合意賛美を繰り返したが、闘争団と組合員傍聴者、代議員らによってによって鋭い抗議にさらされた。彼等は七・一臨時全国大会の混乱の罪を闘争団にかぶせ、物販や地域オルグから闘争団を排除している地本役員たちなのだ。彼等は何の根拠もなく簡単に四党合意を承認できると考えていたようである。
 「暴力集団呼ばわりは許せない」「同時平行の交渉など嘘とデタラメを言ったその場しのぎはだれなのだ」「方針案まで踏み込むな」「委員長発言と宮坂書記長の原案の違いはどうしてか」と痛烈な反撃が開始された。原案賛成三人に対し反対七人が発言して翌日に持ち越された。
 大会再開の二十九日午前九時半、冒頭にまたもや経過報告と方針討論を一括して議論し採択したい旨の本部側の要請があったが、経過討論を優先させるとして、八人が討論参加した。反対派は「執行部総辞職はどうなったのか。解決案を出すと言いながら出せない責任はどうするのか。七・一臨時全国大会での闘争団への行動の暴力集団呼ばわりを撤回せよ」と質問を集中させた。それらに対し中間答弁では、宮坂書記長は何ら明快に答えることなく逃げに終始した。
 また重大なことは「和解金八十万円」のうわさが政府から要請を受けて清算事業団の出した算出方法であることを隠しとおせず明らかになってしまったことである。八十万円は単なるうわさではなかったのだ。
 午後に入り経過の承認手続きで反対派は、規約にある重要案件として三分の二での採択を求めたが、執行部は過半数に固執した。反対派は納得せず一時四十分ごろ休会に入った。中央執行委員会と全国代表者会議が開かれ、対応が協議される中、関東三地本(高崎、千葉、水戸)は再三再四、本部執行部の総辞職はいつかと申し入れを行ってきたし、この場でも追及したが答えはなかった。
 この間、議場内では仙台闘争団の佐藤さんの音頭で闘争団、代議員、傍聴者が多数立ちあがってスクラムを組み、「頑張ろう」や「国鉄労働組合歌」を涙しながら歌う人あり、笑顔で歌う人ありの大合唱で、大会成功を目指して団結を固めた。それに応え会館の外でも小雨の中スクラムを組んで、傍聴に入れなかった闘争団の音頭で大合唱が繰り返された。

強行採決は無効だ

 午後三時半大会が再開され議長が採決に入ることを宣言、会場が騒然とする中、採決が強行され前述のような結果となった。その後、修正動議三本の趣旨説明に入ったが、採決を強行したことに抗議する反対派代議員、闘争団、組合員らの怒りの声の中で趣旨説明は立ち往生となり、四時半ごろ議長が休会を宣言した。
 中央執行委員会が開催され、地方代議員の帰郷の問題があって続行は無理と判断され、午後五時半に休会が宣言された。方針原案には「苦渋の選択であるが『JRに法的責任のないことを認める』こととする」とあったが、これは討論にも入らず葬り去られた。四党合意大会承認は三度阻止された。
 大会をめぐる攻防の背景には、敗北的解決案でも良しとする四党合意推進派に対し、十四年の闘いの成果に立った納得できる解決を求める闘争団と、それを後押しする四党合意反対派の抵抗から攻勢的反撃の転換があった。
 八月二十六日の二度目の臨時全国大会を前にした二十五日の深夜の攻防では、臨時全国大会開催中止を目前にして勝利を手放し、一票投票を強制された。しかし四党合意か否かの組合員一票投票では、本部や地方幹部が四党合意賛成で大挙して行動する中、地方的にばらつきがありながらも賛成がわずかに上回ったに過ぎないことが判明した。
 そして闘争団は、一票投票でどんな結果が出ようと闘いつづけなければならないとの決意に立って本部から自立した闘いに踏み込んだ。闘争団団結署名、運輸省前行動、自前のオルグ行動等などである。
 この闘争団の決意の火に油を注ぐような発言が大会を前にして二つあった。一つは十月二十日の記者会見でのJR西日本社長南谷の発言であり、もう一つは宮坂書記長が「労働情報」562号でのインタビューに答えた発言である。
 南谷は、記者会見で国労が大会で四党合意を承認した後、交渉には応ずるが「失業対策的な雇用をする考えはあるが解決金の支払いなどには応じられない」と述べ、名誉回復も年金問題も解消しない小人数の関連企業への新規採用を示唆したのである。JRの中では最も柔軟と言われたJR西日本でさえこうであるなら、JR総体もそれ以下であることははっきりする。
 また労働情報で宮坂書記長は「団の中で何人、何十人かがJRに採用されることによって、結果的にJRに採用された人はもちろん、採用されなかった人達も名誉が回復される」と言い放った。宮坂書記長はこんな数と条件で手を打つために四党合意を強行しようとしたのだ。
 四党合意を大会で承認した上での政治解決の水準は明らかであり、四党合意は闘争団潰しと国労潰しの攻撃でしかないことが再び三度明らかにされたのである。四党合意は国労組合員にもJR会社からも見放された死に体である。四党合意は撤回されなければならない。

闘いを背景にした前進を

 本部方針の空白状態に手をこまねいていることはできない。四党合意に反対している組合員だけでなく、やむなく賛成してしまった組合員に対しても、闘争団の本部申し入れ(10月27日、別掲)に書いてある「闘いを背景にして解決交渉の前進」「国労要求の獲得を目指す運動方針」とはどういう闘いなのかを、議論と実践と陣形つくりをとおして明らかにしていかなければならないだろう。
 十一月採用差別東京高裁判決公判への取り組み、十一月ILO勧告を求める闘い、設備メンテナンス再構築の三千人大合理化との闘いを、大衆行動・大衆闘争として取り組もう。
 企業内主義を克服して、拡大する反リストラ反失業闘争の大衆的行動の中軸となり、国家的不当労働行為に対決する陣形を、企業内主義を克服する中で議論と行動を通して構築して行こう。
 本部から自立した大衆運動とイニシアチブを作り上げていくためにも、「JRに法的責任あり『四党合意』反対、全国連絡会」、「四党合意NO! 働く者の人権は譲らない行動ネットワーク」などの提起する取り組みを強化しよう。 10月30日 


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